大胆采配も回ってきたツケ、W杯ベスト8に向け残り8カ月で浮き彫りになった課題/日本代表コラム

2022.03.30 06:45 Wed
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「なかなか練習時間が短い中、全てのことを評価するのは難しいと思います。まずは選手たちの姿勢の部分でやってやろうという気持ちでしっかり準備してくれたことを見てあげたいと思います」

試合後にそう語ったのは日本代表の森保一監督。W杯出場を決めたアウェイでのオーストラリア代表戦から、DF吉田麻也(サンプドリア)、DF山根視来(川崎フロンターレ)以外の9名を変更した。

GK川島永嗣(ストラスブール)は今回の最終予選初出場となり、MF旗手怜央(セルティック)は日本代表デビュー戦。MF柴崎岳(レガネス)は4試合ぶり、MF久保建英(マジョルカ)は3試合ぶりと、出番が限られている選手たちがピッチに並んだ。
W杯の出場権を獲得したからこそできた今回の采配。これまで割とメンバーを固定して戦い、出場権獲得という目標に向かって進んできたため、多くの選手を試すということは難しかった。

特に最初の3試合で2敗という苦しいスタートとなってしまっただけに、4戦目のオーストラリア戦から[4-3-3]のシステムに変更し、ケガでの不参加や出場停止を除いてはメンバーを固定してきていた。

苦しい戦いの中でも、試練を乗り越えて出場権を確保したという部分は評価されるべきだが、9戦目まで長引かせてしまったことで、テストする機会を失ったことも事実だろう。




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常に口にする連係連動は? 個の打開力に懸けた交代カード、コスタリカの堅守を崩すアイデアで足りなかったピース/日本代表コラム

カタール・ワールドカップ(W杯)の初戦で、ドイツ代表相手の劇的な逆転劇から一転、コスタリカ代表戦では多くのチャンス、多くのシュートを放ちながら、一発でコスタリカにゴールを許し、敗戦となった。 大金星から4日、連勝を目指し、グループステージ突破へと大きく前進すべく日本はコスタリカと戦った。 激闘だったドイツ戦からは6名が継続して先発出場。5人の選手を入れ替え、ドイツ戦でゴールを決めた堂安律(フライブルク)、初のW杯出場となる守田英正(スポルティングCP)、山根視来(川崎フロンターレ)、相馬勇紀(名古屋グランパス)、上田綺世(セルクル・ブルージュ)が先発に名を連ねた。 スペイン代表相手に7失点の大敗を喫していたコスタリカ。それもあり、必ず勝利を収める必要があった中、前半からパワーをかけてプレーをしてくる。 それでも、日本が上回り、試合をコントロール。コスタリカも5バックにシステムを変えて、ブロックを敷いて失点をしないような戦いにシフトしていった。 日本は多くのチャンス、多くのシュートを放った中でゴールを奪えず。堅い守備が売りのコスタリカの前に、決定機はほとんど迎えられていなかった中、前半途中から3バックにシステムを変え、右サイドバックの山根に高い位置を取らせて攻撃に厚みをもたらせにいった。 ゴールレスで迎えた後半は、よりシンプルな形にするために伊藤洋輝(シュツットガルト)がW杯デビュー。ドイツ戦勝利の立役者である浅野拓磨(ボーフム)も投入して臨み、立ち上がりから積極性を増していったが、ゴールは奪えないまま試合が進んだ。 結果として、三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)、伊東純也(スタッド・ランス)と交代カードで攻撃の枚数を増やしていくも、上手く機能させられず、オープンな展開となり徐々に仕掛けていったが、最後は連係ミスも出て攻撃が実らず。一方で、単調なペースとなった中でミスが出始めると、守備の連係ミスでワンチャンスを決められて失点。0-1でまさかの敗戦となった。 <span class="paragraph-subtitle">◆気になった交代カード</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221128_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 負けてはいけない試合展開を見せていた中、ミスを突かれての敗戦。まるで、4日前のドイツ戦の逆の立場になったような状況だった。常にボールを握り、攻撃を仕掛けていながらも得点を奪えず、最後はワンチャンスで仕留められてしまうという、なんとも残念すぎる敗戦となった。 堅守のコスタリカに対し、確かに攻撃で崩すのは容易ではない。スペインが7点を取ったからといって、日本が大量得点を取れるという保証はどこにもなかったが、それでも攻撃のバリエーションが乏しかったといえる。 この試合、森保一監督はハーフタイムに浅野、その後、三笘、伊東、南野拓実(モナコ)をピッチに送り出した。 日本はボールを握り、攻める時間が長かったが、それでも効果的な崩しはあまり見られていなかった中、森保監督のチョイスは一対一で仕掛けられる三笘と伊東、スピードで背後を取れる浅野。そして、最後は南野を投じた。 ただ、この試合で日本が困っていたのは相手の守備を崩すアイデア。一対一の勝負で相手を突破して崩すことはもちろん有効打だったが、それを左右で行うというのはあまり効果的とは言い難い。なぜなら、前半も相馬が突破を見せていたが得点にはならず、相手も5枚で守るとサイドのスペースは埋められてしまい、使い切ることは難しくなるからだ。 現に、失点をするまでは三笘にボールをなかなか預けられず、個の勝負をさせられなかった。右の伊東も数えるほどしかボールをもらえず、突破という武器はほとんど見られなかったと言って良い。2人が悪かったという訳ではなく、2人の良さを生かすための攻撃の組み立てができていなかったのだ。 その理由は、アタッカーだけになったこと。前進させる力は手にしたが、局面を見て相手を打開するというパスと、局面を読んで崩す目を持つ選手、そして、いみじくも森保監督が常に口にする連係連動が生まれにくかった。結果として、伊東も三笘も完全に力を発揮することはなかった。 <span class="paragraph-subtitle">◆久保や柴崎という選択肢はなかったのか</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221128_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> もちろん結果論であり、三笘の突破から鎌田大地(フランクフルト)がシュートを決めていれば違っただろう。伊東の仕掛けがファウルにならなければゴールが入っていたかもしれない。あくまでも、結果として負けたからの話にはなるが、局面を変えるというカードに久保建英(レアル・ソシエダ)や柴崎岳(レガネス)がなかったのかは気になるところだ。 連係連動という意味では、パスの引き出し役として久保はうってつけだ。焦りもあったからか、前に選手が集まりすぎて、ボールを引き出す動きが明らかに減った日本。結果、後ろでパスを回して様子を伺う時間が増えてしまった。しかし、久保であれば、間に顔を出してパスを受けにきたはず。そして、そこからの連係プレーでマークを外せた可能性は高い。局面は打破できただろう。 そして柴崎もパスで局面を変えられる。遠藤航(シュツットガルト)、守田が攻守に奮闘していたことは間違いなく、彼らの守備のおかげでコスタリカのカウンターを止めていたことは事実だ。しかし、局面を打開するパスを出すという点では、柴崎の方が優れている。ゲームメーカーとしての役割を果たせる柴崎こそ、堅くて崩せなかったコスタリカの守備には有効だったように思えてならない。 何より、相手が仕掛けてこない時間が長い中で、大胆な策をとることができなかった采配には疑問だ。三笘、伊東とこれまで頼りにしたアタッカーに懸けたことはわかるが、冷静に局面を見られれば、崩す手をもう1つでもピッチに置けておけば、相手も混乱させられたかもしれないのだ。 そして、三笘と伊東を起用したのであれば、とにかく彼らにボールを預けて攻撃を組み立てる形を植え付けられていないことも問題だ。何とかできるかもしれない個の力を持っている2人だけに、もっと仕掛ける回数を与えれば、状況は変わったかもしれない。仕掛けのパスを入れられなかったことも残念だったといえる。ポゼッションをするメンバーをピッチに送り込めなかった采配は疑問だ。 <span class="paragraph-subtitle">◆強いメンタリティで戦えるか</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221128_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> この結果、日本は最終戦のスペイン代表戦で勝ち点を獲得しなければいけない状況になってしまった。勝ち点6にできていればというタラレバは、勝つのが困難だと言われていたドイツを下しただけに、誰もが思うところだ。絶好のチャンスを逸したことは、選手や監督が一番堪えているはずだ。自らの手でチャンスを逃したのだから、後悔の念もないわけがない。ただ、もう結果は変わらない。 最初から第3戦で手を抜くことなど考えているはずもなく、やるべきことは何一つ変わっていない。逆に、自力でなんとかできる状況にいるだけポジティブに捉えるべきでもある。 ドイツに挑んだ強いメンタリティを再び持つことができるのか。中3日で訪れる大一番。ドイツ相手にできたことは、スペイン相手にできないとは言えない。日本がどれだけ新しい景色を見たいかに全ては懸かっている。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 <span class="paragraph-title">【動画】日本の武器となっている三笘薫のカットイン</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr"><a href="https://twitter.com/hashtag/JPN?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#JPN</a> 0-1 <a href="https://twitter.com/hashtag/CRC?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#CRC</a><a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BB%A3%E8%A1%A8?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#日本代表</a> がビッグチャンスも決まらず<a href="https://twitter.com/hashtag/Qatar2022?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#Qatar2022</a> <a href="https://twitter.com/ABEMA?ref_src=twsrc%5Etfw">@ABEMA</a> で視聴中 <a href="https://t.co/kARaERpdF7">https://t.co/kARaERpdF7</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/%E3%82%A2%E3%83%99%E3%83%9E?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#アベマ</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/FIFA%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97%E5%85%A8%E8%A9%A6%E5%90%88%E7%84%A1%E6%96%99%E7%94%9F%E4%B8%AD%E7%B6%99?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#FIFAワールドカップ全試合無料生中継</a> <a href="https://t.co/fVzSZrHeLU">pic.twitter.com/fVzSZrHeLU</a></p>&mdash; 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強いメンタリティでドイツを上回った日本代表、改めて感じる歴史を動かした日常の積み重ねとプラン遂行力

23日、カタール・ワールドカップ(W杯)の初戦で日本代表はサプライズを起こした。2014年のブラジルW杯の王者であり、歴代2位の4度のW杯優勝を成し遂げているドイツ代表を下したのだ。 W杯に参加していないのは過去2度、優勝4回、準優勝4回、3位も4回という言うまでもなく世界屈指の強豪国だ。 日本はといえば、今大会の目標がベスト8以上、"新しい景色"を見ることを目標に掲げている通り、ベスト16に3度輝いただけ。ドイツが出場した20回の大会のうち、17回は日本が見たい景色に該当する。 これだけの実績の差があれば、当然世界が予想したのはドイツの勝利。日本が勝つと本気で考えていた人は、日本人を除けばほとんどいないと言って良いだろう。いや、日本人ですら勝てるはずがないと思っていた人も多いに違いない。 そんな中での勝利。さらに前半にかなり押し込まれていた展開での逆転勝利を予想できた人はいないはずだ。ただ、選手たちはそのサプライズを起こした。 「ドイツは俺らに負けるなんて1ミリも思ってないぞ」試合前のドレッシングルームで口に出したのはキャプテンを務めるDF吉田麻也。今シーズンからブンデスリーガでプレーする吉田が、選手たちに発破をかけた。日本代表の選手たちだけは、ドイツに勝てると信じてプレーを続けてきたはずだ。抽選で組み合わせが決まり、初戦で当たると決まった時から、勝利を想像して半年以上、準備をしてきたはずだ。 <span class="paragraph-subtitle">◆勝因の1つは選手たちのメンタリティ</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221126_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> では、日本はなぜ勝てたのか。1つは吉田の言葉にも表れているメンタルの部分だ。自分たちは勝てるという思いを持ち、相手に怯むことなく挑んだこと。そして、その裏付けとして、日頃のプレー環境も大きく影響しているといえる。 森保一監督が選んだ11人の先発メンバーのうち、Jリーガーは3名。ただし、GK権田修一(清水エスパルス)、DF長友佑都(FC東京)、DF酒井宏樹(浦和レッズ)の3名は、ヨーロッパでのプレー経験がある。権田こそあまり経験はないが、長友、酒井はチャンピオンズリーグ(CL)でもプレーし、長友はイタリア、トルコ、フランス、酒井はドイツとフランスでプレー。十分な経験値を持っている。 また、途中出場の5名に関しても、すべて海外組。つまり、16名全員がヨーロッパでのプレー経験を持つ選手だ。さらに、板倉滉(ボルシアMG)、吉田麻也(シャルケ )、遠藤航(シュツットガルト)、鎌田大地(フランクフルト)、田中碧(デュッセルドルフ)の先発5名、堂安律(フライブルク)、浅野拓磨(ボーフム)の途中出場2名は全員ドイツでプレー中。ハノーファーに在籍していた酒井も合わせると8名がドイツのサッカーを知っていることになる。 加えて、ブンデスリーガの中でもデュエルキングとして名を馳せる遠藤、フランクフルトで絶好調のシーズンを過ごす鎌田はドイツ代表の選手をも上回るプレーを普段からしていることが数字にも表れており、負け理由は実績のみとなる。 ゴールを決めたのも堂安と浅野のブンデスリーガー。強豪国を恐れる時代ではもうない。試合後に鎌田は「間違いなく彼らの方が実力があって、クオリティもありますが、僕たちは勝てると思っていました」と語った。その気持ちこそが勝利への一歩だったはずだ。 <span class="paragraph-subtitle">◆狙いを持って動き、初戦の恐ろしさをドイツに味わわせる</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221126_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> そして2つ目は、森保監督の決断力、そしてそれに応えた選手たちの積み上げてきた準備と言える。 明らかに前半はドイツの試合。PKの1点でよく抑えられたと言ってもいいが、あそこで失点を重ねていれば、この勝利はなかったと言える。 攻め続けられれば焦れてくるものだが、吉田と板倉、そしてボランチの遠藤を中心に、落ち着いて守り続けたことは大きい。PKは残念だったが、1-0はほぼプラン通りだっただろう。 そしてハーフタイムに森保監督は決断。システムを変更し、3バックを採用。それを実現可能にしたのは冨安健洋(アーセナル)の存在だ。 クラブでは右サイドバックと左サイドバックでプレーし、代表ではセンターバックでプレーする冨安。守備のユーティリティプレーヤーが間に合ったことが奏功し[3-4-2-1]のシステムに変更した。ドイツの左サイドバックであるダビド・ラウムが常に高い位置をとり続け、3バック気味でドイツが攻撃をしてきたことで、日本の両サイドハーフが低い位置になっていた。 しかし、ドイツが攻撃時にこの形になることは予測できたことであり、日本は後半からミラーゲームに近い形を取ることに。その結果、相手の3バックの脇にあるスペースを使うことが可能となった。 加えて、押し込み続けることができた前半の流れから、ドイツは極端にハイラインを敷くことを継続。その結果、広大なスペースが背後にでき、GKマヌエル・ノイアーがカバーする予定も、前田大然(セルティック)や伊東純也(スタッド・ランス)、三笘薫(ブライトン・&ホーヴ・アルビオン)、浅野とスピードある選手が背後を突き始めて日本はチャンスを作って行った。 後半もドイツペースではあったが、イルカイ・ギュンドアンを下げたことで攻撃が回らなくなり、日本が中盤でも優位に立つことに成功。結果、左の三笘が持ち上がった流れから同点ゴールを決め、一発のロングボールから浅野がゴールを決めることに。狙い通りと言っても良い形でゴールを2つも奪い、勝利することができた。 ドイツとしては押し込み続けられた結果、慢心も少なからずあっただろう。浅野の2点目も完全に後手に回ったが、ブンデスリーガでノーゴールの選手であれば、抑えられると慢心が生まれても仕方なかったかもしれない。いずれにしても、ドイツは初戦の強さを2大会連続で痛感する羽目になった。 <span class="paragraph-title">◆一喜一憂せず、次もプラン遂行を</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/japan20221126_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 試合前の段階で、プランを遂行することが重要としたが、1つはプレス、1つは決定力だった。プレスに関して言えば、前半はいつものハイプレスで先にネットを揺らしたがオフサイドに。その後は、ドイツが組み立てを変え、まずは遠藤に近づかずにサイドでプレーしたこと、そして遠藤を誘い、逆サイドを空けさせてボールを送り込むことにした。 要所を締めるという守備はできたが、隙を突かれた結果がPKとなり、試合中の対応力という点ではドイツが上回ったのが前半だった。 しかし、後半はシステム変更により選手の立ち位置が変わり、ドイツの攻撃に変化が生まれなかったこともあってプレスが効き始めるようになった。その結果が、多くのチャンスに繋がり、ゴールへと繋がって行った。 そして決定力という部分でも、少ない決定機を2つ決め切ったといのは日本にとって大きい。これまではなかなか格上相手にチャンスは作れてもゴールを決めることができずにいた。それがしっかりと決まったことが勝利に繋がった。 ただ、コスタリカ代表は全く別のチーム。同じ戦い方がハマる相手ではない。間違いなくスペースは与えられず、浅野や前田を背後に走らせるような形は通用しないと言って良い。一喜一憂せず、しっかりと積み上げたものを出すこと、そしてそのプランを遂行することが、勝利に近づくことになる。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 <span class="paragraph-title">【動画】感動!ドイツ撃破の裏にあったキャプテン・吉田麻也のロッカーでの鼓舞</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="XTO6HSyrMrg";var video_start = 1020;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2022.11.27 08:30 Sun
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アキレス腱負傷で中山雄太がW杯欠場、森保監督は誰を追加招集すべき? 左SB、FWは必要なし…原口元気か旗手怜央を推薦

4日、ハダースフィールド・タウンに所属する日本代表DF中山雄太(25)の負傷状況が発表され、アキレス腱の負傷と診断。手術が必要な重傷であるとクラブが発表した。 1日に森保一監督によって発表されたカタール・ワールドカップ(W杯)に臨む日本代表メンバー26名。その中に中山の名前があり、4日には背番号「20」が与えられていた。 しかし、発表翌日の2日に行われたチャンピオンシップ(イングランド2部)第19節のサンダーランド戦に出場した中山は、猛烈な雨が降る試合の中で負傷交代。担架でピッチを後にするほどのケガとなっていた。 その結果が冒頭のアキレス腱の負傷。クラブによれば、W杯の欠場はもちろんのこと、今シーズン中の復帰もできないほどだという。 W杯に行く切符を手にしてすぐに起きてしまった悲劇。どの選手にも当てはまることであり、全ての国の全ての選手が気をつけていたことだったが、換気からあまりにも早すぎる絶望となってしまった。 オランダのズヴォレで3シーズン半を戦い、今シーズンからハダースフィールドに完全移籍。イングランドでW杯に出場することを目指して経験を積んできた。東京オリンピック世代ではキャプテンも務めており、最後はオーバーエイジのDF吉田麻也に託すことにはなったが、キャプテンシーを持ち、自身を磨くことも忘れずに積み上げてきたが、大会前にその道を絶たれることとなった。 中山にはしっかりとケガを治し、4年後を目指してスタートを切ってもらいたいところだが、森保監督としては発表からわずか3日でプランが狂うこととなってしまった。そして、代わりの選手を招集しなければいけないという状況にも陥ることに。そこで、誰を呼ぶべきなのかを考察してみた。 <span class="paragraph-title">◆左サイドバックを招集する必要はない</span> 中山はクラブでは3バックの一角や4バックのセンターバック、さらには左サイドバック、左サイドハーフでもプレーしていた。 しかし、日本代表では左サイドバックを主戦場としており、DF長友佑都(FC東京)とのポジション争いをしている状況だった。 その中山が抜けたとなれば、そのまま左サイドバック候補のDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)が招集されるのかといえば、決してそうではないと考える。 今回選出されたメンバーでいえば、まずDF冨安健洋(アーセナル)が、今季はクラブで左サイドバックとしてプレーしており、ミケル・アルテタ監督の中で現在は本職のスコットランド代表DFキーラン・ティアニーよりも序列は上ということになる。 アーセナルの場合は、冨安を起用することで高さを与え、相手のサイドアタッカーへの守備対応、そして同サイドの味方であるブラジル代表FWガブリエウ・マルティネッリに攻撃をさせるため、背後の守備を託すという狙いがある。 そのため、冨安が左サイドバックでもプレーが可能に。また、DF伊藤洋輝(シュツットガルト)も代表歴は浅いが、これまでの試合では左サイドバックでもセンターバックでもプレーしている、この2人がいれば、中山の穴埋めは可能。そのため、左サイドバックの選手を代わりに招集する必要性はあまり感じないと言える。 <span class="paragraph-title">◆ハードワークとユーティリティ性を求めるべき</span> そうなれば、センターバックの代わりを呼ぶべきかという話にもなるだろう。現状、DF吉田麻也(シャルケ)、DF谷口彰悟(川崎フロンターレ)、DF板倉滉(ボルシアMG)が招集されており、冨安、伊藤を入れると5名になる。 グループステージ3試合を全て同じメンバーで戦うことはまず不可能。ベスト8を目指す上では、選手たちを入れ替えて戦うだけに、5人いれば2人が左サイドバックを務めても人数としては足りている。 では、ディフェンスライン以外でどこの選手を呼ぶべきか。候補として上がりそうなのは、驚きの落選となったFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)やMF原口元気(ウニオン・ベルリン)、FW古橋亨梧(セルティック)あたりと言えるだろう。 ただ、大迫を外した時点で、森保監督の中の対戦シミュレーションでは戦い方が決まっているはず。そして古橋に関しては、前線からのプレスをかける仕事、そしてゴールを奪う仕事という点では戦い方にハマるはずだが、単純にFW浅野拓磨(ボーフム)、FW前田大然(セルティック)に序列で負けたと言える。そのため、このタイミングでも招集されないと考えられる。 そうなればやはり中盤に1人呼ぶ方が得策。そこで候補に上げたいのが原口、そしてMF旗手怜央(セルティック)だ。 原口に関してはブンデスリーガで首位に立つチームで徐々にパフォーマンスを上げ、出場機会を掴み、レギュラーになりかけているところ。一方の旗手は、成長著しく、チャンピオンズリーグ(CL)でもトップクラスの相手と対戦。力をつけている状況だ。 原口はロシアW杯も経験しており、攻守でチームに貢献できるだろう。また、[4-2-3-1]、[4-1-4-1]、[3-4-2-1]とどのシステムでもプレーが可能な選手だ。旗手もどのシステムでも起用ができる選手であり、特にプレー強度や判断力は攻守にわたって伸びている印象が強い。 つまり、この2人に共通するのは、ユーティリティ性と献身性、そして豊富な運動量。原口は左サイドやトップ下、ボランチでもプレーが可能。3バック時にウイングバックでもプレーはしたことがある。旗手は川崎フロンターレ時代に左サイドバックとしてプレーしており、最初は不安視された守備対応も能力を上げた。 旗手怜央は、徐々にポジションが前になり、現在はインサイドハーフやボランチでプレーすることが多いが、高いレベルで色々なポジションでプレーできるユーティリティ性を持っていると言える。サイドバックとしての経験も生きるだろう。 ドイツ、コスタリカ、スペインと相手によってシステムを変える可能性もあり、試合中にシステム変更も考えられる状況。その中で、連戦で高いレベルで選手を揃える必要があると考えれば、この2人のどちらかが適していると言える。 <span class="paragraph-title">◆いきなり試練が訪れた森保ジャパンは更なる想定を</span> 中山のケガは完全にアウトであり、欠場は致し方ない。しかし、現在招集した日本代表の選手にはケガ人が大量にいる状況。9月に重傷を負った板倉、浅野は実戦から遠ざかっており、すでにボールを使ったトレーニングをしているようだが、コンディション面、試合に関わる体力や感覚は不安材料と言える。 さらに、MF久保建英(レアル・ソシエダ)は肩の脱臼、MF守田英正(スポルティングCP)はふくらはぎ、そしてMF田中碧(デュッセルドルフ)もヒザを負傷し、それぞれ試合出場が減ることとなる。 それぞれがどの程度でプレーが可能になるか、そしてどれだけベストなパフォーマンスを出せるのかは不明。結果、回復しない可能性もあり、そうなれば初戦の24時間前までは選手を入れ替えられるため、その想定も必要となる。 とにかく、残り期間でのケガはW杯出場を断念せざるを得なくなる可能性が高いだけに、選手たちには気をつけてプレーしてもらいたいところだ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2022.11.04 06:45 Fri
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2試合で見えた個々の差…日本代表W杯メンバー26名に入るのは?現時点でのスタメン候補は?/日本代表コラム

カタール・ワールドカップ(W杯)まで残り2カ月を切り、メンバー選考前の最後の2試合が終了した。 今回のドイツ遠征には30名が招集。初戦のアメリカ代表戦を終えた段階で、DF冨安健洋(アーセナル)がクラブ事情で離脱。またそのアメリカ戦で背中から落下し、前半のみのプレーでピッチを後にしていたGK権田修一(清水エスパルス)がケガで離脱した。 28名となった中、エクアドル代表と27日に対戦。結果はご存知の通り0-0のゴールレスドロー。日本は最後の2試合を1勝1分けで終えた。 森保一監督は、アメリカ戦、エクアドル戦でスタメンをそう入れ替えし、結果として30名中26名を起用。ピッチに立てなかったのは、GK川島永嗣(ストラスブール)、GK谷晃生(湘南ベルマーレ)、DF瀬古歩夢(グラスホッパー)、MF旗手怜央(セルティック)の4名となった。 瀬古に至っては2試合連続でベンチ外となり、旗手はエクアドル戦でベンチ入りも起用されないという状況。ともにクラブチームではレギュラーとしてプレーしているだけに、代表のピッチに立てなかったことは悔しさが残ったはずだ。 今回の2試合は[4-2-3-1]を採用し、森保監督が就任当初から最終予選の途中まで使っていたシステムで戦った。トップ下を明確に置くシステムにし、1トップとの距離を縮めること、そしてボランチを2枚にして守備の強度を保ちながら、中盤を支配して押し上げていく戦い方となった。 アメリカ戦では相手がボールを繋いできたこともあり、プレスがハマって攻撃に出る時間が長かった。一方のエクアドル戦は、相手が中央を固めたことでボールを縦に入れられず、サイドに展開した際にはすぐに寄せてボールを奪われるという状況に。相手のコンディション等もあるが、全く違った展開となる2試合だった。 今回の2試合で代表活動での選考は終了。あとはクラブチームでの残り期間の活躍や成長がメンバー入りを左右することになるが、改めてこのタイミングで26名を考えてみたい。 <span class="paragraph-title">◆GKは3名、3人目をどういう位置付けにするかが問題</span> 26名に今大会は枠が広がっているが、考え方は変わらないはず。GK3名に各ポジション2名、そこにどう3名を加えるかだ。GKを4名にするという選択肢はまずないだろう。 まず、最終予選を通じてゴールを守り続けていたGK権田修一(清水エスパルス)は当確と言って良いだろう。クラブの結果が伴わないことはあるが、GK1人の責任とは言えない。また、今回はケガでの離脱となったが、重傷でなければ、間違いなく選ばれるはずだ。 そして2人目は、今回の2試合で見てもわかる通り、現段階ではGKシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)と見て良いだろう。突如の出番となったであろうアメリカ戦は危なげないプレーを見せると、エクアドル戦は何度も決定機を阻止。極め付きはPKセーブと、高いパフォーマンスを見せた。シント=トロイデンでも正守護神を務めており、あとはいかにチームを勝利に導いて本番を迎えられるか。1番手になるチャンスもゼロではない。 問題の3人目だ。精神的支柱という役割を求めるか、未来に繋げる若手の枠にするのか。この選択は監督の好みとチームの状態にもよるだろう。精神的支柱と考えれば、過去3大会守護神としてプレーしたGK川島永嗣(ストラスブール)だ。もちろん戦力としても考えられるが、その経験値は計り知れない。一方で、若手枠と考えれば、今回招集されていたGK谷晃生(湘南ベルマーレ)、GK大迫敬介(サンフレッチェ広島)、GK鈴木彩艷(浦和レッズ)というところだろう。東京五輪を経験した3人だが、W杯という舞台を知っておくことは将来にも繋がる。森保監督の判断にもよるが、ベスト8以上を目指す戦いをすると考えると川島を選択するのではないかと見る。 <span class="paragraph-title">◆最終ラインはSB&CB合計8名で決まりか、プラスするなら…</span> 最終ラインだが、[4-1-4-1(4-3-3)]を採用しても[4-2-3-1]を採用しても4バックであり、オプションの3バックを採用した場合でも、招集人数に変化はないと見る。 特にユーティリティ性を確認できたことはプラスであり、多くの人数を連れていく可能性は限りなく低いだろう。各ポジション2名に加えて、ユーティリティさを生かしたいところだ。 右サイドバックはDF酒井宏樹(浦和レッズ)とDF山根視来(川崎フロンターレ)で間違いないだろう。何人かがこのポジションの候補に上がっていたが、この2人を超える選手は現れなかった。DF菅原由勢(AZ)やDF橋岡大樹(シント=トロイデン)も代表には招集されているが、前述の2人を超える存在にはなっていない。さらに、アメリカ戦でも試したが、DF冨安健洋(アーセナル)がクラブで右サイドバックを務めており、問題なくプレーできることがわかった。3枚目を用意する必要ないと言える。 そして左サイドバックだがDF長友佑都(FC東京)とDF中山雄太(ハダースフィールド・タウン)は確実と言って良いだろう。不要論も一時は囁かれた長友だが、エクアドル相手には好守を見せており、戦えることを証明した。中山もそつのないプレーを見せ、クラブではセンターバックとしてもプレーしているため、ユーティリティ性は持っている。 そしてセンターバックは、前述の冨安にDF吉田麻也(シャルケ)、DF谷口彰悟(川崎フロンターレ)は確定と言って良いだろう。吉田はスプリントで怪しい場面が見られることはあるが、キャプテンとしての振る舞い、そして要所での対応力は光るものがある。冨安は高さ、ビルドアップ能力、カバーリング、対人守備と全てを高い能力でこなし、左右の足で遜色なく蹴れることも重要。ビルドアップだけでなく、フィードでも攻撃の起点になることが期待される。谷口は、エクアドル戦のPKにつながるファウルの印象は悪いが、それ以外の部分ではカバーリングや予測など高いレベルで行っている。ファウルとなったのは世界との差であり、谷口にとって1番の課題でもある部分。この1年半で海外との差を徐々に埋めているだけに、エクアドル戦を反省してさらに上を目指してもらいたい。 そこで余った1枠だが、ケガの回復次第という見方が出てくる。順当に行けば、DF板倉滉(ボルシアMG)で間違いない。クラブでのパフォーマンスを見ても、センターバックでは最も良い動きを見せていたが、今回はケガで招集外。クラブはW杯まではプレーさせないということを明言しているだけに、回復するかどうかはギリギリということだろう。板倉が間に合わなければDF伊藤洋輝(シュツットガルト)になるだろう。代表歴は浅いものの、落ち着いたプレーを見せ、シュツットガルトでのパフォーマンスも高い。センターバックだけでなくサイドバックでもプレーでき、高さがあり、左利きということもプラス材料だ。板倉が間に合ってもプラス枠で呼ばれる可能性はありそうだ。 <span class="paragraph-title">◆激戦の中盤、9月の2試合で明暗分かれる</span> 中盤は非常に難しい人選になると言える。特にシステムがどうなるかによっても変わってくるが、基本的にはボランチに4枚、右サイドに2枚、左サイドに2枚、トップ下2枚という考えはまずあるはずだ。 ボランチだが、MF遠藤航(シュツットガルト)、MF守田英正(スポルティングCP)は当確と言える。アメリカ戦のパフォーマンスを見ても、世界と戦う強度を持つ2人は日本がベスト8に進みたければ欠かせない。そして、残り2枠はMF田中碧(デュッセルドルフ)とMF柴崎岳(レガネス)になるだろう。エクアドル戦でコンビを組んだ2人だが、良いパフォーマンスを出せたとは言い難い。特に相手が対応してきたことで難しい試合にはなったが、そこを攻撃面で打開することが求められていたはず。守備の強度は遠藤、守田に劣るだけに、攻撃面の貢献が見たかったが、そこは発揮できなかった。ただ、問題なく選ばれるだろう。 そして右サイドは日本をW杯に導いたと言っても良いMF伊東純也(スタッド・ランス)とMF堂安律(フライブルク)、左サイドはMF三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)とMF久保建英(レアル・ソシエダ)となるだろう。この4名はクラブでのパフォーマンス、代表でのパフォーマンスを加味すると順当な選出と言える。特に堂安と久保は今シーズンの移籍が今のところ正しいものとなっており、クラブでのパフォーマンスが上がっている。短期間での成長、覚醒も考えられるだけに、レギュラーポジション争いにわって入る活躍を残り2カ月で見たいところだ。 問題はトップ下。まずMF鎌田大地(フランクフルト)は確実だろう。フランクフルトでのプレーを見ても、鎌田を外す理由はない。[4-2-3-1]というシステムを機能させるという点でも、鎌田の存在は非常に重要となり、[4-1-4-1(4-3-3)]でも問題なくプレーが可能。適任と言えるだろう。そして、もう1人はMF南野拓実(モナコ)となると予想しておくが、今のパフォーマンスでは値しないと言っても良い。特にエクアドル戦のパフォーマンスは最低であり、コンディションが悪かったのか、ハードワークやサポートという点でも機能せず。モナコでも散見されるボールの持ち過ぎによるロストも最も多かった。この低調なパフォーマンスを続けるようでは、正直当落線上と言っても良いが、どこまで復調するかが気になる。 他の候補としてはMF原口元気(ウニオン・ベルリン)、MF旗手怜央(セルティック)が挙げられる。原口はチームがブンデスリーガ首位に立っている中、出場機会が減少。ただ、充実感はあるようで、トップ下、サイド、インサイドハーフ、ボランチとユーティリティ性は高い。特に献身性の部分では随一であり、W杯を戦う上では欲しい存在だ。そして、今回の活動で出番をもらえなかった旗手も気になる存在。セルティックでのパフォーマンスを見る限り、起用されなかった理由は不明と言える。ユーティリティ性も高く、調子も悪くないだけに、クラブでのアピール次第では逆転招集はあると予想する。 <span class="paragraph-title">◆1トップを誰にするのか、調子?コンディション?実績?</span> そして問題の1トップ。今回は2名を選出したい。 アメリカ戦ではFW前田大然(セルティック)が先発し、FW町野修斗(湘南ベルマーレ)が途中出場。エクアドル戦ではFW古橋亨梧(セルティック)が先発し、FW上田綺世(セルクル・ブルージュ)が途中出場した。 この4人の中でインパクトを残したのは上田。エクアドル戦で難しい流れになっていたところ、後半から出場して起点となっていた。ゴールやアシストという特徴は出せなかった、この2試合を見れば一番好印象だった。 また、町野は世界との差を痛感しただろう。特に相手というよりも、日本代表というチームにはまだフィットしていない。EAFF E-1サッカー選手権では国内組の代表でプレーしたが、海外組だらけの中に入ると、準備や判断のスピードが足りていないことが明白だった。もちろん、今後の伸び代、今回の経験での飛躍的な成長も可能性があるが、現時点では厳しい。 一方で、セルティックの2人は難しい立ち回りを任されたとも言える。古橋に至っては、チーム全体で攻めあぐねていた中、見せ場をあまり作れず前半で交代となった。前田もスペースを使ったプレーはできず、不完全燃焼のまま交代したと言える。ただ、序列として高くないことの表れとも見れるかもしれない。 そこで気になるのはエースであるFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)とケガで離脱しているFW浅野拓磨(ボーフム)の状態。大迫は復帰していきなりチームを救う2ゴールの活躍と、ついに本来の輝きを取り戻した可能性がある。残り試合でいかにゴールを重ねてチームを残留に導けるかがポイントだろう。浅野はまずはケガの回復。本番には間に合うと森保監督は見解を示したが、コンディションがどこまで戻るのかも疑問だ。 順当に考えれば、大迫、そしてクラブで結果を残している古橋が選ばれ、上田が次点というところか。浅野次第でも様子は変わってくるだろう。 <span class="paragraph-title">◆スターティングメンバーはどうなる?</span> ここまでGK3人、DF9人、MF10人、FW2人と24名を選出。残り2名となっているが、MFに原口、FWに上田というのが今の見立てだ。もちろん、ケガやこの先のパフォーマンス次第だが、現時点でという事になる。 この2人であればシステムにも対応が可能。原口はインサイドハーフができるために[4-1-4-1(4-3-3)]でプレーができ、上田はどんなシステムでもプレースタイルを合わせられる利点がある。 では、誰がスターティングメンバーになるのか。システムごとに予想してみる。 【4-2-3-1】 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/fom20220928japan_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div> GK:権田修一 DF:冨安健洋、吉田麻也、板倉滉、長友佑都 MF:遠藤航、守田英正 MF:伊東純也、鎌田大地、久保建英 FW:大迫勇也 【4-1-4-1(4-3-3)】 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2022/fom20220928japan_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div> GK:権田修一 DF:冨安健洋、吉田麻也、板倉滉、長友佑都 MF:鎌田大地、遠藤航、守田英正 FW:伊東純也、大迫勇也、久保建英 どちらのシステムも同じメンバーで並びを変えただけではあるが、この11名が現時点でのベストな11人だと予想する。 右サイドバックに冨安を配置しているが、板倉が回復して問題ないことが前提。難しい場合は、酒井を右サイドバックに置き、冨安はセンターバックで起用した方が良い。 酒井は今シーズンはケガでの離脱が増え、フル稼働することはなかなか難しい。冨安も昨季からケガに悩んでいたが、回復する時間をしっかりと取れていることが大きい。世界のアタッカーをクラブで体感していることはW杯の舞台で大きな力となるはずだ。 中盤の構成も、アメリカ代表戦のメンバーが中心となっており、鎌田をトップ下、左サイドは南野や三笘ではなく久保が適任と考える。三笘はやはり後半から相手の隙を突いていくことでより高いパフォーマンスを見せられるはず。久保は長い時間プレーさせた方が特徴を出せる選手だけに、久保が先発になると考える。 そして1トップは大迫の復活。苦しいシーズンを送ることになっているが、それも全てはW杯のため。神戸が苦しい中、この時期まで復帰を伸ばしたことは、先を万全に戦うことを見越してだと信じたい。残りの1カ月程度でゴール量産に期待したい。 いずれにしても、現時点での評価であり、この先の2カ月で変化することは大いにある。ただ、移籍をした選手も多い中でのこの2試合でのパフォーマンスは、明らかに差が出ていた部分もあった。本人がそれを残り2カ月でどうするのか。リーグ戦にも注目してみていく必要がある。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2022.09.28 22:22 Wed
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変化が見られた[4-2-3-1]、あと1試合で何を試し何を見せるのか/日本代表コラム

カタール・ワールドカップ(W杯)の開幕まで2カ月を切った中、日本代表はリスタート。メンバー発表前のラスト2試合に臨んでいる。 ドイツへ遠征した日本は、23日にキリンチャレンジカップ2022でアメリカ代表と対戦。結果は2-0で勝利を収めることに成功した。 アメリカが主軸選手をケガで書いていたこと、そして平均年齢が24歳と経験が浅かったことなど、数々のエクスキューズはあるが、相手に何もさせずに勝利できたことはプラス材料だ。 あまり手応えのない試合だったようにも見えるが、日本にとっては色々な発見があったと言える試合ではなかっただろうか。しっかりと本番に向けた準備を進められている印象があった。 <span class="paragraph-subtitle">◆システムの幅</span> この試合、森保一監督は[4-2-3-1]のシステムを採用して臨んだ。元々使っていたシステムだったが、アジア最終予選で結果が出ないという事態を受け、[4-1-4-1(4-3-3)]にシステムを変更。これが結果的にハマり、本大会の切符を掴んだ。 [4-1-4-1(4-3-3)]に変更してからは基本システムが変わった日本。中盤はアンカーに遠藤航(シュツットガルト)、インサイドハーフに守田英正(スポルティングCP)と田中碧(デュッセルドルフ)を配置。ボランチタイプの3人を中盤に並べ、1アンカー2インサイドハーフとも、3ボランチとも言えるシステムで戦った。 中盤の強度が上がり、ボール奪取の数も増え、攻撃は右サイドの伊東純也(スタッド・ランス)を軸に組み立てていった。 ただ、これは急場凌ぎの結果であり、結果が残ったという事実があるだけであり、日本代表の選手の構成から考えると最適とは言い難いシステムでもあった。 その森保監督は、6月の日本代表4試合で[4-1-4-1(4-3-3)]を継続。ただ、インサイドハーフに原口元気(ウニオン・ベルリン)、鎌田大地(フランクフルト)を配置するなど、選手を変更して試すことに。また、キリンカップのガーナ代表戦では[4-2-3-1]に戻し、堂安律(フライブルク)、久保建英(レアル・ソシエダ)、三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)を2列目に並べ、ダブルボランチを採用していた。 また、3バックも試し、[3-4-2-1]の形もトライ。最終予選を終えたことで、本番に向けて準備を進めていたが、アメリカ戦で辿り着いたのは[4-2-3-1]だった。 <span class="paragraph-title">◆変化が見られた[4-2-3-1]</span> ただ、この[4-2-3-1]も以前のものとは異なって見えた。配置こそ変わらずも、[4-1-4-1(4-3-3)]で戦って来たことが非常に生きていた。 まず、ボランチでコンビを組んだ遠藤と守田は横並びになったことで、よりコンビでのバランスを取ることに成功。その結果、よりボールを奪いに行く強度を高めることに成功した。互いにボールを奪い、時には2人で囲むというプレーも見せ、ドイツのデュエルキングとポルトガルの名門でレギュラーを張る2人の高いパフォーマンスが見られた。 さらに変化を感じたのは2列目の選手の意識だ。元々強度の高さを求める森保監督であったが、この試合で2列目に入った伊東、鎌田、久保の3人のプレスバックは非常に効いていた。 これは[4-1-4-1(4-3-3)]で生き残るために求められたものであることに加え、スタッド・ランス、フランクフルト、ソシエダとそれぞれのクラブで攻撃的なポジションを務めながら、クラブでも求められる能力だった。 それぞれが、代表、クラブで磨いたものであり、求められるものに応えようとした結果、中盤の5枚が非常にタイトな守備を見せ、アメリカを機能させなかった。 加えて言えば、1トップに入った前田大然(セルティック)も同様だ。スピードを生かしたプレス、ボール奪われた後のプレスバックと守備で貢献。攻撃面では今ひとつだったが、セルティックで求められているプレーの一端は見せられたと言える。 チームとして積み上げて来たもの、そしてクラブで各選手が成長したことで、その精度が高まったことは、アメリカ戦でも感じられた。 <span class="paragraph-title">◆増やしていきたいオプション</span> そしてアメリカ戦ではオプションも試すことができた。 病み上がりの酒井宏樹(浦和レッズ)は非常に高いパフォーマンスを見せたが、ハーフタイムで交代。そこで右サイドバックに入ったのは、山根視来(川崎フロンターレ)ではなく冨安健洋(アーセナル)だった。 これまでであれば山根との交代になっていたはずだが、クラブでサイドバックを務める冨安を右SBに配置。その冨安は、伊東との縦関係で何本か良いパスを供給。さらに、アーセナルで培ったビルドアップのうまさも随所に見せた。久々のCBでも高いパフォーマンスを前半見せていたことを考えると、2つのポジションを高いレベルで務められるという武器を手にしたと言える。アメリカ戦のみでチームを離れたが、あとはケガをせずに2カ月を過ごしてもらいたいところだ。 また、流れの中だと感じられるが、攻撃時には遠藤が降りての3バックになる形も何度か見られた。冨安と左サイドバックの中山雄太(ハダースフィールド・タウン)が高い位置を取り、[3-4-3]のような形になる場面があった。相手の陣形を崩すこと、試合中に対応するという点では、進化しているとも言えるだろう。 他にもトップ下でありながらフランクフルトでのパフォーマンスと同様にボックス内に積極的に飛び出す姿も見られ、最も得点チャンスを作っていたのが鎌田だった。それぞれが、しっかりと戦い方を理解し、クラブで積み上げたものを発揮できたという点で、良い試合になったと言える。 残すは27日のエクアドル代表戦。本大会ではドイツ代表、コスタリカ代表、スペイン代表と実力国と対戦するだけに、相手の力はこんなものではない。まだまだ精度を上げる必要はあるが、ひとまずはポジティブな変化が見られた試合と言って良いだろう。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2022.09.24 23:10 Sat
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