【プレミア注目プレビュー】ソンvs冨安のマッチアップに注目! 今季最初のNLダービー
2021.09.26 12:00 Sun
プレミアリーグ第6節、アーセナルとトッテナムによるノースロンドン・ダービーが、日本時間26日24:30にエミレーツ・スタジアムでキックオフされる。好対照の序盤戦を過ごすノースロンドンの両雄が激突する今季最初のダービーだ。開幕3戦無得点の3連敗スタートと、アルテタ体制3年目は苦難の船出となったアーセナル。だが、インターナショナルマッチウィークを挟んでリスタートを切ったチームは、ノリッジ、バーンリーと下位に沈む2チーム相手にいずれも1-0のスコアで連勝。今回のダービーに勝利し、星勘定を五分に戻すことができれば、一気に上昇気流に乗ることも可能だ。
ただ、前節のバーンリー戦を含め、決して試合内容に大きな改善が見られたわけではなく、相手に恵まれた印象も強い。したがって、不調とは言えどもノリッジ、バーンリーと比べて大きくレベルが上がる宿敵との一戦が、現チームの立ち位置を明確に決める試金石となる。
一方、開幕3試合連続クリーンシートで3連勝を飾ったトッテナムだが、インターナショナルマッチウィーク明けのクリスタル・パレス戦、チェルシー戦は度重なる離脱者の影響もあり、いずれも0-3のスコアで大敗。直近のEFLカップではウォルバーハンプトンをPK戦の末に退けて公式戦4試合ぶりの白星を手にしたが、最適解を見いだせない攻撃面を中心に停滞感が漂う。
それでも、徐々に離脱者が戻ってきて、MFエンドンベレやFWブライアン・ヒルと攻撃に新たなオプションをもたらす選手たちの台頭もあり、今回のダービーで負の流れに終止符を打てれば、対戦相手同様に再浮上の可能性は十二分にあるはずだ。
◆アーセナル◆
【4-3-3】
▽アーセナル予想スタメン

GK:ラムズデール
DF:冨安、ホワイト、ガブリエウ、ティアニー
MF:スミス・ロウ、トーマス、ウーデゴール
FW:ぺぺ、オーバメヤン、サカ
負傷者:なし
出場停止者:なし
出場停止者、負傷者共になし。3試合停止明けのジャカを含め全選手が起用可能な状況だ。
システムに関しては[4-2-3-1]、[4-3-3]の布陣を併用しているが、ホームでより攻撃的に戦うことを想定し後者を予想。スタメンに関しては3-0で快勝したEFLカップのウィンブルドン戦で温存したメンバーを中心に、前述の11人の起用を予想する。
ただ、サカあるいはペペに替えてサンビ・ロコンガ、ジャカをトーマスの相棒に据えるバランス重視の形、ダービーで決定的な仕事ができるラカゼットのスタメン起用の可能性も十分にあるはずだ。
◆トッテナム◆
【4-3-3】
▽トッテナム予想スタメン

GK:ロリス
DF:タンガンガ、ロメロ、ダイアー、レギロン
MF:ホイビュルク、スキップ、デレ・アリ
FW:ルーカス・モウラ、ケイン、ソン・フンミン
負傷者:MFセセニョン、FWベルフワイン
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはルーカスの復帰に伴い、セセニョンとベルフワインのみが欠場となる。
スタメンに関してはルーカスがスタートから起用可能な状態と判断し、前述のメンバーを予想。ただ、右サイドバックにエメルソン、ダイアーの相棒にダビンソン・サンチェス、中盤にエンドンベレ、右ウイングにロ・チェルソ(ブライアン・ヒル)を起用する可能性も十分にありそうだ。
★注目選手
◆アーセナル:DF冨安健洋

アーセナルの注目プレーヤーはダービー初出場の冨安。今夏、アタランタと共にトッテナム行きが有力視されながらも、移籍市場最終日にスパーズのライバルクラブであるアーセナルへ加入した22歳の日本代表DF。
ディフェンダーにとっては適応が困難と言われるプレミアリーグ、アルテタスタイルにすんなりと順応すると、ここまで右サイドバックとして出場したノリッジ、バーンリー戦では多士済々な相手のアタッカーに対して、傑出したデュエル勝率を記録。さらに、守備の国であるイタリア仕込みの繊細なポジショニング、状況判断でDFホワイトやFWペペらをカバーする見事な存在感を示している。
その鮮烈な活躍により、早くもスペイン人指揮官、ガナーズファンの信頼を獲得し、クラブOBを中心とする多くの識者からも好評価を受けている。
とはいえ、ここまでの称賛ムードは元々の期待値の低さに加え、アーセナルの既存守備陣の体たらくによる部分が大きく、その真価が試されるのは、対ビッグ6や一線級のアタッカーとの対戦時だ。そういった意味ではより注目度、プレッシャーが高まる今回のダービーは、冨安の今後を左右する重要な一戦となるはずだ。
世界屈指のストライカーであるケインに加え、サイドでのマッチアップが見込まれるアジア最高のアタッカー、ソン・フンミンを相手に、直近2試合で見せたようなソリッドな守備を継続できるか。また、守備時に中を絞る傾向のある相手に対してはサイドバックのビルドアップ、攻撃面の貢献が重要となるだけに、バーンリー戦で見せた正確なサイドチェンジや果敢なオーバーラップで攻撃にアクセントを加えたい。
◆トッテナム:FWソン・フンミン

トッテナムの注目プレーヤーは攻撃のカギを握る韓国代表FW。今夏、トッテナムとの2025年までの新契約にサインしたソン・フンミンは、相棒ケインの去就問題もあり、今やクラブのアイコンという立場に。そして、ファンからの寵愛を受ける29歳は、マンチェスター・シティとの開幕戦での決勝点など、ここまで4試合で2ゴールと上々の滑り出しを見せている。
ただ、ここ数試合では相棒の不調や新体制移行の影響もあり、昨季猛威を振るったホットラインがなかなか機能せず、孤軍奮闘の状況が続く。そのケインは直近のウルブス戦でゴールを記録し、復調の気配を見せているものの、敵地でのダービーで11年ぶりの勝利を収めるためにはソン・フンミンの爆発が必須だ。
直近2試合連続クリーンシートも守備者として脆弱なホワイト、ダービー初出場で未知数の冨安が並ぶ相手の右サイドはトッテナムにとって攻めどころのひとつと見込まれており、左ウイングでの起用が見込まれるソン・フンミンの打開力がアウェイチームの生命線となりそうだ。
ただ、前節のバーンリー戦を含め、決して試合内容に大きな改善が見られたわけではなく、相手に恵まれた印象も強い。したがって、不調とは言えどもノリッジ、バーンリーと比べて大きくレベルが上がる宿敵との一戦が、現チームの立ち位置を明確に決める試金石となる。
それでも、徐々に離脱者が戻ってきて、MFエンドンベレやFWブライアン・ヒルと攻撃に新たなオプションをもたらす選手たちの台頭もあり、今回のダービーで負の流れに終止符を打てれば、対戦相手同様に再浮上の可能性は十二分にあるはずだ。
以前から拮抗したダービーとして知られる両者の対戦だが、アーセナルホーム開催のプレミアリーグではホームチームが16勝2敗11分けと圧倒的な戦績を誇る。さらに、トッテナムが最後にアウェイで勝利したのは、2010年11月の対戦(3-2)まで遡ることになる。一方で、ダービー初采配のヌーノ監督はウォルバーハンプトン時代に3勝1敗2分けと、アーセナルを得意としており、トッテナムとしてはポルトガル人指揮官の相性の良さを生かして11年ぶりのエミレーツ攻略といきたい。
◆アーセナル◆
【4-3-3】
▽アーセナル予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:ラムズデール
DF:冨安、ホワイト、ガブリエウ、ティアニー
MF:スミス・ロウ、トーマス、ウーデゴール
FW:ぺぺ、オーバメヤン、サカ
負傷者:なし
出場停止者:なし
出場停止者、負傷者共になし。3試合停止明けのジャカを含め全選手が起用可能な状況だ。
システムに関しては[4-2-3-1]、[4-3-3]の布陣を併用しているが、ホームでより攻撃的に戦うことを想定し後者を予想。スタメンに関しては3-0で快勝したEFLカップのウィンブルドン戦で温存したメンバーを中心に、前述の11人の起用を予想する。
ただ、サカあるいはペペに替えてサンビ・ロコンガ、ジャカをトーマスの相棒に据えるバランス重視の形、ダービーで決定的な仕事ができるラカゼットのスタメン起用の可能性も十分にあるはずだ。
◆トッテナム◆
【4-3-3】
▽トッテナム予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:ロリス
DF:タンガンガ、ロメロ、ダイアー、レギロン
MF:ホイビュルク、スキップ、デレ・アリ
FW:ルーカス・モウラ、ケイン、ソン・フンミン
負傷者:MFセセニョン、FWベルフワイン
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはルーカスの復帰に伴い、セセニョンとベルフワインのみが欠場となる。
スタメンに関してはルーカスがスタートから起用可能な状態と判断し、前述のメンバーを予想。ただ、右サイドバックにエメルソン、ダイアーの相棒にダビンソン・サンチェス、中盤にエンドンベレ、右ウイングにロ・チェルソ(ブライアン・ヒル)を起用する可能性も十分にありそうだ。
★注目選手
◆アーセナル:DF冨安健洋

Getty Images
アーセナルの注目プレーヤーはダービー初出場の冨安。今夏、アタランタと共にトッテナム行きが有力視されながらも、移籍市場最終日にスパーズのライバルクラブであるアーセナルへ加入した22歳の日本代表DF。
ディフェンダーにとっては適応が困難と言われるプレミアリーグ、アルテタスタイルにすんなりと順応すると、ここまで右サイドバックとして出場したノリッジ、バーンリー戦では多士済々な相手のアタッカーに対して、傑出したデュエル勝率を記録。さらに、守備の国であるイタリア仕込みの繊細なポジショニング、状況判断でDFホワイトやFWペペらをカバーする見事な存在感を示している。
その鮮烈な活躍により、早くもスペイン人指揮官、ガナーズファンの信頼を獲得し、クラブOBを中心とする多くの識者からも好評価を受けている。
とはいえ、ここまでの称賛ムードは元々の期待値の低さに加え、アーセナルの既存守備陣の体たらくによる部分が大きく、その真価が試されるのは、対ビッグ6や一線級のアタッカーとの対戦時だ。そういった意味ではより注目度、プレッシャーが高まる今回のダービーは、冨安の今後を左右する重要な一戦となるはずだ。
世界屈指のストライカーであるケインに加え、サイドでのマッチアップが見込まれるアジア最高のアタッカー、ソン・フンミンを相手に、直近2試合で見せたようなソリッドな守備を継続できるか。また、守備時に中を絞る傾向のある相手に対してはサイドバックのビルドアップ、攻撃面の貢献が重要となるだけに、バーンリー戦で見せた正確なサイドチェンジや果敢なオーバーラップで攻撃にアクセントを加えたい。
◆トッテナム:FWソン・フンミン

Getty Images
トッテナムの注目プレーヤーは攻撃のカギを握る韓国代表FW。今夏、トッテナムとの2025年までの新契約にサインしたソン・フンミンは、相棒ケインの去就問題もあり、今やクラブのアイコンという立場に。そして、ファンからの寵愛を受ける29歳は、マンチェスター・シティとの開幕戦での決勝点など、ここまで4試合で2ゴールと上々の滑り出しを見せている。
ただ、ここ数試合では相棒の不調や新体制移行の影響もあり、昨季猛威を振るったホットラインがなかなか機能せず、孤軍奮闘の状況が続く。そのケインは直近のウルブス戦でゴールを記録し、復調の気配を見せているものの、敵地でのダービーで11年ぶりの勝利を収めるためにはソン・フンミンの爆発が必須だ。
直近2試合連続クリーンシートも守備者として脆弱なホワイト、ダービー初出場で未知数の冨安が並ぶ相手の右サイドはトッテナムにとって攻めどころのひとつと見込まれており、左ウイングでの起用が見込まれるソン・フンミンの打開力がアウェイチームの生命線となりそうだ。
アーセナルの関連記事
プレミアリーグの関連記事
|
アーセナルの人気記事ランキング
1
中村俊輔に憧れたティアニー、古巣セルティックの日本人について冨安健洋から情報収集「トミと話をして、一緒に試合を観るけど…」
アーセナルのスコットランド代表DFキーラン・ティアニーが、自身の古巣であるセルティックの日本人選手について言及した。スコットランド『サン』が伝えた。 スコットランド生まれのティアニーはセルティックのアカデミー出身。2016年1月に18歳でファーストチームに昇格すると、左サイドバックのレギュラーとしてプレー。公式戦170試合で8ゴール37アシストを記録した。 2019年8月にアーセナルに加入すると、ケガなどに悩まされながらも公式戦110試合で5ゴール13アシストを記録。今シーズンは途中出場なども多いが公式戦23試合で1ゴール1アシストを記録している。 ティアニーは今でもセルティックのファンとして知られるが、そのセルティックは昨シーズンから一気に日本人選手が増加。FW古橋亨梧をはじめ、FW前田大然、MF旗手怜央、MF井手口陽介、DF小林友希、DF岩田智輝と6名が所属。また、アンジェ・ポステコグルー監督もJリーグからやってきたこともあり、日本に縁が強くなっている一方で、チームもリーグ制覇を成し遂げるなど大きく結果を残している。 アーセナルでは日本代表DF冨安健洋とチームメイトであるティアニーは、古巣の日本人選手についてコメント。冨安にそれぞれの選手について教えてもらっていると明かした。 「トミとはよく話をする。僕は日本から来た選手のことはよく知らなかったし、先月サインした2人も同じだ。僕はJリーグを観ていないから、トミに情報と選手としての考えを聞いたんだ」 「前田大然はカタールで開催されたワールドカップの日本代表でトミと一緒にいたね。トミは契約した全ての選手についてポジティブなことを言っていたし、それを聞いてとても嬉しいよ」 また、冨安についてもコメント。両サイドバックでプレーする冨安はライバルにもなるが、良い関係を築いているようだ。 「彼も本当に素晴らしい選手だし、素晴らしいチームメイトだ。とても良い仲間だ」 「僕はいつもトミと話をして、トレーニング場ではセルティックの試合があれば一緒によく観ている。僕は、彼をセルティックのファンにしようとしているんだ(笑)」 ティアニーと言えば、幼少期に当時セルティックでスター選手だった元日本代表MF中村俊輔からスパイクをもらったエピソードが有名。同じ左利きのキックの名手に憧れていたことは有名だが、中村が多くの日本人の憧れでもあると語った。 「おかしな話だけど、僕がセルティックで子供の頃に中村俊輔からスパイクをもらった古い映像をトミが見たらしい。彼はずっと前から気がついていたんだ」 「中村は子供の頃のトミのヒーローの1人だったけど、それは世界中の多くの日本人選手と同じだと思うよ」 <span class="paragraph-title">【動画】中村俊輔からスパイクを手渡され驚いて固まる幼い頃のティアニー</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">A young Kieran Tierney beams after being handed boots by Celtic legend Shunsuke Nakamura <br><br>The look on his face ☺☺☺ <a href="https://t.co/HcB8hqFVE9">pic.twitter.com/HcB8hqFVE9</a></p>— Metro Sport (@Metro_Sport) <a href="https://twitter.com/Metro_Sport/status/1160512006736220160?ref_src=twsrc%5Etfw">August 11, 2019</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2023.01.26 19:35 Thu2
“ジャンピングチョップ事件”いまだ和解なし、ファン・ニステルローイが宿敵との騒動を振り返る
▽現役時代にマンチェスター・ユナイテッドで活躍した元オランダ代表FWルート・ファン・ニステルローイ氏が、宿敵との騒動を振り返った。イギリス『インデペンデント』が伝えた。 ▽事件は約13年前のオールド・トラフォード、マンチェスター・ユナイテッドvsアーセナルで起こった。当時のプレミアリーグは、ユナイテッドとアーセナルの2強時代。MFロイ・キーン、MFパトリック・ヴィエラという闘将に率いられていた両者の直接対決は、常に意地と意地がぶつかり合う激闘だった。 ▽そして試合では、0-0で迎えたアディショナルタイムにFWディエゴ・フォルランがボックス内でDFマーティン・キーオンに倒されてPKを獲得。しかし、このPKキッカーを務めた名手ファン・ニステルローイは、シュートをバーに当ててしまった。 ▽そして、試合は0-0のまま終了。宿敵の絶対的エースがPKを失敗したことにより勝ち点を獲得してテンションが上がったアーセナルの選手たちは、試合終了の笛とともにファン・ニステルローイを囲んで挑発。試合中も激しくやりあっていたキーオンは、ファン・ニステルローイに“ジャンピングチョップ”を敢行した。 ▽オックスフォード大学での講義にゲストとして参加したファン・ニステルローイ氏は、「キーオンに街でたまたま会ったら、どのように振舞うのか?」と尋ねられると、冗談交じりに「彼は再び私の上に飛んでくるだろう(笑)。時代を生きていくには、クレバーじゃないといけないと思ったよ」と語り、会場の笑いを誘った。 ▽一方、この事件があった2003-04シーズンにプレミアリーグ無敗優勝を経験したキーオン氏は先月、当時について以下のように振り返っていた。 「おそらく、私は過剰な反応を見せてしまった。ルート・ファン・ニステルローイは、ブラックリスト入りする信用できない敵だった。彼はトッププレーヤーであり、ファイターだったが、どんな手を使ってでも相手を打ちのめそうとするような選手だった」 2016.02.08 20:42 Mon3
今季は5名が新加入、イングランドでプレーする日本人女子選手の増加傾向に英紙が注目「今後も続く可能性が高い」
現在は9人、イングランドでプレーする日本人女子選手の増加傾向を英紙が注目「今後も続く可能性が高い」 イングランドのFA女子スーパーリーグ(FAWSL)には、現在9人の日本人選手が所属。アジア人プレーヤーが増加傾向にある理由を、イギリス『BBC』が探った。 マンチェスター・シティのMF長谷川唯を筆頭に、ウェストハムにはDF清水梨紗とMF林穂之香に加え、今季からはFW植木理子も在籍。リバプールではMF長野風花が主軸を担っている。 オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)得点王の実績が評価され、マンチェスター・ユナイテッドにはMF宮澤ひなたが加入。チェルシーにはローンバックでFW浜野まいかが復帰し、今冬にはレスター・シティへ宝田沙織と籾木結花が籍を移した。 なでしこジャパンが2011年ドイツ女子W杯で優勝、2012年にロンドン・オリンピックで銀メダルを獲得した直後にも、2013年にチェルシーへ永里優季(現:ヒューストン・ダッシュ/アメリカ)が、2014年にアーセナルへ大野忍(スペランツァ大阪監督)や近賀ゆかり(サンフレッチェ広島レジーナ)が加入と、イングランドでのプレーを選択する日本人が続いたが、現在は当時とは異なる風向きで、勢いも加速している。 WSLで頭角を現した最初のアジア人選手と言えば、チェルシーで6度のリーグ優勝を達成した韓国女子代表MFチ・ソヨン(2014-2022年5月)をおいて他にないが、『BBC』では、続く存在として長谷川を挙げ、増加傾向にある日本人選手を特集。スカウティングへの投資、テレビによる世界的な女子サッカー中継の増加、移籍市場での競争の激化など、いくつかの要因を挙げた。 「映像が得られるという点で、スカウティングリソースは劇的に増加した。我々には2人の素晴らしいアナリストもいて、間違いのない選手を特定するのに役立っている」と、宝田と籾木を獲得したレスターのウィリー・カーク監督の言葉を引用。ウェストハムのレハネ・スキナー監督は、国際大会を通じて植木の才能を買っていたと話す。 また、イングランド内における女子サッカーの地位が高まったことによる、待遇の変化にも注目。給与の向上や移籍市場の変化により、WSLが選手にとってより魅力的なものになったと伝えている。 各チームの監督ともに、日本人選手の良さに「規律や戦術理解度、技術の高さ」などを挙げる。『BBC』は「これらの要因により、アジア系の才能ある人材がイギリスに流入することになり、最近到着した選手たちの成功を考えると、この傾向は今後も続く可能性が高い」と結んでいるが、まさしくその通りになるだろう。 最後に、各指揮官によるコメントを掲載。日本人選手、特に自チーム所属の選手を大いに評価している点がユニークだ。 「(WSLでプレーする)日本人選手はどんどん増えてくるだろうし、その理由も分かるだろう。非常に規律があり、聞く耳を持っている。強度も高く、ゲームの理解度もとても高い。もちろん、個々の能力は異なる。(長谷川)唯は非常に知的でゲームの読み方は誰にも負けないだろうし、信じられないほどの才能があると思う」(マンチェスター・シティ/ガレス・テイラー監督) 「風花は試合を読む力が高く、本当に素晴らしいサッカー選手だ。彼女たちは戦術面において非常にクレバーで、技術的にもとても優れている。後方から組み立てるチームの多いWSLの現状において、"日本ブランド"は我々にとって助けになる」(リバプール/マット・ビアード監督) 「日本人選手が増えた理由は明白です。戦術的に聡明で、技術的にも才能のある選手を望まない人はいないでしょう?彼女たちは私たちのチームに大きな価値をもたらしてくれました」(ウェストハム/レハネ・スキナー監督) 「必ずしもアジアの選手を探していたわけではなく、トップクラスのナンバー6を探していたら宝田を見つけたんだ。半年ほど注視して、夏に獲得しようとしたが、リンシェーピングとの合意に至らなかったから、(それなら満了後にと)事前契約を行った。チャンピオンズリーグのアーセナル戦は素晴らしかった」 「宝田選手をさらに見ていたら、籾木の良さにも気付いて、これは良い機会だと思ったんだ。2人とも素晴らしい才能のある選手だよ」(レスター・シティ/ウィリー・カーク監督) 2024.02.12 21:57 Mon4
アーセナルを去ったエドゥ氏は不和ではない…フォレストのCEOの可能性も!? より責任ある役職でオファーか
アーセナルのスポーツディレクター(SD)を辞任したエドゥ氏。大きなステップアップが待っている可能性があるようだ。 4日、アーセナルはエドゥSDの辞任を発表。クラブOBが役職者として復帰してから5年、チームの復活に大きく貢献してきた中での辞任は大きな驚きを与えた。 エドゥ氏は2019年7月にテクニカルディレクター(TD)としてチームに復帰。2022年11月にSDに昇進し、男子のみならず、女子やアカデミーもマネジメントしていた。 ミケル・アルテタ監督と共に二人三脚で低迷していたチームを立て直すことに。アルテタ監督就任にも尽力すると、積極的な補強で現在のチームを構成する選手を連れてきた。 キャプテンを務めるマルティン・ウーデゴールやでクラン・ライス、ベン・ホワイト、ガブリエウ・マガリャンイス、ガブリエウ・ジェズスとチーム構成が変化。一方で、メスト・エジルやピエール=エメリク・オーバメヤンら高給取りのベテランを整理するなど動いてチームを復活させた。 アルテタ監督との絆もあり、友人関係でもあった中、今回の電撃辞任。ただ、これは内紛があったり、考えの相違などではないという。 イギリス『ガーディアン』によると、エドゥ氏にはエヴァンゲロス・マリナキス氏のグループが関心。今シーズンはプレミアリーグでここまで3位と好調のノッティンガム・フォレストではかなり上級職に就く可能性があるようだ。 エドゥ氏には最高経営責任者(CEO)のポジションに就く可能性もあるとし、フォレスト、オリンピアコス、リオ・アヴェと3つのクラブを束ねる可能性もあるようだ。 また、アーセナル以上の好条件が提示されたとし、「今は、別の挑戦に取り組むとき」と語っていた挑戦は新たなクラブで新たな役職に就く可能性が高いと見られている。 2024.11.05 21:50 Tue5