【CLグループG展望】セビージャ有利も本命不在…ヴォルフスブルクとリールが久々の出場
2021.09.14 17:02 Tue
2021-22シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)グループステージが9月14日に開幕する。グループGは、ラ・リーガ4強時代を開かんとするセビージャを筆頭に、各リーグ王者であるリールとザルツブルク、そして今季好調のヴォルフスブルクと曲者が揃う。本命予想はセビージャだが、どのチームが突破してもおかしくはない。
◎本命:セビージャ
○対抗:ザルツブルク
△連下:ヴォルフスブルク
☆大穴:リール
◆充実の補強は実るのか…グループ本命も油断できず~セビージャ~
絶対的本命不在のグループGにおいて、セビージャが頭一つ抜けた存在か。昨季のラ・リーガでクラブ史上最多の勝ち点を積み上げ、クラブ史上最速でのCL出場権獲得に成功したチームは、モンチSDとロペテギ監督の下で近年着実に力をつけている。
今夏もモンチSDはその辣腕を遺憾なく発揮。フリーで獲得したドミトロビッチを皮切りに、ブライアン・ヒルとのトレードという形でラメラを、両サイドバックにはモンティエルとアウグスティンソンを補強し競争力を高めた。そして移籍市場終盤にはデラネイと、東京五輪で印象的だったラファ・ミルを獲得し、各ポジションに実力者を賄う充実の夏に。ラメラはすでにラ・リーガ開幕2試合で3ゴールと結果を出しており、チームとしても2勝1分けの好スタートを切っている。
ただ、最後まで移籍を望みながらも、移籍最終日にチェルシー行きが破談となったクンデのメンタル面は気がかりなところ。代わりにリーグ戦に出場しているレキクはここまで及第点のパフォーマンスを見せているが、仮にクンデが調子を落としてしまった場合、レキクとジエゴ・カルロスの2人でセンターバックを遣り繰りするのは、いささか骨の折れる仕事だ。
◆戦力ダウンは否めずも、未完の大器らの勢いでGS突破へ~ザルツブルク~
国内8連覇中のオーストリアの絶対王者は3大会連続の出場となる。プレーオフでブレンビーを2戦合計4-2で下して本戦出場権を勝ち取った。そんな今季も国内リーグでは開幕7試合で全勝しており、内容も19得点4失点と圧倒的。この勢いを持ち込めるかが、グループ突破の鍵になりそうだ。
だが、昨季のリーグ戦で28試合27ゴールをあげたパトソン・ダカや、公式戦45試合に出場したエノック・エムウェプがともにプレミアリーグへ旅立った影響は計り知れない。2人の穴埋めとなる大きな補強はできず、前述のセビージャや後述のヴォルフスブルクに反して戦力ダウンは否めないものとなっている。
しかし、そこは育成クラブの腕の見せ所。ハーランドやサディオ・マネ、そして今夏にバイエルンへステップアップしたウパメカノなど、ビッグクラブに大きく羽ばたいた先人たちに続く超新星の誕生に期待だ。
◆指揮官交代も戦力は底上げ~ヴォルフスブルク~
昨季のブンデスリーガで4位に入り、7シーズンぶりのCLとなるヴォルフスブルク。だが、立役者のグラスナー監督がフランクフルトに旅立ち、代わってオランダ代表のレジェンドであるファン・ボメル監督が就任。古巣PSVでは振るわなかった同氏だが、指揮官として初挑戦となるドイツでは開幕4連勝の好スタートを切った。ただ、国内カップ戦では上限を超えた交代を行ってしまい、失格となる一幕も。
それでも、戦力としてはインテルからの関心が伝えられたヴェグホルストをチームにとどめ、昨季25ゴールを挙げた得点源を死守。また、移籍市場ではベンフィカからドイツ代表のワルドシュミットを獲得し、ヴェグホルストのバックアッパーを確保した。加えて守備面にはケルンからベルギー代表のボルナウを補強し、昨季からの全体的な上積みに成功している。
◆ブレインと主力退団の影響は大きく~リール~
グループGで最も久々の参戦となるリールは9年ぶりの舞台に。昨季はフランスのPSG王朝を打ち砕き、10年ぶりにリール時代を興した。しかし、その扇動者となったガルティエ監督が“マンネリ化”を嫌い、在任5シーズン目を待たずして勇退を決断。後任には、かつてギャンガンを就任3年で3部から1部に導いたグーヴェネック氏が就任した。
ただ、チームは指揮官だけでなく、守護神メニャンや攻守を支えたブバカリ・スマレを失い、明らかに戦力ダウン。そんな中、王者として臨んだ今季のリーグ・アンでは第5節終了時点で1勝2分け2敗と足踏みしており、影響を如実に受けている。
どのチームにもほぼ平等に勝ち上がるチャンスのある大本命不在のグループとなったが、その中でもリールの下馬評は劣勢か。
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◆編集部予想◎本命:セビージャ
○対抗:ザルツブルク
△連下:ヴォルフスブルク
☆大穴:リール
Getty Images
絶対的本命不在のグループGにおいて、セビージャが頭一つ抜けた存在か。昨季のラ・リーガでクラブ史上最多の勝ち点を積み上げ、クラブ史上最速でのCL出場権獲得に成功したチームは、モンチSDとロペテギ監督の下で近年着実に力をつけている。
今夏もモンチSDはその辣腕を遺憾なく発揮。フリーで獲得したドミトロビッチを皮切りに、ブライアン・ヒルとのトレードという形でラメラを、両サイドバックにはモンティエルとアウグスティンソンを補強し競争力を高めた。そして移籍市場終盤にはデラネイと、東京五輪で印象的だったラファ・ミルを獲得し、各ポジションに実力者を賄う充実の夏に。ラメラはすでにラ・リーガ開幕2試合で3ゴールと結果を出しており、チームとしても2勝1分けの好スタートを切っている。
ただ、最後まで移籍を望みながらも、移籍最終日にチェルシー行きが破談となったクンデのメンタル面は気がかりなところ。代わりにリーグ戦に出場しているレキクはここまで及第点のパフォーマンスを見せているが、仮にクンデが調子を落としてしまった場合、レキクとジエゴ・カルロスの2人でセンターバックを遣り繰りするのは、いささか骨の折れる仕事だ。
また攻撃面においても、セビージャは決して得点力のあるチームではないため、力のある他3チームに守勢を取られたとき、それを崩すのは至難の業となる。
◆戦力ダウンは否めずも、未完の大器らの勢いでGS突破へ~ザルツブルク~
Getty Images
国内8連覇中のオーストリアの絶対王者は3大会連続の出場となる。プレーオフでブレンビーを2戦合計4-2で下して本戦出場権を勝ち取った。そんな今季も国内リーグでは開幕7試合で全勝しており、内容も19得点4失点と圧倒的。この勢いを持ち込めるかが、グループ突破の鍵になりそうだ。
だが、昨季のリーグ戦で28試合27ゴールをあげたパトソン・ダカや、公式戦45試合に出場したエノック・エムウェプがともにプレミアリーグへ旅立った影響は計り知れない。2人の穴埋めとなる大きな補強はできず、前述のセビージャや後述のヴォルフスブルクに反して戦力ダウンは否めないものとなっている。
しかし、そこは育成クラブの腕の見せ所。ハーランドやサディオ・マネ、そして今夏にバイエルンへステップアップしたウパメカノなど、ビッグクラブに大きく羽ばたいた先人たちに続く超新星の誕生に期待だ。
◆指揮官交代も戦力は底上げ~ヴォルフスブルク~
Getty Images
昨季のブンデスリーガで4位に入り、7シーズンぶりのCLとなるヴォルフスブルク。だが、立役者のグラスナー監督がフランクフルトに旅立ち、代わってオランダ代表のレジェンドであるファン・ボメル監督が就任。古巣PSVでは振るわなかった同氏だが、指揮官として初挑戦となるドイツでは開幕4連勝の好スタートを切った。ただ、国内カップ戦では上限を超えた交代を行ってしまい、失格となる一幕も。
それでも、戦力としてはインテルからの関心が伝えられたヴェグホルストをチームにとどめ、昨季25ゴールを挙げた得点源を死守。また、移籍市場ではベンフィカからドイツ代表のワルドシュミットを獲得し、ヴェグホルストのバックアッパーを確保した。加えて守備面にはケルンからベルギー代表のボルナウを補強し、昨季からの全体的な上積みに成功している。
◆ブレインと主力退団の影響は大きく~リール~
Getty Images
グループGで最も久々の参戦となるリールは9年ぶりの舞台に。昨季はフランスのPSG王朝を打ち砕き、10年ぶりにリール時代を興した。しかし、その扇動者となったガルティエ監督が“マンネリ化”を嫌い、在任5シーズン目を待たずして勇退を決断。後任には、かつてギャンガンを就任3年で3部から1部に導いたグーヴェネック氏が就任した。
ただ、チームは指揮官だけでなく、守護神メニャンや攻守を支えたブバカリ・スマレを失い、明らかに戦力ダウン。そんな中、王者として臨んだ今季のリーグ・アンでは第5節終了時点で1勝2分け2敗と足踏みしており、影響を如実に受けている。
どのチームにもほぼ平等に勝ち上がるチャンスのある大本命不在のグループとなったが、その中でもリールの下馬評は劣勢か。
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