セルビア相手に見えた現在地、残るはラストの1試合/日本代表コラム

2021.06.14 08:45 Mon
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◆試合をコントロールし後半は改善

一方で「まずは失点しないことが大事。上手くいかなくてもいいから、失点をしないということ」と試合後にDF長友佑都が語っていたが、苦しい状況を無理に打開する必要はないとコメント。無理なプレーの結果、相手に奪われて失点する方が良くないという考えだ。

前半はゴールレスで終えた日本だったが、後半に修正。メンバーを入れ替えたこともあるが、CKから早々にMF伊東純也がネットを揺らした。

このゴール、鎌田のクロスをニアサイドで谷口がフリック。ファーに伊東が詰めたというもの。実は、3日に行われたU-24日本代表戦でも全く同じ形からゴールが生まれており、立ち上がり1分でCKを得ると、鎌田のクロスをニアで大迫がフリックし、橋本拳人がファーで詰めるというものだった。

トレーニングで準備してきたセットプレーの形を、2度もゴールに繋げたことは非常に評価できるポイントだろう。さらに、屈強で身体も大きいセルビア相手にやったのだから、素晴らしいと言える。

さらに、前半なかなか縦パスが出てこなかったが、後半に入ってからはセルビアの強度も若干落ち、縦パスの数が増えた。ハーフタイムに修正がかかったというが、相手との噛み合わせもありながら、前半にできていなかったことを、しっかりと後半出せたという点は評価して良い。対応力という部分では、しっかりと話し合って結果に繋げられたことは、この合宿の成果とも言えるだろう。

守備陣もしっかりと安定したプレーを90分間行い、セルビアの攻撃陣に仕事をさせず。対人の守備を含め、予測からのパスカットなど、集中した守備を見せた。チーム全体で連動したプレスをかけるということはできており、最終予選に向けては自信を持っていい状況と言えるだろう。



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初戦で出た“柔軟性”という課題、予想以上のオマーンに対する打開策は/日本代表コラム

恐れていたことが起きてしまったという表現が正しいだろうか。来年11月に行われるカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選が2日からスタートした。 W杯本大会への切符は各グループ2枚。上位2カ国に与えられ、3位チームは4次予選と大陸間プレーオフを勝ち抜かなければ本大会には出場できない。 2016年9月1日。日本代表はロシアW杯アジア最終予選の初戦で、UAE代表に埼玉スタジアム2002で1-2で敗れた。 この悪夢を忘れた者はいなかったはずだが、5年後に再び同じ事態に。心のどこか片隅で恐れていた結果となってしまった。 <span class="paragraph-title">◆明らかなコンディションの差</span> 日本が敗れた要因は多くあるだろう。森保一監督、キャプテンの吉田麻也も試合後に口にした通り、「言い訳にはしない」と語ったが、事実としてコンディションには大きな差があったことは否めない。 オマーンはこの日本戦に向けて1カ月に渡り、セルビアで合宿を敢行。チームとしての成熟度、コンビネーション、そして日本への対策は万全だった。 ブランコ・イバンコビッチ監督が就任し、今までとは違うオマーン代表を作り上げていく中で、日本に対してどのような戦いをしようかということは考えていたはずだ。 もちろんコンディション調整もバッチリだ。最終的に日本へ移動するということはあっても、チームとして1カ月活動していれば、良い状態なのは明らかだ。 一方で、日本は8月30日に始動。試合までは3日しかなく、大半の選手が長距離の移動後すぐの試合となった。 しかし「海外組が多くなる中、選手たちが覚悟を持って、短い準備期間の中でも、1戦1戦勝利に向けて準備してくれ、前進してきていた」と森保監督は語り、その点を言い訳にはしないと語った。 吉田も「相手のコンディションがむちゃくちゃ良かったのがある」と相手の状態が良かったことを認めたが「それは言い訳にできない」と語った。 オマーンは、暑熱対策もしていただろうが、試合日はまさかの雨。気温も上がらない中で、オマーン人にとって馴染みのない大雨の試合。しかし、イバンコビッチ監督は「大問題だった」としながらも、「雨に合わせて戦術を微調整して日本のゴールを狙おうとした」とチームの戦い方に微調整を行ったことを明かした。 <span class="paragraph-title">◆大きな課題となる柔軟性のなさ</span> 試合展開を見ても、日本が劣っていたことは間違いない。もちろん、コンディション面の差も影響し、ピッチ状態の悪さも影響しただろう。しかし、何よりも柔軟性とクリエイティビティが欠けていたように思えてならない。 オマーンの印象として中央を固めて守備をしてくるというスカウティングはあったはずだ。そしてその通り、オマーンは中央をかなり手厚く固め、FW大迫勇也、MF鎌田大地の中央の縦のラインを完全に潰しに行っていた。 2次予選の生命線とも言えた部分が使えなくなった日本。鎌田も大迫もポジションを変えてボールを受けに動いたが、オマーンはポジションを離れた2人に対しては、マークの強度はそこまで高めないものの、しっかりとボールを奪いにいくという約束事は守っていた。 そのオマーンに対し、日本はサイドから崩しにかかる。森保監督は「相手の守備網を崩せるように横から楔を入れていく、縦パスを入れていくということは、これまでやって来たことを出しながら試合を進めて行こうと戦いました」と語っていたが、あまり効果的にプレーしたようには見えなかった。 1つは右サイドの縦の関係だ。これまでは酒井宏樹と伊東純也で良いコンビネーションを見せていたが、この試合ではなかなか酒井が高い位置を取り続けるということができなかった。また、鎌田が受けに近づいたときにも、連動性が低く、仮に抜け出した場合でも、中央に大迫が1人で待っているだけの状態が続き、簡単にクロスを上げる選択ができなかったはずだ。 中央を固められ、サイドからもそこまで効果的に崩せていなかった日本。その中で唯一と言っても良い決定機は、吉田のロングフィードに伊東が抜け出してパスを受けたシーンだった。 ボールを繋いでくるという予想のもとに守っていたオマーンにとって、一瞬の隙をついたロングボールに対しては対応しきれなかった。伊東のシュートは結果としてGKの正面を突いたが、オマーンとしては一番ヒヤリとした場面だったのではないだろうか。 しかし、そのような動きを見せたのはこの時ぐらい。殆どはサイドに展開してクロスというシーンに終始した。 試合前には「行き詰まったときに打開策を見つけたりすることは課題」と吉田が語っていたが、まさにその課題が初戦から出てしまった。 <span class="paragraph-title">◆打開策はいくらでもあった</span> では具体的な策は何ができたのか。まず第一に、日本はグループで1番警戒される相手ということ。さらに、日本の情報は収集しやすいということだ。 選手個々の特徴はもちろんのこと、チームとしての戦い方も東京五輪を含め、親善試合を見ていればある程度ポイントを掴むことは簡単だ。それが中央を徹底的に使わせないという判断に至ったとも言えるだろう。 その中で、日本はこれまで通りの戦い方を行おうとした。警戒されることを予測しながらも、手を打つことはなく、いつも通りの入りを見せ、いつも通りの戦い方を選んだ。 もちろん、自分たちのスタイルを通すということも強者になる上では必要なこと。その選択は間違っていたとは思わない。しかし、日本は柔軟性も持ち合わせているメンバーがいるにも関わらず、それを後半の手として打てなかったことは課題だろう。 森保監督は最初の手として2列目の左に古橋亨梧を入れ、原口元気を下げた。右サイドに比べて停滞感のあった左サイドに手を打ちたかったのかもしれないが、それでは何も変わらない。選手の特徴は違えど、戦い方は結局中央とのコンビネーションで崩すということ。オマーンとしては警戒する部分に変化は生まれないのだ。 また古橋も得意のスピードを生かせるシーンが少なく、スペースを使ったプレーは少なかった。チームとして特徴を生かすという点でも、古橋が自ら要求するという点でも、物足りなさはあった。 例えば、前半の戦い方を受けてシステム変更という手も打てただろう。オマーンは攻撃時には3トップ気味になる[4-4-2]のシステムだったが、鎌田と大迫に対してCBとボランチの4枚でケアしにきた。その点では、[4-2-3-1]のシステムにこだわる必要はなかったと言えるる。 試合後に遠藤航も「シンプルにシステムを変えてみても良い」と口にしていたが、例えば[4-3-3]や[3-1-4-2]のシステムでも良いだろう。今の日本代表ならば、メンバーを交代せずともシステムは変えられる。 [4-3-3]であれば、遠藤をアンカーに柴崎岳と鎌田がインサイドに入っても良い。[3-1-4-2]というシステムも酒井宏樹を3バックの一角として起用し、遠藤がアンカーに。長友佑都と伊東がワイドに入り、柴崎と鎌田がインサイドに、大迫と原口の2トップでも良いし、古橋を入れて2トップでも良かっただろう。選手を入れ替えずとも、システム変更で戦い方を変えられたが、最後までシステムは変えなかった。 その他にも後半には東京五輪で良いコンビネーションを見せていた堂安律と久保建英を起用。2人は何度か東京五輪でも見せたコンビネーションで狭い局面を崩し、ボックス内に侵入していた。短い時間で何度か良いシーンを作っていたところを見れば、もう少し長く見たかったというのもある。また、ファウルを得ることもできていただけに、近い距離でプレーできる選手を並べる手もあったはずだ。 この試合では距離感もイマイチで割と分断されるケースが多く、日本が得意とする細かいパス交換で局面を打開することは難しかった。かといって、裏を積極的に摂るということもなく、ケアをされ続ける大迫に当てるという戦い方しかチョイスできなかった。 ピッチ上の判断も重要だが、指揮官としてのメッセージも足りなかったとも言える。南野拓実が起用できない状況で、攻撃のカードが少なかったこともあるかもしれないが、招集時に後ろの選手が多いことも気になる部分ではあった。攻撃のカードを手札として持てていないことも含め、最終予選というものを初めて戦う森保監督にとっては越えなければいけない壁とも言える。 東京五輪ではスペイン、メキシコと実力のある国を前に勝つことができなかった。その悔しさを選手が最も痛感しており、東京五輪世代の選手の奮起も期待したいところだが、監督としても上のレベルに通用できなかったことをこの最終予選にいかしてもらいたいところ。次の中国戦でどう対応力を見せるのかに注目だ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2021.09.03 06:30 Fri
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なでしこジャパン高倉麻子監督が5年間で蒔いた種、開いた強豪国との差

8月27日、日本サッカー協会(JFA)は高倉麻子監督が任期満了に伴い、退任すると発表した。2016年から5年間に渡って指揮を執った日本女子サッカーの先駆者は、いったん身を引くことになる。 高倉体制となった5年間を振り返えると、強豪相手には勝てないというジレンマに常に悩まされてきた印象だ。日本の強みであったパスワークは各国でも取り入れられ、加えて戦術に優れるコーチ陣を擁する欧州勢には水をあけられた。 その一方で、若手を積極的に招集し、世代交代や人材の発掘という面では一定の成果を残したと言える。欲を言えば、大きな大会の中でも新戦力に経験を積ませる積極性が欲しかった。 <span class="paragraph-title">◆2016年:途絶えた五輪出場から引き継いだバトン</span> 2016年2月のリオ・デ・ジャネイロ・オリンピック予選で敗退したなでしこジャパン。立て直しを図るべく白羽の矢が立ったのは、2014年のU-17女子ワールドカップ(W杯)コスタリカでリトルなでしこを優勝に導いた高倉監督だった。当時の優勝メンバーには現在なでしこジャパンで活躍する、長谷川唯、杉田妃和、宮川麻都、南萌華らが在籍。高倉監督は4月から新指揮官へと就任した。 高倉監督はなでしこジャパンのこれまでの中心メンバーに、少しずつ自分の色を加えるところからスタート。アメリカ遠征での2連戦から始まった活動には、それまで指揮を執っていたU-23から佐々木繭や高木ひかりらを抜擢。既存戦力に自らが手塩にかけた若手を加え、プラスアルファと世代交代に着手しようとした。 <span class="paragraph-title">◆2017~2018年:若手中心に多くの選手にチャンスを</span> 高倉体制初の国際大会となった2017年のアルガルヴェ・カップでは、長谷川唯や籾木結花をA代表デビューさせた。この年はその後の女子ユーロ2017を制するオランダ女子代表とも1勝1敗。櫨まどかや上野真実、大矢歩を招集するなど、なでしこリーグ2部へも目を光らせ、順調にチームは成長を遂げていた。 周囲の雑念が生まれたのはEAFF 女子E-1サッカー選手権だろうか。勝てば優勝が決まる最終節の北朝鮮女子代表戦ではまさかの完敗。最終ラインからのビルドアップやフィニッシュに至るまでのアイデアといった課題が浮き彫りになった。 2018年のアルガルヴェ・カップでも強豪相手には勝たせてもらえず、欧州女王となったオランダには2-6と歴史的な敗退を喫した。ただ、2019年のフランス女子W杯の出場権を懸けた4月のAFC女子アジアカップではオーストラリア女子代表に苦戦しながらも優勝し、チーム発足後初のタイトルを獲得。さらに8月のアジア競技大会でも優勝をさらい、アジアの中では結果を出し続けた。 <span class="paragraph-title">◆2019~2021年:世代は変わったが課題は克服し切れず</span> 欧米勢との対戦ではスピードやフィジカルで劣り、主導権を握れずに勝ち切れないという課題を抱えたまま臨んだ2019年のフランス女子W杯。高倉ジャパンの中心であった阪口夢穂が負傷明けながら実戦経験のないまま帯同されたことが波紋を呼ぶ。結果的にほかにも負傷者が相次ぎ、予選は1勝1分け1敗と辛うじて突破したものの、ベスト16でオランダに惜敗してフランスを後にした。 この頃から、ヨーロッパ勢がフィジカルベースだけでなく、ポゼッションの技術や戦術的な戦い方を身に付けて進化していった一方で、なでしこジャパンの持ち味であったパスワークがもはや日本だけの特権ではないと、周囲にも認知され始めた。 国内での親善試合やアジアでの戦いでは、そういった課題に砂をまぶしながら勝利を手にすることができた。同年のEAFF 女子E-1サッカー選手権では全勝で優勝し、アジア3冠を手にするも、翌2020年3月のShe Believes Cupではスペイン女子代表、イングランド女子代表、アメリカ女子代表に3連敗。さらには、新型コロナウイルスが猛威を振るい、国際試合が組めないという事態もマイナスに働いてしまった。 一方で、なでしこチャレンジと称してトレーニングキャンプを実施し、なでしこジャパンへの門戸を広げもした。林穂之香や北村菜々美らは、育成年代での活躍からなでしこチャレンジを経てA代表へ入っている。 そして迎えた2021年。親善試合では大勝を収めるも、東京オリンピック本番ではグループステージから苦しみ、決勝トーナメントではスウェーデン女子代表に敗れてベスト8止まり。戦前の予想を覆すことはできず、戦術性や応用力を欠いたまま自国大会を終えることになった。 なでしこジャパンが抱えている課題は明確だ。戦術面における先進国との開きは明らかで、もはや精神論では片づけられない。今後はフィジカルや技術、粘り強さだけを語るだけなく、頭の中を整理しながら戦えるようなチーム作りが必要となってくるだろう。 種はすでに蒔かれ、芽吹き始めてもいる。スウェーデン戦後に長谷川は「ヨーロッパのサッカーが変化している中で、理論的に立ち位置なども理解しながら、もっと突き詰めないといけない」と語った。その長谷川は今シーズンからイングランドのウェストハムでプレーする。世界トップの戦術を肌で吸収するまたとない機会だ。 若くしてすでに海外でのプレーを選択している林や宝田沙織も、ここからさらに伸びるだろう。同じように早くして海を渡った先輩、岩渕真奈や熊谷紗希のように、なでしこの主軸へと進化できるかだ。 さらに、9月からはWEリーグも開幕する。高倉監督が裾野を広げたこともあり、代表入りを現実的な目標にできる環境も整いつつある。日の丸を経験した選手たちが個や組織でのプレー基準を上げていけば、国内サッカー全体のレベルアップ、ひいてはなでしこジャパンの復権に繋がっていくだろう。 《超ワールドサッカー編集部・江原正和》 2021.08.30 20:00 Mon
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またも越えられなかった世界の壁、得点前に日本代表に仕掛けられたオヤルサバルの“ワナ”と判断/日本代表コラム

あと一歩だが、その一歩が遠いということを今回も味わうこととなってしまった日本。それが世界との間にある、まだ埋められない差なのだろう。 3日、東京オリンピック男子サッカー準決勝。53年ぶりのメダル獲得を目指すU-24日本代表は、金メダル候補筆頭のU-24スペイン代表との一戦に臨んだ。 下馬評は完全にスペイン有利。ユーロ2020にも出場した6選手や、ヨーロッパの高いレベルでレギュラーを張る選手ばかり。市場価値で見ても7倍もの差がある相手だった。 正直なところ、日本に関係する人以外は、スペインが勝利するものだと思っていただろう。日本が善戦するとすら思われていなかったかもしれない。延長戦に行ったことすら予想外と思う人も多いだろう。 共に準々決勝は120分間の戦いを強いられた。スペインはスコアこそ5-2となったが、90分の戦いではほぼ負けていた。そこから奇跡を起こし延長戦へ持ち込み、相手のミスに乗じて得点を重ねた。 一方の日本は、U-24ニュージーランド代表の堅い守備の前にゴールを奪えず。しっかりと相手の攻撃に対応して戦ったが、延長戦ではあわやというシーンを作られるなど、なんとか凌ぎ、PK戦で準決勝に駒を進めた。この時点で両者には差があったとも言え、そこが決勝への道を逃した差とも言えるだろう。 <span class="paragraph-title">◆スペインを苦しめたという事実</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/jpn20210804_1_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 準決勝の日本の戦いぶりは世界を驚かせたと言えるだろう。試合は終始スペインがボールを握り、主導権を掴んだまま推移した。日本は基本的に自陣でのプレーが続き、スペインの攻撃を耐え忍んだという状況だ。 この日は、DF吉田麻也、DF板倉滉、GK谷晃生と中央を守る3名が集中したプレーを継続。その他の選手たちも、ボールを奪いに行くチャレンジとカバーリングを的確にこなし、スペインに決定機をほとんど作らせない試合運びを見せた。 攻撃と守備。両者の構図がこうなることは予想でき、それが今の実力。いかに耐えて、少ないチャンスをモノにできるかしか、日本の勝機がなかったのは織り込み済みだった。 そういった点では、失点した115分まで守り抜いたことは評価すべきだろう。一度はPKの判定となった吉田のファウルも、正当なタックルだったが、VARがなければPKだった。ミスからFWラファ・ミルが決定機を数回迎えたが、GK谷の素晴らしい判断でゴールを許さなかった。 一方で、攻撃面ではゴールが生まれそうなチャンスは120分を通して数える程。特に後半と、延長戦でカウンターから何度かチャンスを作りかけたが、簡単には割らせてくれなかった。ゴールを決められるかどうかという部分では、やはりスペインが一枚手。そこが埋め切れない差となったことは紛れも無い事実となった。 <span class="paragraph-title">◆思い出される3年前</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/jpn20210804_2_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> あと少しでPK戦に突入するかと思われたタイミングでのFWマルコ・アセンシオのゴール。あのシーンを見て思い出されるのは、2018年のロシア・ワールドカップ、ラウンド16のベルギー代表戦だろう。 原口元気、乾貴士のゴールで2点を先行した日本だったが、高さを生かしたプレーに切り替えたベルギーの前に2失点。それでも粘り強く戦い、3点目を許さずに戦っていた。 誰もが延長戦にもつれ込むと思った中、試合の最後に悲劇が。日本のCKを相手GKティボー・クルトワにキャッチされると、そこからベルギーはカウンターを発動。そのままナセル・シャドゥリが決め、3-2でベルギーが逆転勝利した。まさに、似たような展開が、東京五輪の準決勝でも起こってしまった。 あの悔しさを3年越しにまた経験してしまった日本。決して成長していないということを言いたい訳ではない。しかし、それが世界との差であり、3年が経過して90分ではやらせなかったが、120分ではやられてしまったというのが事実だ。 ただ、この試合の審判はあまりプレーを流さないというジャッジングだった。吉田が一度はPKを取られたシーンも、こぼれ球をラファ・ミルが拾っており、そのまま流されていたらゴールだった可能性はある。 一方で日本もやり返すチャンスがあり、後半終了前のラストプレーではMF堂安律がドリブルで中央突破。完全に相手のMFマルティン・スビメンディが後ろから両手で掴んで止めたシーンがあった。 このシーン、堂安が倒された場合でも、MF久保建英、FW上田綺世がおり、日本の人数は足りていた。プレーが流されれば、もしかしたら日本がカウンターを完結させられていたかもしれない。タラレバにはなるが、ジャッジを流そうというプレーを選択できていればというシーンだった。スビメンディの必死な止め方を見れば、スペインも追い込まれたという感覚を持ったプレーだっただろう。 <span class="paragraph-title">◆一瞬の隙を仕留めるスペインの真の力</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/jpn20210804_3_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 「全て出し切った」と試合後に久保はコメントした。それは本心だろう。互角に渡りあえたというよりは、なんとかスペインについていったという形。日本は無理をしなければ、同等レベルでは戦えないということだろう。 もちろん、スペインの選手に余裕があったとは思わない。ただ、攻め続ける側と守り続ける側では、やはりかかる負荷は異なる。そこから日本が押し出して、攻撃に転じられなかったというところもまだまだ力の差があるということだ。 では、あの失点はなぜ起こったのか。ゴールを決めたアセンシオのシュートも褒められるべきだが、ポイントはその前のプレー。FWミケル・オヤルサバルの仕掛けだろう。 失点シーンを振り返ると、スローインを受けたオヤルサバルが縦に仕掛けると、DF中山雄太とMF田中碧が寄せに行く。その中山がマークしていたアセンシオは中山が前に出ようとしたことを受けて後ろに下がると、オヤルサバルが間を通してパス。アセンシオはターンしたまま左足を振り抜いた。 これにはMF遠藤航も慌てて寄せに行くが間に合わず、DF板倉滉もアセンシオに寄せに行けなかった結果がゴールとなった。 このゴール。集中していた日本のDFが気を抜いたのかと言われればそういうわけではないだろう。カバーリングが遅れたが、それには布石があった。 ゴールが決まる1つ前のプレーでオヤルサバルが右サイドを突破したことがカギだと考えられる。 スローインになる前、オヤルサバルが右サイドを突破した。中央へ折り返したが、これは通らず。日本がクリアした。このシーンが印象づいた結果、得点シーンではオヤルサバルがスローインを受けた後、縦への突破からのクロスを警戒したはずだ。 その結果、アセンシオについていた中山がオヤルサバルの縦を切りに行こうとしたが、その間を通されてアセンシオにパスを通されたのだ。 もちろん、中山の判断が間違ったとは言えない。オヤルサバルについていってもパスは出されていただろう。田中がついていっ多としても、間に合った可能性は低い。オヤルサバルがボールを持った時にアセンシオがマークを外し、自身がシュートを打てるポジションを取った。それを見たオヤルサバルが冷静にパスを通した。個人の技量もあるが、チームとしてオートマチックに動け、それを共有したプレー判断の結果だと言える。 日本はチームとして戦い抜いて、粘りを見せて115分間は耐えた。しかし、それを上回るチームプレーを見せ続けたのはスペイン。さらに、局面での個の能力でも上回った。まだまだ世界との差はあるというのが事実だろう。 オリンピックはあくまでも世代別の戦い。メダルを目指して戦うことは当然だが、サッカー界で言えばワールドカップこそ頂点。1年半後の戦いで日本は何を見せられるのか。2018年、2021年と世界との差を土壇場で味わった選手たちのここからの奮起に期待するとともに、9年前のロンドン・オリンピックのようにならず、しっかりと銅メダル獲得を果たしてくれることを願うばかりだ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2021.08.04 18:15 Wed
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なでしこが突き付けられた「経験値」と「成長速度」、男女で明暗分かれた東京五輪の日本サッカー/日本代表コラム

東京オリンピックも残すところ1週間となった。およそ3週間に渡る大会もあっという間に終わりを迎える。 自国開催のオリンピックにおいて、日本勢は各競技で躍進が続いている。柔道では連日金メダル獲得の報が入る他、新種目のスケートボードやサーフィンでメダルを獲得するなどし、金メダル数は前回の東京オリンピック(1964年)とアテネ・オリンピック(2004年)をすでに超えることとなった。 各競技で金メダルを目指してアスリートたちが戦う中、サッカーも当然のことのように目標として金メダルを掲げていた。 しかし、女子は準々決勝で優勝候補のスウェーデン女子代表に3-1で敗れて敗退。男子は準々決勝でU-24ニュージーランドと対戦し、PK戦の末に勝ち上がりを決めた。 メダルを逸した女子と可能性を残した男子。ともに準々決勝では苦しい戦いを強いられたが、その内容には明らかな隔たりがあった。 <span class="paragraph-title">◆チーム内に見えるメンタル面の充実</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/japan20210802_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> まずは男子だ。グループステージは南アフリカ、メキシコ、フランスと強豪とされる相手との“死の組”に入ったとも言われた中、16カ国中唯一の3連勝でグループステージを首位通過した。 グループステージの3試合ともに先制し、試合を優位に進めることに成功した。初戦のU-24南アフリカ代表戦こそ守備を固める相手になかなかネットを揺らせなかったが、U-24メキシコ代表戦、U-24フランス代表戦と前半の早い時間帯に先制。焦る相手を尻目に追加点と、盤石の試合運びを見せた。 一方で女子は初戦のカナダ女子代表戦では、稚拙な守備対応から6分で失点。2戦目のイギリス女子代表戦では、警戒していたエレン・ホワイトに、一瞬の隙を突かれてクロスに合わせられて失点した。 警戒していた形でやられるやり方は、3戦目のチリ女子代表戦こそなかったが、準々決勝のスウェーデン女子代表戦でもサイドを突破されてやられていた。 相手との実力差という点もあるが、何よりも試合に臨むメンタリティに差を感じた。男子に関しては、自分たちが積み上げてきたものをしっかりと出すことに集中。前からのプレス、パスワークでの崩しなど、準備したものをここまで出せている。ニュージーランドに対応されても、ブレることなく戦い方を貫いた先にPK戦での勝利を手にした。 一方で、なでしこに関しては準備してきたものを出せているとは言い難い戦いぶりだった。どこか積極性を欠き、相手の圧に押されている印象を常に感じた。もちろん、ミスやリスクを避けたかったのかもしれないが、相手のプラスの力にはそれでは負けてしまう。パスを繋ぐサッカーだったが、横と後ろへのパスが多かった印象だ。 <span class="paragraph-title">◆明暗を分けた経験値の差</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/japan20210802_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> その違いはどこから来るのか。1つは選手個々の経験値の差が大きいと言えるだろう。 互いに22名が登録されている今回のオリンピック。海外クラブに所属している選手が10名(田中碧も含む)、また海外リーグでの経験を含めると酒井宏樹と前田大然の2名がプラスされる。田中はプレーはしていないが、それでも11名が海外のトップリーグでのプレーを経験している。 一方でなでしこは、DF宝田沙織、MF長谷川唯、MF林穂之香、FW岩渕真奈、FW籾木結花の5名。経験者という意味ではFW田中美南も入るが6名だ。 男子に関しては日頃から対峙して居る相手と同等のレベルの選手とピッチ上で対峙する。またA代表との1チーム2カテゴリーを実践してきたことから、世代別ではない代表選手とのプレーも経験しており、より高いレベルを経験値として持って居ることが大きい。 もちろん、オーバーエイジの3選手の存在感は群を抜いて居るが、それでも多くの選手が外国人との対戦経験が豊富という状況だ。さらにそこに引き上げられるように、Jリーグでプレーする選手たちの強度や意識は格段に向上しているのが見て取れる。 一方で、なでしこはそこが不足。2019年の女子ワールドカップに出場したメンバーも多いが、男子に比べて経験値は圧倒的に低い。DF熊谷紗希が唯一群を抜いて経験値が高いが、1人ではカバーしきれない部分は多いだろう。 国内でプレーする選手が多いことが問題というよりは、世界基準に上げられたかどうかという部分が大きな差となった。日々の経験の差もあることながら、チームとしてどこまで世界基準を要求し引き上げたか。A代表と兼任している森保一監督の良さが出た部分とも言えるかもしれない。 <span class="paragraph-title">◆成長速度の変化</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/japan20210802_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> また、その差は経験値だけにとどまらない。強化、成長速度という点では、女子は圧倒的に世界から遅れていることが浮き彫りになった。 各国でプロ化が進んでいる女子サッカー。日本もオリンピック後の9月にWEリーグが開幕し、プロリーグが初めて誕生する。 しかし、世界の強豪国と呼ばれる選手たちはすでにプロ選手ばかり。環境の差は、そのまま成長の差に繋がっていく。 10年前、ドイツ女子ワールドカップでなでしこジャパンが世界一になり、世界を驚かせた。体格面、特にフィジカル面で劣る中、連携やテクニック、戦術的な部分で上回ることに活路を見出し、それを体現したことで世界女王に輝いた。 そこから10年。両者のフィジカル面の差を埋めることは難しい。むしろ、アスリート能力という点では、ヨーロッパやアメリカの選手たちの方が向上した感さえある。準々決勝のスウェーデン戦を見ていても、体格差以上に走力や身体の使い方などは相手の方がはるかに上だった。 そして何より、日本が長けていたはずの戦術面に関しては、それぞれの国々が10年前の日本の優勝を境に最も取り組んできた部分だったと言える。 相手に合わせた戦い方、フィジカルに任せたプレーではなく、自分たちのストロングポイントを出すスタイルに変化が現れ、選手たちもそれをしっかりとピッチ上で表現できるレベルになっていた。 細かくパスを繋ぐポゼッションスタイルと掲げていた日本に対しては、素早いプレスをかけることでうまくビルドアップさせない戦い方を選び、優っていた走力や身体の強さを生かしたプレーで攻め込んだ。 なでしこジャパンもこの10年で成長していないとは言わない。個々のレベルも上がったと言えるだろう。ただ、その成長速度には大きな差が生まれ、もともと優っていた部分の差を埋められ、もともと劣っていた部分の差も広げられたことが現実だろう。結果として、日本の力の無さが出てしまった大会とも言える。 <span class="paragraph-title">◆なでしこに突きつけられた課題、男子は払拭できるか</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/japan20210802_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> WEリーグという国内でのプロリーグが開幕する前に不安要素が浮き彫りとなった女子サッカー。もちろん、悲観的になるだけでなく、それこそWEリーグが何を果たすべきなのかが明確になったのではないだろうか。 例えば、ヨーロッパでは、女子サッカーに投資する男子のビッグクラブが年々増えて居る。2020-21シーズンからはレアル・マドリーが女子チームを作り参戦。イングランドではマンチェスター・ユナイテッドも女子チームを本格的に動かす。 フランスでは圧倒的に女子サッカーが強かったリヨンに代わり、ここからはパリ・サンジェルマンが強い時代が来そうな予感だ。女子チャンピオンズリーグの顔ぶれも、かつては女子チームとして栄えたチームが多かったが、今では男子のそれとほぼ顔ぶれは変わらない。 WEリーグに参戦するJリーグクラブは浦和レッズ、大宮アルディージャ、東京ヴェルディ、ジェフユナイテッド千葉、アルビレックス新潟、AC長野パルセイロ、サンフレッチェ広島の7つのみ。まだまだ国内での女子サッカーの地位は高いとは言えない。この先女子サッカー界で日本の地位を上げるには、国内リーグの競争力アップも必要だ。 一方でメダルに一歩近づいた男子は、準決勝でスペインと対戦する。優勝候補筆頭のスペインだが、ここでこそ今の日本代表の力を示すところだろう。これまでとの違いは何なのか。個々の選手たちがそれぞれのクラブで積み上げてきたもの、経験値を出す場だと言える。 大会前には1-1で引き分けた相手だ。ただ、来日から間も無く、チームとしての実戦が少ない状態での試合だった。そこから東京オリンピックでは4試合を戦って居る。相手も勝てば銀メダル以上が確定するだけに、当然必勝体制でくる。ここで勝てるかどうか。史上初の決勝に駒を進めるかどうかは、オリンピックだけでなく、A代表にとっても大きな1試合となりそうだ。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 2021.08.02 13:45 Mon
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東京五輪へのサバイバルを勝ち抜くのは? 明日発表の18名を予想!

22日、東京オリンピックに臨むU-24日本代表メンバーが発表される。 今年に入り4月、そして6月と活動を行ってきたU-24日本代表。オーバーエイジの3名も加わった中で行われた6月の活動では、多くの選手をチェックすることができた。 森保一監督はA代表の活動があったために直接確認ができなかった中、急きょ組まれたA代表vsU-24日本代表の試合で対戦相手としてチェック。本大会へのイメージを膨らませたことだろう。 今回はその発表を前に、選出を受けるであろう18名を超ワールドサッカーが予想した。 <span class="paragraph-title">◆GK:当確と見ていい2人</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/japan20210621_1_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> GK 大迫敬介(サンフレッチェ広島) 谷晃生(湘南ベルマーレ) GKは2名。大迫と谷が選出されるだろう。この世代でゴールを守り続けてきた大迫は多くの面で高い能力を見せるが、成長度合いという点ではこの1年で谷が伸びている。どちらが出ても遜色ない状況だが、選出後も正守護神のポジション争いが待っているはずだ。 フィード力に長けている沖悠哉(鹿島アントラーズ)も外し難いが、成長速度を考えれば鈴木彩艶(浦和レッズ)が3番手か。大迫はクラブでのパフォーマンスが良くないだけに、鈴木が逆転で入る可能性も。ただ、2人という枠を考えれば上記の2人になるだろう。 <span class="paragraph-title">◆DF:OAに加えユーティリティ性重視</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/japan20210621_2_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 吉田麻也(サンプドリア/イタリア)★ 酒井宏樹(浦和レッズ)★ 旗手怜央(川崎フロンターレ) 冨安健洋(ボローニャ/イタリア) 橋岡大樹(シント=トロイデン/ベルギー) まず吉田と酒井のオーバーエイジ2名は当確。さらに、A代表で吉田と長らくコンビを組んでいた冨安も間違いない。不安材料といえばヒザのケガの具合だろうか。問題ないことを願いたい。 この3人により4バックの右から3人は確定。そして一番のネックは左サイドバックだ。レギュラーが確定していない中、6月では中山雄太(ズヴォレ)や古賀太陽(柏レイソル)がプレーしたが、ファーストチョイスは旗手と予想する。 旗手は左サイドバックだけでなく、攻撃的なポジションでも起用可能。ユーティリティ性を考えても、当確と見て良いだろう。 さらに、もう1人ユーティリティ性の高い橋岡も入ると予想する。右のサイドバックやウイングバックに加え、CBとしてもプレー可能。中2日という過密日程、そしてケガや出場停止のことを考えても、ユーティリティ性が高い橋岡の存在は大きな助けとなるはずだ。 右サイドバックには菅原由勢(AZ)も居るが、右サイドでの前後のポジションはこなせるものの、中央ができる橋岡を入れるべきと考える。 <span class="paragraph-title">◆MF:激戦の2列目で生き残るのは</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/japan20210621_3_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)★ 板倉滉(フローニンヘン/オランダ) 中山雄太(ズヴォレ/オランダ) 相馬勇紀(名古屋グランパス) 三好康児(アントワープ/ベルギー) 三笘薫(川崎フロンターレ) 堂安律(アルミニア・ビーレフェルト/ドイツ) 田中碧(川崎フロンターレ) 久保建英(ヘタフェ/スペイン) まず、オーバーエイジの遠藤は当確だ。そしてその相棒を務めるのは田中だろう。ジャマイカ代表戦でも見せたコンビだが、両者の補完性も高く、攻守のバランスの良さはこの2人が最も高い。 そしてボランチのレギュラーからは外れたが、長年このチームを支えてきた板倉と中山も呼ばれるだろう。板倉はCBとして起用されるとみるが、ボランチでも起用可能。3バックへの対応もでき、ユーティリティ性が高い。そして中山も、キャプテンとしてこのチームを支えてきており、ボランチだけでなく左サイドバックにもトライした。旗手のバックアップにもなるだろう。 そして2列目だが、久保、堂安は当確だろう。この2人のコンビは6月シリーズでも良いものを見せた。A代表で刺激を受けたのか、目の色が変わっているのが感じられ、金メダル獲得には欠かせない2人だ。 そして左サイドには三笘と相馬のドリブラーが入ると予想する。独特の間合いとリズムで緩急をつけるタイプの三笘と初速で一気に抜け出す相馬という違うタイプのドリブラーだ。遠藤渓太(ウニオン・ベルリン)もドリブラーとしているが、ここまでの出場機会を見ても落選と予想する。 そして、久保、堂安の控えとして考えられるのは三好だろう。右サイドとトップ下の控えとして計算ができ、流れを変える力も持っている。久保や堂安がフル稼働はできない状況も考えられ、重要な役割を担うことになるだろう。 <span class="paragraph-title">◆FW:どのタイプを揃えるか</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/japan20210621_4_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> 上田綺世(鹿島アントラーズ) 前田大然(横浜F・マリノス) 1人は上田で確定と言っていいだろう。このチームで最も得点を重ねてきたストライカーであり、得点感覚は最も優れている。 6月シリーズでも非常に良い結果を残し、クラブでも調子は上向き。前線でタメを作れるタイプでもあるタメ、2列目の選手たちも生かしやすい形となる。 難しいのはもう1枚だ。田川亨介(FC東京)、林大地(サガン鳥栖)といる中で、前田を選択したい。 スピードという点では田川も似たタイプ。そしてスペースをうまく使うという点では林とも似ている部分がある前田だが、前からのプレスという点では最もチームに貢献できる。 横浜FMで培ってきた守備スキルの高さに加え、今シーズンはゴールも量産。また、裏を取り続ける動きは自身のゴールにも繋がる上、2列目の選手にスペースを与える役割を見せる。 味方とのコンビネーションは直前の合宿であげることも可能。2人目のFWは前田と予想する。 <span class="paragraph-title">◆バックアップメンバー</span> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/japan20210621_5_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">Getty Images<hr></div> GK鈴木彩艶(浦和レッズ) DF町田浩樹(鹿島アントラーズ) MF食野亮太郎(リオ・アヴェ) FW田川亨介(FC東京) バックアップメンバーも難しいところだが、GKは成長著しい鈴木が呼ばれるだろう。チームでのパフォーマンスを見れば、大迫を上回り選出される可能性もゼロではないはずだ。 ディフェンスは左利きである点と高さを買って町田を選ぶ。ユーティリティ性が高い選手が多く、正直バックアッパーにユーティリティ性は要らないと判断した。 前線は複数ポジションができる食野と田川を選出。両選手ともに2列目の右ではプレー可能。もちろんトップでもプレーでき、[4-2-3-1]と[3-4-2-1]のどちらのシステムでもハマる。有事の時にはどちらかが呼ばれると考えられる。 <span class="paragraph-title">【動画】当時から別格! 久保建英、カンテラ時代の輝かしいゴール集!</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJ4bmRuU1l5ZiIsInAiOiJuZXdzcGhlcmUiLCJwbCI6IiJ9"></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/newsphere.js"></script> 2021.06.21 12:42 Mon
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