「隙なく油断なく」勝てばW杯最終予選進出の日本代表、森保一監督は「ミャンマー戦で決められれば」

2021.05.27 16:30 Thu
©超ワールドサッカー
日本代表の森保一監督が、28日に予定されているカタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のミャンマー代表戦の前日会見に臨んだ。

日本代表は現在5試合を戦い5連勝。27得点無失点で首位に立っており、ミャンマー戦に勝利すれば最終予選進出が決まる。
3月に行われたモンゴル代表戦では、14-0という歴史的圧勝を記録。残りの3試合は日本での集中開催となるが、このミャンマー戦で決めておきたいところだ。

ミャンマー戦で最終予選進出を決めるメリットについては「まずはW杯最終予選に向けて、W杯への道に向けて、この2次予選のグループリーグ突破をミャンマー戦で決められればと思っています」とコメント。「2次予選突破が決まれば、またそのあとの代表ウィークでトライできることもあると思っていますが、常に予選を戦いながらも、親善試合で強化試合をしながらも我々にとっては成長できる試合だと思っています」とし、「ミャンマー戦から6月の親善試合、W杯予選含めた4試合すべて、チームの成長、個人の成長ができるように一戦一戦、最善の準備をして戦いに臨みたいと思っています」と、まずは突破を決め、その先は成長に時間を使っていきたいとした。

また「まずは明日の試合、ミャンマーには対戦相手として最大限リスペクトを払って試合に臨みますが、強い気持ちを持って勝つということ、隙なく油断なく、相手に合わせることなく、流されることなく、自分たちができることを全力で出せるように準備したいと思います」と、しっかりと戦って勝利を収めたいとした。
今回は変則的なチーム編成をしており、ミャンマー戦終了後にU-24日本代表に活動の場を移す選手が半数ほどいる。その選手たちの起用については「まずはそういう理由で使うことはないです。あくまでもA代表として、W杯の道を歩むための大切な試合なので、A代表の結果を出すということと、選手とチームの成長がある試合にしたいです」と語り、U-24日本代表に合流する選手を優先することはないと語った。

また「U-24の選手はミャンマー戦の後に分かれますが、U-24だからと言って、A代表に招集しているわけではないと思っています。1チーム2カテゴリということで、A代表の力を持った選手が、A代表を戦う、U-24のチームに分かれると思う」とコメント。「A代表のラージグループが分かれると思っているので、ベストな選択をして、応援してくれる皆さんに喜んでもらえる、笑顔になる結果を残すこと、内容を見て元気や勇気、大変な思いをしている方に励みになる試合をしたいと思います」とし、あくまでも今回呼ばれている選手はA代表として扱っていくことを強調した。

ミャンマー代表については、「情報をすべて拾いきれているかわかりませんが、前回我々が2次予選で戦った時と監督が代わっている。監督が代わってから2連勝しているということです」とコメント。「個々の責任感を監督が非常に選手たちに持たせて、局面局面でタフに戦ってくるということ。良い守備から攻撃につなげてくることをチームとしてしっかりと表現できていることは、これまでのスカウティングでも我々は分析しているところです」とし、監督交代後に成績を戻しており、油断ならないチームだとした。

また「今回の活動においても、選手の招集がミャンマーの監督にとってどれだけできているかわかりませんが、事前のチームの合宿など練習をしっかりしてこの大会に臨んでくることは情報として持っています」と語り、しっかりと準備してきた相手との対戦になると語った。

勝てば突破が決まる試合だが、選手たちに期待することは「常にレベルアップしていきたいということは考えていますが、まずはベースの部分をどれだけ強固にできるかということが大切だと思います」とコメント。ミャンマーとの一戦でも成長した姿を見たいとした。

一方で、3月のモンゴル戦は14-0と圧勝に終わったが、ミャンマー戦については「モンゴル戦の時に結果14-0となりましたが、得点をたくさん取れたから良かったということではなく、最後までアグレッシブにゴールに向かう姿勢を見せてくれた。その前に集中力をしっかり保って、切り替えを強くして、走って戦ってくれたということを1人1人が全力で出してくれました」とコメント。結果として大勝したことよりも、最後までブレずに戦い続けたことを評価しているとした。

また「チームとして連携、連動を忘れることなく、試合のスタートから終わりまで出してくれたというベースを、選手がモンゴル戦から半分ぐらい変わっているので、そこをベースにクオリティをさらに上げてもらえるようにと考えています」とコメント。「代表活動では常に個のレベルアップ、チームのレベルアップを考えていますが、選手たちはクラブでのプレーに集中しています」とし、「戦術など求められることは違うので、自チームで出していることは出して欲しいですが、違う部分は修正して、日本代表のコンセプトの中で自分の良さを出して戦うということ。今回も選手たちには切り替えてもらうことが必要だと思います」と語り、3月からメンバーが入れ替わっていることもありながら、チームで発揮している特徴を、代表でも出して欲しいと期待を寄せた。

試合の流れでは、新たなチャレンジも可能となるが「戦術的に色々なことを試すということは考えていませんが、招集のメンバーも前回と違うので、そこは交代枠も5人あるので、試合の流れを見て交代枠を使って、最大限選手を見ていくという部分と、もしかしたら試合の途中で戦術等を変えるチャレンジをするかもしれません。試合の流れを見て決めたいと思います」とコメント。「選手は前回のミャンマー戦も、W杯2次予選の初戦でしたが、凄く良い仕事をしてくれていました。確か、パラグアイとの親善試合をして、インテンシティの高いすごく良い試合をした後、ミャンマーに移動して帰国や環境も違う中で、良い試合をしてくれました。得点は2点でしたが、相手に流されることなくやってくれました」と語り、前回対戦でも良い試合を見せていたと評価した。

チームのメンタリティとしてはモンゴル戦に似ていたと言い、「前回のミャンマー戦と直近のモンゴル戦は2-0と14-0と違いはありますが、あくまでも結果であって、内容は隙なく油断なくという感じでした。志を高く持って、高い基準で、高い目標を持って臨むという部分では、姿勢は全く変わらなかったので、自分たちが目の前の相手と全力で戦いながらも、高い志を持って戦うということをみなさんに感じていただけるように今日しっかり準備して、明日の試合に臨みたいと思います」と語り、クオリティの高い試合を見せていきたいと意気込んだ。

今回のメンバーには合計5試合ある中で、FW登録は大迫勇也(ブレーメン)と浅野拓磨の2名となっている。メンバー編成については「まずは大迫、浅野にはFWとして得点を獲るという部分、絡むという仕事を期待しています」とコメント。「本人たちの状態が良ければ、必ずできるという信頼も持っています」とし、2人のストライカーに期待していることを明かした。

一方で、「他の選手も登録は中盤ですけど、トップの仕事ができる選手はいますし、所属クラブを見れば実はFWをやっている選手もいるので、状況によって臨機応変に選手たちにはプレーしてもらいたいなと思っています」とコメント。「FWの選手に関してだけではないですが、他にもたくさん日本代表の候補に入れる選手、結果を残している選手はいるので、リストアップしながらまた別の機会で招集メンバーが変わっていくことはプロの世界では普通のことなので、もちろん過去の彼らを見てきたことと、現在と未来とという見方を総合的に考えて、招集は考えていきたいと思います」とし、FW登録ではない選手の起用も考える可能性を示唆した。
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日本対カタールで細谷が152日ぶりに復活/六川亨の日本サッカー見聞録

公式戦152日ぶりのゴールとは知らなかった。昨夜のカタール戦で延長前半11分に決勝点を決めた細谷真大のゴールである。昨シーズンは14ゴールをマークしてJ1得点ランクの5位タイに躍進したものだ。 ところが1月のアジアカップでは初戦のベトナム戦のスタメンに起用されながら、前半45分で上田綺世との交代を余儀なくされた。次に出番が回ってきたのは準々決勝のイラン戦で、逆転ゴールを決められた後の後半アディショナルタイムだったが、1度もボールに触ることなくタイムアップを迎えた。 不調はシーズンが始まってからも変わらず、開幕前の千葉とのダービーマッチ(ちばぎんカップ)ではシュート0本。1週間後の京都との開幕戦ではPKを外して試合はドロー。公式戦8試合連続無得点と不振のままカタール入りした。初戦の中国戦では1人退場になった影響もあり、これといった見せ場を作れなかった。 UAEとの第2戦では後半28分から登場すると、2度の惜しいシーンがあったものの、シュートがゴール枠を捕らえることができない。韓国戦も後半32分から出場したが、ヘディングシュートはバーを越えたりGKの正面を突いたりしてゴールが遠かった。それでもグループリーグ3試合で起用し、カタール戦でもスタメンに復帰したのだから、大岩剛監督も細谷の復活を期待したのだろう。 ゴールシーンは身体でパスコースを作り、荒木遼太郎からのスルーに1タッチで抜け出し豪快に決めた、細谷らしいゴールだった。得点シーンを振り返り「まずは太郎が前を向いた瞬間に自分もポジションを取ろうとして、うまく出してくれました。落ち着いて流し込むだけでした」と荒木を称えたが、2人の息がピタリと合った決勝点と言える。 昨年11月25日の鳥栖戦以来の一発に、「本当にやっとのゴールだった。なかなかチームを勝たせられなかったので、今日は勝たせられてよかった」と安堵の表情を浮かべたが、エースの一撃を誰よりも喜んだのは大岩監督ではないだろうか。さらには内野航太郎にも初ゴールが生まれた。 準決勝の相手はイラクとベトナムの勝者だが、細谷自身「優勝しかない」と言い切るように、ここまできたら2度目のアジア制覇でパリ五輪出場に花を添えたいところ。とはいえ韓国がインドネシアにPK戦で敗れたように、どの国も侮ることはできない。 唯一の救いはこれまで中2日の連戦だったのが、中3日と1日ほどレストデーが増え、イラクとベトナムは中2日での日本戦になることだ。この差が日本にとって有利に働くことを期待したい。 <hr>【文・六川亨】<br/><div id="cws_ad">1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた</div> <span class="paragraph-title">【動画】ついに目覚めたエース!細谷真大が値千金の決勝ゴール</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="pZnkovlMOfU";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.26 12:35 Fri
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