【プレミア注目プレビュー】FA杯決勝控えるチェルシーがアーセナルとのダービーに挑む!
2021.05.12 18:00 Wed
プレミアリーグ第36節、チェルシーとアーセナルによるビッグロンドン・ダービーが、日本時間12日28:15にスタンフォード・ブリッジでキックオフされる。新体制での初タイトルとなるFAカップ決勝を控えるチェルシーが、逆転でのヨーロッパリーグ(EL)出場権獲得を目指すアーセナルをホームで迎え撃つ今季2度目のダービーだ。チェルシー(勝ち点64)は前節、チャンピオンズリーグ(CL)決勝の前哨戦となった首位マンチェスター・シティとの敵地での上位対決を劇的な2-1の勝利で飾り、来季CL出場権獲得に大きく近づく勝ち点3を手にして3位に浮上した。
そして、公式戦3連勝と抜群の安定感を誇るチームは今週末にトゥヘル新体制での初タイトル獲得を懸けて、レスター・シティとのFAカップ決勝に挑む。ただ、1試合未消化の6位リバプール(勝ち点57)の結果次第では残り3試合で4ポイント差に迫られる可能性もあり、トップ4フィニッシュに向けてしっかりと勝ち点3を積み上げる必要がある。そのため、前回対戦で完敗した相手にきっちりリベンジを果たしたいところだ。
一方、リーグ戦で9位のアーセナル(勝ち点52)は、ヨーロッパリーグ(EL)準決勝で前指揮官エメリ率いるビジャレアルに敗れて来シーズンのCL出場権獲得の可能性が潰えた。直近のWBA戦では相手を降格させる3-1の勝利を収めてバウンスバックを果たすも、EL出場圏内の7位トッテナムとの勝ち点差は4ポイントと逆転でのEL出場権獲得は非常に困難な状況だ。それでも、チームに残された選択肢は残り3試合すべてで勝つしかなく、何とか敵地から3ポイントを持ち帰りたい。
なお、昨年12月末に行われた前回対戦はアーセナルがラカゼット、ジャカ、サカのゴールによって3-1で完勝。ただ、現在のチェルシーは当時から攻守両面でスケールアップを果たしており、下馬評では今回のホームチームが圧倒的優位との声が目立つ。また、アーセナルがシーズンダブルを達成したのは“インビンシブルズ”の愛称で知られる無敗優勝を達成した2003-04シーズンが最後。その栄光から凋落の一途を辿る名門は今回の一戦で意地を見せられるか…。
【3-4-2-1】
▽チェルシー予想スタメン

GK:メンディ
DF:アスピリクエタ、ズマ、リュディガー
MF:リース・ジェームズ、ジョルジーニョ、ギルモア、チルウェル
MF:ツィエク、マウント
FW:ハヴァーツ
負傷者:DFクリステンセン、MFコバチッチ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはコバチッチに加え、シティ戦で負傷交代したクリステンセンが欠場する。
トゥヘル監督は前日会見の場でFAカップ決勝を睨んで大幅なターンオーバーの可能性はないと語っており、シティ戦から最小限の入れ替えになる模様。チアゴ・シウバとカンテに休養が与えられ、ジョルジーニョ、マウント、チルウェル、ハヴァーツが先発復帰するとみる。よりメンバーを落とす場合はエイブラハムとハドソン=オドイの若手コンビにチャンスが回ってくるかもしれない。
◆アーセナル◆
【4-2-3-1】
▽アーセナル予想スタメン

GK:レノ
DF:チャンバース、ホールディング、ガブリエウ、ティアニー
MF:トーマス、エルネニー
MF:サカ、スミス・ロウ、ペペ
FW:オーバメヤン
負傷者:DFダビド・ルイス、パブロ・マリ、MFジャカ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはダビド・ルイスに加えて、パブロ・マリ、ジャカの欠場が濃厚だ。
スタメンに関しては直近WBA戦で温存されたティアニー、トーマス、オーバメヤンの復帰が見込まれる。ただ、セバージョスの継続起用やラカゼット、ウーデゴールの先発復帰の可能性もありそうだ。
★注目選手
◆チェルシー:DFアントニオ・リュディガー

チェルシーの注目プレーヤーはビッグマッチで存在感示すドイツ代表DF。前指揮官ランパードの下ではほぼ構想外の扱いを受け、今冬にはユーロ出場のため出場機会を確保するために移籍の可能性が伝えられたリュディガー。しかし、トゥヘル監督の就任以降は一転して3バックの左のポジションで主力に定着している。
そして、同胞指揮官の信頼に応えるようにビッグマッチにおいては高い身体能力を生かしたソリッドな守備と、安定した配球でビルドアップの局面でもチームに安定をもたらしている。
前回対戦においてチームは右ウイングに入ったサカに試合を通して苦戦を強いられており、今回の一戦でも19歳の若武者をいかに止めるかが重要なポイントとなる。その中でマッチアップの可能性が高いリュディガーの守備対応がブルーズ勝利のカギを握るはずだ。また、現体制ではお馴染みとなっているミドルシュートでそろそろ今季初ゴールといきたい。
◆アーセナル:MFエミール・スミス・ロウ

アーセナルの注目プレーヤーは前節待望のプレミア初ゴールを挙げた20歳の若武者だ。シーズン後半戦に入って完全に主力に成長したスミス・ロウだが、そのキッカケとなった一戦がチェルシーとの前回対戦。
ELのグループステージ終盤戦で目に見える結果を残した攻撃的MFは、チェルシー戦で今季のリーグ初出場をスタメンで飾ると、トップ下のポジションで躍動。相手のアンカーを消しながら要所で守備にスイッチを入れると共に、攻撃時には1アシストに加え見事なボールキープ、シンプルな捌きで存在感を示した。この日のパフォーマンスでアルテタ監督の信頼を掴むと、以降はトップ下、左ウイングを主戦場にポジションを獲得し、直近のWBA戦では待望のリーグ戦初ゴールを挙げた。
当時のチェルシーとは指揮官、プレースタイルが大きく異なるが、良いイメージを持つ相手に対して前回対戦同様の躍動感を見せたい。
そして、公式戦3連勝と抜群の安定感を誇るチームは今週末にトゥヘル新体制での初タイトル獲得を懸けて、レスター・シティとのFAカップ決勝に挑む。ただ、1試合未消化の6位リバプール(勝ち点57)の結果次第では残り3試合で4ポイント差に迫られる可能性もあり、トップ4フィニッシュに向けてしっかりと勝ち点3を積み上げる必要がある。そのため、前回対戦で完敗した相手にきっちりリベンジを果たしたいところだ。
なお、昨年12月末に行われた前回対戦はアーセナルがラカゼット、ジャカ、サカのゴールによって3-1で完勝。ただ、現在のチェルシーは当時から攻守両面でスケールアップを果たしており、下馬評では今回のホームチームが圧倒的優位との声が目立つ。また、アーセナルがシーズンダブルを達成したのは“インビンシブルズ”の愛称で知られる無敗優勝を達成した2003-04シーズンが最後。その栄光から凋落の一途を辿る名門は今回の一戦で意地を見せられるか…。
◆チェルシー◆
【3-4-2-1】
▽チェルシー予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:メンディ
DF:アスピリクエタ、ズマ、リュディガー
MF:リース・ジェームズ、ジョルジーニョ、ギルモア、チルウェル
MF:ツィエク、マウント
FW:ハヴァーツ
負傷者:DFクリステンセン、MFコバチッチ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはコバチッチに加え、シティ戦で負傷交代したクリステンセンが欠場する。
トゥヘル監督は前日会見の場でFAカップ決勝を睨んで大幅なターンオーバーの可能性はないと語っており、シティ戦から最小限の入れ替えになる模様。チアゴ・シウバとカンテに休養が与えられ、ジョルジーニョ、マウント、チルウェル、ハヴァーツが先発復帰するとみる。よりメンバーを落とす場合はエイブラハムとハドソン=オドイの若手コンビにチャンスが回ってくるかもしれない。
◆アーセナル◆
【4-2-3-1】
▽アーセナル予想スタメン

(C)CWS Brains,LTD.
GK:レノ
DF:チャンバース、ホールディング、ガブリエウ、ティアニー
MF:トーマス、エルネニー
MF:サカ、スミス・ロウ、ペペ
FW:オーバメヤン
負傷者:DFダビド・ルイス、パブロ・マリ、MFジャカ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはダビド・ルイスに加えて、パブロ・マリ、ジャカの欠場が濃厚だ。
スタメンに関しては直近WBA戦で温存されたティアニー、トーマス、オーバメヤンの復帰が見込まれる。ただ、セバージョスの継続起用やラカゼット、ウーデゴールの先発復帰の可能性もありそうだ。
★注目選手
◆チェルシー:DFアントニオ・リュディガー

Getty Images
チェルシーの注目プレーヤーはビッグマッチで存在感示すドイツ代表DF。前指揮官ランパードの下ではほぼ構想外の扱いを受け、今冬にはユーロ出場のため出場機会を確保するために移籍の可能性が伝えられたリュディガー。しかし、トゥヘル監督の就任以降は一転して3バックの左のポジションで主力に定着している。
そして、同胞指揮官の信頼に応えるようにビッグマッチにおいては高い身体能力を生かしたソリッドな守備と、安定した配球でビルドアップの局面でもチームに安定をもたらしている。
前回対戦においてチームは右ウイングに入ったサカに試合を通して苦戦を強いられており、今回の一戦でも19歳の若武者をいかに止めるかが重要なポイントとなる。その中でマッチアップの可能性が高いリュディガーの守備対応がブルーズ勝利のカギを握るはずだ。また、現体制ではお馴染みとなっているミドルシュートでそろそろ今季初ゴールといきたい。
◆アーセナル:MFエミール・スミス・ロウ

Getty Images
アーセナルの注目プレーヤーは前節待望のプレミア初ゴールを挙げた20歳の若武者だ。シーズン後半戦に入って完全に主力に成長したスミス・ロウだが、そのキッカケとなった一戦がチェルシーとの前回対戦。
ELのグループステージ終盤戦で目に見える結果を残した攻撃的MFは、チェルシー戦で今季のリーグ初出場をスタメンで飾ると、トップ下のポジションで躍動。相手のアンカーを消しながら要所で守備にスイッチを入れると共に、攻撃時には1アシストに加え見事なボールキープ、シンプルな捌きで存在感を示した。この日のパフォーマンスでアルテタ監督の信頼を掴むと、以降はトップ下、左ウイングを主戦場にポジションを獲得し、直近のWBA戦では待望のリーグ戦初ゴールを挙げた。
当時のチェルシーとは指揮官、プレースタイルが大きく異なるが、良いイメージを持つ相手に対して前回対戦同様の躍動感を見せたい。
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