新王者川崎Fの優勝後初戦はドロー! 新体制から好調続く清水は最後まで善戦も…《J1》

2020.12.05 16:04 Sat
明治安田生命J1リーグ第31節、清水エスパルスvs川崎フロンターレがIAIスタジアム日本平で行われ、2-2の引き分けに終わった。

1週間ぶりのリーグ戦となる清水。前節の湘南ベルマーレ戦は1-1で引き分け、11月の平岡宏章監督就任以降は5試合で3勝1分け1敗と上々の成績を残している。しかし、今季の清水は川崎Fとは相性がめっぽう悪く、2月のルヴァンカップと第13節の2試合合計で10失点している。
一方の川崎Fは、11月25日に行われた前節のガンバ大阪戦で5-0で大勝し、J1史上最速のリーグ優勝を決めた。優勝後初となる今節は清水の選手たちからガード・オブ・オナーを受けながら入場。残り4節、最多得点や最少失点の更新が期待される中、鬼木監督も新記録を目指して戦うと意気込んだ。

互いにボールを繋ぎながら糸口を探す中、先にチャンスを作ったのは川崎F。7分、ボールを持った左ウイングの三笘が得意のドリブルでDFを抜き去りボックス左の深い位置に侵入。マイナスの折り返しをレアンドロ・ダミアンがダイレクトで合わせたが、シュートはGK大久保の正面に飛んだ。

指揮官交代後好調を続ける清水も王者に怯むことなく試合を展開する。すると11分、自陣中央で相手のパスをカットし、素早く右サイドに広げて西澤が低めのクロスを送る。これをゴール前の竹内がバックヒールで背後へフリック。最後はボックス左のカルリーニョス・ジュニオが押し込む見事なカウンターで先制に成功した。
好調を証明するような内容でさらに勢いが増す清水。最少失点を目指す川崎Fも冷静な守備で対応する中、相手と競り合った登里が背中を痛めて続行不可能に。急遽、旗手を投入する事態となった。

しかし、王者は不測の事態にも同様しない。21分、左サイドから味方とワンタッチパスを繋ぎゴール方向へ進んでいく田中。ボックス左のレアンドロ・ダミアンから足裏を使った絶妙なパスを受けると、自らもボックス左に侵入して右足一閃。ニアにシュートを突き刺し同点に追いついた。

残りの前半は決定機の応酬となる。まずは23分の清水、エウシーニョの縦パスをゴール前で受けた金子がキレのある反転で前を向くと、ジェジエウにカットされるもそのボールが旗手に当たってゴール方向へ。川崎Fはあわやオウンゴールという危険なシーンだったが、主将の谷口がギリギリのところでクリアし事なきを得る。

ヒヤリとした川崎Fも29分に、右サイドの山根が上げたクロスのこぼれ球を田中がシュート。GK大久保が何とか触れたボールは右ポストに当たって枠を外れた。

パスを繋いで主導権を握りたい川崎Fだったが、時にそれが命取りに。39分、ジェジエウのパスが後藤にカットされ、そのセカンドボールをカルリーニョス・ジュニオに詰められるが、GKチョン・ソンリョンが見事なショットブロック。しかしその直後の清水のFKのシーン、右サイドから西澤が低弾道のクロスを入れると、混戦の中からヘナト・アウグストが放ったシュートは山根にブロックに入られるも、ボールはそのままラインを割ってホームチームが追加点を挙げた。

過去2戦とは異なるチームのような戦いぶりを見せる清水。42分にも2点目と同じ位置のFKから、今度はヴァウドのヘディングシュートがGKを強襲。アディショナルタイムにもボックス左に侵入した金子のクロスから後藤が枠内シュートを記録するなど攻勢を維持したまま試合を折り返した。

後半立ち上がりにも西澤がクロスバー直撃の強烈なミドルシュートを浴びせた清水。対する川崎Fは58分に脇坂とレアンドロ・ダミアンを下げて中村と小林を投入し、前線の活性化を図る。

前半と比べ両チームともにチャンスの数が減った中、清水は足を痛めたカルリーニョス・ジュニオに代わってティーラシンがピッチへ。直後、カウンターからティーラシンにチャンスが巡ってきたが、ここは相手DFに軍配が上がった。さらに71分には、敵陣中央でボールを持った西澤から、ボックス右でスルーパスを受けたエウシーニョがゴールに迫るが、GKの股を狙ったシュートは決めきることができなかった。

まずは同点に追いつきたい川崎Fは、途中出場の中村と小林で攻撃を組み立てるが、GK大久保の好守もありなかなかゴールが遠い。さらに齋藤と山村を加えて迎えた78分には、田中のパスから小林がシュートに繋げるも、ここもGK大久保が立ちはだかる。

80分には、右サイドに流れた中村のパスを起点に、田中がワンタッチでボックス右へスルーパス。これに反応した山根のグラウンダーのクロスに小林が合わせたが、上手くミート出来なかったシュートはクロスバーに阻まれてしまった。

このまま逃げ切りたい清水だったが89分、川崎Fは右から徐々に中央へ絞った齋藤からパスを受けた三笘がワンタッチでゴール前に送ると、これを受けたのは右サイドバックの山根。最後はGKとの一対一を制して、土壇場で同点に追いついた。

ここにきて、どちらにも転ぶ可能性が出てきた白熱の一戦。同点直後に川崎Fは齋藤がゴールに迫るも、相手DFの決死のクリアに遭う。一方、清水もティーラシンがヘディングシュートを枠に飛ばしたが、互いに3点目は奪えず試合終了。2-2のドローとなった。

清水エスパルス 2-2 川崎フロンターレ
【清水】
カルリーニョス・ジュニオ(前11)
ヘナト・アウグスト(前40)
【川崎F】
田中碧(前21)
山根視来(後44)
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