“体調不良”が新型コロナ感染拡大の原因にも…柏でのクラスター発生から学んだことについて村井チェアマン「自覚症状を見逃さないということが重要」
2020.11.16 12:25 Mon
Jリーグと日本野球機構(NPB)は16日、「第20回 新型コロナウイルス対策連絡会議」を実施した。
今回の会議について村井満チェアマンは「ここにきて非常に感染が拡大している中で、今回の会議は非常に重要な位置付けだった」とコメント。NPBが横浜スタジアムと東京ドームで行なった実証事件のデータについても「今回はNPB側が貴重な感染データ、感染拡大防止に向けた技術実証をご披露いただいた」とコメント。また、Jリーグの柏レイソルで発生したクラスターについても議論がなされたと言い「柏の感染事例を共有し、有症状者の初期症状にフォーカスした」とコメントした。
柏のクラスターについては最初の陽性判定者となった選手の対応について問題があった可能性を村井チェアマンが指摘。「最終的には16名陽性者が出るという事案まで行きますが、最初の1人の選手が発症した11月2日。その2日前に選手が体調不良を訴えていました」と、陽性判定を受ける前に体調不良を訴えていたことを指摘。「選手がもともと鼻炎の持病があるという認識があり、鼻炎が発症したという感覚でいたようです」と、新型コロナウイルスの症状ではなく、通常の鼻炎だと考えそのまま活動。「逆算すればその時点が新型コロナウイルスに感染して発症した可能性があります」とし、初期症状の判断ミスがクラスターにその後つながった可能性を指摘した。
また、舘田一博氏(東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授)もこの件について「専門家の間でも今回気付かされたことが多い」とコメント。「明らかな症状がある場合は対応を取るということですが、その前の早い段階でいかに疑って囲い込むことができるか。それによってクラスター、アウトブレイクを防げる可能性がある」とし、いかに用心深くなるかが感染拡大を防ぐことに繋がるとした。
これは一般の人も同じであり「これはJリーグやプロ野球だけでなく、ここまで個症例が出てきている状況だと、いつもと違うということへの気づきに敏感になり感染を防ぐ、医療機関の受診を受ける必要があると感じています」とし、風邪や普段の体調との違いにそれぞれが敏感になることが大事だとした。
また三鴨廣繁氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)は今回の会議については「有意義な情報提供をいただき、有意義な議論ができた」とコメント。「NPBもJリーグもマイナートラブルはあったにしても、ここまでできたというのは、トーマス・バッハIOC会長が来日して、来年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて1つのデータ、見本を提供できていると思っている」とし、JリーグとNPBが積み上げてきたものが五輪開催につながると自信を示した。
さらに「これまでは知識や経験に基づいた我々の助言だった」としたものの、「今度はエビデンスに基づいたデータ解析から我々の助言を受ける形となった」とし、様々な経験に加え、多くのデータからより感染対策が行えるようになると見解を示した。
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ここ最近、日本国内でも感染者が各地で急増。東京都のみならず、北海道や大阪府などそのほかの府県でも過去最多の感染者を記録する日が続いていた。一方で、対策連絡会議を月2回続けてきたNPBとJリーグは、感染予防対策を入念に行った結果、リモートマッチ(無観客)から制限ありの有観客へと移行。NPBは読売ジャイアンツと福岡ソフトバンクホークスの日本シリーズを残すのみとなり、Jリーグも終盤戦を迎えている状況だ。柏のクラスターについては最初の陽性判定者となった選手の対応について問題があった可能性を村井チェアマンが指摘。「最終的には16名陽性者が出るという事案まで行きますが、最初の1人の選手が発症した11月2日。その2日前に選手が体調不良を訴えていました」と、陽性判定を受ける前に体調不良を訴えていたことを指摘。「選手がもともと鼻炎の持病があるという認識があり、鼻炎が発症したという感覚でいたようです」と、新型コロナウイルスの症状ではなく、通常の鼻炎だと考えそのまま活動。「逆算すればその時点が新型コロナウイルスに感染して発症した可能性があります」とし、初期症状の判断ミスがクラスターにその後つながった可能性を指摘した。
村井チェアマンは「体調不良は人によって違うが、軽く見て見過ごしてしまう可能性があった」とし、柏の選手に限らず誰にでも当てはまる落とし穴を指摘。「体調不良を言語化して、チームマネジメントとして行動記録をしっかりと管理し、10月末にしっかり対応を行えていれば予防できた可能性もある」と、チームとしても“体調不良”を軽く見ないように呼びかけた。「ガイドラインでは熱が出た場合は隔離などもあるが、本人の自覚症状を見逃さないということが重要」とし、ガイドラインの見直しも考えるとしている。
また、舘田一博氏(東邦大学医学部微生物・感染症学講座教授)もこの件について「専門家の間でも今回気付かされたことが多い」とコメント。「明らかな症状がある場合は対応を取るということですが、その前の早い段階でいかに疑って囲い込むことができるか。それによってクラスター、アウトブレイクを防げる可能性がある」とし、いかに用心深くなるかが感染拡大を防ぐことに繋がるとした。
これは一般の人も同じであり「これはJリーグやプロ野球だけでなく、ここまで個症例が出てきている状況だと、いつもと違うということへの気づきに敏感になり感染を防ぐ、医療機関の受診を受ける必要があると感じています」とし、風邪や普段の体調との違いにそれぞれが敏感になることが大事だとした。
また三鴨廣繁氏(愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授)は今回の会議については「有意義な情報提供をいただき、有意義な議論ができた」とコメント。「NPBもJリーグもマイナートラブルはあったにしても、ここまでできたというのは、トーマス・バッハIOC会長が来日して、来年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて1つのデータ、見本を提供できていると思っている」とし、JリーグとNPBが積み上げてきたものが五輪開催につながると自信を示した。
さらに「これまでは知識や経験に基づいた我々の助言だった」としたものの、「今度はエビデンスに基づいたデータ解析から我々の助言を受ける形となった」とし、様々な経験に加え、多くのデータからより感染対策が行えるようになると見解を示した。
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