驚異的な強さの川崎F。今季のベストゲームは?/六川亨の日本サッカーの歩み

2020.10.20 21:25 Tue
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J1リーグ首位の川崎Fは18日の試合で名古屋を3-0と一蹴し、連勝を11に伸ばした。これは単一シーズン(翌年にまたがない)で、90分以内での勝利としてはJ1リーグ最多記録である。

今シーズンの川崎Fは開幕戦で鳥栖と0-0で引き分けたものの、その後は10連勝で首位を独走。第12節で名古屋に0-1と敗れて連勝はストップしたが、8月26日の神戸戦(第24節)で2-2と引き分けた後は再び連勝街道に入り、今月18日の名古屋戦で記録を更新した。

リーグ戦で敗れたのは名古屋戦の1敗だけ。ルヴァン杯でも4試合で16点を奪う破壊力を見せたが、準決勝でFC東京に0-2と敗れた。それでもここまでリーグ戦は21勝2分け1敗、カップ戦は4勝1敗という数字は驚異的だ。
現在、川崎Fが積み重ねた勝点は24試合で65点。過去の最高勝点は74点だから、残り10試合での更新はかなり濃厚と言える。2位C大阪の勝点は48(残り10試合)、3位FC東京は同47(残り8試合)、4位G大阪は45(残り11試合)となっている。2位のC大阪と4位のG大阪が残り試合を全勝したとしても総勝点は78でストップ(これはこれで凄い数字である)するため、川崎Fはあと5勝すれば勝点80に達し、2年ぶり3度目のリーグ制覇が決定する。

自力での最短Vは11月21日の大分戦となるが、他チームの勝敗次第では早まる可能性も高い。その一方で、大分戦の前にはわずかながら逆転Vの可能性を残すFC東京と鹿島、連覇の消滅した昨シーズンの覇者・横浜FM戦が控えている。彼らが意地を見せるのか、それとも川崎Fが連勝記録を伸ばすのか。今シーズン最大の見どころと言っていいだろう。まさか川崎Fが失速し、残り試合で4勝しかあげられないとは考えにくいのだが……。
そんな川崎Fに対し、ルヴァン杯の準決勝で2-0の勝利を収めたFC東京は「川崎F対策」の見本のような試合をした。この一戦は、FC東京はもちろん、今シーズンを振り返ってもベストゲームと言われるようになるだろう。そこでこの試合を簡単に振り返ってみたい。

伏線は7月8日の第3節、味の素スタジアムで行われたリモートマッチ(無観客)第2戦だった。FC東京は川崎Fの多彩な攻撃に翻弄され、前半だけで4失点を喫して完敗した。長谷川監督にとっても屈辱の一戦だった。

転機となったのは9月2日のルヴァン杯準々決勝で名古屋に3-0と勝ったことだ。長谷川監督が就任してカップ戦では初めてベスト4に進出。ただ、この時点で指揮官は多くを語らなかった。

当時のFC東京は、リーグ戦に加え、延期になったもののACLでの勝ち上がりを想定し、前倒しで日程を消化していた(横浜FMと神戸も同様だがルヴァン杯は敗退)。このため8月15日の名古屋戦から10月18日の横浜FC戦まで、中2~3日の連戦が19試合も続いた。

長谷川監督も「連戦でのプレーは3試合が限度」と、選手のローテーションを強いられた。そこで川崎Fとのルヴァン杯準決勝を4試合後に控えた9月27日の鳥栖戦前、いつから川崎F戦を見据えてローテーションを開始するのか質問された。鳥栖は3連敗中で15位ということもあり、多少メンバーを落としても勝てるのではないかという思いが質問した記者にはあっただろう。

それに対して長谷川監督は「どういう使い方をするのか見ていただければわかると思います」とだけ答えた。そして鳥栖戦にはJ1初スタメンとなる左SBバングーナガンデ佳史扶や、経験の浅い品田、内田らを起用したものの0-3で敗退した。

それでも浦和、湘南に連勝して迎えた川崎F戦、指揮官は「去年もホームでは0-3で敗れた。準々決勝に勝ってから、この準決勝に照準を合わせてきた」とリベンジに賭ける思いを吐露した。

そんな長谷川監督が警戒したのが、川崎Fのサイド攻撃だ。「元々、切り替えが速くて球際に強いベースがあったが、それが鬼木監督になってさらに強くなった」と前置きし、「今まで(の攻撃)は中、中で大島と小林のホットラインだったのが、今は学(斉藤)とか三笘を左に張らせ、右に家長がいて、たまに旗手を使う」と現状を分析。

さらに今シーズンは「脇坂とか碧(田中)とかボランチがサイドに張り出して、どのチームも守りづらくなっている」と多彩なバリエーションを警戒した。

FC東京の攻撃陣で期待したい選手としては、前回対戦をケガで欠場した永井の名前をあげたが、永井にしても自身のタスクとして前線からのプレスで「センターバック2人を疲労させることと、ボランチにボールが入るとつながれるので、そうさせないようにしたい」と守備面で貢献することを課した。

まずは川崎Fのストロングポイントを消す。セオリー通りと言えばセオリー通りだが、どのチームも実践しようとして失敗してきた。しかしFC東京は、開始10分まで、まずは中をしっかりと固めつつ、登里のドリブル突破はファウルでストップするなど自陣ゴールへの接近を遮断した。

そして14分、永井のドリブル突破で獲得したFKを、レアンドロは難しい角度ながら直接決めて先制する。永井は守備でも積極的なプレスを実践し、彼の動きに連動したレアンドロがあと一歩でGKのパスをカットしそうになるなど“あわや"というシーンも演出した。

対する川崎Fも家長のキープ力や交代出場の三笘のドリブル突破からチャンスをつかんだものの、決定機は後半24分に大島が左ポスト直撃のシュートを放ったくらい。

今シーズンの川崎Fは、テレビのニュースなどで得点シーンを振り返ると、フリーでシュートを打っている場面が多い。それを見て簡単にゴールを決めていると思われるかもしれないが、川崎Fの凄さはそこに至る過程にある。パスとドリブルを複数の選手で織り交ぜて守備陣を完全に崩しているからこそ最後はフリーの選手が生まれる。

しかしFC東京は、サイドはもちろんバイタルエリアでも数的優位な状況を維持して侵入を阻止し、ゴール前では体を張ったアタックで川崎Fのクロスやシュートをブロックした。

敗れた鬼木監督は「相手の圧力があった。クオリティで勝負しなければいけないところで、しっかりついてきたり、スライドしたりしていたので剥がせなかった」と悔やみつつ、「矛盾はあるけど、サイドを崩しきれなくても大胆にやる。ていねいに崩すところとの使い分けが必要だった」と課題を指摘した。

鬼木監督にすれば、パスであれドリブルにしろ、正直すぎて攻撃に意外性がなかったということだろう。これはこれで贅沢な悩みであると同時に、FC東京が最後までゴールを死守できた理由でもある。

FC東京のリーグ制覇という悲願はほぼ絶望的だ。現実的な目標としてルヴァン杯優勝と、リーグで2位以内に入り天皇杯と来季のACLの出場権獲得、そして来月ドーハで集中開催されるACL制覇ということになる。その前の10月31日、今シーズン3度目となる川崎F戦が控えている。

ルヴァン杯準決勝と同じモチベーションで臨み、川崎Fから18年5月以来5試合ぶりとなるリーグ戦での勝利を奪うことができるか。それとも川崎Fがルヴァン杯の雪辱を果たし、連勝記録を12に更新するか。

川崎Fは18日の試合から約2週間後のナイトゲームになるのに対し、FC東京はその間に横浜M(24日)、柏(28日)と2試合を消化し、なおかつ柏戦から中2日での多摩川クラシコとなる。相手は休養十分とはいえダービーだけに負けたくないし、さりとて柏とはルヴァン杯の決勝も控えているだけに手の内は見せたくないだろう。難しい決断を迫られる長谷川監督の選手起用も見物である。

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川崎F戦で5戦ぶり勝利目指す東京VのMF齋藤功佑「トライしたなかでハードワーク出せれば」、流行兆しの“ワード”にも言及

東京ヴェルディは20日、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われる明治安田J1リーグ第11節で川崎フロンターレとのアウェイゲームに臨む。リーグ5試合ぶりの勝利に向けてMF齋藤功佑が意気込む。 東京Vは前節、ヴィッセル神戸とホームで対戦し0-1の敗戦。リーグ6戦ぶりの黒星によって16位に沈んでいる。 「負けるべくして負けた試合」とその敗戦を厳しい口調で振り返った城福浩監督は、2日後の始動日に行われたミーティングでも「何も尖っていない」という表現で、よりアグレッシブな姿勢をチームに求めていた。 齋藤自身はできたこととできなかったことを整理する必要があるとの私見を語りながらも、「完璧ではないから負けた」と不振脱却へチームとしての改善が必要だと考えている。 「実際に試合を振り返ると、球際のところだったり、本当に神戸の選手が巧いというのもありますけど、負けているシーンも多かったので、顕著にいい意味で課題が出た。自分たちが大事にしていることを本当に尖るぐらいやるというか、誰が見てもやっているなと思うぐらいのものを見せて、やっと対等に戦える」 「なめる動きというか、動きを止めない。前線は要求し続けるし出し手も前を意識しながら、前にチャレンジして取られてから切り替えのリカバリーパワーとかも、自分たちのストロングになるはずだけど、そういうのも今はないというなかで、もっとアグレッシブにやる姿勢。ミスを恐れないというか、トライしたなかでのハードワークというところが、次の試合は出せればいいかなと思います」 開幕からフル稼働が続いたなか、直近のYBCルヴァンカップのブラウブリッツ秋田戦はベンチ外となり、延長戦までもつれ込んだ末に2-1で逆転勝利した一戦を自宅で見守った。 齋藤はチームの苦戦を認めながらも、「リーグ戦を含めてなかなかうまくいかないなかで、ゲーム展開的にもちょっと負けそうだなという展開で、そこから追いついて逆転したというのは、自分たちの自信になったと思います」とコメント。ポジティブな要素も見いだしている。 ギリギリで掴んだ勝利を勢いに繋げたいリーグ次節は、4試合未勝利且つ直近の神戸戦では今季2敗目を喫したものの、長谷部茂利新監督の下で3位に位置する川崎Fと対戦。 「去年までの良さを残しつつ、勝ち切る強いチームになっている」と新生フロンターレの印象について語った東京Vのオーガナイザーは、「シンプルに技術と判断を高いレベルでやってくると思いますし、どう守るかが一番大事」とまずは守備のアプローチがポイントになると考えている。 「みんないい選手なので、自由にやらせない。相手の最終ラインのビルドアップから自由にやらせてしまうと、向こうのいいところが出てしまうと思うので、前線を動かしながらプレッシャーをかけてもらって、自分たちのところで潰すというか、好きなようにやらせないというところが大事かなと思います」 「(相手の中盤は)フロンターレの軸になるところでもあると思いますし、いかにそこで気持ちよくやらせないかですね」 秋田戦では流れの中で2点を挙げたが、リーグ戦では2試合連続無得点。決定力とともにチャンスクリエイトの改善は今後の浮上に向けて重要な課題となっている。 その攻撃に関して背番号8は「共通認識」を重要視しつつ、エースのFW木村勇大もここ数試合で手応えを感じ始めているクロスからのゴールを意識している。 「(木村)勇大が1人目になることが多いので、彼がいいところに走ってくれると他のところが空くというのは、チームとして得点の確率が高まるかなと思います」 「ちょっと前から取り組んでいるクロスの入り方だったり、フォーメーションのミスマッチをしっかり突いていく。なめる動きとか、クロスに入っていく人数や動き直し、そういった最後のところの共通認識みたいのが大事なのかなと思います」 なお、今季の東京Vでは“バモだよバモ!!”という言葉が選手やファン・サポーターの間で流行の兆しを見せている。 スペイン語で「さあ、行こう!」という意味合いがある“VAMOS(バモス)”という言葉は、サッカー界だけでなく世界中のスポーツシーンで「頑張れ!」、「行くぞ!」的な掛け声としてお馴染みの万能ワード。 東京Vにおいても以前から頻繁に聞く言葉ではあったが、その派生となる“バモだよバモ!!”は、長期離脱中のFW山田剛綺に対する選手たちの寄せ書きに齋藤が書いたことで、チームメイトやファン・サポーターの間でもSNSを中心に流行中。 その“本家”に説明を求めたところ、「何の意味も持たないですけど」と前置きをしながらも「あれは士気が上がるし、いい言葉なので…」と気に入っている言葉であることを告白。 さらに、「日頃から綱島(悠斗)とかは俺に会うたびに、なんか挨拶のように『バモ』と言ってきます。ただ、言い合うだけでも士気が上がるんで、『バモ』はもっと流行ってほしいなと思います(笑)」と、さらなる流行を期待しているという。 ちなみに、首脳陣の間での流行具合について聞いたところ、「城福監督はもっと語彙力があるので…」と、より具体的な声掛けでチームの士気を上げていると、少し照れながら教えてくれた。 2025.04.19 14:00 Sat
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ACLEのベスト8が決定!日本からは横浜FMと川崎F、サウジアラビアの3強も勝ち上がり…準々決勝以降はサウジアラビアで集中開催【ACLE2024-25】

AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)のラウンド16の全日程が終了。ベスト8が出揃った。 新フォーマットで行われたACLE。西地区、東地区のラウンド16が全て終了した。 Jリーグ勢では、リーグ連覇中のヴィッセル神戸、2023年の天皇杯王者の川崎フロンターレ、2023年のリーグ2位の横浜F・マリノスが出場していた。 11日、横浜FMはひと足先に上海海港(中国)と対戦。1stレグをアウェイで0-1と制していた中、ホームで行われた2ndレグでも強さを見せ、4-1で快勝。2戦合計5-1でベスト8に駒を進めた。なお、アンデルソン・ロペスは現在得点ランキングでトップに立っている。 12日、川崎Fはホームで上海申花(中国)と対戦。アウェイでの1stレグで1-0と敗れていたが、この試合では攻撃陣が躍動。佐々木旭のゴールで追いつくと、エリソンのゴールで後半に逆転。その後2点を追加し、4-0で勝利。2戦合計4-1で、逆転でのベスト8入りを果たした。 一方で神戸は1stレグをホームで2-0と勝利していた中、アウェイで光州FC(韓国)と対戦。シーズン開幕前からケガ人が続出し、リーグ戦では未だに勝利がない苦しいシーズンのスタートとなった中、前半に先制を許すと終盤の85分には岩波拓也が痛恨のハンド。PKを相手に与えると決められ2戦合計2-2の同点に。延長戦に入ると、118分にミドルシュートを決められ3-0。2戦合計3-2で敗れ、ベスト16で敗退となった。 東地区の残り1チームはジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)を下したブリーラム・ユナイテッド(タイ)がベスト8に進出した。 一方で西地区ではサウジアラビア勢が躍動している。ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド擁するアル・ナスルがイランのエステグラルと対戦。1stレグはゴールレスドローだったが、ホームでの2ndレグではジョン・デュランの2ゴール、C・ロナウドのゴールで3-0と勝利。2戦合計3-0でベスト8に進出した。 また、サウジアラビア王者であるアル・ヒラルはウズベキスタンのパフタコールと対戦。1stレグはアウェイで1-0と敗れていたが、2ndレグでは4-0と圧勝。2戦合計4-1でこちらもベスト8入りを果たした。 さらに、アル・アハリ・サウジはカタールのアル・ラーヤンと対戦。1stレグで1-3と快勝すると、2ndレグでもリヤド・マフレズの2ゴールで2-0と勝利し、2戦合計5-1でベスト8入り。残りの1枠は、UAEのアル・ワスルを下したカタールのアル・サッドが2戦合計4-2で勝利し、ベスト8に進出した。 なお、準々決勝以降はサウジアラビアでの集中開催に。2025年4月25日から5月4日まで行われ、東西関係なく1試合制のノックアウト方式で開催となる。 <h3>◆ACLエリート 準々決勝進出チーム</h3> 【東地区】 川崎フロンターレ(日本) 横浜F・マリノス(日本) 光州FC(韓国) ブリーラム・ユナイテッド(タイ) 【西地区】 アル・ヒラル(サウジアラビア) アル・ナスル(サウジアラビア) アル・アハリ・サウジ(サウジアラビア) アル・サッド(カタール) 2025.03.12 23:45 Wed

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