ペドロデビューも渦中のジェコは最後まで出番なし…新生ローマは微妙なドロースタート…《セリエA》
2020.09.20 05:53 Sun
2020-21シーズンのセリエA開幕節、ヴェローナvsローマが19日に行われ、0-0のドローに終わった。
昨シーズン、9位のヴェローナと5位のローマによるセリエA開幕節。
アメリカ『フリードキン・グループ』へのクラブ買収が決定し、フォンセカ体制2年目で心機一転を図るローマ。今夏ここまでのメルカートではコラロフ、スモーリング、フロレンツィがチームを離れた一方、ペドロ、クンブラと2人の新戦力を迎え入れた。
注目の開幕戦のスタメンではGKにパウ・ロペスではなくベテランのミランテが起用されたほか、不足の3バックの中央にクリスタンテ、右のウイングバックにカルスドルプ、前線はユベントス行きが有力視されるジェコに代わってムヒタリアンが最前線起用となり、新カピターノ候補のペッレグリーニ、ローマデビューのペドロが2シャドーを担った。
共に[3-4-2-1]の布陣を採用した中、序盤からアウェイのローマが圧倒的にボールを握る展開に。開始9分にはヴェレトゥの仕掛けからあわやPK奪取という惜しい場面を作ると、その後は左サイドで果敢な仕掛けを見せるスピナッツォーラが違いを生み、25分にムヒタリアン、34分にペドロとゴール前至近距離での決定機を演出も、いずれのシュートも枠の左に外れる。
後半もローマペースで試合が進むかに思われたが、序盤からペースを掴んだのはホームのヴェローナ。前線から連動したプレスでローマのビルドアップをけん制すると、要所で効果的なショートカウンターを仕掛けていく。ただ、前半同様にフィニッシュの質を欠き、先制点を奪うまでには至らない。
一方、後半に入って攻撃の糸口を掴めなくなったローマは、中盤職が強い3トップが焦れて低い位置まで下りる場面が目立ち、なかなか攻撃に深さ、奥行きを作り出せない。74分にはボックス手前左でボールを持ったヴェレトゥからの丁寧な横パスを受けたペッレグリーニが右足のミドルシュートを枠の右隅に飛ばすが、これはGKシルベストリの好守に阻まれ、後半最初の決定機を先制点に結び付けられない。
その後もこう着状態が続く中、ゴールをこじ開けたいローマには局面を打開できる切り札がベンチに残されていたが、昨季チーム得点王にしてカピターノの背番号9には一向に声がかからず、代わってクライファート、ビジャールがピッチに送り出される。
82分にはディ・マルコの左足のミドルシュートが右ポストを叩き再び冷や汗をかかされたローマは、85分に絶好機が訪れるが、スピナッツォーラのミドルシュートもクロスバーを叩く。
そして、最後まで攻撃の停滞感が顕著な中で試合はゴールレスのままタイムアップ。新オーナーのフリードキン親子がスタンド観戦した中、華々しいスタートを飾りたかったローマだったが、微妙な形での新たな船出となった。
昨シーズン、9位のヴェローナと5位のローマによるセリエA開幕節。
アメリカ『フリードキン・グループ』へのクラブ買収が決定し、フォンセカ体制2年目で心機一転を図るローマ。今夏ここまでのメルカートではコラロフ、スモーリング、フロレンツィがチームを離れた一方、ペドロ、クンブラと2人の新戦力を迎え入れた。
共に[3-4-2-1]の布陣を採用した中、序盤からアウェイのローマが圧倒的にボールを握る展開に。開始9分にはヴェレトゥの仕掛けからあわやPK奪取という惜しい場面を作ると、その後は左サイドで果敢な仕掛けを見せるスピナッツォーラが違いを生み、25分にムヒタリアン、34分にペドロとゴール前至近距離での決定機を演出も、いずれのシュートも枠の左に外れる。
前半終盤にかけても流動的な3トップの細かなダイレクトプレーから相手ゴールに迫るが、39分に完璧に裏へ抜け出したムヒタリアンの決定機は相手GKの好守に阻まれる。逆に45分にはボックス手前のタメゼに決定的なシュートを許すが、ここはGKミランテが何とか触ると、ボールがクロスバーを叩き事なきを得た。
後半もローマペースで試合が進むかに思われたが、序盤からペースを掴んだのはホームのヴェローナ。前線から連動したプレスでローマのビルドアップをけん制すると、要所で効果的なショートカウンターを仕掛けていく。ただ、前半同様にフィニッシュの質を欠き、先制点を奪うまでには至らない。
一方、後半に入って攻撃の糸口を掴めなくなったローマは、中盤職が強い3トップが焦れて低い位置まで下りる場面が目立ち、なかなか攻撃に深さ、奥行きを作り出せない。74分にはボックス手前左でボールを持ったヴェレトゥからの丁寧な横パスを受けたペッレグリーニが右足のミドルシュートを枠の右隅に飛ばすが、これはGKシルベストリの好守に阻まれ、後半最初の決定機を先制点に結び付けられない。
その後もこう着状態が続く中、ゴールをこじ開けたいローマには局面を打開できる切り札がベンチに残されていたが、昨季チーム得点王にしてカピターノの背番号9には一向に声がかからず、代わってクライファート、ビジャールがピッチに送り出される。
82分にはディ・マルコの左足のミドルシュートが右ポストを叩き再び冷や汗をかかされたローマは、85分に絶好機が訪れるが、スピナッツォーラのミドルシュートもクロスバーを叩く。
そして、最後まで攻撃の停滞感が顕著な中で試合はゴールレスのままタイムアップ。新オーナーのフリードキン親子がスタンド観戦した中、華々しいスタートを飾りたかったローマだったが、微妙な形での新たな船出となった。
ローマの関連記事
セリエAの関連記事
|
ローマの人気記事ランキング
1
「僕はスペイン人」18歳ハイセンが母国オランダに決別…2月にスペイン国籍取得でU-21代表デビュー
ローマDFディーン・ハイセン(18)が自らのアイデンティティを語った。オランダ『Voetbal International』が伝えている。 セリエAでメキメキ頭角を表す197cmの両利きセンターバック・ハイセン。16歳でマラガからユベントスへ移籍し、トップ昇格の今季は後半戦からローマへ武者修行…順調に出場機会を得ている。 そんなハイセン、U-17オランダ代表の一員として2022年にU-17欧州選手権準優勝などなど、これまでは世代別オランダ代表の常連。 しかし、今回の代表ウィークはU-21スペイン代表に招集…元アヤックスの父ドン・ハイセン氏を含めて一家揃ってオランダ出身だが、自身が5歳の時にスペイン・アンダルシア州へ移住し、今年2月にはスペイン国籍を取得しているのだ。 そして、21日に行われたU-21スロバキア代表との国際親善試合でラ・ロヒタ(世代別スペイン代表の愛称)デビュー。スペイン『マルカ』のインタビューでは「僕はスペイン人」と明言した。 「そうだね。僕は自分がスペイン人だと感じているよ。5歳からマラガで育ち、今回スペイン代表の一員になれて嬉しい。いずれスペイン代表でトロフィーを勝ち取りたいよ」 ハイセンをDFヴィルヒル・ファン・ダイクやDFステファン・デ・フライ、DFマタイス・デ・リフトらに続く新時代のディフェンスリーダーと捉えていたオランダ側から見れば、今回の所信表明は痛い。 2024.03.26 16:35 Tue2
【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.18“カペッロ・ローマ”スクデットに貢献した中田/ローマ[2000-2001]
1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.18</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2000-2001シーズン/ローマ 〜カペッロ・ローマ〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2000-01roma.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:ファビオ・カペッロ(54) 獲得タイトル:セリエA 攻撃力8:★★★★★★★★☆☆ 守備力8:★★★★★★★★☆☆ タレント7:★★★★★★☆☆☆ 連係8:★★★★★★★★☆☆ 選手層7:★★★★★★★☆☆☆</p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">常勝のカペッロ・ローマ</div> 1999-00シーズン、同じ街のライバル・ラツィオにスクデットを獲得され、ローマは屈辱のシーズンに終わった。迎えた2000-01シーズン、チームはフィオレンティーナから“ヴィオラの英雄”バティストゥータを獲得。その他、エメルソンやサムエルといった実力者を手に入れて、スクデットを獲得するために十分な戦力を整えた。 リーグが開幕すると、ローマはトッティの創造性溢れるプレーとバティストゥータらストライカーの決定力で破壊的な攻撃を見せつけた。さらに、就任2年目のカペッロ監督が採用する堅い守備戦術も機能し、着実に勝ち点を積み重ねていく。結局、序盤戦からほぼ独走状態を続けたチームは22勝9分3敗、68得点という成績で18年ぶり3回目のスクデットを戴冠した。 2年目のシーズンとなった当時の日本代表MF中田は、あくまでトッティの控えという位置付けだった。それでも腐らなかった中田は終盤戦の第29節、2位ユベントスとの天王山で大仕事をやってのける。2点ビハインドの中、トッティに代わって投入された中田は、見事なミドルシュートでゴールを奪取。さらに、再び自身のシュートからモンテッラの同点弾を演出した。この大一番での活躍が、ローマのスクデット獲得をより確実なものにしたといっても過言ではないだろう。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">前線のトライアングル</div> カペッロ監督の下、チーム内に規律と結果へのこだわりを植え付けられたローマ。守備面では、3バックの中央に入ったサムエルを中心に堅守を披露。ウイングバックに入ったカフーとカンデラは豊富な運動量で上下動を繰り返した。また、ボランチのエメルソンとトンマージが中盤で相手から自由を奪う。 そして、主に攻撃を担当したのが前線の3枚。トップ下に入るトッティを中心としたトライアングルで高速カウンターを仕掛けて得点を重ねた。中田がこの当時、ローマの攻撃がボールを縦に運ぶのが速すぎると漏らしたほど、彼らはボールを縦へ縦へと繋いで相手ゴールを目指した。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">MFフランチェスコ・トッティ(23)</span> ローマの“プリンチペ(王子)”が自身の愛する街に栄冠をもたらした。豪快なシュートに加え、柔らかなタッチのトラップやパスなど、ファンタジー溢れるプレーで攻撃陣を操った。13ゴール挙げるなど得点力を発揮したトッティは、ローマのバンディエラとして現役生活を終えた。 2019.04.12 12:00 Fri3
ローマ監督、J・クライファートの放出望まず 「将来を期待する若手の1人」
ローマを率いるパウロ・フォンセカ監督はオランダ代表FWユスティン・クライファート(21)をチームに残したいようだ。 ローマは昨夏にレンタルで獲得したアルメニア代表MFヘンリク・ムヒタリアンの買い取りを目指しているが、保有権を持つアーセナルとの交渉が難航。買い取り額で隔たりが生じており、クライファートの譲渡でムヒタリアンを買い取る憶測が浮上している。 ところが、元オランダ代表FWのパトリック・クライファートを父に持つクライファートの放出はフォンセカ監督の意に反するもののようだ。ポルトガル『Publico.pt』で、クラブとしても将来の主力化が期待される若手だと述べ、放出に否定的見解を示した。 「彼ら(クライファート親子)は違う」 「彼の父親は偉大な選手であり、偉大なストライカーだった。ユスティンも父親と同じくらい優れている選手だ」 「彼はローマが将来を期待する若手の1人だ」 クライファートは2018年にアヤックスから加入。今季はここまで公式戦27試合に出場して7ゴール2アシストを記録している。 2020.06.16 16:00 Tue4
ローマが次代のリーダー候補と新契約締結! 昨年に伊代表デビューの20歳逸材
ローマは23日、イタリア代表MFニッコロ・ピジッリ(20)との契約を2029年6月30日まで延長したことを発表した。 ローマ生まれで地元クラブのASDヘリオスから8歳でジャッロロッシのアカデミーに加入した万能型MFは、2023年5月に行われたセリエAのインテル戦でファーストチームデビュー。翌シーズンのヨーロッパリーグ(EL)のシェリフ戦では初ゴールも記録した。 迎えた今シーズンはダニエレ・デ・ロッシ、イバン・ユリッチ、クラウディオ・ラニエリと3人の指揮官の下でも信頼を獲得し、中盤の準主力に定着。途中出場が多いものの、ここまで公式戦31試合3ゴール1アシストの数字を残している。 さらに、その将来性を高く評価するルチアーノ・スパレッティ監督の下、昨年にイタリアのA代表デビューも飾っている。 クラブレジェンドであるフランチェスコ・トッティ氏が“ローマのガビ”と評する180cmのボックス・トゥ・ボックスMFは、セントラルMFを主戦場に高い戦術眼とテクニック、献身性を併せ持つ万能型。ローマ界隈ではトッティの良き相棒の一人として知られたシモーネ・ペッロッタの再来としての活躍が期待されている。 2025.02.24 07:00 Mon5