中断期間を弱点克服にあてる選手たち、F1世界王者はコロナ禍を利用して更なる高みへ

2020.05.13 23:40 Wed
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Getty Images
世界中で未曾有の被害を生んでいる新型コロナウイルス(COVID-19)。これにより、世界中の多くの人々が通常の生活を送れなくなっている。

これはアスリートも同様だ。サッカーを始め、ほとんどのスポーツが通常通りのリーグ戦や大会を実施できていない。また、トレーニングすらもままならない状況であり、自宅でトレーニングに励んでいるアスリートも多い。

しかし、メルセデス・レーシングのフォーミュラ・ワン(F1)ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンは、新型コロナウイルスの影響で転がり込んだ休暇を自信をさらに高める時間として有効活用しているようだ。チーム公式ビデオインタビューで語っている。

トップアスリートたちにとってこの不確実な事態は当然ながら理想的なものではなく、実戦感覚やモチベーションの低下、そして経済的な困窮など、様々な影響がある。実際日本でも、ボクシング日本ライトフライ級の現役王者の高橋悠斗が現役引退を発表。選手のメンタルにマイナスとなることが多いかもしれない。

一方で、この時間をポジティブに捉えているトップアスリートたちもいるようだ。

現在F1ワールドチャンピオンシップ3連覇中のメルセデスのエースドライバーであるハミルトンは、14年目を迎えるキャリアの中で、過去にはフレッシュなメンタルを保つために休暇をとる必要性を感じていたと告白。しかし、常に変わり続ける環境の中でトップでい続けなくてはならない環境がそれを許さなかったと述べた。

「過去5年の間に、1年休憩を取るのが体と心にとって良いことだろうと考える時もあった」

「テクノロジーの進歩のスピードは早い。だからこのマシン、そして開発を完全に把握しなくちゃいけないんだ。長期的なサバティカル休暇を取ることはありそうにない」

しかし、コロナ禍によってシーズンが中断したことにより、思いがけない休暇を手にしたハミルトン。これまでにないほどリフレッシュしていると述べつつも、この期間を利用して、更なる高みを目指しているようだ。

「この休息時間によって、僕は弱点だった領域により集中する時間を分配する事ができる」

「強みも弱みも体にはあるけど、ジムに行くときは大きい筋肉を鍛えることが多くて、必ずしも小さい部分をやるわけではない。だから(この機会に)深い部分にまで手を伸ばして身体を洗練させてみようと思っているんだ」

このように、中断中の時間を普段とは違うトレーニングに充てている選手は、当然サッカー界にもいる。

パリ・サンジェルマン(PSG)のイタリア代表MFマルコ・ヴェッラッティは、試合がある期間にはなかなか取り組めない筋力トレーニングを、隔離期間中に実施していることを明かしていた。また、サンプドリアの日本代表DF吉田麻也はトレーニングとは異なるが、「この時間を利用してイタリア語の勉強に励みたい」と述べていた。

イタリア代表指揮官のロベルト・マンチーニ監督は、今年の夏に開催が予定されていたユーロ2020が1年延期されることが決まった後、「1年間のさらなる経験が技術的と運動面において全員を向上させる」と豪語。マイナスに捉えても何も生まれないこの状況を、どうにかプラスに考えようとすることも、一流のアスリートには求められている。

それ以外にも、普段は遠征やトレーニングと多忙な生活を過ごす選手たちの多くが、自宅隔離により家族と過ごす時間を楽しんでいる。自宅の庭などで、家族とサッカーを楽しむ姿は連日選手たちのSNS上で見ることができ、常に張り詰めた勝負の世界に身を置いているトップアスリートにとって、これ以上ないリフレッシュになっていることだろう。

もちろん、サッカーに限らず、多くのアスリートは再び活躍する姿を見せるための努力をしている。まだ先は見えないものの、必ずや今までの日常が来ることを信じて。マイナスな影響も少なからずある中でも、常に自分を高めることを目指しているアスリートたちの姿勢に学ぶことは多いかもしれない。
《超ワールドサッカー編集部》
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