J・ドゥトラが土壇場で加入後リーグ戦初弾! 清水が大分とドローで残留へ貴重な勝ち点奪取!《J1》

23日、IAIスタジアム日本平で明治安田生命J1リーグ第32節の清水エスパルスvs大分トリニータが行われ、1-1の引き分けに終わった。前節のベガルタ仙台戦を0-2で落とし、リーグ戦4連敗中の清水(勝ち点35)。J1残留を確定しきれず、15位に転落した。今節の結果次第では残留が決まるため、なんとしても勝利したい一戦だ。そうした中で迎える大分戦に向けては、前節の仙台戦から3人先発メンバーを変更。立田と河井、ジュニオール・ドゥトラに代えて、ファン・ソッコとヘナト・アウグスト、中村を起用した。一方、前節のガンバ大阪戦を2-1で勝利した大分(勝ち点46)。現在、7位に位置しており、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)圏内に届くことはないが、J1昇格初年度での残留をすでに確定している。片野坂監督の続投も決まった。残り3試合は一つでの上の順位を目指す戦いとなる。その一戦に向けて前節と同様の先発メンバーを起用した。
試合は開始早々からホームの清水が攻勢に。2分にはCKの流れから敵陣右サイド深い位置でファン・ソッコが相手からボールを奪い、そのままボックス内に侵攻してシュートを放つ。しかし、これはGK高木の正面に飛んでしまう。

さらに清水は15分、左サイド敵陣深い位置でスローインを獲得すると、二見がゴール前へロングスロー。ここにドウグラスが飛び込み、打点の高いヘディングでボールをゴール方向に飛ばすも、ここもGK高木に落ち着いて対処される。すると19分、清水はドウグラスが左に展開し、ボックス左外の西澤がニアサイドにグラウンダーのクロスを供給する。ここに走り込んだドウグラスのシュートは相手に阻まれたが、混戦となったところを松原が拾い、ゴール前左からGK高木をループシュートでかわしてゴールネットを揺らした。しかし、ドウグラスがシュートを放ち、相手にブロックされたシーンでドウグラスにハンドがあったとの判定でゴールは取り消されてしまう。

不運な判定でゴールが取り消された清水だが、集中力を切らさずに攻勢を続ける。しかし、大分も粘りのディフェンスで決定機を作らせない。すると前半終盤に大分が一瞬の隙から先制する。

45分、右サイドから松本が浮き球の縦パスを供給すると、オナイウがヒールで巧みにポストプレー。これを受けた三平がボックス左にボールを送り、最後は走り込んだ田中がゴール右に蹴り込んだ。田中のJ1初ゴールで大分が先手を奪った。

先制点を奪って試合を折り返した大分は、序盤こそ清水に押し込まれるも、時間の経過とともに徐々にペースを取り戻す。54分には自陣からのロングボール一本にオナイウが反応。最終ラインを抜け出し、ボックス左から左足を振り抜くも、ここはGK大久保が立ちはだかった。

清水はその後、敵陣への侵攻回数を増加させるも、なかなか大分守備陣を攻略できず。74分には西澤を下げて楠神を投入し、攻撃の活性化を図る。するとその4分後、投入されたばかりの楠神が右サイドから中央に持ち運び、ジュニオール・トゥトラを経由してドウグラスへ。混戦の中でも巧みなキープを見せ、最後は松原とのパス交換からボックス左中央からシュート。しかし、これは惜しくもゴール右外へと外れる。

それでも諦めずに攻勢を続ける清水は88分、ボックス右手前でFKを獲得。キッカーの楠神があげたクロスは相手に跳ね返される。それでもボックス左浅い位置のドウグラスがオーバーヘッドでゴール前にボールを送ると、ジュニオール・ドゥトラがヘディング。これがゴール右に吸い込まれて、清水が土壇場で同点に追いつく。

その後も清水が猛攻を仕掛け、逆転を狙ったが、最後までゴールは生まれず、1-1で試合終了。清水が土壇場で追いつき残留への貴重な勝ち点1をゲットした。