【J1ピックアッププレビュー】天国か地獄か…残留争いで迎えた「50回目」の“静岡ダービー”《清水vs磐田》

2019.11.02 08:00 Sat
©︎J.LEAGUE
2日、明治安田生命J1リーグ第30節の清水エスパルスvsジュビロ磐田がIAIスタジアム日本平で行われる。

今季5度目の“静岡ダービー”。サッカー王国と呼ばれる静岡県の両雄が激突する試合だが、両クラブの現況は複雑だ。

10勝5分け14敗の勝ち点35で13位に位置する清水が、5勝7分け17敗の勝ち点22で最下位に位置する磐田を迎える一戦。残留を争うライバル対決を制するのは。

◆躓きを止められるか〜清水エスパルス〜

前半戦は最悪なスタートとなった清水だが、監督交代後は少しずつ勝ち点を積み上げ「35」に到達。しかし、そこから2試合躓き、再び窮地に立たされている。

前節のサンフレッチェ広島戦は先制しながらも逆転負け。前々節の浦和レッズ戦も全く同じ展開で逆転負けを喫しており、2連敗となった。

チームとして不安定な戦いからは抜け出せていない中で迎える“静岡ダービー”。苦境から抜け出すにも、ライバル相手の一戦は燃えることだろう。

しかし、このタイミングで再び負傷者が続出。MFヘナト・アウグスト、MF六平光成とボランチの2人が離脱中。メンバー変更を余儀なくされて磐田戦を迎える。

まずは残留に向けた勝ち点「3」を。ライバルに引導を渡すことになるかもしれない勝利を収められるだろうか。

◆背水の陣、一歩踏み出せるか〜ジュビロ磐田〜

対する磐田は、この試合で敗れればJ1残留の望みがかなり薄くなってしまう状況。何としても、勝ち点3を獲得したい試合だ。

前節は残留を争うサガン鳥栖との対戦となったが、常に先行される状態に。しかし、終盤にアダイウトンが豪快なバイシクルシュートを沈め、奇跡的に勝ち点1を獲得した。

しかし、現時点で残留ラインの15位鳥栖との勝ち点差は「10」、プレーオフ圏の16位湘南ベルマーレとは勝ち点差「9」の状況。今節を入れて残り5試合となるが、しっかりと勝ち点3ずつ積み上げなければ、2013年以来のJ2降格を味わうこととなる。

そんな大事な試合の相手はライバルの清水。残留を争う相手だけに、静岡ダービーとして、そして残留に向けて勝利を収めておきたいところだ。

【予想スタメン&フォーメーション】
◆清水エスパルス[4-2-3-1]
©️CWS Brains, LTD.

GK:大久保択生
DF:エウシーニョ、ファン・ソッコ、二見宏志、松原后
MF:河井陽介、竹内涼
MF:金子翔太、ジュニオール・ドゥトラ、西澤健太
FW:ドウグラス
監督:篠田善之
出場停止:なし

ホームの清水だが、ボランチのヘナト・アウグストに続き六平光成が負傷離脱。ボランチには河井陽介が入ることになるだろう。一方で、河井がいたトップ下にはジュニオール・ドゥトラが初先発となる見込み。1トップのドウグラスとのコンビネーションにも期待だ。

◆ジュビロ磐田[4-4-2]
©️CWS Brains, LTD.

GK:八田直樹
DF:大南拓磨、大井健太郎、藤田義明、小川大貴
MF:松本昌也、今野泰幸、上原力也、山本康裕
FW:藤川虎太朗、ルキアン
監督:フェルナンド・フベロ
出場停止:なし

対する磐田は、状態が不安な選手が数名いる。今野泰幸とルキアンだが、状態次第ではムサエフと大久保嘉人が先発する可能性がある。チームとしては正念場の一戦。誰が出ても、目指すのはダービーの勝利のみだ。

【注目選手】
◆FWドウグラス(清水エスパルス)
©︎J.LEAGUE

清水の注目選手は、チームの大黒柱であるFWドウグラスだ。チームが残留争いをする中、気を吐いてここまでリーグ戦13ゴールを記録。現在は3試合連続ゴール中と調子は良い。ここ2試合は先制ゴールを早い時間に記録するも、チームが守りきれずに連敗。今節こそ、自身のゴールで勝利を掴みたい。

◆FWルキアン(ジュビロ磐田)
©︎J.LEAGUE

磐田の注目選手はFWルキアンだ。チームの窮地を救うため、タイのチョンブリーから加入したルキアンだが、前節待望の初ゴールを記録した。ゴールを奪う雰囲気がある中でのゴールだけに、ここからの量産でチームを救えるかに注目だが、足の状態が不安とのこと。欠場の可能性もあるが、出場すればゴールを期待せざるを得ない。

◆清水が5連勝中のダービー、50回目は?
残留争い中に迎える50回目の“静岡ダービー”だが、ここ5試合は清水が全勝。今シーズンもリーグ戦の他、YBCルヴァンカップで2試合、天皇杯で1試合を戦っており、すでに4度対戦している。

清水はどの試合でも主導権を握り、今シーズンのアウェイゲーム初勝利も磐田から。良いイメージを持って臨んでくるだろう。

対する磐田は、ここまでのダービーで24勝6分け19敗と勝ち越し中。しかし、この数字がアテにならないことも理解できているだろう。

天国と地獄を分ける可能性もあるこの戦い。残留争いの中で迎える“静岡ダービー”は、2日の14時00分にキックオフを迎える。
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