エル・シャーラウィ、古巣ジェノア戦でのゴールを急逝したジェノア理学療法士に捧ぐ

2019.05.06 14:42 Mon
Getty Images
ローマに所属するイタリア代表FWステファン・エル・シャーラウィが5日に行われたセリエA第35節のジェノア戦でのゴールセレブレーションについて説明した。ローマ公式ツイッターが同選手のコメントを伝えている。

現在、熾烈なチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いに身を置く5位のローマは、16位ジェノアとのアウェイゲームに臨んだ。攻守両面で精彩を欠く状況が続いたローマだが、81分にFWユスティン・クライファートからの右クロスをニアのFWエディン・ジェコが頭でフリック。これをファーで待ち受けたエル・シャーラウィが見事な左足ボレーでゴールに流し込み、先制に成功した。

しかし、90分に相手セットプレーからDFクリスティアン・ロメロに同点ゴールを許すと、試合終了間際にはGKアントニオ・ミランテがFWアントニオ・サナブリアを倒して痛恨のPK献上。これはミランテが見事な反応で阻止したものの、結局試合は1-1のドローに。4位のアタランタとの勝ち点差が「3」に広がる厳しい結果となった。
試合終盤に大きな見どころがあったこの一戦だったが、注目を集めたのはエル・シャーラウィのゴールセレブレーションだった。

これまで前所属先のミランを始め古巣対戦では古巣への敬意からあまり目立つゴールセレブレーションを行わなかったエル・シャーラウィだが、今回はゴールを決めた直後に両手の人差し指を空に向けて指すセレブレーションを見せていた。
エル・シャーラウィは同試合後、このセレブレーションに関する質問を受けると、2週間前に心臓発作によって25歳の若さで亡くなったジェノアの理学療法士、オルセッタ・グランディスさんに捧げるためのものだったと語った。

「今日のゴールはオルセッタに捧げたんだ。彼女は2週間前に亡くなってしまった。僕は彼女のことを良く知っていたんだ。彼女は理学療法士としてジェノアで働いていて、とても素晴らしい女性だった」

「彼女のスタジアムでゴールを決めたからオルセッタにゴールを捧げたんだ」

イタリア『ジェノヴァ・トゥデイ』によると、ジェノヴァで有名な外科医カルロ・グランディス医師の娘であるオルセッタさんは、ジェノアの熱狂的なサポーターとして知られており、ジェノアがサマーキャンプを行う際には理学療法士として以前からサポートを行っていた。

しかし、4月22日に恋人と共に訪れていた休暇先のパヴィアのホテルで急に体調不良を訴え地元の病院に緊急搬送されるも、心臓発作によって25歳の若さで急逝していた。

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