日本人対決は植田に軍配…森岡、3試合連続の先発出場もインパクトなく《ジュピラーリーグ》

2018.12.17 01:26 Mon
ジュピラーリーグ第19節が16日に行われ、11位のセルクル・ブルージュと4位のアンデルレヒトが対戦した。

セルクル・ブルージュの植田直通は2試合連続の先発、移籍もうわさされるアンデルレヒトMF森岡亮太も公式戦3試合連続のスタメン入りを果たし、日本人対決が実現した。

試合は開始9分に動く。アンデルレヒトがボールを支配し、森岡もスルーパスで存在感を出していたが、スコアボードに「1」をつけたのはセルクル・ブルージュ。相手のカウンターを仕掛けると、左右の揺さぶりから最後はキリアン・アザールが自らのシュートのこぼれ球を押し込み、先制に成功する。

それでも22分。アンデルレヒトがコーナーキックからサインプレーで、ファーへ走り込んだピーター・ゲルケンスがボレーでゴール逆サイドへねじ込み、スコアは同点に。

するとペースはアンデルレヒトに傾く。何度もセルクル・ブルージュゴールに迫るものの、ラストパスが合わず、森岡も決定機にシュートまで持ち込めない。

同点で後半へ折り返すと、再びセルクル・ブルージュがワンチャンスを生かす。フィードからアザールがPKを獲得すると、ジャンニ・ブルーノがゴール左隅へ沈め、勝ち越しに成功する。

1点リードとなったセルクル・ブルージュが今度はペースをつかみ、チャンスを創出。逆にアンデルレヒトはパス回しもちぐはぐとなり、ミスも増えていく。

試合終盤に微妙な判定でセルクル・ブルージュに退場者が出るが、試合はそのまま2-1で終了し、セルクル・ブルージュは3試合ぶり白星。敗れたアンデルレヒトは公式戦6試合勝利なしとなっている。


提供:goal.com

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退任会見で報道陣の拍手に涙…アントワープを昨季66年ぶりリーグ優勝に導いたファン・ボメル監督「誇らしい気持ち」

ロイヤル・アントワープのマルク・ファン・ボメル監督が退任会見に臨んだ。オランダ『Voetbal International』が伝える。 26日、ベルギー1部・プレーオフ1(※1)最終節のアントワープvsアンデルレヒトが行われ、ファン・ボメル監督率いるアントワープが3-1と勝利。すでに優勝等の可能性が消滅も、アンデルレヒトのCL行きを阻む白星となった。 (※1)レギュラーシーズン上位6チームが参加。優勝チームだけでなく、翌季の欧州カップ戦に参戦するチームも決まる最終決戦 元オランダ代表MFのファン・ボメル監督は幅広い世代のファンに名が通る名手。PSVにバルセロナ、バイエルン、ミランと各国の名門を渡り歩き、引退後は古巣PSVおよびヴォルフスブルクの指揮を経て、昨季から現職だ。 その昨季、ベルギー2部から1部に昇格して6年目という中堅アントワープで、まずレギュラーシーズン3位の好成績。迎えたプレーオフ1の最終節で大逆転に成功し、就任1年目でクラブを66年ぶりのベルギー王者へと導いた。 ただ、今季はCLのグループステージ最下位敗退に始まり、リーグも国内カップ戦も落として無冠。契約を残していたファン・ボメル監督だが、来季の欧州カップ戦を逸したことが決定打となり、今季で袂を分かつことが決まった。 そして、今季最終戦のアンデルレヒト戦が自身にとってもラストゲーム。勝利で有終の美を飾ったなか、試合後の会見では、プレスルームに詰めかけた報道陣全員から大きな拍手が贈られ、指揮官は涙を浮かべた。 「誇らしい気持ちでこの席に座ることができた。皆さんありがとう。もちろんチームにも感謝を。練習場での日常、日々のコミュニケーション…すぐに思い出して恋しくなるだろう」 「私はいま、なぜこれほどまでに感情的なのだろう? おそらく皆さんからの贈り物(報道陣の拍手)だけではない。アントワープのファンはとても熱狂的で、チームが困難でも選手たちを鼓舞する、と就任前から聞いていた。間違ってなかったね。私自身も共鳴できたと思う」 「今季は残念だったが、優勝した昨季の功績や思い出がクラブからなくなるわけじゃない。私の来季以降?何も決まっていないよ。もし8月にどのクラブでも指揮を執っていなかったら、アントワープvsベールスホット(来季の開幕戦)の観客席にお邪魔するよ」 2024.05.27 16:20 Mon

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