JFA関塚隆技術委員長、ロシアW杯を分析…そこから見えた次期監督に求めることは?
2018.07.26 19:46 Thu
▽日本サッカー協会(JFA)は26日、日本代表の森保一新監督の就任会見を行った。
▽ロシア・ワールドカップ(W杯)でベスト16入りを果たした日本代表。次なる2022年カタールW杯に向けて同日、U-21日本代表監督を務める森保一氏が就任することを発表した。
▽森保監督による就任会見を前に、JFAの田嶋幸三会長と関塚隆技術委員長が登壇。関塚隆技術委員長は、ロシア・ワールドカップでの戦いを分析し、そこから見えてきた次期監督に求めることを明かした。
◆関塚隆技術委員長
「私の方からはW杯での戦いを振り返りたいと思います。4年間を振り返る上でもW杯をしっかりと検証していくということが大事だと思います。準備期間、そして親善試合3試合を経て、グループステージの戦いが始まりました。そして、ノックアウトステージでベルギーに2点先行しながら、ベスト8進出とはなりませんでした」
「その中で今回、みんなが勇気を持って、ボールを大事に、攻撃を仕掛けていったということが一番ポイントだと思います。セネガル戦、ベルギー戦ではしっかりとボールを保持しながら、日本に合った距離感でボールを進めて攻撃に入りました。そして、勇気をもって縦にボールを入れながら、全体が敵陣へ入り、アタッキングサードで勝負する。ボックス内で入っていく人数も多くかけるということができていたと思います」
「その中でハリルホジッチ監督のもとで培った縦への推進力をしっかりと持ちながら全体で攻撃を仕掛けるということ、コレクティブな攻撃が生まれていた要因だと思います。GKのスローインから攻撃を仕掛けていく、FIFAランク1位になったことにあるベルギー相手に堂々とした戦いができていたと思います」
「次にディフェンス面です。サッカーにおいて1対1、デュエルに強くあるということはとても求められるものだと思います。ただ、日本として世界と戦う上でボール中心のコレクティブな守備というところができるかというのは、大きなポイントになります。その中ではコンパクトに、そして横スライドと縦スライド、全員がコレクティブにボールを追いかけて奪っていくという作業が世界と戦ううえでは、ポイントになります」
「ボールへのファーストディフェンダーの決定、そして全体で追い込んでいく粘り強い守備、相手に1対1の勝負をさせないチャレンジ&カバー、そしてチャンスとみればボールを奪っていく、こういう技術が4試合の中で多くみられました。相手はやはり一つ越えたボールに対しても、しっかりとプレスバックをしてボールを奪って攻撃につなげていくということができています。2人、3人での攻撃になればボールを失うこともありますが、全員が勇気をもって仕掛けていきました」
「その中で状況に応じた攻撃と守備、この辺がしっかりとチームとして作り上げることができました。短い時間ではありましたけど、特にW杯の格上のチーム相手にも0-1でも慌てない、しっかりと90分で戦う、勝ち点をとる、という部分がしっかりとできてきたと考えています」
「そして先ほども出ましたコンディショニング、ケガ人やコンディションの悪い選手がいました。ただ、本当にそれを整わせる時間を持ちながら全員が生き生きとしたコンディションの良い戦いが生まれていたなと分析しております」
「そしてチームマネジメント。しっかりと日本の目指すサッカーで勝負しました。ケガ人や過剰なストレスを回避しながら、一人ひとりと向き合いながらコンディションを整えていきました。そして、3戦目での6人のメンバー変更。残り10分間の戦い方といろいろとありました。ただ、その中でも次のステージというハードルへ選手・スタッフが一つになって、目標のベスト8に向かって戦うことができました」
「そして、西野監督の技術委員長としての2年間、あらゆるカテゴリーの日本のサッカーを視察していました。世代別の代表やなでしこ、そういう中から日本に相応しいサッカーの追求、これを求めて監督として具現化してくれたと思っています」
「課題としてはここに挙げた以上のことがあると思います。この辺はまた時間をもってしっかりと分析していきたいと思っています。そしてオールジャパン、今までの大会の経験を生かし、テクニカルメンバー・分析班は3人体制でいきました」
「メディカルはドクター2人とトレーナー4名、そして日本人シェフを2人ついていただいた栄養管理、スケジュール管理もしっかりとし、前回のブラジル大会では試合前日に試合会場に入っていましたが、今回2日前にしたりといったこういう一つ一つの経験やセクションでの経験を集結して、オールジャパンで戦ったということです」
「まとめとしては日本の目指すサッカーを提示する。日本、我々が持っている武器で勝負していく。足りないと言われているものを足りないではなく、武器を前面に出した戦いをしていくということが、今回の総括としてできた内容だったと思います」
「そして今回の技術委員会を含めて、様々な意見が出ました。その中で、このような(世代交代+若手強化、一貫強化体制、連動・継承・継続性、選手層、短期ではなく中長期での強化、オリンピック+ワールドカップ、日本人指導者の登用)ことを重視しながら次のサムライブルーに適した人を誰なのかということを求めて議論してきました」
▽ロシア・ワールドカップ(W杯)でベスト16入りを果たした日本代表。次なる2022年カタールW杯に向けて同日、U-21日本代表監督を務める森保一氏が就任することを発表した。
▽森保監督による就任会見を前に、JFAの田嶋幸三会長と関塚隆技術委員長が登壇。関塚隆技術委員長は、ロシア・ワールドカップでの戦いを分析し、そこから見えてきた次期監督に求めることを明かした。
「私の方からはW杯での戦いを振り返りたいと思います。4年間を振り返る上でもW杯をしっかりと検証していくということが大事だと思います。準備期間、そして親善試合3試合を経て、グループステージの戦いが始まりました。そして、ノックアウトステージでベルギーに2点先行しながら、ベスト8進出とはなりませんでした」
「その中で今回、みんなが勇気を持って、ボールを大事に、攻撃を仕掛けていったということが一番ポイントだと思います。セネガル戦、ベルギー戦ではしっかりとボールを保持しながら、日本に合った距離感でボールを進めて攻撃に入りました。そして、勇気をもって縦にボールを入れながら、全体が敵陣へ入り、アタッキングサードで勝負する。ボックス内で入っていく人数も多くかけるということができていたと思います」
「相手のリーチ、高さというのはありましたけど、その中でしっかりとボールを動かしながら、相手を揺さぶりながら、攻撃を仕掛けました。ピッチ(の芝)が24mmと長い中でも日本人の体格に合った距離というところでは、それほどパススピードが遅いなというのを感じさせないような攻撃の形が出ていたと思います。やはり狭いスペースでも背後を抜け出す。一人で仕掛けて崩すということはなかなか無かったですが、グループで2人、3人、4人と絡んだ中での攻撃は素晴らしい、得点を奪える可能性のある攻撃ができていたというふうに思います」
「その中でハリルホジッチ監督のもとで培った縦への推進力をしっかりと持ちながら全体で攻撃を仕掛けるということ、コレクティブな攻撃が生まれていた要因だと思います。GKのスローインから攻撃を仕掛けていく、FIFAランク1位になったことにあるベルギー相手に堂々とした戦いができていたと思います」
「次にディフェンス面です。サッカーにおいて1対1、デュエルに強くあるということはとても求められるものだと思います。ただ、日本として世界と戦う上でボール中心のコレクティブな守備というところができるかというのは、大きなポイントになります。その中ではコンパクトに、そして横スライドと縦スライド、全員がコレクティブにボールを追いかけて奪っていくという作業が世界と戦ううえでは、ポイントになります」
「ボールへのファーストディフェンダーの決定、そして全体で追い込んでいく粘り強い守備、相手に1対1の勝負をさせないチャレンジ&カバー、そしてチャンスとみればボールを奪っていく、こういう技術が4試合の中で多くみられました。相手はやはり一つ越えたボールに対しても、しっかりとプレスバックをしてボールを奪って攻撃につなげていくということができています。2人、3人での攻撃になればボールを失うこともありますが、全員が勇気をもって仕掛けていきました」
「その中で状況に応じた攻撃と守備、この辺がしっかりとチームとして作り上げることができました。短い時間ではありましたけど、特にW杯の格上のチーム相手にも0-1でも慌てない、しっかりと90分で戦う、勝ち点をとる、という部分がしっかりとできてきたと考えています」
「そして先ほども出ましたコンディショニング、ケガ人やコンディションの悪い選手がいました。ただ、本当にそれを整わせる時間を持ちながら全員が生き生きとしたコンディションの良い戦いが生まれていたなと分析しております」
「そしてチームマネジメント。しっかりと日本の目指すサッカーで勝負しました。ケガ人や過剰なストレスを回避しながら、一人ひとりと向き合いながらコンディションを整えていきました。そして、3戦目での6人のメンバー変更。残り10分間の戦い方といろいろとありました。ただ、その中でも次のステージというハードルへ選手・スタッフが一つになって、目標のベスト8に向かって戦うことができました」
「そして、西野監督の技術委員長としての2年間、あらゆるカテゴリーの日本のサッカーを視察していました。世代別の代表やなでしこ、そういう中から日本に相応しいサッカーの追求、これを求めて監督として具現化してくれたと思っています」
「課題としてはここに挙げた以上のことがあると思います。この辺はまた時間をもってしっかりと分析していきたいと思っています。そしてオールジャパン、今までの大会の経験を生かし、テクニカルメンバー・分析班は3人体制でいきました」
「メディカルはドクター2人とトレーナー4名、そして日本人シェフを2人ついていただいた栄養管理、スケジュール管理もしっかりとし、前回のブラジル大会では試合前日に試合会場に入っていましたが、今回2日前にしたりといったこういう一つ一つの経験やセクションでの経験を集結して、オールジャパンで戦ったということです」
「まとめとしては日本の目指すサッカーを提示する。日本、我々が持っている武器で勝負していく。足りないと言われているものを足りないではなく、武器を前面に出した戦いをしていくということが、今回の総括としてできた内容だったと思います」
「そして今回の技術委員会を含めて、様々な意見が出ました。その中で、このような(世代交代+若手強化、一貫強化体制、連動・継承・継続性、選手層、短期ではなく中長期での強化、オリンピック+ワールドカップ、日本人指導者の登用)ことを重視しながら次のサムライブルーに適した人を誰なのかということを求めて議論してきました」
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