【W杯準々決勝プレビュー】今大会屈指の堅守vs若き10番けん引の好調攻撃陣《ウルグアイvsフランス》
2018.07.06 13:00 Fri
▽ロシア・ワールドカップ(W杯)準々決勝、ウルグアイ代表vsフランス代表が6日23:00にニジニ・ノヴゴロド・スタジアムでキックオフされる。ラウンド16でポルトガルを撃破した今大会屈指の堅守を誇るウルグアイと、アルゼンチンとの激しい打ち合いを制した好調攻撃陣を誇るフランスによる、優勝候補同士の一戦だ。
▽グループAを3連勝で首位通過したウルグアイはラウンド16でグループBを2位通過したポルトガルと対戦。開始7分にFWスアレスとの鮮やかな連係プレーからFWカバーニのゴールで今大会初めて流れの中からゴールを奪ったウルグアイは、その後も持ち味の堅守を武器に試合をコントロール。その後、後半立ち上がりに相手のセットプレーからDFペペに今大会初失点となるヘディングのゴールを許すも、相手のクリアミスの流れからMFベンタンクールのラストパスを再びカバーニが見事なダイレクトシュートで決め切り2-1の勝利。2大会ぶりのベスト8進出を果たした。ここに来て攻守に安定感際立つ好チームに仕上がってきたが、フランスとの準々決勝に向けてはポルトガル戦で負傷交代したカバーニの状態が懸念されるところだ。
▽一方、比較的対戦相手に恵まれたグループCで堅守を武器に2勝1分けの無敗で首位通過したフランスは、ラウンド16でグループDを2位通過したアルゼンチンと対戦。すると、グループリーグの堅実な戦いぶりから一変したレ・ブルーは、若き10番ムバッペを中心に攻撃陣が爆発。ムバッペが得たPKで先制に成功すると、MFディ・マリアのゴラッソ、DFメルカドのラッキーゴールで一時試合を引っくり返されるも、DFリュカのお膳立てからDFパヴァールのゴラッソ、ムバッペのゴールで再びリードを手にする。そして、最後はGKから始まった絶妙なパスワークからムバッペがトドメの4点目を記録し、最終的に4-3のスコアとなった壮絶な打ち合いを制した。ここまで堅守を誇った守備の崩壊は気がかりだが、完全覚醒のムベッペを筆頭に攻撃陣が機能し出したことは堅守を誇るウルグアイとの一戦に向けて朗報だ。
▽なお、両チームの通算対戦成績はウルグアイの2勝1敗4分けだ。直近の対戦は2013年6月のフレンドリーマッチでタバレス監督、デシャン監督が共に率いていた中、スアレスのゴールによってウルグアイが1-0で勝利している。なお、W杯では1966年イングランド大会(2-1)、2002年日韓大会(0-0)、2010年南アフリカ大会(0-0)のグループリーグで3度対戦しており、ウルグアイの1勝2分けだ。
▽ウルグアイ予想スタメン
DF:カセレス、ホセ・ヒメネス、ゴディン、ラクサール
MF:ナンデス、トレイラ、ベンタンクール、ヴェシーノ
FW:ストゥアーニ、スアレス
負傷者:FWカバーニ、スアレス
出場停止者:なし
▽カバーニ欠場を受けてタバレス監督は2通りのシステムを考慮している模様だ。ひとつはカバーニの代役にストゥアーニかマキシ・ゴメスを起用し、[4-3-1-2]を継続するプラン。もうひとつはスアレスを1トップに置き、2シャドーの一角にC・ロドリゲスかデ・アラスカエタをベンタンクールと共に配す[4-3-2-1]へのshシウテム変更だ。直前の練習ではストゥアーニが2トップの一角としてプレーしており、前者の布陣採用が濃厚だ。
▽フランス予想スタメン
DF:パヴァール、ヴァラン、ユムティティ、リュカ
MF:カンテ、ポグバ
MF:ムバッペ、グリーズマン、レマル
FW:ジルー
負傷者:DFシディベ
出場停止者:MFマテュイディ
▽アルゼンチン戦で今大会2枚目の警告を受けたマテュイディが累積警告によって出場停止となる。負傷者に関してはシディベが軽傷を抱えているものの前述のマテュイディを除く全選手が起用可能だ。
▽システムに関しては[4-2-3-1]を継続してマテュイディの代役にレマル、フェキル、トリッソ、デンベレのいずれかを起用する見込みだ。ただ、グリーズマンのバックアッパーという位置づけのフェキル、サイドの適正があまりないトリッソではなく、レマルかデンベレの起用が濃厚だ。その一方で、システムを[4-3-3]に変更してエンゾンジかトリッソを3センターハーフの一角に組み込むプランも考えられる。
★注目選手
◆ウルグアイ:MFルーカス・トレイラ
▽今回のフランス戦に向けては、自身と同じ守備的MFで現世界最高と評されるMFカンテとの比較は避けられない。その中でムバッペを筆頭にスピードとテクニックに長けた相手のカウンター、押し込まれた中で繊細な対応が求められるバイタルエリアのケアと守備面の困難なタスクを完遂したい。同時に正確なキックから味方のカウンターチャンスを演出したい。
◆フランス:FWキリアン・ムバッペ
▽アルゼンチン戦のパフォーマンスで一気にW杯MVP候補に躍り出た超新星だが、準々決勝の対戦相手であるウルグアイの守備陣は一筋縄ではいかない相手だ。今回の一戦では自身を含めスピードとテクニックに長けた攻撃陣を封じるため、最終ラインを低く設定してプレースペースを消すような守り方をしてくるはずだ。スピードとスタミナに長けた対面のラクサールに加え、今大会ベストDFの呼び声高いゴディン、抜群の身体能力を誇るホセ・ヒメネスを相手に、レ・ブルーの若き10番がいかに決定的な仕事ができるかが勝敗を大きく左右することになる。
▽グループAを3連勝で首位通過したウルグアイはラウンド16でグループBを2位通過したポルトガルと対戦。開始7分にFWスアレスとの鮮やかな連係プレーからFWカバーニのゴールで今大会初めて流れの中からゴールを奪ったウルグアイは、その後も持ち味の堅守を武器に試合をコントロール。その後、後半立ち上がりに相手のセットプレーからDFペペに今大会初失点となるヘディングのゴールを許すも、相手のクリアミスの流れからMFベンタンクールのラストパスを再びカバーニが見事なダイレクトシュートで決め切り2-1の勝利。2大会ぶりのベスト8進出を果たした。ここに来て攻守に安定感際立つ好チームに仕上がってきたが、フランスとの準々決勝に向けてはポルトガル戦で負傷交代したカバーニの状態が懸念されるところだ。
▽なお、両チームの通算対戦成績はウルグアイの2勝1敗4分けだ。直近の対戦は2013年6月のフレンドリーマッチでタバレス監督、デシャン監督が共に率いていた中、スアレスのゴールによってウルグアイが1-0で勝利している。なお、W杯では1966年イングランド大会(2-1)、2002年日韓大会(0-0)、2010年南アフリカ大会(0-0)のグループリーグで3度対戦しており、ウルグアイの1勝2分けだ。
◆ウルグアイ◆
【4-3-1-2】
【4-3-1-2】
▽ウルグアイ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ムスレラDF:カセレス、ホセ・ヒメネス、ゴディン、ラクサール
MF:ナンデス、トレイラ、ベンタンクール、ヴェシーノ
FW:ストゥアーニ、スアレス
負傷者:FWカバーニ、スアレス
出場停止者:なし
▽出場停止者はいないが、ポルトガル撃破の立役者となったカバーニがふくらはぎの負傷で欠場の可能性が高い。仮に、間に合った場合でも時間帯限定の途中投入となる可能性が高い。
▽カバーニ欠場を受けてタバレス監督は2通りのシステムを考慮している模様だ。ひとつはカバーニの代役にストゥアーニかマキシ・ゴメスを起用し、[4-3-1-2]を継続するプラン。もうひとつはスアレスを1トップに置き、2シャドーの一角にC・ロドリゲスかデ・アラスカエタをベンタンクールと共に配す[4-3-2-1]へのshシウテム変更だ。直前の練習ではストゥアーニが2トップの一角としてプレーしており、前者の布陣採用が濃厚だ。
◆フランス◆
【4-2-3-1】
【4-2-3-1】
▽フランス予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ロリスDF:パヴァール、ヴァラン、ユムティティ、リュカ
MF:カンテ、ポグバ
MF:ムバッペ、グリーズマン、レマル
FW:ジルー
負傷者:DFシディベ
出場停止者:MFマテュイディ
▽アルゼンチン戦で今大会2枚目の警告を受けたマテュイディが累積警告によって出場停止となる。負傷者に関してはシディベが軽傷を抱えているものの前述のマテュイディを除く全選手が起用可能だ。
▽システムに関しては[4-2-3-1]を継続してマテュイディの代役にレマル、フェキル、トリッソ、デンベレのいずれかを起用する見込みだ。ただ、グリーズマンのバックアッパーという位置づけのフェキル、サイドの適正があまりないトリッソではなく、レマルかデンベレの起用が濃厚だ。その一方で、システムを[4-3-3]に変更してエンゾンジかトリッソを3センターハーフの一角に組み込むプランも考えられる。
★注目選手
◆ウルグアイ:MFルーカス・トレイラ
Getty Images
▽ウルグアイの注目プレーヤーはポルトガル戦で勝利の立役者の1人となったトレイラだ。2015年にペスカーラでプロデビューを飾ったトレイラは、その翌年に加入したサンプドリアでブレイク。だが、ウルグアイの国内リーグでプレー経験がなかった影響もあり、やや保守的なタバレス監督率いるセレステデビューを飾ったのは今年3月。それでも、代表初先発を飾ったグループA最終節のロシア戦で好アピールを見せると、ポルトガル戦でも引き続き[4-3-1-2]のアンカーで先発。すると、168cmと小柄ながらも機動力とボール奪取力、読みを利かせた抜群の守備に加え、優れた戦術眼と両足から繰り出される正確なパスを武器に圧巻のパフォーマンスを披露した。▽今回のフランス戦に向けては、自身と同じ守備的MFで現世界最高と評されるMFカンテとの比較は避けられない。その中でムバッペを筆頭にスピードとテクニックに長けた相手のカウンター、押し込まれた中で繊細な対応が求められるバイタルエリアのケアと守備面の困難なタスクを完遂したい。同時に正確なキックから味方のカウンターチャンスを演出したい。
◆フランス:FWキリアン・ムバッペ
Getty Images
▽フランスの注目プレーヤーはアルゼンチン戦で世界に強烈なインパクトを与えたムバッペだ。パリ・サンジェルマンの同僚ネイマールに次ぐ歴代2位の移籍金からもわかるように、フットボールファンの間ではお馴染みの超逸材FW。だが、全世界注目のアルゼンチン戦では対戦相手にして世界最高のフットボーラーであるFWメッシを完全に食う圧巻のパフォーマンスを披露した。神様ペレ以来となる10代(19歳と6カ月)でのW杯1試合2ゴールという決定力に加え、爆発的なスピードとその中でも落ちない技術は普段サッカーを見ない人々をも一目で魅了した。▽アルゼンチン戦のパフォーマンスで一気にW杯MVP候補に躍り出た超新星だが、準々決勝の対戦相手であるウルグアイの守備陣は一筋縄ではいかない相手だ。今回の一戦では自身を含めスピードとテクニックに長けた攻撃陣を封じるため、最終ラインを低く設定してプレースペースを消すような守り方をしてくるはずだ。スピードとスタミナに長けた対面のラクサールに加え、今大会ベストDFの呼び声高いゴディン、抜群の身体能力を誇るホセ・ヒメネスを相手に、レ・ブルーの若き10番がいかに決定的な仕事ができるかが勝敗を大きく左右することになる。
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