ザルツブルクが3点差をひっくり返す奇跡の逆転劇でラツィオ撃破! 途中出場南野は逃げ切りに貢献《EL》

2018.04.13 06:31 Fri
Getty Images
▽ヨーロッパリーグ(EL)準々決勝2ndレグ、ザルツブルクvsラツィオが12日に行われ、ホームのザルツブルクが4-1で勝利した。この結果、2戦合計6-5としたザルツブルクのベスト4進出が決定した。なお、ザルツブルクのMF南野拓実は84分からプレーした。

▽5日にラツィオホームで行われた1stレグではザルツブルクが南野のゴールなどで2つのアウェイゴールを奪うも、攻撃陣が爆発したラツィオが4-2で先勝した。

▽クラブ史上初の準々決勝の舞台で勝利を逃したザルツブルクは、欧州カップ戦における無敗記録が19試合でストップすると共に、昨年8月から継続していた公式戦無敗記録も35試合でストップ。さらに、先週末に行われたリーグ戦では格下リンツ相手にまさかの敗戦を強いられた。逆転突破を目指す今節に向けては1stレグから先発2人を変更。出場停止のサマッセコウに代わってヤボ、グルブランドセンに代わって出場停止明けのファン・ヒチャンが復帰。南野は初戦に続きジョーカーの役目を担った。
▽一方、2つのアウェイゴールを与えたものの、持ち味の攻撃力を遺憾なく発揮して打ち勝ったラツィオはベスト4進出に向けて優位な位置に。今週末に同勝ち点で並ぶ宿敵ローマとの“デルビー・デッラ・カピターレ”を控える中、1stレグと全く同じスタメンを採用した。

▽開始5分にシュラーガーのスルーパスに抜け出したファン・ヒチャンがいきなりゴールを脅かすなど、ホームのザルツブルクが良い入りを見せる。だが、その後はボールを持たせて自陣にブロックを敷くラツィオの守備に苦戦を強いられ、なかなか決定機を作れない。
▽その後は中盤での潰し合いが目立つ中、前半終盤には互いに決定機。43分、ボックス手前のルイス・アルベルトからのヒールパスに抜け出したインモービレがゴール左でシュートを放つが、これは飛び出してコースを消したGKヴァルケの好守に遭う。直後にはザルツブルクがボックス左のウルマーのシュート性のクロスでゴールに迫るが、わずかに枠の右へ外れた。

▽打ち合いとなった1stレグとは打って変わってクローズな展開が続くも、後半は再び打ち合いの展開となる。55分、左サイドでハイラインの背後を狙うインモービレにL・アルベルトからスルーパスが通ると、そのままボックス内に持ち込んだインモービレがGKとの一対一を制した。だが、ザルツブルクも失点直後の56分にヤボのスルーパスに抜け出したダブールの放ったシュートが相手DFにディフレクトしてコースが変わりネットを揺らした。

▽2戦合計3-5となった試合はここからさらにヒートアップしていく。その流れの中で72分にはラツィオに絶好機。途中出場のフェリペ・アンデルソンのスルーパスに抜け出したL・アルベルトが3対2の数的優位の中で自らフィニッシュを狙うが、シュートはGK正面を突く。

▽すると、このピンチを凌いだザルツブルクが圧巻の逆転劇を見せる。72分、ペナルティアーク付近でベリシャからパスを受けたハイダラが地を這う強烈なミドルシュートを放つと、これがGKストラコシャの手を弾いてゴール左隅に決まる。続く74分には最終ラインのカレタ=カルの縦パスに対して左サイドから斜めの飛び出しで抜け出したファン・ヒチャンがボックス右から右足のシュートを流し込み、2戦合計5-5もアウェイゴール数の差で逆転。さらに76分には左CKの場面でニアのラマーリョがバックヘッドでフリックすると、これをファーサイドのライマーがダイビングヘッドで流し込んだ。

▽5分間で3失点を喫したラツィオは2戦合計スコアで逆転されると、ここから攻勢に出るためにルーカス・レイバを下げてナニを投入。対するザルツブルクは負傷したファン・ヒチャンに代えてグルブラドセン、84分にはヤボを下げて南野を投入する。

▽試合終盤にかけてはラツィオが猛攻を仕掛ける展開となるも、粘り強い守備と時間を意識したプレーでうまく試合を運んだザルツブルクがそのまま逃げ切り成功。一時3点差を付けられるも、“魔法の5分間”で大逆転を果たしたザルツブルクが2戦合計6-5でクラブ史上初のベスト4進出を果たした。

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