【プレビュー】王座奪還か初の戴冠か!? 激戦必至のプレーオフファイナルを見逃すな!!《DUARIG Fリーグ》

2018.01.20 12:00 Sat
©超ワールドサッカー
▽20日、21日に駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場でDUARIG Fリーグ2017/2018 プレーオフ決勝の名古屋オーシャンズvsペスカドーラ町田が行われる。

▽リーグ戦を1位で終えた名古屋は今回の決勝戦からプレーオフに登場。一方の町田は、13日に行われた1回戦でシュライカー大阪を3-2で撃破。続く準決勝の湘南ベルマーレとの“境川決戦”も3-2で勝利し、王座を懸けた最後の一戦への挑戦権を手にした。

▽昨シーズンのプレーオフでも相まみえた両チーム。しかし、名古屋は準決勝で町田に、町田は決勝で大阪に敗れ、共にタイトルを逃した。史上初となる10度目の王座か初の栄冠か――。昨シーズンの雪辱を胸に、両チームが火花を散らす。
◆新たなレギュレーションでガチンコ勝負
▽昨シーズンまでは、レギュラーシーズン1位のチームに1勝のアドバンテージがあった。プレーオフを勝ち上がってきたチームは、決勝第1戦で敗れれば、その時点で優勝チームが決定。第2戦は実施されない可能性があった。

▽しかし、今シーズンはリーグ1位のアドバンテージを廃止し、必ず2試合を行うことが決定。2試合で勝利数が多いチームが優勝チームとなり、リーグ戦の成績が反映されるのは、勝利数が同数になり、さらに2試合の得失点差が同数となった場合のみ。その際は、リーグ戦1位チームの優勝となる。
▽つまり、リーグ戦の成績の重要度は低く、プレーオフ決勝の2試合で白黒つけるガチンコ対決。そんなプレーオフ決勝の見どころを紹介していく。

◆注目ポイント1:リーグ戦の対戦成績
(C)CWS Brains,LTD.
▽昨シーズン、初めてリーグタイトルを逃した名古屋。王座奪還に燃えるチームは、リーグ戦で他を寄せ付けない強さを見せ、27勝1分け5敗の勝ち点82で、2位の町田に11ポイント差を付け、ぶっちぎりでリーグ1位を決めた。159得点は今シーズンのリーグ最多得点であり、59失点もリーグ最少失点と数字上は全く隙がない状態でリーグ戦を終えた。

(C)CWS Brains,LTD.
▽一方、町田は21勝8分け4敗の勝ち点71。敗戦数は名古屋よりも1つ少ない好成績を残し、リーグ戦10戦無敗でシーズンを終えるなど、尻上がりに調子を上げていった。しかし、勝ちきれない試合が多く、結果として名古屋の独走を許してしまった。63失点は名古屋に次ぐリーグ2番目の少なさ。フットサル日本代表GKピレス・イゴールを中心とした守備力は高い。一方で、104得点はリーグで6番目。決して多いとは言えなず、安定した守備で2位の成績を収めることに成功した。

▽シーズンを通して上位を守り続けた両チームの対戦。攻守両面で好調を維持した名古屋、守備面で強みを見せた町田だが、今シーズンの対戦成績は町田が2勝1敗と勝ち越し。意外なことに、リーグで唯一名古屋に勝ち越している。

▽最初の対戦となった第6節では名古屋の攻撃陣が町田を凌駕して8-0と大勝。しかし、第13節は2-1、第28節は2-0と町田が連勝を飾った。守備が堅い2チームの対戦だけに、プレーオフ決勝も直近2試合のようなロースコアが予想される。

◆注目ポイント2:守備でも貢献する名古屋の助っ人トリオ
(C)CWS Brains,LTD.
▽名古屋がリーグ1位になった原動力は、ブラジル人トリオの活躍だ。開幕からチームに帯同していたブラジル代表FPラファは、シュートテクニックに秀でたゴールゲッター。それ以外にも、同じセットで起用される日本代表FP西谷良介やFP安藤良平らと良い関係を築き、コンビネーションプレーも多い。

▽途中加入のブラジル人FPヴァルチーニョとブラジル代表FPルイジーニョは、異なるスタイルでチームに貢献。ヴァルチーニョは強靭なフィジカルを武器に前線で起点を作り、ルイジーニョはテクニカルなドリブルで相手の守備を切り裂く。両選手は同じセットで起用されることが多く、2人だけで簡単にシュートシーンを作ってしまうため、相手チームにとっては脅威となる。

▽攻撃面に秀でた3人のブラジル人助っ人だが、彼らは守備でも大きな武器を持っている。個人技からの豪快なゴールなど、目に見える活躍に注目が集まりがちだが、ラファ、ヴァルチーニョ、ルイジーニョは守備でもチームに貢献。破壊力抜群の攻撃だけでなく、前線からの献身的な守備にも注目だ。

◆注目ポイント3:組織力に打ち勝つ個の力
(C)CWS Brains,LTD.
▽高いレベルの戦術、戦略を見せる両チーム。名古屋のペドロ・コスタ監督と町田の岡山孝介監督による駆け引きは必見で、その中で選手たちもハイレベルな攻防を見せる。一方で、高いレベルでの戦術的な戦いになるが故、クローズされた展開となりがちだ。

▽そういった閉塞感を打破するのが個人技。中でも町田の日本代表FP室田祐希に注目だ。第28節の一戦はゴールレスで迎えた試合終盤の39分、自陣でボールを持った室田がドリブルを開始。名古屋の守備ブロックの間を上手くすり抜けながらボールを運んでミドルレンジからシュートを決めた。

▽日本代表を率いるブルーノ・ガルシア監督から「さらしのときのアイディア・選択肢を増やしてもらった」ことでドリブルスキルに磨きがかかった室田。彼のドリブルは町田のカギを握る。

◆注目ポイント4:兄弟対決
(C)CWS Brains,LTD.
▽Fリーグは、兄弟でプレーする選手が多い。エスポラーダ北海道と町田の室田兄弟(兄:翔伍、弟:祐希)、デウソン神戸の森兄弟(兄:洸、弟:脩)、フウガドールすみだの清水兄弟(兄:誠也、弟:和也)。そんな中、最高の舞台で相見えるのが、サカイ兄弟だ。2009-10シーズンから名古屋でプレーする兄の酒井ラファエル良男は、2015年に日本に帰化。“セレソンに最も近い日系人”だった酒井は、帰化後に日本代表に選出され2016年のAFCフットサル選手権に出場した。

▽そんな兄を超え、ブラジル代表でのプレー歴がある弟のダニエル・サカイは、2016-17シーズンに名古屋へ加入し兄弟でプレーした。しかし、シーズン終了後に退団すると、今シーズン途中から町田に加入。チームの主軸として活躍した。フットサルはポジションにとらわれない競技だけに、同じピッチに立てば壮絶なマッチアップを見せてくれるだろう。

◆注目ポイント5:史上初の10度目優勝はどちらに?
(C)CWS Brains,LTD.
▽Fリーグ開幕から9連覇を達成してきた名古屋だが、昨シーズンは初めてリーグ1位から陥落すると、プレーオフでは町田に敗戦。最終順位で3位となるなど屈辱のシーズンとなり、1960年代から70年代にプロ野球界を席巻していた読売ジャイアンツと同様に「V9」で連覇は止まった。王座を奪還し、史上最多となる10度目の優勝を果たせるかに注目だ。

(C)CWS Brains,LTD.
▽そして、町田には10度目の優勝に王手をかけている選手がいる。日本代表FP森岡薫だ。名古屋の9連覇に貢献してきた絶対的エースは、10連覇を目指す2016-17シーズンを前に退団。町田に加入した森岡は、チームをプレーオフに導くと準決勝で古巣の名古屋を相手に値千金の先制ゴールを奪い、チームをプレーオフ決勝進出に導いた。

▽古巣の10連覇を阻んだ森岡は個人での10連覇を目指したが、決勝でシュライカー大阪に敗戦し、初めてリーグタイトルを逃した。その悔しさから1年。森岡は「町田はそろそろ優勝しても良いチーム」と断言し、チームの成長に自信を見せた。

▽“絶対王者”と呼ばれFリーグをけん引してきた名古屋か、Fリーグ最多273ゴールを記録し、前人未到の10度目の優勝を目指す森岡擁する町田か。11年目のFリーグ王者は、20日、21日のプレーオフ決勝で決する。

Fリーグ ディビジョン1の関連記事

10日にサッカー元日本代表MF松井大輔(40)とサッカーミャンマー代表GKピエリアン・アウン(26)との契約締結を発表したY.S.C.C.横浜フットサル。クラブは14日、両選手の入団記者会見を行った。 今回、選手ごとに2部制で行われたこの会見。1部ではピエリアン・アウンが登場し、2部で松井がお披露目。今回がプロフ 2021.09.14 20:20 Tue
▽DUARIG Fリーグは17日、元ブラジル代表DFロベルト・カルロス氏(45)の試合出場を発表した。 ▽ロベルト・カルロス氏は、9月7~9日に丸善インテックアリーナ大阪で行われる6クラブの共同開催大阪ラウンド(第12節、第13節)にて、23歳以下の選手で構成されるFリーグ選抜の選手としてヴォスクオーレ仙台戦(9 2018.08.17 15:30 Fri
▽元ブラジル代表DFのロベルト・カルロス氏(45)が日本最高峰のフットサルリーグに降臨する。 ▽DUARIG Fリーグは17日、ロベルト・カルロス氏の試合出場を発表。9月7〜9日に丸善インテックアリーナ大阪で行われる6クラブの共同開催大阪ラウンド(第12節、第13節)にて、23歳以下の選手で構成されるFリーグ選抜 2018.08.17 14:00 Fri
thumb ▽16日に東京・駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場でDUARIG Fリーグ2018/2019が開幕した。 ◆ヴォスクオーレ仙台 vs バサジィ大分 ▽昨シーズン9位で終わった仙台と、最下位と苦しいシーズンを送った大分の一戦。試合は2分、デウソン神戸から加入したFP森洸のゴールで大分が先制する。さらに8分、 2018.06.16 22:31 Sat
▽Fリーグのバサジィ大分は9日、フットサル日本代表FP仁部屋和弘(30)の活動休止を発表した。 ▽クラブの発表によると、休止理由は家庭の事情とのこと。休止期間については未定となっている。 ▽大分県出身の仁部屋は、2006年にバサジィ大分に入団。2008年2月にはフットサル日本代表候補に初選出され、2014年 2018.05.09 23:00 Wed

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly