ピッチ上で久々共演のキングカズ&ラモスが絶妙な掛け合い「ラモスさん、今日あれだけ動けて、当分死ぬことはない(笑)」《永井秀樹 引退試合》
2017.08.15 01:45 Tue
▽永井秀樹 引退試合premium dream last match『OBRIGADO NAGAI』が14日に味の素フィールド西が丘で行われた。VERDY LEGENDS(東京ヴェルディOB主体)vsJ LEGENDS(永井の古巣クラブOBや仲間たち)は、VERDY LEGENDSが3-2で勝利した。
三浦:「楽しかったです。みんな久々でしたし、ラモスさんとも去年岐阜と対戦して以来、1年ぶりぐらいに会いました。病気の後にも会っていなかったので、永井の引退試合でしたが、今日一緒に元気な姿でサッカーをできて嬉しかったです」
ラモス:「もっとやりたかったよ。本当は45分と45分でやりたかった。自分の中で一緒にやったのは凄い昔だけど、ピッチに立つと色々と思い出した。できれば、カズともっとやりたかった。今日、こうやって昔の仲間とちょっとだけだったけど、ボールを蹴れて良かった。自分でもここまで身体が動くとは思っていなかった」
三浦:「凄いことですよね。この暑い時期にあれだけ走れて、できないことは何にもないと思います。こうやって今日集まってやれたことは嬉しいです」
三浦:「ラモスさん、今日あれだけ動き回っていたので、当分死ぬことはないと思いますよ(笑)」
ラモス:「カズのプレーも含めて、今日は子供たちの良いお手本になったと思います。この人は本当にサッカーを愛していて、身体を大事にすれば、この歳でもサッカーができる。私はこの前倒れて、今日は弟の永井のために来たけど、この姿を色んな人たちに見てほしかった。同じ病気の人たちを勇気づけることにつながると思って、戦う姿を見せました」
三浦:「みんな同じ病気で苦しんでいる人にとっては、みんなが勇気をもらえると思いますし、今日はこうやってたくさんの人が見に来てくれたので、メッセージを送るという意味があったと思います」

ラモス:「私は彼が(国士舘)大学のとき、初めて彼のプレーをみたときに、色んなオファーがあったと聞いているが、絶対に読売に引っ張らないとダメだと思った。あのドリブルはなかなか当時の日本にいなかった。その後、一緒に優勝も経験できた」
三浦:「でも、永井が大学のときに引っ張りたいと言ってるけど、(ラモスは)当時選手ですよ。まるで会長さんかオーナーみたいな言い方ですよね(笑)」
ラモス:「今だから言える。私が引っ張りました(笑)」
三浦:「今日の試合前のミーティングのときも(監督の)松木さんは何も言ってなかったけどね。ラモスさんばっかりしゃべっていた」
ラモス:「カズはこういうときすぐに火を付ける。昔と変わらないじゃないか」
三浦:「25年前のチャンピオンシップのときと何も変わらないじゃないですか。あのときも松木さんは何も言ってなかったけど、ラモスさんが全部言ってましたよ」
ラモス:「やめなさい。また、俺が怒られるじゃん。(笑)」
三浦:「控室の雰囲気も変わらずあんな感じでした」
ラモス:「懐かしかったね。嬉しいね、ああいうのはね」
三浦:「今は時代が変わって、もちろん成長している部分もありますが、控室のときに松木さんが監督で僕たちは選手ですが、昔と変わってなくてずっとこんな感じでした。ただ、それまでは冗談を言い合っていてもピッチに出ると、戦ってました。松木さんもああいう性格だから全部受け入れてリラックスさせてくれ、みんながグラウンドに出ると、戦えました。今日も同じ感じでやれました」
ラモス:「良い状態でプレーさせてくれたね。5分経った後に“カリオカ、大丈夫か”と言われたけど、俺は無視してやった。“なんや”という感じだった」
三浦:「全く変わっていないですね」
ラモス:「約束は10分だったんだよ」
三浦:「でも、今監督にそんな態度を取ったら試合に出れなくなりますよ」
ラモス:「おかしいね。今の選手はおとなしすぎるよ」
三浦:「ただ、カリオカが監督をやっていたときに、カリオカみたいに言ってくる選手がいたらどうするのと聞いたら、“俺は使わない”と言ってました(笑)」
ラモス:「お前は本当にうるさいよ。柱谷と一緒で。言うこと聞かないやつは追い出そうと思っているだけだ。ただ、文句を言ってもここまでやってくれる選手だったら、俺は使うよ。俺は文句を言っていてもピッチ内で結果を出していたからね。そういう選手が俺はほしい。俺と仲良くなくてもいい。仲良くしてもピッチで何もなかったら言うなよと、誰に向かって言っているんだ。さっきもクビになってしまった。ボール交換だけで人生が変わってくるし、僕たちもまだまだ元気だから、日本のサッカー界のためにもやるべきことはまだたくさんあると思う」
三浦:「元気だったらこうやってOBでアジアのサッカーのために回ったり、それをやりたいと話していたんですよ」
ラモス:「俺は待っているよ。それを言うなら、新国立競技場ができるまで(現役で)やれよ。新国立競技場で引退しましょうよ。そこからアジアを回って、あなたのプレーをアジアの人たちも見たいと思ってるよ」
三浦:「本当にそういうことをやりたいですね。今日もこうやって集まったときに話していました」
ラモス:「ただ集められるのはカズしかいない。釜本さんが居て私が居ても、カズがやらなければダメだよ。(会場が)西が丘は許さないよ。西が丘は親戚だけで一杯になる。やめとこう」
三浦:「ただ、死ぬまでやると言ってるから引退試合はできないよ」
ラモス:「OB戦を一緒にやりたいって言ってるだけだよ。真っ白に燃え尽きるまでサッカーを続けたいという、彼の熱い気持ちはわかっているけど、今彼もポロっと本音が出たけど、OB戦を各地を回ってやりたいということ。ただ、それは残念ながらカズが引退しないとできない。縛られるとできなくなる。だから、俺を(横浜FCの)監督にしてよ。そしたら、監督も出るし、カズも出すよ。こんなこと言ったら怒られるけど。本当に回りたいですよ」
三浦:「ヴェルディだけでなく他のアジアでそういうことをやっていきたいです。ミランとかはアジアとかでもOB戦をやっていますし、それがヨーロッパでは当たり前なことです」
ラモス:「日本やアジアでもカズに興味を持っている子供たちはいるし、せめてアジアの中だけでもやりたい。もちろん、ブラジルでもカズがまだ現役やっているということをよく聞くし、もしサンパウロでやればお客さんもたくさん来ると思う。だから、せめてアジアや日本の全国でもやっていきたいです。実現しましょう」
三浦:「あとは武田仕切りでジュリアナ東京もね(笑)」
ラモス:「懐かしいね。今日もこの後ジュリアナ東京行くと思っていた。ただ、いまジュリアナ東京があったら、こんなインタビュー受けずにとっくに帰っているよ。“カズが来る”って席も取っているよ。俺たちが選手の時は遊んでいてジュリアナ東京に行って、カラオケに行って翌日の練習もまじめにやっていた。だけど、今はみんながビビっている。私はピッチの中で自信があった。ピッチの中で結果を出せば、何を言ってもやっても許される」
三浦:「(傍にいる)奥さん、止めないとダメだよ。興奮しすぎている(笑)。ただ、今の若い選手も自分なりの形で遊んでいると思います。ただ、僕はラモスさんと違って地味でした」
ラモス:「そういうことにしときましょう(笑)。やっぱ現役は強いよ」
──永井選手が日本で一番サッカーが好きなのはカズさんで自分は2番目と言っていたが
ラモス:「サッカーが好きなのは同じぐらいだと思う。ただ、彼は小さい頃からあの当時ブラジルに行ってプロになり、有名な日本の代表になってワールドカップに出ると、そんなふうに考える人はいないよ。それに今でもやり続けるなんてただ者じゃない」
PR
▽この試合にVERDY LEGENDSの一員として久々のピッチ上での共演を果たした三浦知良(現横浜FC)と、ラモス瑠偉氏が試合後の囲み取材でピッチ外でも絶妙な連携を見せた。
(C)CWS Brains,LTD.
──このメンバーで久々の試合でした三浦:「楽しかったです。みんな久々でしたし、ラモスさんとも去年岐阜と対戦して以来、1年ぶりぐらいに会いました。病気の後にも会っていなかったので、永井の引退試合でしたが、今日一緒に元気な姿でサッカーをできて嬉しかったです」
三浦:「凄いことですよね。この暑い時期にあれだけ走れて、できないことは何にもないと思います。こうやって今日集まってやれたことは嬉しいです」
ラモス:「嬉しいですね。永井も幸せです。私もこうやって死ぬ前にまたボールを蹴れて幸せです」
三浦:「ラモスさん、今日あれだけ動き回っていたので、当分死ぬことはないと思いますよ(笑)」
ラモス:「カズのプレーも含めて、今日は子供たちの良いお手本になったと思います。この人は本当にサッカーを愛していて、身体を大事にすれば、この歳でもサッカーができる。私はこの前倒れて、今日は弟の永井のために来たけど、この姿を色んな人たちに見てほしかった。同じ病気の人たちを勇気づけることにつながると思って、戦う姿を見せました」
三浦:「みんな同じ病気で苦しんでいる人にとっては、みんなが勇気をもらえると思いますし、今日はこうやってたくさんの人が見に来てくれたので、メッセージを送るという意味があったと思います」

(C)CWS Brains,LTD.
──永井選手との間で一番思い出に残っていることはラモス:「私は彼が(国士舘)大学のとき、初めて彼のプレーをみたときに、色んなオファーがあったと聞いているが、絶対に読売に引っ張らないとダメだと思った。あのドリブルはなかなか当時の日本にいなかった。その後、一緒に優勝も経験できた」
三浦:「でも、永井が大学のときに引っ張りたいと言ってるけど、(ラモスは)当時選手ですよ。まるで会長さんかオーナーみたいな言い方ですよね(笑)」
ラモス:「今だから言える。私が引っ張りました(笑)」
三浦:「今日の試合前のミーティングのときも(監督の)松木さんは何も言ってなかったけどね。ラモスさんばっかりしゃべっていた」
ラモス:「カズはこういうときすぐに火を付ける。昔と変わらないじゃないか」
三浦:「25年前のチャンピオンシップのときと何も変わらないじゃないですか。あのときも松木さんは何も言ってなかったけど、ラモスさんが全部言ってましたよ」
ラモス:「やめなさい。また、俺が怒られるじゃん。(笑)」
三浦:「控室の雰囲気も変わらずあんな感じでした」
ラモス:「懐かしかったね。嬉しいね、ああいうのはね」
三浦:「今は時代が変わって、もちろん成長している部分もありますが、控室のときに松木さんが監督で僕たちは選手ですが、昔と変わってなくてずっとこんな感じでした。ただ、それまでは冗談を言い合っていてもピッチに出ると、戦ってました。松木さんもああいう性格だから全部受け入れてリラックスさせてくれ、みんながグラウンドに出ると、戦えました。今日も同じ感じでやれました」
ラモス:「良い状態でプレーさせてくれたね。5分経った後に“カリオカ、大丈夫か”と言われたけど、俺は無視してやった。“なんや”という感じだった」
三浦:「全く変わっていないですね」
ラモス:「約束は10分だったんだよ」
三浦:「でも、今監督にそんな態度を取ったら試合に出れなくなりますよ」
ラモス:「おかしいね。今の選手はおとなしすぎるよ」
三浦:「ただ、カリオカが監督をやっていたときに、カリオカみたいに言ってくる選手がいたらどうするのと聞いたら、“俺は使わない”と言ってました(笑)」
ラモス:「お前は本当にうるさいよ。柱谷と一緒で。言うこと聞かないやつは追い出そうと思っているだけだ。ただ、文句を言ってもここまでやってくれる選手だったら、俺は使うよ。俺は文句を言っていてもピッチ内で結果を出していたからね。そういう選手が俺はほしい。俺と仲良くなくてもいい。仲良くしてもピッチで何もなかったら言うなよと、誰に向かって言っているんだ。さっきもクビになってしまった。ボール交換だけで人生が変わってくるし、僕たちもまだまだ元気だから、日本のサッカー界のためにもやるべきことはまだたくさんあると思う」
三浦:「元気だったらこうやってOBでアジアのサッカーのために回ったり、それをやりたいと話していたんですよ」
ラモス:「俺は待っているよ。それを言うなら、新国立競技場ができるまで(現役で)やれよ。新国立競技場で引退しましょうよ。そこからアジアを回って、あなたのプレーをアジアの人たちも見たいと思ってるよ」
三浦:「本当にそういうことをやりたいですね。今日もこうやって集まったときに話していました」
ラモス:「ただ集められるのはカズしかいない。釜本さんが居て私が居ても、カズがやらなければダメだよ。(会場が)西が丘は許さないよ。西が丘は親戚だけで一杯になる。やめとこう」
三浦:「ただ、死ぬまでやると言ってるから引退試合はできないよ」
ラモス:「OB戦を一緒にやりたいって言ってるだけだよ。真っ白に燃え尽きるまでサッカーを続けたいという、彼の熱い気持ちはわかっているけど、今彼もポロっと本音が出たけど、OB戦を各地を回ってやりたいということ。ただ、それは残念ながらカズが引退しないとできない。縛られるとできなくなる。だから、俺を(横浜FCの)監督にしてよ。そしたら、監督も出るし、カズも出すよ。こんなこと言ったら怒られるけど。本当に回りたいですよ」
三浦:「ヴェルディだけでなく他のアジアでそういうことをやっていきたいです。ミランとかはアジアとかでもOB戦をやっていますし、それがヨーロッパでは当たり前なことです」
ラモス:「日本やアジアでもカズに興味を持っている子供たちはいるし、せめてアジアの中だけでもやりたい。もちろん、ブラジルでもカズがまだ現役やっているということをよく聞くし、もしサンパウロでやればお客さんもたくさん来ると思う。だから、せめてアジアや日本の全国でもやっていきたいです。実現しましょう」
三浦:「あとは武田仕切りでジュリアナ東京もね(笑)」
ラモス:「懐かしいね。今日もこの後ジュリアナ東京行くと思っていた。ただ、いまジュリアナ東京があったら、こんなインタビュー受けずにとっくに帰っているよ。“カズが来る”って席も取っているよ。俺たちが選手の時は遊んでいてジュリアナ東京に行って、カラオケに行って翌日の練習もまじめにやっていた。だけど、今はみんながビビっている。私はピッチの中で自信があった。ピッチの中で結果を出せば、何を言ってもやっても許される」
三浦:「(傍にいる)奥さん、止めないとダメだよ。興奮しすぎている(笑)。ただ、今の若い選手も自分なりの形で遊んでいると思います。ただ、僕はラモスさんと違って地味でした」
ラモス:「そういうことにしときましょう(笑)。やっぱ現役は強いよ」
──永井選手が日本で一番サッカーが好きなのはカズさんで自分は2番目と言っていたが
ラモス:「サッカーが好きなのは同じぐらいだと思う。ただ、彼は小さい頃からあの当時ブラジルに行ってプロになり、有名な日本の代表になってワールドカップに出ると、そんなふうに考える人はいないよ。それに今でもやり続けるなんてただ者じゃない」
PR
永井秀樹の関連記事
東京ヴェルディの関連記事
J1の関連記事
記事をさがす
|
永井秀樹の人気記事ランキング
1
通算7年過ごした東京V退団の小池純輝が想い語る…「僕らが持っていた愛情をみんなが持ってヴェルディの価値を高めてほしい」
今シーズン限りで東京ヴェルディを退団することになったMF小池純輝(36)が、7年間を過ごした最愛のクラブへの想いを語った。 小池は浦和レッズの下部組織育ちで、2006年にトップチーム昇格。ザスパ草津(現:ザスパクサツ群馬)、水戸ホーリーホック、横浜FC、ジェフユナイテッド千葉、愛媛FCでもプレー。東京Vには、水戸から2012年に加入。一度離れたが、2019年に再加入。 永井秀樹監督(現:ヴィッセル神戸SD)率いるポゼッションスタイルのチームにおいては、“ワイドストライカー”と称される得点力が求められるサイドアタッカーとして躍動。右ウイング、右サイドハーフを主戦場に卓越したオフ・ザ・ボールの動き出し、シュート精度を武器にゴールを量産し、復帰1年目には自身キャリア初のシーズン二桁得点となる16ゴールを記録。32歳にしてゴールスコアラーとしての能力を開花させると、2021シーズンにはキャリアハイを更新する17ゴールを記録し、同シーズンのJ2日本人最多得点者となった。 だが、城福浩新体制での1年半ではハイプレス・ハイラインを志向する新たなスタイルにおいて、より運動量と守備強度、フィジカル能力が求められるサイドハーフのポジション争いで苦戦。今季のJ2での出場はわずか1試合の出場にとどまった。それでも、ピッチ内外で傑出したプロフェッショナル、チームプレーヤーとして振る舞い、若手の多いスカッドにおいて精神的な支柱の一人として支え、16年ぶりのJ1昇格に貢献した。 昇格決定後の7日にクラブから契約満了が発表された小池は、9日に千人以上のサポーターを集めたファン感謝イベント『VERDY FAMILY FES.2023 inヴェルディグラウンド』で、ファン・サポーターへヴェルディの選手として最後の別れを告げた。 同イベント後に囲み取材に応じた小池は通算7シーズンを過ごし、プライベートでも「自然と緑を選ぶようになる」と語るほど愛する特別なクラブへの想いを語った。 「2012年からの2年を含め合計7年いさせてもらい、自然と緑を選ぶようになるというか、緑を好むようになるというか、ヴェルディが本当に身近な存在となり、当たり前のように(よみうり)ランドに通っていたので、僕自身7クラブでプレーさせてもらいましたが、やっぱりヴェルディというクラブへの愛着は強いものがあります。本当に良い7年間でした」 これまで在籍したJ2のほとんどのクラブでは常に主力を担ってきた小池だけに、出場機会を得られずにいたこの1年半が非常に厳しいものであったことは想像に難くない。 それでも、ぶれることなく真摯に日々のトレーニングに励む姿勢は多くの若手選手に“プロフェッショナル”とは何たるかを示すものとなった。小池自身も、もがき苦しんだこの1年半の日々において周囲からの敬意を感じる言葉に救われた部分は少なくなかったという。 「自分はあの時のサッカーに点を取らせてもらったと思っていますし、この1年半はなかなか出場できなかったですが、そこは自分の力不足だと思っています。ただ、変わらずというか年間を通してピッチに立ち続けることを意識して取り組んできました。その取り組みを周りの選手がああいうふうに言ってくれたりするのを聞くと、自分のことをちゃんと見てくれている人がいたんだと思いますし、それは素直に嬉しく思います」 また、奇しくも同じタイミングで契約満了が発表された“コイカジ”のコンビの名で知られる盟友・梶川諒太と共に、SNSやYouTubeでの活動、キッチンカーの運営などでクラブの魅力発信にも貢献してきた小池。 以前は閑古鳥が鳴く本拠地でのプレーも経験していた選手の一人として、5万3000人を超える観客を集め、16年ぶりの悲願を達成した国立競技場での清水エスパルスとの昇格プレーオフ決勝を特別な想いで見守っていた。 「(昇格プレーオフでは)ヴェルディというクラブが持つ力を感じましたし、これがJ1に行くとその力がより高まると言いますか、それは今年1年だけでなくこれまでJ2が長かったですが、その時々の選手や監督、スタッフ。ずっと応援してくれたサポーターもそうですが、そういう人たちが繋いでくれたからこそ、この間の舞台だったと思います。そういうことを感じながら見ていました」 さらに、ファン・サポーターとも強い信頼関係で結ばれる36歳は、“12人目の緑の戦士”にも言及。前述のファミフェスでは梶川、現役引退を決断したMF奈良輪雄太と共に、誰よりも多くの労いの言葉をかけられていた。 「僕自身もサポーターの方々といろんな接点を持ちたいと思っていて、それはSNSとかもそうですが、YouTubeやキッチンカーをやったりとか、そういう接点を増やすなかでいろいろ知ってもらったり、興味を持ってもらえればいいなとずっと思っていました。そういう応援してくれる方々にずっと喜んでほしいと思ってやってきました。そこはある意味ですごく良いコミュニケーションが取れていたのかなと思います」 「コロナの時期は無観客試合も経験しましたし、自分たちは普段サッカーをやっているだけでなく、そういう応援してくださっている方々に支えてもらっているからこそ、こういう舞台でやれていることを改めて感じました。みなさんと最後にJ1に昇格して喜び合えたことを心から良かったと思います」 「クラブに対する愛情を持ってやってきたと思います。それが通じてくれていたんだなと感じる部分。そういうふうに思ってくれる人がたくさんいたことは選手として本当に幸せなことだと思います」 最後に、小池はJ1昇格を掴み取り、名門復活を期すクラブへエールを送っている。 「ヴェルディの良さは、このよみうりランドでトップからベレーザからアカデミーの選手までここで練習するというのは、なかなか他のクラブではできないことだと思います。そういうなかで日ごろから選手同士が触れ合うことができますし、この環境は本当に素晴らしいと思います。それによってどんどん新たな選手が出てくると思いますし、育成の指導者の方々が愛情を持って育ててくれた選手が毎年のように上がってくるので、本当に(森田)晃樹に関しては高卒から知っていますし、技術があって素晴らしい選手であることも分かっていました。今年1年で本当に大きく成長したのは自分の目から見てもそう思いましたし、今後が楽しみでしかないです」 「自分たちも歴代の素晴らしい先輩方が繋いできてくれたおかげでこの舞台でやれていたと思います。自分は一選手ですが、ヴェルディというクラブの価値は本当に高いと思っているので、そういうものを次はJ1の舞台でみんなは示せると思うので、僕はチームを離れますが、僕らが持っていた愛情を同じようにみんなが持ってヴェルディの価値を高めてくれれば嬉しいです」 なお、来年5月に37歳となることを考えれば、現役引退もひとつの選択肢となるが、「このままでは終われない」とサッカーへの情熱を燃やす小池は新天地での現役続行を希望している。 2023.12.12 19:00 Tue東京ヴェルディの人気記事ランキング
1
【Jリーグ出場停止情報】札幌DF馬場晴也は2試合出場停止と罰金10万円…清水DF北爪健吾はDOGSOで一発退場
Jリーグは14日、最新の出場停止情報を発表した。 J1では東京ヴェルディのMF綱島悠斗、清水エスパルスのDF北爪健吾が出場停止に。J2では北海道コンサドーレ札幌のDF馬場晴也が2試合、RB大宮アルディージャのFW杉本健勇が1試合の出場停止となる。 北爪は12日に行われた明治安田J1リーグ第10節の川崎フロンターレ戦で一発退場。「ペナルティーエリア付近で、ド リブルをしていた相手競技者に対し、ボールにプレーできず反則で止めた行為は、「相手チームの決定的得点機会の阻止」に相当する」と判断。DOGSOにより1試合の出場停止処分となった。 また、馬場は、12日に行われた明治安田J2リーグ第9節の水戸ホーリーホック戦で一発退場。「相手競技者の右足に対し、足裏で過剰な力で タックルした行為は、「著しい反則行為」に該当する」と判断され、2試合の出場停止と罰金10万円が課されることとなった。 <h3>【明治安田J1リーグ】</h3> MF綱島悠斗(東京ヴェルディ) 第11節 vs川崎フロンターレ(4/20) 今回の停止:1試合停止 DF北爪健吾(清水エスパルス) 第12節 vs横浜F・マリノス(4/16) 今回の停止:1試合停止 <h3>【明治安田J2リーグ】</h3> DF馬場晴也(北海道コンサドーレ札幌) 第10節 vs藤枝MYFC(4/20) 今回の停止:2試合停止(1/2) 第11節 vsRB大宮アルディージャ(4/25) 今回の停止:2試合停止(2/2) FW杉本健勇(RB大宮アルディージャ) 第10節 vsFC今治(4/20) 今回の停止:1試合停止 DFキム・ボムヨン(レノファ山口FC) 第10節 vsサガン鳥栖(4/19) 今回の停止:2試合停止(2/2) 2025.04.14 18:35 Mon2
ルヴァン杯・秋田戦で今季初出場目指す東京VのDF深澤大輝「チームが勝つために何ができるか」、開幕から苦戦するチームへの想いも
東京ヴェルディは16日、YBCルヴァンカップ2回戦でJ2のブラウブリッツ秋田戦に臨む。リーグ6戦ぶりの敗戦、過密日程の3連戦2戦目のカップ戦ということもあり、メンバー入れ替えも想定されるなか、DF深澤大輝が今季の公式戦初出場への意気込みを語った。 東京ヴェルディジュニアからユースまでアカデミーで育ち、中央大学を経て2021年シーズンから東京Vのトップチームでプレーする深澤。J2時代の2022シーズン、2023シーズンは左右のサイドバックで定位置を確保し、16年ぶりのJ1昇格に貢献した。 ただ、プロ4年目で初の挑戦となった昨季のJ1ではシーズン序盤戦で左サイドバックのレギュラーとして9試合連続スタメンでプレーしたが、チームの3バック変更やケガの影響もあって以降はベンチやベンチ外と6位躍進のチーム成績とは裏腹に厳しいJ1での1年目を過ごした。 捲土重来を期して臨む今季もここまで公式戦での出番はない。プレシーズンに負った太腿の負傷によって出遅れるも、明治安田J1リーグ第5節のアルビレックス新潟戦では今季初のベンチ入り。その翌日に行われた清水エスパルスとのトレーニングマッチでは先制点に加え、急造3バックの中央で持ち味であるコーチング、ラインコントロールに加え、対人や配球の部分でも冴えわたるプレーを披露。 良いアピールをみせ、その後の試合でのベンチ入りや初出場の可能性も期待されたが、同試合の後半に前述の箇所を再び痛めて痛恨の再離脱となっていた。 再々発を避けるべく慎重にリハビリを進めてきたなか、現在は問題なく強度の高いトレーニングに復帰し、日常から城福浩監督ら首脳陣へのアピールを続ける26歳DFは、今季ここまでの自身の歩みについてこう語っている。 「腿前のところでアクシデントがあって復帰して、すぐ新潟戦でメンバーに入って、監督もコンディションが良かったから入れてくれたというのも聞いていて、その流れでの清水戦でした。試合に出るのは楽しいなと改めて思えたのがあの練習試合で、特に味スタでしたし、相手の清水とはプレーオフもそうですし、開幕戦といろんなところで戦っているなかで、すごく楽しみにしていた一戦でもありました」 「清水戦で再発して、再々発だけは絶対にしないようにというところで、少し長くかかってしまいました。サッカーができることが楽しいなというふうに思いますし、それが味スタであろうが、ここ(練習場)であろうが関係ないですし、それは仁志さん(森下仁志コーチ)も意識次第というのも言っていますし、そこでコンディションというのは最近やっと上がってきたなと思っていますし、連戦がここからまた始まるので、そこでチームの力になれるようにというのを意識しています」 現在は左右のウイングバックに加え、3バックの一角で厳しいポジション争いに挑んでいる。174cmと3バックではややサイズに乏しく、チームが得点力不足にあえぐ状況でウイングバックもより攻撃的なチョイスが増えており、J2時代には得点力を発揮したものの個での打開力という特長は持ち合わせていない深澤としては、攻守のベースアップに取り組みつつ、現状ではクローザー役として守備面の仕事を意識。そのなかで自身のやり方で「ギアを上げる」ことを追求している。 「もちろんスタートから出たい気持ちもありますけど、途中から出ることになったときには、守備のところで穴を作らないというところは大事。バトンを渡していくというふうに言われていますし、途中から出た選手がもう少しギアを上げるというか、上げられるのかなと感じています」 「それはドリブルで全員抜くとか、そういうことではなくて、思い切りプレッシャーに行くであったり、ヘディングで勝つといったところでもギアを上げられると思います。特徴的に僕はそういうタイプでもあるので、そういうところは意識していきたいなというふうに思います」 クラブ生え抜きで在籍5年目、J1最年少スカッドにおいて今年8月で27歳となる背番号2は、東京Vにおいてベテランと言っても差し支えない。 アカデミー、トップチームの選手として長らくJ2での戦いが続いた冬の時代も知り、ベンチ外でも自身の我を抑えて、懸命にチームのために戦ってきた先達の薫陶を受けてきただけに、昨季の躍進からここまで16位と苦戦が続くチームに対しても忌憚なく自身の考えを語っている。 「もっと自分たちの土俵に持っていくというか、去年試合に出ていたときも外から見ていたときも思ったのはアグレッシブだなとか、絶対諦めないなとか、球際行くなとか、守備に行くなというところ。スタジアムに来ている人たちが、心を打たれるというか、去年はアディショナルタイムに追いついたりというのも多かったですし、そういうふうにも言われていましたけど、今年はそういったところが少し足りてない」 「去年はああやって6位という結果を残して、誰も満足はしてないですけど、そこで現状維持は衰退と言いますし、もっともっとやれるというか、ピッチに立っている人はやらなくてはいけない。ピッチに立てない選手はその悔しさをこうやって今日のような練習のピッチで表現しないといけないですし、そこで監督が誰を選ぶかというところ。ピッチに立っていない選手もやらなければいけないと思いますし、ピッチに立っている選手をもっとやらなければいけないのかなというのは少し思います」 以前から課題とされる“声”の量や質、リーダーシップの部分に関しても「監督やコーチがいくら外から言ってもやるのは自分たちですし、ピッチの中でやっている選手が一番わかっている。そこでキャプテンがいたり、声を出せる選手というのもいますけど、ピッチに立っている以上は全員が本当に勝つために何をしなければいけないかという部分で、動くだけではダメだからこそしゃべるというところもそうですし、ジェスチャーもそうですし、いろんな手段を使って勝つというところはこのチームに足りない」と指摘。 その上で「そこをリードしていければと自分的には思っていますし、それをいざ試合からやろうと思っても無理なので、そこは練習からやっていかないといけないと思っています」と、チームとともに自身に対して矢印を向ける。 さらに、指揮官重要視する選手層の底上げという部分では、全体練習の後に控えメンバーや若手選手を中心に行われる“エクストラ”と呼ばれるトレーニングにおいて、コーチや先輩からの言葉にインスピレーションを受けながら、「だからこそ自分がこのクラブにいる」と、強い覚悟を持って取り組んでいるという。 「メンバーを外れている選手を見たら、1年目や2年目の選手の若い選手がいるなかで、去年仁志さんから言われてすごく覚えているのが、メンバー外の練習で若い選手たちに『やっぱり大輝さん、すごいなと思わせろ』みたいなことを言われました」 「年齢は関係ないですし、ピッチに立ったらキャリアとかも全く関係ないですけど、そこはプレーや背中、言葉で見せていかなければいけないところのひとつでもありますし、だからこそ自分がこのクラブにいると思っています」 「僕はピッチに立てない時期も去年ありましたし、今年もまだ立てていないですけど、毎日やれることというのはそういうところですし、ヒジくん(翁長聖)も『続ければ失敗はない』と言ってくれていましたし、そういうところは若手というか、みんなに見せていかなければいけないし、ヒジくんも(千田)海人くんもそういう先輩なので、そこら辺は自分も見せていきたいなと思っています」 自身の現状を真摯に受け止めつつ、チームに対する熱い想いを語った深澤。現状ではメンバー入りか否かのギリギリのラインにいると言わざるを得ないが、「全員が相手の特徴を知っているからこそ負けてはいけない」と語る秋田戦に向けては「ピッチでアピールし続けて、試合では本当にチームが勝つために何ができるかというところを見せるだけかなと思います」と、今季公式戦初出場へ意気込んだ。 2025.04.15 16:30 Tue3
「次のステップに行くため」ブレイクスルー期す東京VのFW木村勇大、神戸戦へ「ここでひとつ自分が変わるためにも頑張りたい」
東京ヴェルディの背番号10が古巣対戦でのブレイクスルーを期す。 東京Vは前節、3連戦の最終戦となった明治安田J1リーグ第9節の横浜F・マリノス戦を0-0のドローで終えた。 この3連戦では2試合でクリーンシートと開幕からの課題だった守備に関して改善が見受けられ、いずれの試合でも勝ち点3を得てもおかしくない内容ではあった。だがしかし、3試合2得点と攻撃面ではアタッキングサードでの精度・判断の質に課題を残した。 そんななか、1勝4分けで5戦無敗の13位のチームは4試合ぶりの白星を目指し、12日に味の素スタジアムで行われるJ1第10節では1試合未消化ながら16位に低迷するヴィッセル神戸と激突する。 京都サンガF.C.から期限付き移籍で加入した昨季はJ1初ゴールを含めキャリアハイの10得点を記録し、東京Vの6位フィニッシュに貢献したFW木村勇大。 今季はチームとともに序盤戦で悔しい思いをしたが、第5節のアルビレックス新潟戦で待望の初ゴールを記録すると、以降はゴールこそ奪えていないものの、攻守両面で徐々に昨季の躍動感を見せ始めている。 ゴールレスドローに終わった横浜FM戦でも最終的に際どいオフサイドで“幻”にはなったが、会心のヘディングシュートでゴールネットを揺らす見せ場も作っていた。 「次はゴールになってほしい」と語った木村だが、「ちょうどライン間で自分が浮いていたので、そういう状況をいかに作れるか。次の試合も相手に捕まらないように浮きながら狙い続ける。クロスへの入り方というのも意識し続けて狙っていきたい」と、プレシーズンから取り組む形のフィニッシュに少なからず手応えを感じている。 3連戦ではほぼフル稼働ながら、関西学院大学の同期で長期離脱中のFW山田剛綺の想いも背負って、より意識を高めるハードワーク、守備面の貢献は試合ごとに高まっている。 「きつい部分もありますけど、自分はあまり休み過ぎると体が重くなるので、連戦の方がいいですね。最後にかけてコンディションも上がっていった」と今後の連戦に向けても頼もしいコメントを残した185cmのストライカーは、「もちろん好きではないですけど…」と偽らざる本音を口にしながらも最前線で攻守にチームを牽引する覚悟も芽生えている印象だ。 「一回スタメンを外れて、(山田)剛綺が頑張る姿を見て、自分は点を決めることに力を注ぎたいという考えがやっぱりありましたけど、このチームでサッカーをやる限り、まず守備でというところ。チームのためにやるしかないので、そこの意識はすごく上がっています」 「走行距離とかを見てもすごく(数値が)上がっていて、チームのために戦い続けるなかでチャンスが来ると思うので、それを信じてハードワークしたい。戦う姿勢を見せるというのは、後ろに勇気を与えることにもなると思いますし、そういう姿勢がどこかでボールをゴール前で呼び込むと思うので、それを信じてやり続けます」 良い守備から良い攻撃というチームコンセプトをより深く理解し、ひとつ殻を破った感のある緑の背番号10は、指揮官がチームとして課題に挙げる得点力不足解消に向けてもブレイクスルーを期す。 昨季のブレイクによって開幕から相手の徹底マークを受けており、相手を背負っての鋭いターンからの推進力あるプレーはここまで鳴りを潜める。加えて、今季のレフェリング基準の変更の影響もあってか、不可解なオフェンスファウルや明らかなファウルを見逃されるケースも散見され、木村自身も「結構フラストレーションは溜まっています」と思うところはあるという。 それでも、「次のステップに行くため」と改善を示す守備同様に、攻撃に関しても意識の部分でポジティブな切り替えが意識できている。 「もちろん対策されていますし、相手もそれをさせないような距離感で守ってきたりとか、入れ替われる瞬間にファウルで止められたりとかという部分が多い。対策されるのは去年の自分の活躍が認められているということだと思うので、そこを上回れるように、ファウルでも止められないぐらいの馬力を身につけたい。そういう対策を上回れるというのが、次のステップに行くためだと思っています」 「去年だったら浮いていたポジションでも、今年は絶対にDFが1人ずっと付いてきていたりとか、自分に入ったときのカバーとプレスバックとかもすごく速いですし、明らかにそういう部分は感じますけど、そこを超えてこそ。そこに対する打開策も考えつつ、自分の良さを失わないようにしつつ、すごく難しいですけど、ここでひとつ自分が変わるためにも頑張りたいです」 得点を奪う上では個人としての改善だけでなく、チームとしての共通認識、連携の精度を高めていくことも重要。 「絶大な信頼を持っています」と今季初ゴールに横浜FM戦の決定機を演出したFW染野唯月とのホットラインに加え、ここに来てボランチで存在感を示すMF平川怜、中学時代に関西のトレセンで共演経験もある新加入のFW川﨑修平とのより良い関係性の構築も図っている。 「(平川は)ボールを持てる選手なので、彼がフリーで前を向いたときには必ず動き出せるようにしたいですし、それが彼に選択肢を与えることにもなる」 「彼(川﨑)もパスを出せる選手で、感覚的にも近い部分がある。一緒に出た際には彼の良さを引き出せるように、自分も引き出してもらえるように、そこはやっていきたいなと思います」 決意新たに今季2点目、チーム4戦ぶりの白星を目指す神戸とのホームゲーム。 ヴィッセル神戸U-12、U-15とアカデミー時代を過ごした古巣対戦に向けて木村は「もちろんクオリティがあるチームなので、チャンスは余計に減ると思いますけど、どうにかして決められるチャンスを、自分としてもチームとしても作っていければと思います。守備のところは引き続きしっかりハードワークして失点をなくせるようにしていければ。ワンチャンスが来たらモノにできるように準備したいです」と、恩返しの一発を狙う。 2025.04.11 17:05 Fri4
キャリア初退場から巻き返し誓う東京VのMF綱島悠斗「まずはルヴァンに集中。その後は色々な方向でチームの勝利に貢献したい」
東京ヴェルディのMF綱島悠斗がキャリア初の退場からの巻き返しを誓う。 自身初のJ1挑戦となった昨シーズンは後半戦から3バックの一角で定位置を掴み、188cmの長身と長いリーチ、サイズを感じさせない機動力を活かした対人守備。元々の本職がボランチで、J2での1年目は状況に応じて前線でもプレーした経験もあり、攻撃面でも違いを生み出した。 国内クラブからの関心も集めながらも残留を決断した今季は開幕からリーグ全試合に出場し、アルビレックス新潟と名古屋グランパスとの2試合ではいずれもチームに勝ち点をもたらす重要なゴールも記録。まだまだ粗削りな部分はありながらも、そのスケールの大きなプレースタイルから国内組中心で臨む、今年7月のEAFF E-1サッカー選手権での日本代表選出も期待されている。 その好調な24歳だが、12日に行われた明治安田J1第10節のヴィッセル神戸戦(0-1●)では前半のハイパフォーマンスから一転、後半は失点関与にキャリア初の退場というほろ苦い経験することになった。 神戸戦から2日経った練習後に囲み取材に応じた綱島は改めて神戸戦を振り返った。 オンフィールド・レビューの末に取り消された前半終盤の“幻のゴール”、その直後に放った会心のミドルシュートに関してはこぼれ球への予測、昨季1試合2ゴールを記録した浦和レッズ戦から好感触を得るフィニッシュに関する手応えを語りつつ、後半の失点シーンと退場についても言及。 51分の失点場面では相手陣内まで侵入してMF井手口陽介のヘディングに反応したFW宮代大聖からボールを奪いに行ったものの、井手口を含めたルーズボールの競り合いで奪い切れず、空けたスペースで前向きに仕掛けた宮代から左のFWエリキに展開され、最後はゴール前のMF汰木康也に右足で決められた。 最終局面での守備の人数はある程度揃っており、すべての責任を背負うべきではないが、試合後に城福浩監督も「アグレッシブに行くところとマークを受け渡して自分のポジションに戻るところの判断はしなければならない」と改善を訴えていた。 全く同じ状況ではないものの、先日のFC東京戦ではリスキーな局面でアグレッシブにボールを奪い切った流れから最終的にチーム2点目に繋がっており、出足鋭い潰しという持ち味は好プレーと紙一重でもある。 綱島自身も失点に絡んだ責任を受け入れつつも、この経験によって自身のプレーが縮こまることも危惧し、ネガティブに捉えすぎるべきではないと考えている。 「3バックでやっている以上、自分のポジションでなかなか前に出られないと重たくなってしまいますし、逆に出すぎてしまうと、ああいうふうにピンチになる。一番バランスが難しいポジションでもあると思います。ただ、自分があそこで出たシーンに関しては、ボール状況と相手の状況を判断して、あまり遠くにセカンドボールが落ちてこないだろうという予測のもとで、前に出る判断に出た」 「そこは自分としてすごくポジティブに捉えていますし、そこの判断があるからこそ次の判断がより正確になると思います。ただ、あそこで自分が奪っていれば失点しなかったわけですし、そこは反省しつつもネガティブに捉えすぎることなく振り返っています」 一方で、後の退場にも繋がった後半立ち上がりの49分にFW大迫勇也との競り合いの中でもらったイエローカードを含め、ときにアグレッシブに行き過ぎて不必要なファウルやカードをもらっている点は指揮官からの指摘を含め、より高いレベルでプレーするために改善が必要な点だと自覚している。 「(失点場面で)あの場所であれだけフリーな選手、なおかつ宮代選手という技術の高い選手に、あれだけのプレースペースと時間を与えたというのは自分自身の責任でもあります。ああいったところで、プロフェッショナルなファウルで止めるというのも、これから自分が上に行くために必要な要素でもあると思います。そのためにいらないところのファウルだったり、あそこでのイエローカードがあるからこそ、そのプレーができなかったと思うので、そこは全部が繋がっているのかなと思っています」 86分に2枚目のカードをもらって退場となった場面ではMF佐々木大樹の背後への抜け出しに対して、先にスルーパスに反応してポジションを取った末にプレーエリアを確保した手に佐々木がぶつかってきたようにも見受けられ、両者の身長差も含めてイエローカードは厳しい判定だった。 綱島自身も「意見はいろいろあると思いますけど…」と前置きしながらも、「自分としては今でも納得できていない」とコメント。 ただ、大迫との前半からのやり合いを含め、審判に対して悪いイメージを与えていた可能性も認め、「誰が見てもクリーンな対応をしなければいけない」と修正すべき部分だと切り替えた。 「海外では普通に手を使ってブロックするシーンもありますし、もちろん印象はすごく悪かったなと思いますけど、自分のプレーエリアを確保しているところで、相手選手が来てという感じなので、自分から肘を当てたわけではないなという思いはあります」 「ただ、いろんな捉え方がありますし、自分がああやってレッドカードで退場してしまうと、チーム的にも苦しくなりますし、そういったところの修正というのは、自分自身がしなければいけない。自分が退場したシーンもそういう見られ方をしてしまったと思うので、全部が繋がっているからこそ、一つひとつのプレーを大切にしたいなと思っています」 今回の退場によってリーグ次節の川崎フロンターレ戦はサスペンションで欠場となるため、3連戦の2戦目である16日のYBCルヴァンカップ 1stラウンド2回戦のブラウブリッツ秋田戦では出場機会が与えられる可能性は高い。 対戦相手には東京V加入時の同期であるFW佐川洸介や国士舘大学の先輩であるFW梶谷政仁など旧知の選手も在籍。さらに、プロ初ゴールを挙げた相手ということもあり「知っている選手も多くいますし、そこはすごく楽しみ。自分がプロ初ゴールを決めたのも秋田さんですし、これまでの成長を感じられる一戦になる」と意気込む。 また、ルヴァンカップでの禊の活躍を誓うとともに、川崎F戦に向けては裏方としてチームの勝利に貢献したいと語った。 「自分に残されている道というのは、やっぱりルヴァンで活躍しなければいけないと思いますし、リーグ戦に次は出られないからこそ、今の自分に何ができるのかというのはもう一度改めて考えて、いろいろな方向でチームの勝利に貢献したいなと強く思っています。まずはルヴァンに集中し、ルヴァンが終わってからはチームの勝利に集中することというのは、すごく求められるのかなと思います」 2025.04.15 19:00 Tue5