長谷部フル出場のフランクフルトが10人のマインツに完勝! 暫定3位浮上でウィンターブレークへ《ブンデスリーガ》

▽ブンデスリーガ第16節のフランクフルトvsマインツが20日にコメルツバンク・アレーナで行われ、ホームのフランクフルトが3-0で快勝した。フランクフルトのMF長谷部誠は、ボランチでフル出場。マインツのFW武藤嘉紀は招集外となった。

▽6位のフランクフルトと8位のマインツが対峙した2016年最後となるリーグ戦。前節、不調のヴォルフスブルクに敗れ、リーグ戦無敗記録が8試合でストップしたフランクフルトは、その一戦で右サイドハーフでプレーした長谷部をボランチで起用するなど、若干のメンバー変更を行った。一方、出入りの激しいサッカーで安定感を欠くものの、まずまずの順位に位置するマインツは、今季2度目の連勝を目指して年内最終戦に臨んだ。

▽ボランチの一角に入った長谷部が、状況に応じて最終ラインと中盤を行き来し、攻守のバランスを取るフランクフルトは、立ち上がりから拮抗した展開が続く中、徐々に相手を押し込み始める。すると18分、アブラアムのロングフィードに反応したフルゴタがボックス内に持ち込み、GKとの一対一を冷静に制した。
▽幸先良く先制点を奪ったホームチームだったが、攻撃力に優れるマインツの反撃に晒される。前節、ハットトリックのラッツァ、コルドバに続けて決定機を許すと、24分にはマリのCKからガバミンに強烈なヘディングシュートを打たれる。だが、ここはGKフラデツキーがビッグセーブで阻んだ。

▽その後もマインツが押し込む展開が続く中、エースのマリが切れ味鋭いドリブルとパスで決定機を創出していく。だが、GKフラデツキーを中心に堅守を見せたホームチームが、何とか凌ぎ切って前半を1点リードで終えた。▽迎えた後半、オニシウォを下げてハーフタイム明けにエツナリを投入したマインツが立ち上がりから攻勢に出る。キックオフ直後にはボックス手前でガバミンの放った低い弾道のミドルシュートがGKフラデツキーのキャッチミスを誘うも、ボールは左ポストを叩く。さらに54分にはGKフラデツキーの不用意なリスタートのボールを奪い、ボックス手前エツナリにシュートチャンスも枠を捉え切れない。

▽アウェイチームが積極的な攻勢を続く中、55分にアクシデント発生。アブラアムとの接触プレーで激昂したコルドバが足を踏み付けてしまい、一発レッドで退場に。マインツは追い上げムード漂う中で数的不利を強いられることになった。

▽一方、数的優位を手にしてようやく攻勢に転じたフランクフルトは、70分過ぎにタラシャイ、バルコクと若手アタッカーをピッチに送り出すと、この交代策が追加点をもたらす。75分、フルゴタのスルーパスに抜け出したバルコクがボックス左で巧みなドリブルからDFとGKを抜き去って角度のないところから左足のシュートを流し込んだ。

▽先月のデビュー戦でゴールを記録した18歳の新鋭FWの今季2点目で試合を決定付けたフランクフルトは、85分にもカウンターからボックス内に抜け出したバルコクからのラストパスをフルゴタが難しい体勢から冷静に流し込み、3点目を奪取。全ゴールに絡んだフルゴタと、18歳新鋭FWの活躍で10人のマインツを一蹴したフランクフルトが、4試合ぶりの勝利で年内最終戦を快勝で飾った。この結果、フランクフルトは暫定3位に浮上している。