【プレビュー】ドルトムント、優勝争い参戦の資格を問う試金石《ドルトムントvsバイエルン》

▽ブンデスリーガ第11節ドルトムントvsバイエルンが日本時間19日26:30にキックオフされる。5連覇へまずまずの歩みを進めるバイエルンに対し、ドルトムントが優勝争いに絡めるかどうかの試金石となる一戦だ。

▽ケガ人が続出したこともあって一時はリーグ戦4試合勝利から見放され、5位まで後退したドルトムント(勝ち点18)。しかし、直近のハンブルガーSV戦ではオーバメヤンの4発などで大勝して、リーグ戦5試合ぶりの勝利を飾った。カストロやラファエウ・ゲレイロといった序盤の好調を支えた主力が戻ってきた中、試合内容も格段に向上し、バイエルン戦に向けて良好なチーム状態となっている。代表戦でアシストをマークしたものの、本来のパフォーマンスを取り戻しきれていない香川は引き続きベンチからチャンスを窺うことになりそうだ。

▽一方、首位バイエルン(勝ち点24)は前節ホッフェンハイムとの無敗対決を1-1で引き分け、公式戦での連勝が5で止まった。とはいえ、好調ホッフェンハイムをほぼ一方的に押し込む展開としていたことから、好調は持続している様子だ。代表ウィーク中にコマンが全治2カ月の重傷を、ロッベンとビダルが軽傷を負い、ノイアーが感染症を患った点は気がかりだが、コマン以外は出場できる見込み。優勝を争うポテンシャルを持つドルトムントを撃破し、早い段階でライバルを優勝争いから脱落させたい。
▽昨季のリーグ戦ではバイエルンが1勝1分けとし、今季開幕前に行われたDFLスーパーカップでもバイエルンがドルトムントに2-0と勝利している。

▽ドルトムント予想スタメン
GK:ビュルキ
DF:ピシュチェク、パパスタソプーロス、バルトラ、シュメルツァー
MF:ヴァイグル
MF:プリシッチ、カストロ、ゲッツェ、O・デンベレ
FW:オーバメヤン
負傷者:DFスボティッチ、DFドゥルム、MFベンダー
出場停止者:なし▽内転筋の負傷により約半年離脱していたロイスがメンバー入りした。アメリカ代表に合流していたプリシッチのコンディション次第ではスタメン入りがあるかもしれない。


▽バイエルン予想スタメン
GK:ノイアー
DF:ラーム、J・ボアテング、フンメルス、アラバ
MF:ミュラー、シャビ・アロンソ、チアゴ
FW:ロッベン、レヴァンドフスキ、ドグラス・コスタ
負傷者: MFハビ・マルティネス、FWコマン
出場停止者:なし

▽コマンが代表合流中に左足首とヒザを痛めて長期離脱となった。また、軽傷を抱えるロッベン、ビダル、ハビ・マルティネスは出場微妙なようだ。仮にロッベンが出場できない場合として、『キッカー』はリベリを先発予想としている。

◆ドルトムント:MFマリオ・ゲッツェ▽今回の対戦では古巣対決となる両選手に注目だ。ドルトムントの注目選手はゲッツェ。ドルトムントで類まれなテクニックと創造性を駆使してスター候補にのし上がった世界屈指の攻撃的MFは、昨季まで3年にわたってドイツの絶対王者バイエルンでプレー。ただ、バイエルンではレギュラーの座を掴みきれず、古巣に舞い戻った格好だ。ドルトムント復帰を果たした今季、本来の輝きを見せることができないもどかしい状況が続くが、古巣との対戦で見返す活躍を見せられるかに注目だ。

◆バイエルン:DFマッツ・フンメルス▽対するバイエルンの注目選手はドルトムントで9シーズンに渡ってプレーし、ワールドクラスのセンターバックに成長したフンメルス。2度のリーグ優勝をドルトムントにもたらした末、ユース時代を過ごしたバイエルンへの復帰を決めた今季、期待通りのパフォーマンスでバイエルンの守備に安定をもたらしている。古巣との初対戦では抜群のスピードを誇るオーバメヤンと対峙する中、持ち前の対人の強さを生かしてドルトムントの得点源を封じたいところ。また、ハイプレスを敢行してくるであろう相手に持ち前のビルドアップ能力の高さを駆使してプレスをいなしたい。