レーティング:ポルトガル 1-0 フランス《ユーロ2016》

2016.07.11 06:39 Mon
Getty Images
▽ユーロ2016決勝、ポルトガル代表vsフランス代表が10日にスタッド・ド・フランスで行われ、延長戦の末に1-0で勝利したポルトガルがユーロ初優勝を果たした。超WSの選手採点結果と寸評は以下の通り。

▽ポルトガル採点
(C)CWS Brains,LTD.
GK
1 R・パトリシオ 6.5
多くの枠内シュートを浴びながらも終始、的確なセービングを続けた
DF
21 セドリク 5.5
ハードな守備でパイエに応戦もコマンの突破には手を焼く

3 ペペ 6.5
ジニャックのフィジカルには苦戦も負傷明けを感じさせないさすがのパフォーマンス

4 フォンテ 6.5
的確なポジショニングでペペと共に強固な壁を形成
5 ラファエウ・ゲレイロ 5.0
直接FKでゴールに近づいたが、ムサ・シッソコのフィジカルに終始苦戦

MF
16 レナト・サンチェス 5.5
守備に追われてなかなか攻撃に関われず

(→エデル 6.5)
なかなかボールに絡めない状況が続いたが、値千金の決勝ゴール

23 A・シウバ 5.5
攻撃面で違いを生み出すことはないものの、守備意識を高く保ってポグバをケア

(→モウティーニョ 5.0)
特に流れを変えられず

14 W・カルバーリョ 6.5
グリーズマンを監視し、自身背後への守備も際立った。つなぎも無難だった

10 ジョアン・マリオ 5.5
目立たないながらもスペースを埋める働きを続ける

FW
7 C・ロナウド -
まさかの負傷で25分に交代

(→クアレスマ 5.0)
バイシクルシュートで枠内シュート1本

17 ナニ 5.5
C・ロナウド負傷後は1トップでプレー。さすがにボールを収められず。サイドに移ってからは守備で奮闘

監督
サントス 6.5
C・ロナウド負傷という最悪なアクシデントに見舞われた中、自身が構築した守備組織で耐え抜き、ポルトガルにユーロ初優勝をもたらした

▽フランス採点
(C)CWS Brains,LTD.
GK
1 ロリス 5.5
少ない枠内シュートを集中を切らさずセーブ。エデルのミドルシュートは止められない

DF
19 サーニャ 6.0
守備に専念し、自身のエリアをやられることはなかった

21 コシエルニー 6.0
的確なカバーリングを続けていたが、失点場面では不運なイエローカードを受けていたこともあって対応が甘かった

22 ユムティティ 6.5
ドイツ戦に続いてソリッドな守備を敢行。ビルドアップも正確だった

3 エブラ 6.0
守備に重点。C・ロナウド負傷後はクアレスマと対面して仕事をさせず

MF
18 ムサ・シッソコ 6.5
馬力あるドリブルで終始アクセントに。フィジカルの強さが抜きん出ていた

15 ポグバ 5.5
A・シウバにマークされ、思うように攻撃に転じられず

7 グリーズマン 5.0
W・カルバーリョに監視され、思うようにボールを受けられず。2つビッグチャンスがあったが、決められなかった

14 マテュイディ 5.5
出足の鋭い守備で攻撃につなげる場面が何度かあった

8 パイエ 5.5
前半序盤はボールによく絡んで決定的なパスを供給も徐々に消えた

(→コマン 6.0)
ドリブルでの仕掛けで違いを生んだ

FW
9 ジルー 5.5
ハイボールに強さを見せるも、前線でやや孤立

(→ジニャック 5.5)
後半終了間際にポスト直撃のシュートを浴びせる。フィジカルの強さを見せていた

監督
デシャン 6.0
多くのチャンスを生み出し、内容では上回った。選手交代もハマっていた

★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
ペペ(ポルトガル)
▽GKルイ・パトリシオやW・カルバーリョらと共に鉄壁の守備を形成。負傷明けながら問題なく120分プレーし、C・ロナウド不在となった中でもディフェンスリーダーとして奮闘。

ポルトガル 1-0 フランス
【ポルトガル】
エデル(延後4)
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