【編集部コラム】最強の“矛”を手にしたペスカドーラ町田が絶対王者・名古屋オーシャンズの10連覇を阻むか
2016.06.10 21:00 Fri
▽SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017が、6月11日(土)に東京の国立代々木競技場第一体育館で開幕する。記念すべき10年目の今シーズンは、リーグの勢力図が変わる可能性を秘めている。
▽これまでFリーグは開幕した初年度から名古屋オーシャンズが9連覇。一度たりとも名古屋からリーグタイトルを奪ったチームはいない。“絶対王者”の異名をもつ名古屋は、これまでに多くの日本代表選手や世界最高と称されるフットサル・ポルトガル代表FPリカルジーニョなど有力な外国人選手を擁して、王座を守り続けてきた。
▽しかし、今シーズンはこれまでにFリーグMVPを4度、ベストファイブを5度、得点王を4度獲得してきたエースの日本代表FP森岡薫が退団。さらに、森岡と共にチーム創世期から支えてきた元日本代表FP北原亘、そしてフットサルの教科書とまで言われたポルトガル代表FPペドロコスタが現役を退いた。▽そのペドロコスタを新監督に据えて迎える10連覇がかかったシーズンだが、エースの代役として獲得したブラジル代表FPシノエが“一身上の都合”で開幕前に退団した。チームの根幹をなしてきたベテランたちがチームを去り、一気に推し進めた世代交代は絶対王者といえども危険を孕んでいる。
◆リーグタイトル奪取に燃える町田が本気の動き
▽その一方で、名古屋の牙城を崩そうと虎視眈々と準備を進めているのがペスカドーラ町田だ。Fリーグ最強守護神と言われる日本代表GKピレス・イゴールを擁する堅い守備と、FPが連動して攻め込む魅力的な戦いを見せる町田。昨シーズンは名古屋に次ぐ2位でクラブ史上初となるプレーオフに進出した。しかし経験不足からか、プレーオフでは本来の力を発揮できずに、プレーオフファイナルに進出できず、名古屋への挑戦権を失った。
▽失意に終わったシーズンを乗り越えて、今シーズンの町田は本気度が窺える。その筆頭が森岡の獲得だろう。イゴールの加入で守備に安定感が出た町田だったが、得点力不足は長年の課題。昨シーズンは、かつて得点王に輝いたFPボラを獲得するも、18ゴールに終わるなどかつての輝きを見せることはできず。そんな町田が、名古屋を退団して海外リーグへ挑戦するとの噂もあった森岡の獲得に成功したのだ。
◆レジェンドに最高の花道を
▽最強の“盾”に加え、“矛”まで手にした町田には負けられない理由がもう一つある。それは、チームの創設期から携わってきたFP甲斐修侍が今シーズン限りで現役を引退するからだ。長らく日本のフットサル界を牽引してきた“レジェンド”は、Fリーグ参入前のカスカヴェウ時代に全日本選手権での優勝(2000年)や、2001年のスーパーリーグ制覇、2005年には関東リーグ優勝など輝かしい功績を残してきた。
▽悲願のリーグ制覇に向けて舞台は整った。10年目の節目のシーズンで絶対王者の牙城を崩せるのか、今シーズンのペスカドーラ町田からは目が離せない。
《超ワールドサッカー編集部・川嶋正隆》
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◆リーグ開幕から王座を守り続ける名古屋に異変…▽これまでFリーグは開幕した初年度から名古屋オーシャンズが9連覇。一度たりとも名古屋からリーグタイトルを奪ったチームはいない。“絶対王者”の異名をもつ名古屋は、これまでに多くの日本代表選手や世界最高と称されるフットサル・ポルトガル代表FPリカルジーニョなど有力な外国人選手を擁して、王座を守り続けてきた。
▽しかし、今シーズンはこれまでにFリーグMVPを4度、ベストファイブを5度、得点王を4度獲得してきたエースの日本代表FP森岡薫が退団。さらに、森岡と共にチーム創世期から支えてきた元日本代表FP北原亘、そしてフットサルの教科書とまで言われたポルトガル代表FPペドロコスタが現役を退いた。▽そのペドロコスタを新監督に据えて迎える10連覇がかかったシーズンだが、エースの代役として獲得したブラジル代表FPシノエが“一身上の都合”で開幕前に退団した。チームの根幹をなしてきたベテランたちがチームを去り、一気に推し進めた世代交代は絶対王者といえども危険を孕んでいる。
▽その一方で、名古屋の牙城を崩そうと虎視眈々と準備を進めているのがペスカドーラ町田だ。Fリーグ最強守護神と言われる日本代表GKピレス・イゴールを擁する堅い守備と、FPが連動して攻め込む魅力的な戦いを見せる町田。昨シーズンは名古屋に次ぐ2位でクラブ史上初となるプレーオフに進出した。しかし経験不足からか、プレーオフでは本来の力を発揮できずに、プレーオフファイナルに進出できず、名古屋への挑戦権を失った。
▽失意に終わったシーズンを乗り越えて、今シーズンの町田は本気度が窺える。その筆頭が森岡の獲得だろう。イゴールの加入で守備に安定感が出た町田だったが、得点力不足は長年の課題。昨シーズンは、かつて得点王に輝いたFPボラを獲得するも、18ゴールに終わるなどかつての輝きを見せることはできず。そんな町田が、名古屋を退団して海外リーグへ挑戦するとの噂もあった森岡の獲得に成功したのだ。
◆レジェンドに最高の花道を
▽最強の“盾”に加え、“矛”まで手にした町田には負けられない理由がもう一つある。それは、チームの創設期から携わってきたFP甲斐修侍が今シーズン限りで現役を引退するからだ。長らく日本のフットサル界を牽引してきた“レジェンド”は、Fリーグ参入前のカスカヴェウ時代に全日本選手権での優勝(2000年)や、2001年のスーパーリーグ制覇、2005年には関東リーグ優勝など輝かしい功績を残してきた。
▽Fリーグ開幕後のペスカドーラ町田では、名古屋に苦杯を舐めさせられ続けたが、昨シーズンの全日本選手権優勝でペスカドーラ町田として初めてのタイトルを手にした。それだけに、現役最後のシーズンとなる今シーズンのリーグ制覇は甲斐だけでなく、全員が強く望んでいることだろう。シーズン開幕直前の発表が、それを物語っている。
▽悲願のリーグ制覇に向けて舞台は整った。10年目の節目のシーズンで絶対王者の牙城を崩せるのか、今シーズンのペスカドーラ町田からは目が離せない。
《超ワールドサッカー編集部・川嶋正隆》
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