【プレビュー】共に初の4強目指す金満対決《PSGvsマンチェスター・シティ》
2016.04.06 07:00 Wed
▽チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグ、パリ・サンジェルマン(PSG)vsマンチェスター・シティが6日の日本時間27:45からパルク・デ・プランスで開催される。
▽3年連続の対戦となったチェルシーとの因縁対決を2戦合計4-2で制したPSGは、4年連続のベスト8進出を決めた。また、国内リーグでは7節を残して史上最速優勝を飾り、早々にリーグ4連覇を達成した。直近のニース戦も見事なハットトリックで今シーズンのリーグ戦得点数を「30」の大台に乗せたイブラヒモビッチの活躍で大勝し、クラブ史上初の準決勝進出に向けて磐石の状態でシティを迎え撃つ。
▽一方、ディナモ・キエフを2戦合計3-1で破ってクラブ史上初の8強入りを決めたシティだが、インターナショナルウィーク前に行われたマンチェスター・ユナイテッドとのダービーで痛恨の敗戦を喫し、プレミア優勝争いから脱落。それでも、直近のボーンマス戦では長期離脱から戻ってきたデ・ブライネらの活躍で公式戦4試合ぶりの白星を手にし、復調の気配を見せている。
▽両者の公式戦での対戦は今回で2度目。唯一の直接対決は、2008-09シーズンのUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)のグループステージ(当時は5チームが1試合ずつ対戦する総当たり戦)。当時、ル・グエン監督が率いていたPSGと、ヒューズ監督が率いていたシティは、0-0で引き分けた。なお、そのときに在籍していた選手で現在もチームに残っているのは、シティのハートとコンパニ、サバレタの3選手のみだ。
▽パリ・サンジェルマン予想スタメン
GK:トラップ
DF:マルキーニョス、チアゴ・シウバ、ダビド・ルイス、マクスウェル
MF:ラビオ、モッタ、マテュイディ
FW:ディ・マリア、イブラヒモビッチ、カバーニ
出場停止者:なし
負傷者:MFヴェッラッティ(そ径部)、パストーレ(ふくらはぎ)、ディ・マリア(脛)
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては、そ径部に問題を抱えているヴェッラッティの欠場が決定。さらに、監督やチームメートへの侮辱発言でリザーブチーム降格となっていたDFオーリエはトップチームの練習に復帰したものの、CLで起用される可能性は低い見込みだ。また、いずれも軽傷を負っているパストーレとディ・マリアに欠場の可能性がある。
▽マンチェスター・シティ予想スタメン
GK:ハート
DF:サーニャ、オタメンディ、マンガラ、クリシ
MF:フェルナンド、フェルナンジーニョ
MF:ヘスス・ナバス、シルバ、デ・ブライネ
FW:アグエロ
出場停止者:なし
負傷者:GKハート(ふくらはぎ)、DFコンパニ(ふくらはぎ)、MFデルフ(アキレス腱)、フェルナンド(そ径部)、ヤヤ・トゥーレ(踵)、FWスターリング(そ径部)
★タクティカル・プレビュー
◆立ち上がりの主導権争いに注目
▽ボールを保持して攻撃的に戦うスタイルを志向する両チームは、比較的約束事に縛られず、豊富な資金力で獲得してきた一線級のタレントを生かして戦っている印象だ。加えて、チームを率いるブラン監督とペジェグリーニ監督の両指揮官は、選手交代などを含めて大胆さに欠ける保守的な監督であり、両者の共通点は多い。したがって、この試合ではコンディションを含めて局面における個の力が、試合展開に大きな影響を与えそうだ。その点で立ち上がりの主導権争いに注目が集まるところだ。
◆正攻法で問題なし、エースを囮に使う攻めも有効か~パリ・サンジェルマン~
▽現在のチーム状態と個々のタレントを鑑みれば、ホームで戦うPSGが相手に合わせた戦いをする必要は全くない。後方から丁寧にショートパスを繋ぎながら、アタッキングサードで違いを作れるディ・マリアやイブラヒモビッチの個人技、コンビネーションを生かして、コンパニ不在で質を欠く相手守備陣を攻略していきたい。
▽いつも通りの攻撃を続ければ、90分間を通して幾つかのチャンスを創出できるはずだが、より有効と思われるのが、イブラヒモビッチを囮に使った形の仕掛けだ。シティのセンターバックのマンガラとオタメンディは前で潰す守備を得意としている一方、2列目からの飛び出しやマークの受け渡しに難がある。したがって、イブラヒモビッチがファジーなポジショニングで片方のセンターバックを釣り出し、両センターバックの間のスペースに両ウイングやマテュイディが飛び込み、フィニッシュに絡んでいきたい。
▽守備面に関しては、相手のロングカウンターを警戒したい。ラウンド16のチェルシー戦では相手の果敢なハイプレスに苦しみ、ショートカウンターからピンチを招いていたが、前線でボールを追える選手が少ないシティ相手にその心配はない。だが、卓越したキック精度を持つデ・ブライネとシルバのミドルレンジのパスを起点に、アグエロやヘスス・ナバスが裏のスペースを狙うロングカウンターは、PSGにとっても脅威となるはずだ。そのため、両センターバックによるアグエロの監視、相手陣内でボールを奪われた際の素早い切り替えなど、リスク管理を徹底したい。
◆真っ向勝負を避けてカウンターに活路を見出せるか~マンチェスター・シティ~
▽バルセロナなど格上との対戦でも自身のスタイルを曲げないペジェグリーニ監督は、同格とみているPSGとの対戦でも、極端に守備的な采配を執る可能性は低いだろう。ただ、好調のPSGを破ってクラブ史上初の4強を目指すうえでは、現実的な采配が求められるところだ。
▽仮に真っ向勝負で挑んだ場合、中盤での主導権争いで後手に回り、予期せず押し込まれる時間が続くと思われる。元々、受けに回る戦い方を準備していれば、チーム全体に大きな混乱を招くことはないが、主導権を握りにいって逆に押し込まれれば、守備の連係の部分などで混乱が生じる可能性が高い。さらに、コンパニ不在に加え、負傷明けのハートが万全でないことを考えれば、大量失点を招いてホームで戦う2ndレグを前に突破の可能性が潰えることも考えられる。
▽したがって、敵地で行われる1stレグでは、まずは自陣でブロックを形成し、相手の攻撃を跳ね返しつつ、アグエロやデ・ブライネ、シルバの3選手を軸にロングカウンターからアウェイゴールを狙いたい。引いた場面での守備には不安が残るものの、フェルナンドとフェルナンジーニョという強さと機動力を兼ね備えた守備的MFコンビがバイタルエリアをきっちりカバーできれば、PSGといえども、そう簡単にゴールを割ることはできないはずだ。
▽3年連続の対戦となったチェルシーとの因縁対決を2戦合計4-2で制したPSGは、4年連続のベスト8進出を決めた。また、国内リーグでは7節を残して史上最速優勝を飾り、早々にリーグ4連覇を達成した。直近のニース戦も見事なハットトリックで今シーズンのリーグ戦得点数を「30」の大台に乗せたイブラヒモビッチの活躍で大勝し、クラブ史上初の準決勝進出に向けて磐石の状態でシティを迎え撃つ。
▽一方、ディナモ・キエフを2戦合計3-1で破ってクラブ史上初の8強入りを決めたシティだが、インターナショナルウィーク前に行われたマンチェスター・ユナイテッドとのダービーで痛恨の敗戦を喫し、プレミア優勝争いから脱落。それでも、直近のボーンマス戦では長期離脱から戻ってきたデ・ブライネらの活躍で公式戦4試合ぶりの白星を手にし、復調の気配を見せている。
◆パリ・サンジェルマン◆
【4-3-3】
【4-3-3】

GK:トラップ
DF:マルキーニョス、チアゴ・シウバ、ダビド・ルイス、マクスウェル
MF:ラビオ、モッタ、マテュイディ
FW:ディ・マリア、イブラヒモビッチ、カバーニ
出場停止者:なし
負傷者:MFヴェッラッティ(そ径部)、パストーレ(ふくらはぎ)、ディ・マリア(脛)
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては、そ径部に問題を抱えているヴェッラッティの欠場が決定。さらに、監督やチームメートへの侮辱発言でリザーブチーム降格となっていたDFオーリエはトップチームの練習に復帰したものの、CLで起用される可能性は低い見込みだ。また、いずれも軽傷を負っているパストーレとディ・マリアに欠場の可能性がある。
◆マンチェスター・シティ◆
【4-2-3-1】
【4-2-3-1】

GK:ハート
DF:サーニャ、オタメンディ、マンガラ、クリシ
MF:フェルナンド、フェルナンジーニョ
MF:ヘスス・ナバス、シルバ、デ・ブライネ
FW:アグエロ
出場停止者:なし
負傷者:GKハート(ふくらはぎ)、DFコンパニ(ふくらはぎ)、MFデルフ(アキレス腱)、フェルナンド(そ径部)、ヤヤ・トゥーレ(踵)、FWスターリング(そ径部)
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては、キャプテンのコンパニとスターリングの欠場が決定している。その他では、試合前々日の練習を回避したヤヤ・トゥーレに欠場の疑いがあるものの、負傷明けのハートやデルフは練習に復帰しており、起用可能なようだ。仮に、ヤヤ・トゥーレが間に合う場合は、負傷明けのデ・ブライネがベンチスタートになるはずだ。
★タクティカル・プレビュー
◆立ち上がりの主導権争いに注目
▽ボールを保持して攻撃的に戦うスタイルを志向する両チームは、比較的約束事に縛られず、豊富な資金力で獲得してきた一線級のタレントを生かして戦っている印象だ。加えて、チームを率いるブラン監督とペジェグリーニ監督の両指揮官は、選手交代などを含めて大胆さに欠ける保守的な監督であり、両者の共通点は多い。したがって、この試合ではコンディションを含めて局面における個の力が、試合展開に大きな影響を与えそうだ。その点で立ち上がりの主導権争いに注目が集まるところだ。
◆正攻法で問題なし、エースを囮に使う攻めも有効か~パリ・サンジェルマン~
▽現在のチーム状態と個々のタレントを鑑みれば、ホームで戦うPSGが相手に合わせた戦いをする必要は全くない。後方から丁寧にショートパスを繋ぎながら、アタッキングサードで違いを作れるディ・マリアやイブラヒモビッチの個人技、コンビネーションを生かして、コンパニ不在で質を欠く相手守備陣を攻略していきたい。
▽いつも通りの攻撃を続ければ、90分間を通して幾つかのチャンスを創出できるはずだが、より有効と思われるのが、イブラヒモビッチを囮に使った形の仕掛けだ。シティのセンターバックのマンガラとオタメンディは前で潰す守備を得意としている一方、2列目からの飛び出しやマークの受け渡しに難がある。したがって、イブラヒモビッチがファジーなポジショニングで片方のセンターバックを釣り出し、両センターバックの間のスペースに両ウイングやマテュイディが飛び込み、フィニッシュに絡んでいきたい。
▽守備面に関しては、相手のロングカウンターを警戒したい。ラウンド16のチェルシー戦では相手の果敢なハイプレスに苦しみ、ショートカウンターからピンチを招いていたが、前線でボールを追える選手が少ないシティ相手にその心配はない。だが、卓越したキック精度を持つデ・ブライネとシルバのミドルレンジのパスを起点に、アグエロやヘスス・ナバスが裏のスペースを狙うロングカウンターは、PSGにとっても脅威となるはずだ。そのため、両センターバックによるアグエロの監視、相手陣内でボールを奪われた際の素早い切り替えなど、リスク管理を徹底したい。
◆真っ向勝負を避けてカウンターに活路を見出せるか~マンチェスター・シティ~
▽バルセロナなど格上との対戦でも自身のスタイルを曲げないペジェグリーニ監督は、同格とみているPSGとの対戦でも、極端に守備的な采配を執る可能性は低いだろう。ただ、好調のPSGを破ってクラブ史上初の4強を目指すうえでは、現実的な采配が求められるところだ。
▽仮に真っ向勝負で挑んだ場合、中盤での主導権争いで後手に回り、予期せず押し込まれる時間が続くと思われる。元々、受けに回る戦い方を準備していれば、チーム全体に大きな混乱を招くことはないが、主導権を握りにいって逆に押し込まれれば、守備の連係の部分などで混乱が生じる可能性が高い。さらに、コンパニ不在に加え、負傷明けのハートが万全でないことを考えれば、大量失点を招いてホームで戦う2ndレグを前に突破の可能性が潰えることも考えられる。
▽したがって、敵地で行われる1stレグでは、まずは自陣でブロックを形成し、相手の攻撃を跳ね返しつつ、アグエロやデ・ブライネ、シルバの3選手を軸にロングカウンターからアウェイゴールを狙いたい。引いた場面での守備には不安が残るものの、フェルナンドとフェルナンジーニョという強さと機動力を兼ね備えた守備的MFコンビがバイタルエリアをきっちりカバーできれば、PSGといえども、そう簡単にゴールを割ることはできないはずだ。
パリ・サンジェルマンの関連記事
UEFAチャンピオンズリーグの関連記事
|
パリ・サンジェルマンの人気記事ランキング
1
レジェンドが一触即発!?アンリにポテチを全部食べられてしまったベッカムが話題「目が笑ってない」「絶対怒ってる」
元イングランド代表MFデイビッド・ベッカム氏と元フランス代表FWティエリ・アンリ氏のやり取りが話題だ。 7日チャンピオンズリーグ(CL)のグループF第4節が行われ、ミランとパリ・サンジェルマン(PSG)がサン・シーロで対戦。ホームのミランが2-1で勝利し、死の組と呼ばれるグループFは大混戦となっている。 サン・シーロでのこの一戦には、現役時代に両方のクラブでプレーし、現在はインテル・マイアミの共同オーナーを務めるベッカム氏が来場。U-21フランス代表の監督を務めるアンリ氏とともに試合を解説していた。 その中、試合前にあった2人のちょっとしたやり取りが話題に。ポテトチップスを食べていたアンリ氏。隣にいたベッカム氏は自分も食べようと思ったのかポテチの袋を受け取ったが、すでに中身は残ってなかった。 ポテチを食べられなかったベッカム氏は袋を逆さにして残っていないことを確認すると、アンリ氏を軽くにらむが、アンリ氏は最後まですっとぼけたような表情を見せていた。 サッカー界のレジェンド同士のポテトチップスを巡る争いには、ファンからも「子どもか」、「微笑ましい」、「ポテチ食べたくなった」、「目が笑ってない」、「絶対怒ってる」と多くの反響が集まっている。 ただ、イギリス『デイリー・スター』や『talkSPORT』によると、2人の争いはガチではなく、2人が食べていたポテトチップス「Lay's (レイズ)」の広告の撮影である可能性が高いようだ。 <span class="paragraph-title">【動画】ポテチを食べられてしまったベッカム</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="pt" dir="ltr">CARREGOU AÍ? Thierry Henry e David Beckham no pré-jogo de Milan x PSG no San Siro. Imagina essa dupla jogando junto! <a href="https://twitter.com/hashtag/CasaDaChampions?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#CasaDaChampions</a> <a href="https://t.co/89RfODnrrA">pic.twitter.com/89RfODnrrA</a></p>— TNT Sports BR (@TNTSportsBR) <a href="https://twitter.com/TNTSportsBR/status/1721947274077511857?ref_src=twsrc%5Etfw">November 7, 2023</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2023.11.08 12:55 Wed2
21世紀の出場試合数ランキング発表! 首位は1145試合のC・ロナウド、トップ10に日本人選手がランクイン
IFFHS(国際サッカー歴史統計連盟)が、21世紀で最もプレーした選手のランキングを発表。トップ10には日本人選手もランクインした。 様々な統計を行うIFFHS。2022年までのデータを集計し、21世紀に入ってからのプレーした試合数をもとにランキングを作成した。 対象となるのは、各国のリーグ戦やカップ戦、国際カップ戦、代表チームの試合も含まれ、全ての公式戦が対象になっている。 今回の統計では1000試合以上プレーした選手が3人に増加。首位は昨年と変わらず、サウジアラビアへ活躍の場を移したポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)となり、1145試合を記録した。 2022年に1000試合を突破したのは、ブラジル代表DFダニエウ・アウベス(UNAMプーマス)とアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)。アウベスは1033試合、メッシは1003試合となった。メッシはカタール・ワールドカップ(W杯)での試合で1000試合を超えたことになる。 そんな中、8位には日本人がランクイン。941試合に出場したMF遠藤保仁(ジュビロ磐田)だ。遠藤はガンバ大阪と磐田、そして日本代表での試合が21世紀に含まれている。なお、アジア人でも唯一となり、900試合以上を達成しているのも12名となっている。 ◆21世紀の出場試合数ランキング 合計(国内リーグ/国内カップ/国際カップ/代表) 1位:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル) 1145試合(651/93/205/196) 2位:ダニエウ・アウベス(ブラジル) 1033試合(620/115/172/126) 3位:リオネル・メッシ(アルゼンチン) 1003試合(559/102/170/172) 4位:イケル・カシージャス(スペイン) 974試合(585/57/171/161) 5位:ジョアン・モウティーニョ(ポルトガル) 958試合(563/107/142/146) 6位:ズラタン・イブラヒモビッチ(スウェーデン) 948試合(603/72/152/121) 7位:ルカ・モドリッチ(クロアチア) 947試合(569/69/146/162) 8位:遠藤保仁(日本) 941試合(606/117/66/152) 9位:チャビ・エルナンデス(スペイン) 937試合(536/95/174/132) 10位:セルヒオ・ラモス(スペイン) 935試合(534/70/151/180) 11位:アンドレス・イニエスタ(スペイン) 933試合(552/98/152/131) 12位:ロジェリオ・セニ(ブラジル) 904試合(675/71/149/9) 2023.01.12 12:45 Thu3
スパイク裏を顔面に受けたドンナルンマがひどい裂傷、数日間の離脱と追加検査に
パリ・サンジェルマンは18日、イタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマが右頬の裂傷により数日間の離脱と追加検査を行うことを発表した。 ドンナルンマは同日、リーグ・アン第16節モナコ戦に先発。17分にDFウィルフリード・シンゴのシュートをブロックすべく飛び出すと、シンゴのスパイク裏が右頬に直撃。ひどい裂傷を負っていた。 その場で医療ホッチキスにより縫合を受けたドンナルンマはこのまま交代となっていた。 PSGは22日、年内最終戦でクープドゥフランス・ラウンド64のRCランス戦を控えるが、ドンナルンマは欠場することになりそうだ。 <span class="paragraph-title">【写真】ドンナルンマが顔面を踏みつけられた瞬間</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr"> <a href="https://t.co/Rlgh0qtGkY">pic.twitter.com/Rlgh0qtGkY</a></p>— 433 (@433) <a href="https://twitter.com/433/status/1869494812258554003?ref_src=twsrc%5Etfw">December 18, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.12.19 10:00 Thu4
PSGが27年前は東京ドームで試合~野球場でサッカーが開催された/六川亨の日本サッカー見聞録
日本が6-0という大会最多ゴールで香港を下したEAFF E-1選手権。試合会場となったカシマスタジアムで観戦したファン・サポーターは4980人だった。平日のナイター(19時20分キックオフ)で、鹿嶋での開催となると宿泊施設も限られる。さらに当の日本代表には鹿島の選手が1人もいない。よく5000人近くも集まったと言っていいだろう。 横浜F・マリノスの選手が多く招集されているのだから、いっそ準ホームであるニッパツ三ツ沢球技場(約1万5000人収容)か、交通の便がいい都内の味の素フィールド西が丘(約7000人収容)で開催したほうが、まだ集客は見込めたかもしれない。 その一方で翌20日の川崎F対パリ・サンジェルマン(SG)戦が開催された国立競技場には6万4992人ものファン・サポーターが詰めかけ、6月の日本対ブラジル戦を上回る最多観客記録を更新した。 メッシはアルゼンチン代表やバルセロナ(クラブW杯)で来日しているし、ネイマールも11年のクラブW杯ではサントス(バルセロナに0-4で敗退)で、15年にはバルセロナの一員として来日しており、先月もブラジル代表の一員として来日している。 その一方でキリアン・ムバッペはイベント出演での来日はあるものの、日本でプレーするのは初めて。そして、この3人が前線に顔を揃えるだけでなく、彼ら以外にも各国の代表選手がいるだけに、多くの観客が“真夏の夜の夢"をエンジョイしようと国立に足を運んだに違いない。 そんなPSGの来日は27年ぶりだという。1995年6月に来日し、名古屋と西京極総合運動公園で、鹿島と東京ドームで対戦している。たしか「ペプシカップ1995」という名称の大会で、西京極の試合には取材に行かなかったが、東京ドームでの試合は人工芝の上に天然芝を敷いたものの、天然芝の土の部分についている肥料の匂いがとても臭く、それがドーム内に充満したことを覚えている。 来日メンバーもダビド・ジノラ、ジョージ・ウェア、ライー、パトリック・エムボマら主力選手はほとんど来日しなかった。にもかかわらず、鹿島に3-2で逆転勝ちしたはずだ。 サッカーの試合が東京ドームで行われるのは、当時としてもかなり珍しかった。当時の首都圏にはサッカー専用スタジアムというと西が丘サッカー場(現味の素フィールド西が丘)、大宮サッカー場(現NACK5スタジアム)、三ツ沢球技場(現ニッパツ三ツ沢球技場)の3つしかなかった。しかし、どのスタジアムもキャパシティが限られる。 駒沢公園オリンピック競技場は2万人を収容できるが、ナイター設備がなく、道路を挟んで病院もあるため大がかりなイベントとなると騒音の問題もあった。このため国立競技場(旧)以外となると首都圏には大人数を収容できるスタジアムは皆無に近い。このため当時は東京ドームでの開催となった。 ただ、野球場でサッカーの試合が開催されたのは95年が初めてではない。まだ大学生だった1979年8月、東京12チャンネル(現テレビ東京)開局記念10周年だったと思うが、前年のアルゼンチンW杯で優勝したアルゼンチンと、準優勝のオランダを招待して「ワールドサッカー79」という大会が、東京ドームの前身である後楽園球場で開催された。 しかしながら、いまでもアルゼンチン代表とオランダ代表を同時に招待することは、かなりハードルが高いだろう。 実際に来日したのはオランダのFCアムステルダムとアルゼンチンのCAウラカン(1940年代にはアルフレッド・ディ・ステファノが所属)。そして、なんとか78年のW杯得点王であるマリオ・ケンペスを呼ぶためスペインのバレンシアを招待し、これに日本代表と日本ユニバーシアード代表、釜本邦茂氏やラモス瑠偉氏、ジョージ与那城氏ら日本リーグ選抜の6チームによる大会が広島、大阪、東京で開催された。 東京では後楽園球場で2試合が開催されたが、大阪も試合会場は大阪球場で、かつてはプロ野球の南海ホークス、近鉄パールズ、大洋松竹ロビンスが本拠地として使用していたらしい。現在は大規模複合商業施設の「なんばパークス」として賑わっていることからもわかるように、日本において歴史のある野球場は都心のど真ん中に造られているのは羨ましい限りだ。 その後も1989年8月にはマンチェスター・ユナイテッドが来日し(主力はクラブのレジェンドで、代表ではキャプテンを務めたブライアン・ロブソン)、神宮球場で日本代表(横山ジャパン)と対戦し、1-0の勝利を収めている。 こうして振り返ると、Jリーグ誕生以前は野球場がサッカーの試合に意外と利用されていることがわかるだろう。それだけ多くの観衆を収容できるスタジアムがなかったことの裏返しでもある(さすがに甲子園球場は使用できていない)。 試合を観戦した印象としては、どの野球場も傾斜が少なく開放感があるので、サッカーの試合を見ていてもノンビリしてしまった記憶がある。攻守がはっきり分かれていて、インターバルのある野球を観戦するのには、開放感のあるボール・パークが適しているのかもしれない。 2022.07.22 22:30 Fri5