【特集】フットサル日本代表FP滝田「代表戦やJリーグを見ていると、森岡選手は別格なんだなと」《フットサル日本代表総力特集》

2016.01.23 18:00 Sat
▽2月9日、サッカーのアジアカップに当たる大会である、AFCフットサル選手権がウズベキスタンで開幕する。フットサル日本代表は、3連覇の期待がかかるだけでなく、2016年にコロンビアで開催されるフットサル・ワールドカップの出場権獲得という重要な目標を持っている。

▽そこで今回、Fリーグのペスカドーラ町田に所属し、フットサル日本代表のキャプテンを務めるFP滝田学選手にインタビューを実施。第2回は、AFCフットサル選手権に向けた話を語ってもらった。
――コロンビアW杯の出場権をかけたAFCフットサル選手権が2月9日から開幕します。3連覇の期待もかかる大事な大会ですが、まずは大会に向けた意気込みを
「代表としては3連覇よりも、まずはワールドカップの出場権獲得が大事です。当然3連覇も目指しています。アジアで一番の強い国であり続けることが、今の日本のフットサル界において大事なことだと感じています。絶対に成し遂げたいなと」

「個人的にも、Fリーグではタイトルを取ったことがなく、代表でしか取れていません。今の所、アジアで2連覇を達成していますが、これは僕らの世代でしか成し遂げていません。1つの歴史を作ったと思っていますが、3連覇してこそ本当に僕たちの世代で成し遂げた1つの大事なことだと思っています。その責任も持っています」
「今までなかなかイランに勝てませんでした。これは僕らの世代に与えられた課題でしたが、前回大会で倒せました(決勝で、2-2で迎えたPK戦の末に3-0で勝利)。ただ、まだまだ大変な相手ですし、イランももっと強くなると思います。3連覇してアジアで一番強い国であり続けることが大事です」

――ワールドカップ出場権は5枠ですが、これはポジティブな要素なのでは
「とてもポジティブに思っています。5枠と発表されたのは最近で、それまでは減らされるのではないかという緊張感がありました。枠は多いほうがいいので5枠はポジティブに捉えていますが、決して簡単なことではないです」
――出場権獲得のためにもグループステージ突破がまずは大事ですが、今回対戦する国の印象は
「マレーシアに関しては(9月に行われた)大分合宿のトレーニングマッチで対戦しました。その時の印象では、セットプレーが日本と同等かなと。ゴールへの推進力も高かったですし、その時からさらに精度も上がっていると思います。個々人の能力も高く、弱いレベルではないです」

「オーストラリアとも何度か対戦しましたが、アジアではなく欧州のチームですね。体もサイズが大きいですし、日本とは違う戦い方をしてきます」

「中でも一番強いと思われるのがカタールです。ブラジル人が5人帰化しています。いろいろな情報を総合すると、結構良いレベルのブラジル人のようです。それだけで勝てるほどフットサルは甘くないですが、相手は日本に勝てる材料はあると思っているでしょう。カタールに関しては未知数な部分もあり、シビアな戦いになると思います」
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――2014年大会に代表のキャプテンに就任されましたが、今大会のメンバーと前回大会のメンバーを比較するといかがでしょうか
「今回のメンバーは能力値、経験値の面で間違いなく前回大会よりも高いです。前回大会でもそう思っていましたが、今回はそれ以上です。今回は(ポルトガルの1部リーグに所属するベンフィカでプレーしている)逸見選手もいます」

――なかなかフットサルを見る機会がない中、1月末には東京と大阪で親善試合が行われます。みなさんに見てもらいたいポイントなどはありますか
「注目してもらいたい選手はいっぱいいますね。森岡選手や仁部屋選手は見て欲しいですね。サッカーにはいないくらいのゴールの嗅覚を持ったストライカーがフットサルにはいるということを知ってもらいたいです」

――以前に、セルジオ越後さんが、森岡選手が日本代表にいればなんて話もされていたようですが
「あながち冗談ではないと思いますよ。セルジオさんもフットサルがうまい人ですからね。おそらく見てくれているんでしょう。森岡選手ほどのゴールへのイメージ、ゴールへの執着を持ってプレーしている人がどれほどいるか。代表戦やJリーグを見ていると、森岡選手は別格なんだなと感じます。どれだけ悪いプレーをしてもゴールを決めますからね。そこは是非見てもらいたいです」

――チームとして見てもらいたいポイントは
「サッカーも一緒かもしれませんが、フットサル日本代表はより個が強くなっています。世界で見ても通用する個が揃っています。その中でも僕らの良さは献身性とアタックできるディフェンス。それだけ個を持っている選手が献身的にハードワークし続けられる部分を見てもらいたいです」

バックナンバー
星「目標の40ゴールは自分自身の能力を試す意味も」
滝田「サッカーとフットサルでは違うが、2列目から1列目へのようなイメージ」
星「代表で経験したものを信じることができれば必ず結果が出る」

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