スペイン名物記者が乾の活躍振り返る 「エイバルの素晴らしい投資。何年もプレーを楽しめ、金にもなる」

2016.01.12 01:45 Tue
10日のリーガエスパニョーラ第19節、本拠地イプルーアでのエスパニョール戦(2-1)でリーガ初ゴール及びPK獲得でエイバルの勝利に貢献したMF乾貴士だが、スペインの名物記者がその活躍を振り返っている。

名物記者の名は、トマス・グアシュ。スペインのラジオ局『カデナ・コペ』のサッカー番組でコメンターを務め、スポーツ新聞『マルカ』ではアイロニーたっぷりの連載記事を持つバルセロナ出身記者で、エスパニョールを心のクラブとしている。

グアシュは『マルカ』でエイバルvsエスパニョールの試合記事を執筆。エイバルが乾の活躍でヨーロッパリーグ出場圏内に入ったことを受けた「イプルーア-日本-ヨーロッパ」との見出しの記事で、同選手について次のように記している。

「昨日、タカシ・イヌイがエスパニョールに幅を利かせた。我々に押し寄せるこのグローバルな世界で、一人の日本人が中国のエスパニョール(同クラブは中国企業に買収されることが決定している)をなぎ倒してしまったのだ。我々はこういったことに慣れていかなくてはならない」

「エイバルは彼(イヌイ)を獲得するために20万ユーロ(30万ユーロとの報道もあり)を支払った。うまい投資だ。彼という選手のプレーを何年も楽しめ、あるいは良い金にすることもできるわけだ」

グアシュは、乾のゴール及びPK獲得の場面にも言及。レアル・マドリー指揮官となったばかりのジネディーヌ・ジダン監督を引き合いに出して評した。

「思い出してくれるかは分からないが、イヌイはジダンがアラベス相手に決めたようなゴラッソ(ファインゴール)を記録している。あれを見たのは2002-03シーズンのことだった。イヌイは右利きだからこそ左サイドに置かれ、ボールを受けると内に切れ込んで枠内にボールを入れた」

「その後同点となったが、イヌイはハビ・ロペスを切り返してかわすまで執着し続けた。地面に伏せたJ・ロペスは守備的なルーレット(ジダン監督が現役時代に得意としていたプレー)を発明し、イヌイを倒した。あまり見られないPK。しかしPKだ。そうしてキッカーのボルハ・バストンがゴールを決めた。ボルハはアトレティコからのレンタルで在籍する選手だが、これで10得点目。シメオネが擁する、ほとんどのストライカーより多くのゴールを決めている」

乾はグアシュの採点で、この試合の単独最高点となる8(10点満点)を記録。寸評は「この試合の主役」だった。


提供:goal.com

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