インシーニェ躍動でイグアインはドッピエッタ、ラツィオに圧勝のナポリが今季初勝利《セリエA》

▽20日にサン・パオロで行われたセリエA第4節のナポリvsラツィオは、ホームのナポリが5-0で勝利した。

▽前節のエンポリ戦を2-2のドローで終えて未勝利が続くナポリだが、ミッドウィークのELクラブ・ブルージュ戦で5-0の大勝。公式戦の初勝利をようやく挙げたサッリ監督は、その試合のスタメンから2人を変更し、アランとインシーニェを先発に戻した。

▽一方、前節ウディネーゼをマトリのドッピエッタで下したラツィオは、ミッドウィークのELドニプロ戦を試合終了直前の被弾でドローに持ち込まれた。ピオリ監督はドニプロ戦のスタメンから5人を変更。フェリペ・アンデルソンをベンチスタートとし、ケイタやマウリを先発に起用した。
▽前線にカジェホン、イグアイン、インシーニェを並べる[4-3-3]のシステムを採用したナポリと、マトリとケイタの2トップ、マウリをトップ下に配した従来と異なる[4-3-1-2]の布陣を採用したラツィオの一戦。昨季の最終節でCLプレーオフ出場権を懸けて熱戦を繰り広げた両者は、立ち上がりからホームのナポリがハイプレスをかけてラツィオのビルドアップを封じていく。

▽そのナポリは4分、インシーニェの絶妙なスルーパスに抜け出したイグアインがつま先でわずかにコースを変えるも、GKマルケッティに辛うじて反応される。6分にはバスタの仕掛けからラツィオに決定機を与えたが、ここはケイタのシュートミスで難を逃れた。その後もインシーニェを軸に攻勢を強めたナポリは、エースの一撃で試合を動かす。▽14分、ボックス手前でボールを拾ったイグアインが巧みな反転でマークするホードをあっさりとかわすと、GKマルケッティが一歩も動けない正確なシュートをゴール左隅に突き刺した。先制したナポリは流れを渡さずに試合の主導権を掌握。良い距離感と少ないタッチでのパス交換でリズム良くボールを動かしていく。

▽試合のペースを握るものの、なかなか追加点を奪えずにいたナポリだが、35分にインシーニェのスルーパスからボックス内に抜け出したアランが確実にシュートを決める。リードを広げたナポリは、ほぼパーフェクトな内容で前半を終えた。

▽為す術のない前半を過ごしたラツィオのピオリ監督は、ハーフタイム明けに2枚替えを敢行。ルリッチとマウリを下げ、ミリンコビッチ=サビッチとフェリペ・アンデルソンを投入する。ミリンコビッチ=サビッチをトップ下、フェリペ・アンデルソンを右サイドに配する[4-2-3-1]のシステムに変更して反撃を試みた。

▽しかし、ナポリが早々にラツィオの気概を打ち消す。48分、マウリシオをかわしてボックス内に侵入したイグアインのシュートはGKマルケッティの好反応に防がれたが、こぼれ球をインシーニェが詰めてナポリが決定的な3点目を奪った。

▽さらにナポリは59分、ラドゥの不用意なバックパスを拾ったイグアインがホードをドリブルで難なくかわしてボックス右に侵入。右足のシュートをゴール左隅に突き刺した。この直後にサッリ監督は、ハムシクを休ませてD・ロペスを、65分にドッピエッタの活躍を見せたイグアインに代えてガッビアディーニを送り出す。

▽74分にインシーニェも休ませてエル・カドゥーリを送り出したナポリは79分、アランのスルーパスからガッビアディーニが5点目を奪取する。結局、88分に意地の突破を見せたケイタの決定機をGKレイナが確実に防ぎ、ナポリが5-0の圧勝。ELクラブ・ブルージュ戦に続いて5ゴールを奪ったナポリが今季のリーグ戦初勝利を飾った。