疑惑の判定に退場者、マルセイユとリヨンの上位対決は白熱のドロー《リーグ・アン》
2015.03.16 07:37 Mon
▽リーグ・アン第29節、3位マルセイユ(勝ち点53)と首位リヨン(勝ち点57)の上位対決が、15日にベロドロームで開催され、0-0の引き分けに終わった。
▽マルセイユは、リーグ戦4試合未勝利と調子を落としていたものの前節、トゥールーズ相手に6-1で大勝。5試合ぶりに白星を取り戻し、優勝戦線に踏み止まった。迎えた今節は、勝ち点4差で追う首位のリヨンをホームに迎えた。知将ビエルサ監督はリヨンの2トップに対して、お馴染みの[3-3-3-1]の布陣を採用。前線にはリーグ得点ランキング2位(16ゴール)のジニャックやトヴァン、A・アイェウが並んだ。
▽一方のリヨンは前節、フェキルとラカゼットの2トップの活躍でモンペリエを一蹴し首位をキープした。だが、2位のパリ・サンジェルマンとの勝ち点差はわずかに「1」と、今節の結果次第で首位の座が入れ替わる状況。フルニエ監督は敵地でのビッグマッチに向けてリーグ得点ランキング首位(23ゴール)を独走するラカゼットやフェキル、ゴナロンや現状のベストメンバーを起用した。
▽熱狂的なホームサポーターの大歓声に後押しされたホームのマルセイユがアグレッシブな入りを見せる。高い位置から激しいプレスを仕掛けるマルセイユは、開始3分にショートカウンターからボックス右に抜け出したジニャックがニアポストを狙ってシュートする。だが、このシュートはGKアンソニー・ロペスの好守に遭う。
▽一方、丁寧なシュートパスで相手のハイプレスをいなすリヨンも鋭いカウンターからゴールに迫る。7分、相手陣内中央を持ち上がったフェリのラストパスに抜け出したラカゼットがボックス内でGKと一対一を迎えるが、ここは素早いレスポンスを見せたGKマンダンダに軍配が上がった。
▽前半半ば以降、守勢に回ったリヨンは前半終盤にゲザルが負傷し、ヌジエとの交代でピッチを後にするなど、流れが悪い。それでも、守護神の活躍で前半をゴールレスで終えた。
▽迎えた後半も拮抗した展開となった。ハーフタイムで攻守のバランスを修正したリヨンは前半同様に中盤で相手のパスを引っ掛け、そこからフェキルやラカゼットの推進力を生かして相手ゴールに迫った。
▽対してマルセイユは51分にペイエが強烈なミドルシュートで相手GKにセーブを強いるなど、変化を付けた仕掛けからゴールを目指した。さらにビエルサ監督は、消耗の激しいサイドのトヴァンとジャ・ジェジェを下げてオカンポスとアロエを投入した。
▽すると、マルセイユは71分に絶好の先制機を迎える。相手陣内右サイドでDFと入れ替わったジニャックがそのままドリブルでボックス内に進入し、右足のシュートを放つ。だが、このシュートは惜しくも左ポストを叩き、待望の先制点とはならなかった。
▽その後も一進一退の攻防が続く中、戦況を動かす2つの決定的な出来事が起きる。83分、マルセイユはセットプレーの流れからペイエの入れた左クロスをファンニが頭で合わせる。これに反応したオカンポスが相手GKと交錯しながら身体ごとボールをゴールネットに押し込みにかかる。
▽すると、A・ロペスの身体の上を通過したボールがゴールラインを越える。待望の先制点に沸くマルセイユの選手たちだったが、主審と副審が協議した結果、ボールがゴールラインを完全に割っていないとの判定でこのゴールが取り消しに。さらにこの微妙な判定にヒートアップしたモレルが直後にゴナロンへ危険なタックルを見舞い、一発レッドで退場となってしまう。
▽この2つのアクシデントを受け、試合終盤にかけては数的優位のリヨンがホームチームを圧倒する。だが、ボックス付近でトリッソが放った2本の決定的なシュートは相手GKマンダンダのビッグセーブに遭い、試合はゴールレスのままタイムアップ。疑惑の判定に退場者まで出た白熱の上位対決は、両者痛み分けの結果に終わった。
▽マルセイユは、リーグ戦4試合未勝利と調子を落としていたものの前節、トゥールーズ相手に6-1で大勝。5試合ぶりに白星を取り戻し、優勝戦線に踏み止まった。迎えた今節は、勝ち点4差で追う首位のリヨンをホームに迎えた。知将ビエルサ監督はリヨンの2トップに対して、お馴染みの[3-3-3-1]の布陣を採用。前線にはリーグ得点ランキング2位(16ゴール)のジニャックやトヴァン、A・アイェウが並んだ。
▽一方のリヨンは前節、フェキルとラカゼットの2トップの活躍でモンペリエを一蹴し首位をキープした。だが、2位のパリ・サンジェルマンとの勝ち点差はわずかに「1」と、今節の結果次第で首位の座が入れ替わる状況。フルニエ監督は敵地でのビッグマッチに向けてリーグ得点ランキング首位(23ゴール)を独走するラカゼットやフェキル、ゴナロンや現状のベストメンバーを起用した。
▽一方、丁寧なシュートパスで相手のハイプレスをいなすリヨンも鋭いカウンターからゴールに迫る。7分、相手陣内中央を持ち上がったフェリのラストパスに抜け出したラカゼットがボックス内でGKと一対一を迎えるが、ここは素早いレスポンスを見せたGKマンダンダに軍配が上がった。
▽その後も攻守の切り替えが早い白熱のオープンゲームが続く。13分にはボックス右に抜け出したジニャックの粘りからA・アイェウにシュートチャンスも、ここは果敢に飛び出したA・ロペスに阻まれる。さらに徐々に押し込んだマルセイユは29分、メンディの絶妙な左クロスをゴール前のジニャックが頭で合わせる。だが、このヘディングシュートはわずかに枠の右に逸れた。
▽前半半ば以降、守勢に回ったリヨンは前半終盤にゲザルが負傷し、ヌジエとの交代でピッチを後にするなど、流れが悪い。それでも、守護神の活躍で前半をゴールレスで終えた。
▽迎えた後半も拮抗した展開となった。ハーフタイムで攻守のバランスを修正したリヨンは前半同様に中盤で相手のパスを引っ掛け、そこからフェキルやラカゼットの推進力を生かして相手ゴールに迫った。
▽対してマルセイユは51分にペイエが強烈なミドルシュートで相手GKにセーブを強いるなど、変化を付けた仕掛けからゴールを目指した。さらにビエルサ監督は、消耗の激しいサイドのトヴァンとジャ・ジェジェを下げてオカンポスとアロエを投入した。
▽すると、マルセイユは71分に絶好の先制機を迎える。相手陣内右サイドでDFと入れ替わったジニャックがそのままドリブルでボックス内に進入し、右足のシュートを放つ。だが、このシュートは惜しくも左ポストを叩き、待望の先制点とはならなかった。
▽その後も一進一退の攻防が続く中、戦況を動かす2つの決定的な出来事が起きる。83分、マルセイユはセットプレーの流れからペイエの入れた左クロスをファンニが頭で合わせる。これに反応したオカンポスが相手GKと交錯しながら身体ごとボールをゴールネットに押し込みにかかる。
▽すると、A・ロペスの身体の上を通過したボールがゴールラインを越える。待望の先制点に沸くマルセイユの選手たちだったが、主審と副審が協議した結果、ボールがゴールラインを完全に割っていないとの判定でこのゴールが取り消しに。さらにこの微妙な判定にヒートアップしたモレルが直後にゴナロンへ危険なタックルを見舞い、一発レッドで退場となってしまう。
▽この2つのアクシデントを受け、試合終盤にかけては数的優位のリヨンがホームチームを圧倒する。だが、ボックス付近でトリッソが放った2本の決定的なシュートは相手GKマンダンダのビッグセーブに遭い、試合はゴールレスのままタイムアップ。疑惑の判定に退場者まで出た白熱の上位対決は、両者痛み分けの結果に終わった。
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