史上初の4冠を目指す名古屋と初優勝を目指す神戸が決勝進出!《PUMA CUP 2015》

2015.03.14 19:35 Sat
▽13日、東京・国立代々木競技場第一体育館でPUMA CUP 2015(第20回全日本フットサル選手権大会)の準決勝2試合が行われた。
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▽準決勝第1試合では、準々決勝で府中アスレティックFCに勝利したペスカドーラ町田と、シュライカー大阪に勝利したデウソン神戸が対戦した。試合は、「ゲームの中で勝たなければいけなかった試合」(神戸・小川亮監督)、「ゲームで決め切れなかったのが全て」(町田・篠崎隆樹)と両者が語ったように、互いにチャンスを作り出しながらも決めきれない展開となった。▽そんな中、先手を奪ったのは町田。4分にカウンターから抜け出した篠崎が、森谷優太とのパス交換からシュートを流し込んでリードを奪った。追いかける神戸は、小川監督が「ミスがあっても下を向くことはなかった」と言うように自分たちのスタイルであるピヴォ(サッカーでいうFW)にボールを集めながら攻撃を展開していく。対する町田は「相手のスタイルからの攻撃をうまく凌いでカウンター」(篠崎)から追加点を狙いにいった。
▽すると13分、町田にアクシデントが起こる。滝田学が相井忍の突破を、手で阻んでしまい退場処分となる。さらに町田はこのプレーで5ファウルとなり、次の直接FKに価するファウルから神戸に第二PKが与えられる状況になった。一気に優位に立った神戸だったが、GKイゴールを中心に体を張った気迫あふれるプレーを見せる町田のブロックを崩せずに前半を終える。

▽迎えた後半は、立ち上がりから神戸が押し気味に試合を進めていくと、ついにGKイゴールの牙城を崩す。GK小野寺優介を使ったプレス回避から一気にカウンターに持ち込むと、左サイドの渡井が入れたパスをゴール前で西谷良介が落ち着いて蹴り込んだ。タイスコアに戻った試合は、前半と同様に互いにチャンスを活かせないまま40分が終了。迎えた延長戦も、互いに決め手を欠き勝敗を決することはできず。勝負の行方はPK戦に委ねられた。
▽そのPK戦では先行の神戸が3人全員成功したのに対して、町田は3人目のキッカーを務めた森谷のシュートがGK小野寺にセーブされて勝負あり。試合後の小川監督が「選手たちが作ってくれる良い雰囲気が運を引き寄せた」と振り返るように、ベンチの選手を含めて全員で声を出して最後まで戦い抜いた神戸に勝利が転がり込む結果となった。勝利した神戸はクラブ史上初の決勝戦へ、敗れた町田は2年連続の3位決定戦に回ることになった。

▽準々決勝第2試合では、フウガドールすみだに勝利したバルドラール浦安と、バサジィ大分に勝利した名古屋オーシャンズが激突した。立ち上がりは落ち着いた展開となる中、徐々に名古屋が攻勢を強めていく展開となった。しかし、浦安も組織で守って名古屋の攻撃をかわしていくと、8分にカウンターから完山徹一がネットを揺らして先取点をもぎ取る。

▽しかし直後、名古屋のエースが個人技で魅せる。ボールを持った森岡薫がやや強引にドリブルを開始すると、3人の選手を引きつれながらシュートに持ち込む。これはGK藤原潤にセーブされるも、こぼれ玉を拾ったラファエルサカイが楽々と押し込んで名古屋が同点弾を奪った。

▽「早い段階で同点に追い付ければこちらに勢いが出て逆転できると思った」と森岡が振り返るように、名古屋は12分に逆転する。右サイドでボールを持ったセルジーニョからの浮き玉のパスを、左サイドの渡邉知晃が角度のない位置から豪快なボレーシュートで沈めた。

▽この2失点を振り返った浦安の米川正夫監督は「組織として守れてはいたが、あれをどうやったら防げるのかという感じ。(名古屋の1点目は)カバーもいる中でシュートまで持ち込まれて、こぼれたところを決められた。ボレーシュートも角度のない位置から決められている」とコメント。予想を上回る名古屋の個人能力の高さに脱帽した。

▽しかし浦安も「チャンスの数が向こうに多いのは当然。しかし、こちらもチャンスを作れていた」と米川監督が言うように、カウンターやセットプレーから決定機を作る。残り5分50秒からは星翔太をGKに置いたパワープレーを開始すると、その流れから高橋健介に立て続けに2つの決定機が訪れるが決めきれず。結局試合はそのまま3-1で終了し、史上初の4冠を目指す名古屋が、神戸との決勝戦を迎える。一方、敗れた浦安は、2年連続となる町田との3位決定戦に臨む。

◆準決勝結果
町田 1-1(PK:2-3) 神戸
浦安 1-3 名古屋

◆3位決定戦対戦カード
町田 vs 浦安(12:00)

◆決勝対戦カード
神戸 vs 名古屋(15:00)

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