ファン・ハール采配的中のオランダがコスタリカとのPK戦を制して4強《ブラジル・ワールドカップ》
2014.07.06 08:10 Sun
▽ブラジル・ワールドカップ準々決勝のオランダ代表vsコスタリカ代表がサルバドールのアレーナ・フォンチ・ノヴァで行われ、延長戦をゴールレスドローで終えて迎えたPK戦を4-3で制したオランダが準決勝に進出した。
▽ファン・ハール監督による手堅いカウンター戦術を武器に悲願の初優勝へまい進するオランダは、試合終盤の2発によって制した決勝トーナメント1回戦のメキシコ戦から先発2選手を変更。攻撃的な[3-4-3]の布陣を採用し、前線は右からロッベン、ファン・ペルシ、デパイと並べた。対するコスタリカは、FWキャンベルやMFルイスら主力が先発に名を連ね、現状のベストメンバーで挑んだ。
▽気温26℃、湿度81%のコンディションで始まった試合は、戦前の予想通りに序盤からオランダがポゼッションを支配する。3バックの球出しからスナイデルを経由してビルドアップするオランダは、デパイとロッベンのドリブルを有効的に活用しながら、コスタリカの守備ブロックを破りにかかる。
▽立ち上がりは攻めあぐねたオランダだが、徐々に選手の距離感をアジャストしていくと、21分に最初の決定機を得る。右サイドからカイトが上げたクロスをゴール正面で受けたデパイが、ボックス左のファン・ペルシにボールを渡す。ファン・ペルシは豪快に左足を振り抜いたが、鋭いシュートはGKケイロル・ナバスにセーブされた。
▽ハーフタイムにかけても試合の主導権を握るオランダは29分、ファン・ペルシのラストパスをボックス左で受けたデパイがシュートに持ち込む。しかし、このシュートもGKケイロル・ナバスのファインセーブに遭って先制とはならない。
▽さらに39分には、セットプレーからゴールに近づく。ゴール正面の約23m地点でFKを獲得すると、スナイデルが直接狙ったが、枠の左に飛んだボールはGKケイロル・ナバスに横っ飛びではじき出された。
▽両者ともにゴールレスのまま迎えた後半も前半と同様の展開となる。コスタリカは前半よりも攻撃への比重を置いたものの、ポゼッション力で勝るオランダが試合の主導権を掌握する。しかし、オランダは両ウイングバックが良い形で攻撃に絡むことができず、なかなか決定機を創出できない。
▽状況をみかねたファン・ハール監督は、75分にデパイを下げて同ポジションにレンスを投入。攻撃の活性化を図る。すると、両者通じて後半最初のビッグチャンスをオランダが演出する。81分、ボックス左角で得たFKでキッカーを務めたスナイデルが直接ゴールを狙う。ニアサイドを狙ったシュートが壁を越えてゴールマウスへ向かったが、これは左ポストに直撃。試合の均衡を破ることはできない。
▽後半最初の決定機で勢いに乗ったオランダは続く84分、ボックス右でボールを受けたファン・ペルシが強烈なシュートを枠内に放つも、GKケイロル・ナバスに正面で弾かれる。さらにアディショナルタイムには左サイドからブリントが上げたクロスをファーサイドのファン・ペルシが合わせる。しかし、コスタリカ守備陣の決死のブロックに弾かれたシュートはバーに直撃し、後半終了。試合はゴールレスのまま延長戦にもつれ込んだ。
▽迎えた延長戦、オランダは前半4分に左CKを頭で合わせたフラールがシュートを枠内に飛ばすも、ここもGKケイロル・ナバスのセーブに遭う。PK戦に持ち込まれたくないファン・ハール監督は、延長前半終了後にマルティンス・インディを下げてフンテラールを投入。前線に右からロッベン、フンテラール、ファン・ペルシ、レンスと並べる[4-2-4]の布陣でゴールをこじ開けにかかった。
▽しかし、延長後半12分に決定機を得たのはコスタリカ。ボックス内でデ・フライのマークを振り切った途中出場のウレーニャが枠内シュートに持ち込んだが、GKシレッセンにセーブされる。逆にオランダは直後の延長後半14分、ボックス左角付近からスナイデルが放ったミドルシュートがファーサイドのバーに直撃。結局、勝負の行方はPK戦に委ねられた。
▽PK戦では、延長後半終了間際に投入されたオランダのGKクルルがコスタリカのPK2本をストップする大活躍を披露する。一方、後攻のオランダは4人のキッカー全員がシュートを沈め、4-3で勝利。ファン・ハール采配が的中し、2大会連続となるベスト4進出を果たした。
▽ファン・ハール監督による手堅いカウンター戦術を武器に悲願の初優勝へまい進するオランダは、試合終盤の2発によって制した決勝トーナメント1回戦のメキシコ戦から先発2選手を変更。攻撃的な[3-4-3]の布陣を採用し、前線は右からロッベン、ファン・ペルシ、デパイと並べた。対するコスタリカは、FWキャンベルやMFルイスら主力が先発に名を連ね、現状のベストメンバーで挑んだ。
▽気温26℃、湿度81%のコンディションで始まった試合は、戦前の予想通りに序盤からオランダがポゼッションを支配する。3バックの球出しからスナイデルを経由してビルドアップするオランダは、デパイとロッベンのドリブルを有効的に活用しながら、コスタリカの守備ブロックを破りにかかる。
▽立ち上がりは攻めあぐねたオランダだが、徐々に選手の距離感をアジャストしていくと、21分に最初の決定機を得る。右サイドからカイトが上げたクロスをゴール正面で受けたデパイが、ボックス左のファン・ペルシにボールを渡す。ファン・ペルシは豪快に左足を振り抜いたが、鋭いシュートはGKケイロル・ナバスにセーブされた。
▽ハーフタイムにかけても試合の主導権を握るオランダは29分、ファン・ペルシのラストパスをボックス左で受けたデパイがシュートに持ち込む。しかし、このシュートもGKケイロル・ナバスのファインセーブに遭って先制とはならない。
▽さらに39分には、セットプレーからゴールに近づく。ゴール正面の約23m地点でFKを獲得すると、スナイデルが直接狙ったが、枠の左に飛んだボールはGKケイロル・ナバスに横っ飛びではじき出された。
▽両者ともにゴールレスのまま迎えた後半も前半と同様の展開となる。コスタリカは前半よりも攻撃への比重を置いたものの、ポゼッション力で勝るオランダが試合の主導権を掌握する。しかし、オランダは両ウイングバックが良い形で攻撃に絡むことができず、なかなか決定機を創出できない。
▽状況をみかねたファン・ハール監督は、75分にデパイを下げて同ポジションにレンスを投入。攻撃の活性化を図る。すると、両者通じて後半最初のビッグチャンスをオランダが演出する。81分、ボックス左角で得たFKでキッカーを務めたスナイデルが直接ゴールを狙う。ニアサイドを狙ったシュートが壁を越えてゴールマウスへ向かったが、これは左ポストに直撃。試合の均衡を破ることはできない。
▽後半最初の決定機で勢いに乗ったオランダは続く84分、ボックス右でボールを受けたファン・ペルシが強烈なシュートを枠内に放つも、GKケイロル・ナバスに正面で弾かれる。さらにアディショナルタイムには左サイドからブリントが上げたクロスをファーサイドのファン・ペルシが合わせる。しかし、コスタリカ守備陣の決死のブロックに弾かれたシュートはバーに直撃し、後半終了。試合はゴールレスのまま延長戦にもつれ込んだ。
▽迎えた延長戦、オランダは前半4分に左CKを頭で合わせたフラールがシュートを枠内に飛ばすも、ここもGKケイロル・ナバスのセーブに遭う。PK戦に持ち込まれたくないファン・ハール監督は、延長前半終了後にマルティンス・インディを下げてフンテラールを投入。前線に右からロッベン、フンテラール、ファン・ペルシ、レンスと並べる[4-2-4]の布陣でゴールをこじ開けにかかった。
▽しかし、延長後半12分に決定機を得たのはコスタリカ。ボックス内でデ・フライのマークを振り切った途中出場のウレーニャが枠内シュートに持ち込んだが、GKシレッセンにセーブされる。逆にオランダは直後の延長後半14分、ボックス左角付近からスナイデルが放ったミドルシュートがファーサイドのバーに直撃。結局、勝負の行方はPK戦に委ねられた。
▽PK戦では、延長後半終了間際に投入されたオランダのGKクルルがコスタリカのPK2本をストップする大活躍を披露する。一方、後攻のオランダは4人のキッカー全員がシュートを沈め、4-3で勝利。ファン・ハール采配が的中し、2大会連続となるベスト4進出を果たした。
PR
オランダ代表の関連記事
ワールドカップの関連記事
|
オランダ代表の人気記事ランキング
1
王者スペインvsオランダに、イタリアvsドイツ! UNL決勝Tおよび各PO対戦カードが決定
UEFAネーションズリーグ2024-25の決勝トーナメントおよび各プレーオフの抽選会が実施された。 今月のインターナショナルマッチウィークでグループリーグの全日程が終了したなか、22日にはグループAの各グループ上位2チームが参戦する決勝トーナメントおよび昇降格を懸けたプレーオフの対戦カードを決める抽選会がスイスのニヨンで実施された。 注目のUNL準々決勝ではグループAの4グループの首位チームと2位チームが対戦するレギュレーションの中で、グループ4・首位で前大会王者のスペインがグループ3・2位のオランダと対戦。グループ2・首位のフランスはグループ1・2位のクロアチアと、グループ1・首位のポルトガルはグループ4・2位のデンマークと。グループ3・首位のドイツはグループ2・2位のイタリアとの対戦が決定した。 なお、UNLファイナルズ進出を懸けた準々決勝2試合は2025年3月20日、同23日に開催予定で、1stレグを2位チームのホームで、2ndレグを首位チームのホームで開催する。 今回決定したUNL決勝トーナメントおよび各プレーオフの対戦カードは以下の通り。 ◆UNL準々決勝 オランダ vs スペイン[1] クロアチア vs フランス[2] デンマーク vs ポルトガル[3] イタリア vs ドイツ[4] ◆UNL準決勝 [4]の勝者 vs [3]の勝者[5] [1]の勝者 vs [2]の勝者[6] ◆UNL決勝3位決定戦 [5]の勝者 vs [6]の勝者 ◆UNL3位決定戦 [5]の敗者 vs [6]の敗者 ◆リーグAvsリーグB プレーオフ トルコ vs ハンガリー ウクライナ vs ベルギー オーストリア vs セルビア ギリシャ vs スコットランド ◆リーグBvsリーグC プレーオフ コソボ vs アイスランド ブルガリア vs アイルランド アルメニア vs ジョージア スロバキア vs スロベニア ◆リーグCvsリーグD プレーオフ ジブラルタル vs ラトビア マルタ vs ルクセンブルク 2024.11.22 21:10 Fri2
ラストプレー被弾のドイツがハンガリーとドローも無敗でGSを終える!オランダは降格のボスニア・Hとドロー【UNL】
UEFAネーションズリーグ(UNL)リーグA・グループ3最終節の2試合が19日に欧州国内で行われた。 前節のボルニア・ヘルツェゴビナ代表戦を7-0と圧勝しグループ首位通過を決めたドイツ代表は、アウェイでハンガリー代表と対戦し1-1の引き分けに終わった。 昇降格プレーオフ行きの決まった3位ハンガリーに対し、ドイツはボルニア・ヘルツェゴビナ戦からキミッヒとアンドリッヒ以外の先発メンバー9人を変更。最前線にニャブリ、2列目にサネ、ブラント、ヒューリッヒを並べた[4-2-3-1]で試合に臨んだ。 前半はなかなか決定機までボールを運べなかったドイツだが、後半立ち上がりの60分にチャンスを迎える。サネとのパス交換でDFの裏に抜け出したブラントがゴールネットを揺らしたが、これはオフサイドの判定となる。 直後にハヴァーツ、ヴィルツ、ムシアラを投入する3枚替えを敢行したドイツは63分、ムシアラのパスを左サイド高い位置で受けたゴセンスがダイレクトクロスを供給。相手DFにディフレクトしたボールをハヴァーツが左足ボレーで合わせたが、これは右ポストに弾かれた。 その後も一進一退の展開が続くなか、ドイツは77分にセットプレーの流れから待望の先制点を奪う。ヴィルツの左CKをファーサイドに走り込んだシュロッターベックがダイビングヘッドで合わせると、GKディブスが弾いたボールを最後はゴール前のフェリックス・エンメチャが右足で押し込んだ。 このまま試合終了かと思われたが、ドイツは95分に追いつかれる。シャーファーのシュートのこぼれ球をボックス手前で拾ったカタが右足を振り抜くと、このシュートがDFコッホの腕に当たる。 主審は一度プレーを流したが、その後のオンフィールドレビューでコッホのハンドが認められ、ハンガリーがPKを獲得。これをソボスライがゴール右に決めた。 結局、試合はそのまま1-1でタイムアップ。ラストプレー被弾でドローとなったドイツだが、無敗でグループリステージを突破した。 また、グループ2位でのリーグA残留を決めたオランダ代表は、アウェイで降格の決まったボルニア・ヘルツェゴビナと対戦し1-1の引き分けに終わった。 オランダは24分、ショートコーナーの返しを受けたラングが左クロスを供給すると、ゴール前で競り合ったブロビーがヘディングでゴールに叩き込み、先制点を奪った。 1点リードで前半を終えたオランダだったが、後半半ばの67分に細かなパスワークで守備を翻弄されると、ジェコのシュートのこぼれ球をデミロビッチに頭で越し込まれ、同点に追いつかれた。 結局、試合はそのまま1-1の引き分けで終了。オランダは最終戦を勝利で飾ることができなかった。 ◆リーグA・グループ3最終節 結果 ハンガリー代表 1-1 ドイツ代表 【ハンガリー】 ドミニク・ソボスライ(後54)【PK】 【ドイツ】 フェリックス・エンメチャ(後32) ボスニア・ヘルツェゴビナ代表 1-1 オランダ代表 【ボスニア・ヘルツェゴビナ】 エルメディン・デミロビッチ(後23) 【オランダ】 ブライアン・ブロビー(前24) 2024.11.20 07:15 Wed3
「サッカーのことはどうでもよくなった」緊急事態に動じず大勝も…オランダ指揮官は立ち上がりに苦言「本当に不可解なスタート」
オランダ代表のロナルド・クーマン監督が勝利を振り返った。オランダ『AD』が伝えた。 UEFAネーションズリーグ(UNL)のリーグA・グループ3を戦うオランダは、16日の第5節でハンガリー代表とアウェイ戦。グループ2位につけるなか、1試合残しての準々決勝進出を目指した。 試合は序盤、ハンガリーのアシスタントコーチを務めるアダム・サライ氏がベンチで倒れるアクシデント。試合が再開されると、直前のハンドで得たPKをFWワウト・ヴェグホルストが決め、9分にオランダが先制する。 前半アディショナルタイムにはFWコーディ・ガクポがPKを成功させて追加点。後半にはDFデンゼル・ダンフリースのボレーやMFトゥン・コープマイネルスのヘディングで得点を重ね、4-0の勝利を収めた。 この結果、グループ2位での準々決勝進出を決めたクーマン監督。すでに無事が確認されているが、アダム・サライ氏のアクシデントには動揺したと試合後に明かしている。 「私には見えなかったが、何か悪いことが起こっているのはすぐにわかった。ショックを受け、サッカーのことはどうでもよくなった」 一方、先手こそ取ったものの立ち上がりが悪かったと言及。守備面の課題を挙げている。 「本当に不可解なスタートだった。とにかく守備面での強度が足りなかったと思う。前半はハンガリーが簡単に2ゴールを奪うこともできた」 また、準々決勝進出決定については、「満足というのは重要な言葉だ。なぜなら、我々はそこにいるべきだからだ」とコメント。19日にはグループ最終戦のボスニア・ヘルツェゴビナ代表戦に臨む。 <span class="paragraph-title">【動画】ダンフリースのボレー弾など4発! オランダvsハンガリー ハイライト</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="ZdscWdOBh04";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.11.17 14:45 Sun4
UNLグループ2位確定のオランダ代表、ファン・ダイクとF・デ・ヨングが最終節前に早期離脱
オランダサッカー協会(KNVB)は18日、オランダ代表の主力2選手の早期離脱を発表した。 オランダは、19日に行われるUEFAネーションズリーグ(UNL)2024-25のリーグAグループ3最終節のボスニア・ヘルツェゴビナ代表戦を前に、グループ2位が確定。 消化試合となる最終節では控え選手や若手選手の起用が見込まれており、リバプールのDFヴィルヒル・ファン・ダイク、バルセロナのMFフレンキー・デ・ヨングの主力2選手の早期離脱が認められた。 ロナルド・クーマン監督は「フレンキーとヴィルヒルの両者にとって、現時点ではトレーニングキャンプを離れる方が良いだろう。この決定は医学的な理由から下されたが、もちろんプレーヤーの利益が最優先だ」と、両選手の離脱について説明している。 2024.11.19 06:30 Tue5