フランスがドローで首位通過 エクアドルは南米で唯一のGS敗退《ブラジル・ワールドカップ》

▽ブラジル・ワールドカップのグループE最終節、エクアドル代表vsフランス代表が25日にエスタディオ・ド・マラカナンで開催され、0-0で終了した。この結果、フランスがグループ首位通過を決め、エクアドルの敗退が決定した。

▽2連勝で決勝トーナメント進出をほぼ手中に収めているフランスは、5-2と大勝した第2節のスイス戦から先発6選手を変更。2試合で3ゴールと好調のFWベンゼマのほか、グリーズマンやポグバ、シュナイデルランがスタートからピッチに立った。一方、グループステージ突破に向けて勝利が欲しい1勝1敗のエクアドルは、2試合で3ゴールと波に乗るFWエネル・バレンシアに期待が懸かった。

▽28℃の晴れというコンディションで始まった試合の序盤は、ポゼッションを高めて能動的に仕掛けていくフランスと、縦に早いカウンターでゴールを狙うエクアドルという構図になる。その中で、より攻勢に出たのはフランスで、左サイドバックに入ったディーニェのオーバーラップやM・シッソコのミドルシュートから先制点を狙った。

▽ハーフタイムにかけても、同様の展開が続く。この試合における最初の決定機は38分、フランスがセットプレーから演出した。左サイドからのFKでグリーズマンがゴール前に入れたクロスをポグバが頭で合わせる。このシュートはゴール左上に飛んだが、GKドミンゲスのファインセーブに遭った。

▽一方のエクアドルは、41分に反撃。左サイドのアローヨが上げたクロスをゴール前のE・バレンシアが驚異的なジャンプ力を見せて頭で合わせたが、威力が足りずGKロリスに処理される。結局、両者1度ずつの決定機を決めきれなかった前半はゴールレスのまま終了した。

▽選手交代なしで迎えた後半、先にチャンスをつくったのはフランスだった。開始早々の47分、右サイド深くからサーニャが上げたクロスをゴール前に走り込んだグリーズマンが左足で合わせる。シュートは枠内に飛んだが、GKドミンゲスにセーブされた後にバーに直撃し、先制とはならなかった。

▽チャンスを生かせなかったフランスだが、直後には相手の危険なプレーから数的優位を得る。50分にディーニェに対して足裏でチャレンジしたバレンシアに一発レッドカードが提示され、エクアドルが残りの約40分を10人で戦うことになった。

▽その後、フランスのデシャン監督は67分にマテュイディに代えてジルーを投入し、より攻撃的にゴールを奪いにいく。しかし、73分にM・シッソコのクロスからポグバが放ったヘディングシュートはわずかに枠外。84分に演出した決定機ではゴール正面でベンゼマが放ったシュートのコースが甘く、GKドミンゲスのセーブに遭う。さらに、終盤に途中出場のレミが放った決定的なシュートもGKドミンゲスにセーブされた。

▽結局、試合はそのままゴールレスドローで終了。他会場で行われた試合ではスイスがホンジュラスに3-0で勝利したため、エクアドルの敗退が決定した。エクアドルは、今大会における南米国の中で唯一、グループステージ突破を果たすことができなかった。一方、3試合で勝ち点7としたフランスは首位通過を決め、30日に行われる決勝トーナメント1回戦でナイジェリアと対戦することとなった。