プレビュー:イタリア相手に再びアップセットを狙うコスタリカ《イタリアvsコスタリカ》

2014.06.20 19:00 Fri
▽第1節でウルグアイがコスタリカに敗れる波乱が起きたグループD。第2節では、初戦で勝ち点3を獲得したイタリアとコスタリカの両者が、20日の日本時間25:00からレシフェのアレーナ・ペルナンブーコで対戦する。前日の試合でウルグアイに敗れたイングランドが苦しい状況となったグループDにおいて、今回の勝者が決勝トーナメント進出に大きく前進できる。

▽強豪・イングランドとの初戦に勝利したイタリアは、グループDの中で優位な立場を得た。その初戦は、立ち上がりこそイングランドのスピード感溢れる攻撃に圧されたが、ピルロを中心にポゼッションを高め、マルキジオの勝負強さが光るミドルシュートで先制。すぐさま同点とされたが、バロテッリの勝ち越し弾を最後まで守り切り、初戦で貴重な勝ち点3を手に入れた。イタリアとしては、連勝を飾って勝ち点を6にまで積み上げ、最終節のウルグアイ戦を迎えたいところだ。

▽対するコスタリカは、死のグループに波乱を起こす素晴らしいスタートを切った。ウルグアイ戦はPKで先制されたものの、スアレスを欠いていたとはいえカバーニやフォルランを擁する相手の攻撃を抑え込み、後半に3ゴールを奪って見事な逆転勝利。ワールドカップの優勝経験がある3強に割って入った。初戦の下克上で勢いに乗るチームは、イタリアから2戦連続のアップセットを狙う。

★イタリアは再び過酷な環境
▽両者の対戦成績は、1994年の国際親善試合で対戦した一度きり。その試合はイタリアが勝利したが、今回の一戦に関して参考にはならない。一方、高温多湿のマナウスで初戦を戦ったイタリアは、第2節でも同様の気候であるレシフェでの試合を強いられる。現地時間13:00開催であるため気温が30度を越す可能性があるだろう。ただ、イタリアは昨年に行われたコンフェデレーションズカップの日本戦でレシフェでの試合を体験できている点が好材料といえる。

イタリア代表
【4-1-4-1】
▽イタリア代表予想スタメン
GK:ブッフォン
DF:アバーテ、バルザーリ、キエッリーニ、ダルミアン
MF:カンドレーバ、モッタ、デ・ロッシ、ピルロ、マルキジオ
FW:バロテッリ
負傷者:なし
出場停止者:なし
▽負傷で初戦を欠場したGKブッフォンとDFデ・シリオは、トレーニングに復帰した。デ・シリオはベンチスタートだと思われるが、ブッフォンは先発入りするだろう。また、イングランド戦で低調なプレーに終始したパレッタが先発を外れ、キエッリーニがセンターバックに戻り、左サイドバックにダルミアンが回ることが濃厚。そのため、右サイドバックにアバーテが入ると予想する。さらに、コンディションが万全でないヴェッラッティではなくモッタがスタメン入りするはずだ。

◆コスタリカ代表◆
【5-4-1】
▽コスタリカ代表予想スタメン
GK:ケイロル・ナバス
DF:ガンボア、ドゥアルテ、G・ゴンサレス、ウマーニャ、J・ディアス
MF:ルイス、ボルジェス、テヘダ、ボラーニョス
FW:キャンベル
負傷者:なし
出場停止者:なし
▽負傷者と出場停止者はともになし。ウルグアイに勝利した11人で今回も臨むことが濃厚だ。[5-4-1]の布陣は守備時の隊形であり、攻撃時には両サイドバックが高い位置を取る[3-4-3]のシステムとなる。

★注目選手
◆アントニオ・カンドレーバ(イタリア代表)
▽初戦のイングランド戦でバロテッリの決勝ゴールを絶妙なクロスでアシストしたのがカンドレーバだ。昨年のコンフェデレーションズカップからアッズーリのレギュラーとなったラツィオMFは、代表でもクラブと同じ右サイドを主戦場とし、攻守においてチームに貢献している。初戦のイングランド戦で1966年イングランド大会以降のワールドカップ記録となる93.2%のパス成功率を記録したイタリアは、今回の試合でもピルロを中心にポゼッションを高めて敵陣に攻め込んでいくことが予想される。対するコスタリカは、守備時に5+4のブロックを形成し、自陣を固めてくるはずだ。その中でパンチ力のあるミドルシュートと縦への突破力に優れるカンドレーバが相手の守備を打開するキーマンとなる。

◆クリスティアン・ボラーニョス(コスタリカ代表)
▽セットプレーのキッカーを務めるボラーニョスに注目してほしい。初戦のウルグアイ戦では、その高精度のキックでチームの逆転ゴールを演出。また、このゴールの前にも彼の良質なボールからいくつか決定機を生み出し、ウルグアイを慌てさせた。今回は、イタリアに押し込まれる時間が多くなり、守勢を強いられることが予想される。ただ、試合の流れによって幾度かセットプレーのチャンスが訪れることだろう。その際にボラーニョスの右足から放たれるキックで得点に結び付けたいところだ。

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