プレビュー:リベリ不在の“レ・ブルー”の初陣《フランスvsホンジュラス》

2014.06.15 19:00 Sun
▽ブラジル・ワールドカップのグループE第1節、フランス代表vsホンジュラス代表が15日にエスタディオ・ベイラ・リオで開催される。

▽ウクライナとの欧州プレーオフで劇的な逆転勝利を飾ったフランスは、5大会連続14度目の本大会出場を決めた。チーム内の内紛によるボイコット騒動 の末、未勝利に終わった前回大会からの巻き返しを狙うチームは、闘将デシャン監督の下で4大会ぶりのワールドカップ制覇を目指す。直近のテストマッ チではパラグアイ戦こそドローで終えたものの、ノルウェー戦(4-0)、ジャマイカ戦(8-0)の2試合で大勝を飾り、良い形で本大会を迎える。

▽一方、群雄割拠の北中米カリブ海最終予選で3位に入り、ワールドカップ出場を決めたホンジュラス。過去2大会のワールドカップで未だ勝利の ないチームは、今大会で待望のワールドカップ初勝利を目指す。本大会に向けたテストマッチでは、ワールドカップに出場しないトルコ、イスラエルに 連敗を喫するも、最後のテストマッチで強豪イングランド相手にゴールレスドロー。得点力には不安を残すものの、守備面で自信を付けてフランスとの 初戦に臨む。

◆直前で離脱したエース不在の影響は!?
▽ワールドカップや国際親善試合を含め、初めての対戦となる両者。過去の実績や個々のタレントを見ても、フランスが圧倒的に優位な立場にいることは間 違いない。だが、気になる点はワールドカップメンバーに招集されながら直前で離脱が決定した絶対的エースのMFリベリの不在。2002年日韓大会 でエースのMFジダンを負傷で欠いたフランスは、その影響からか、初戦のセネガル戦を落とし、結局グループリーグで1勝もできずに敗退した経 験がある。(ジダンはグループ最終節のデンマーク戦に強行出場) したがって、今回も同じ轍を踏む可能性は十分にあるだろう。

◆フランス代表◆
【4-3-3】
▽フランス代表予想スタメン
GK: ロリス
DF: ドビュッシー、コシエルニー、サコー、エブラ
MF: ポグバ、キャバイエ、マテュイディ
FW: ヴァルブエナ、ジルー、ベンゼマ
負傷者:なし
出場停止者:なし

▽ 主力に目立った負傷者はいない。変更の可能性があるとすれば、コシエルニーとジルーのポジションか。代役には、彼らと実力的に遜色のないヴァラ ン、グリーズマンが入る見込みだ。左ウイングでの起用が濃厚なグリーズマンが入る場合、ベンゼマが本来のCFのポジションに収まること になる。

◆ホンジュラス代表◆
【4-4-2】
▽ホンジュラス代表予想スタメン
GK: N・バジャダレス
DF: ベッケレス、ベルナルデス、フィゲロア、イサアギーレ
MF: エスピノーサ、ガリード、W・パラシオス、M・チャベス
FW: コストリー、ベングトソン
負傷者:なし
出場停止者:なし

▽ 負傷によって欠場の可能性があったコストリーが12日に練習復帰したため、全ての登録選手が起用可能だ。これまでほぼメンバーを固定しているスアレス監 督だが、左サイドハーフだけはメンバーを固定できていない。そのため、攻撃的なM・チャベスを先発に予想したが、守備的なガルシアの起用も十分に 考えられる。

★注目選手
◆MFマテュー・ヴァルブエナ(フランス)
▽ リベリ不在の攻撃陣の中で、牽引役として期待されるのがマルセイユ所属の29歳MFだ。デシャン体制下でレギュラーの座を確固たるものとしたヴァ ルブエナは、卓越したパスセンスと献身性に優れた攻撃的MF。これまでは[4-2-3-1]のトップ下での起用が多かったが、チームが [4-3-3]に変更して以降は、右ウイングとして攻撃のタクトを握る。リベリ不在によってチームの攻撃陣は、ジルーやマテュイディなど“使われ るタイプ”の選手が増えている。そのため、守備的な戦術を採用するホンジュラス相手の一戦では、そういった選手を操るヴァルブエナの攻撃センス が、重要となるはずだ。

◆DFマイノル・フィゲロア(ホンジュラス)
▽ 強豪フランス戦でワールドカップ初勝利を狙うホンジュラスのキーマンは、ディフェンスリーダーであるフィゲロアだ。世界的に無名な選手が多い ホンジュラスの中で、プレミアリーグでプレーする同選手の経験は心強い。代表ではセンターバックとしてプレーする同選手だが、左サイド バックでもプレー可能なアジリティを誇る。スピーディーな縦への攻撃を得意とするフランスの強力攻撃陣に対して、彼のスピードとプレミア 仕込みのタイトなチェックがどこまで通用するかで、試合の趨勢が決まるだろう。
関連ニュース

疲労骨折のチュアメニはCL決勝間に合わずか…ユーロに臨むデシャン監督はプランBも準備

レアル・マドリーのフランス代表MFオーレリアン・チュアメニの状態が懸念されている。 マドリーは9日、チュアメニの左足の負傷を報告。検査の結果、中足骨の疲労骨折があることが確認されたと発表している。 マドリーではラ・リーガのラスト2試合と6月1日に行われるチャンピオンズリーグ(CL)決勝のドルトムント戦を残しており、フランス代表の一員として戦うユーロ2024も間近。代表指揮官のディディエ・デシャン監督はユーロに間に合うと判断し、16日に発表した25名のメンバーの中にチュアメニを加えている。 しかし、フランス『レキップ』によると、チュアメニはアメリカの専門医の診察を受けるため大西洋を横断。CL決勝のドルトムント戦には間に合わない見込みで、6月17日に行われるユーロ開幕節のオーストリア代表戦も欠場する可能性があるという。 現状ではフランス代表メンバーにとどまる予定のようだが、デシャン監督は大会でのフル稼働が叶わない場合に備えてプランBも準備。マルセイユのMFジョルダン・ヴェレトゥの招集を検討しているようだ。 2024.05.18 13:34 Sat

サウジでプレーするコートジボワール代表MF、サプライズ招集カンテへの懐疑論を一蹴…「フランス人が認めるカンテが見られるはず」

サウジアラビアのアル・イテファクでプレーするコートジボワール代表MFセコ・フォファナが、同リーグでプレーするMFエンゴロ・カンテのフランス代表サプライズ選出に対する私見を語った。フランス『レキップ』が伝えている。 フランスサッカー連盟(FFF)は16日、ユーロ2024に臨む同国代表メンバーを発表した。 その25名の招集リストの中でサプライズとなったのが、2022年6月以来の代表返り咲きとなった33歳MFだ。 度重なる負傷によってパフォーマンスを落としたチェルシー時代晩年、現在はサウジアラビアのアル・イテハドでプレーしている点、今大会出場国においても屈指のタレントを誇るレ・ブルーの選手層を考えれば、今回の招集には否定的な見方も強い。 そういった中、昨シーズンまでRCランスの絶対的な主力として活躍し、今シーズンはカンテ同様にサウジ・プロフェッショナルリーグでプレーするフォファナは、未だトップレベルにある同選手の招集が理にかなったものであるとの持論を語った。 「カンテはいつも僕に感銘を与えてくれた。今シーズン彼とは2度対戦したけど、彼はまだ同じレベルにあると言えるよ。信じられないほどの激しさを持った男だ。直近の対戦で、僕が最も注目したのは彼のリーダーシップだった。彼のチームにはたくさんの離脱者がいたけど、その中で彼のプレー、走り、オーラなど、彼の存在がとても重要だったことがよくわかったよ」 「正直なところ、彼はまだまだ力を失っていない。ボールを奪い返す能力、ゲームビジョン、期待感。彼は信じられないほどのメンタリティを持った素晴らしいプレーヤーで、自分自身に多くを要求し、リラックスするためにここに来たわけではない。そして、ここの人々もそれを感じているし、彼はとても人気があるんだ」 さらに、今年始めのアフリカ・ネーションズカップでは主力としてコートジボワール代表の優勝に貢献した29歳MFは、自身と同じくカンテが来る重要なトーナメントでレ・ブルーを成功に導く役割を果たすと考えている。 「第一に、彼の持つ経験だ。今のフランス代表にはとても優れた若手が何人かいることを誰もが知っているけど、エンゴロはそのクオリティと模範を示す能力の両方の点において理想的なプレーヤーだ。カンテのいるレ・ブルーの方が強いことはわかっているし、カンテは多くの人に自分の意見を聞かせて、敬意を持たせられる」 「彼がトーナメントの激しさに耐えられるかどうかという点では、もちろん大丈夫さ。多くの人が考慮していない重要な点がある。それは、彼が非常に高温多湿な都市(ジェッダ)でプレーしているということだよ。あそこでプレーするのは体力的に本当に大変なんだ。何よりも、今シーズンの出場試合数(42試合)に注目してほしい。僕らはリーグ、カップ戦、大陸トーナメントと、ヨーロッパと同じように試合を積み重ねてきた。彼のレベルについては何の疑いもない。フランス人が認めるエンゴロ・カンテが見られるはずさ」 2024.05.17 17:54 Fri

カンテがサウジからサプライズ復帰! フランス代表の招集メンバーにPSG新生FWも【ユーロ2024】

フランスサッカー連盟(FFF)は16日、ユーロ2024に臨む同国代表メンバーを発表した。 6月14日にドイツで開幕するユーロでも優勝候補と目され、挑むフランス。2000年大会以来の欧州制覇を目指すなか、25選手のメンバーリストを公表した。 そのなかで、エンゴロ・カンテがサプライズ復帰に。現在はサウジアラビアでプレーする33歳MFだが、2022年6月以来の代表返り咲きを果たしている。 また、パリ・サンジェルマンで台頭を遂げるブラッドリー・バルコラが初選出。負傷中のリュカ・エルナンデスの代わりはフェルラン・メンディとなった。 同じくオーレリアン・チュアメニとキングスレー・コマンも負傷中だが、こちらは大会に間に合うとの見込みから、メンバーに入った。 フランスはグループステージでポーランド代表、オランダ代表、オーストリア代表と対戦する。 ◆メンバー一覧 GK ブライス・サンバ(RCランス) マイク・メニャン(ミラン/イタリア) アルフォンス・アレオラ(ウェストハム/イングランド) DF ダヨ・ウパメカノ(バイエルン/ドイツ) ウィリアム・サリバ(アーセナル/イングランド) バンジャマン・パヴァール(インテル/イタリア) フェルラン・メンディ(レアル・マドリー/スペイン) ジョナタン・クラウス(マルセイユ) イブラヒマ・コナテ(リバプール/イングランド) テオ・エルナンデス(ミラン/イタリア) ジュール・クンデ(バルセロナ/スペイン) MF ウォーレン・ザイール=エメリ(パリ・サンジェルマン) エンゴロ・カンテ(アル・イテハド/サウジアラビア) エドゥアルド・カマヴィンガ(レアル・マドリー/スペイン) ユスフ・フォファナ(モナコ) アドリアン・ラビオ(ユベントス/イタリア) アントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリー/スペイン) オーレリアン・チュアメニ(レアル・マドリー/スペイン) FW ブラッドリー・バルコラ(パリ・サンジェルマン) ランダル・コロ・ムアニ(パリ・サンジェルマン) キングスレー・コマン(バイエルン/ドイツ) マルクス・テュラム(インテル/イタリア) キリアン・ムバッペ(パリ・サンジェルマン) ウスマーヌ・デンベレ(パリ・サンジェルマン) 2024.05.17 09:30 Fri

U-23日本代表、パリ五輪直前に開催国フランスとの対戦決定! タレント軍団との戦いに大岩剛監督「非常に重要な機会になる」

日本サッカー協会(JFA)は16日、パリ・オリンピックに出場するU-23日本代表が、本大会直前にU-23フランス代表と対戦することを発表した。 AFC U23アジアカップで見事に優勝を果たした日本。8大会連続12回目のオリンピック出場を決めていた。 厳しい最終予選を突破した日本だが、パリ・オリンピック直前にフランスのトゥーロンで開催国であるフランスとの対戦が決定した。 試合は7月17日(水)の28時5分にキックオフ。テレビ放送に関しては現在調整中とのことだ。 U-23フランス代表には、パリ・サンジェルマン(PSG)のFWブラッドリー・バルコラやニースのMFケフラン・テュラム、ボルシアMGのMFクアディオ・マヌ・コネ、リヨンのFWラヤン・シェルキ、レアル・マドリーが獲得に動いているとされるリールのDFレニー・ヨロなど豊富なタレントが揃っており、優勝候補の一角でもある。 大岩剛監督は今回の対戦決定に対してJFAを通じてコメントしている。 「パリ・オリンピック2024開催国のU-23フランス代表との対戦は、我々がオリンピック本大会を勝ち上がるための試金石として非常に重要な機会になると考えています」 「また、本大会前最後の試合になるので、我々のグループがこれまで積み上げてきたものを最終確認しながら、本大会第1戦を良い形で迎えられるよう、目の前の一戦の勝敗にもこだわって臨みたいと思います。6月に予定しているU-23アメリカ代表戦を含めて、限られた時間の中で最大限の準備を進めていきます」 2024.05.16 18:58 Thu

フランス女子のエースFWル・ソマーがヒザの手術…UWCLのPSGは欠場、パリ五輪も不安視

オリンピック・リヨンの(34)がヒザの手術を受けることとなった。 リヨンで史上初のクラブ通算300ゴールを到達し、代表でのゴール数も歴代最多の「93」を数えるフランスを代表するストライカーであるル・ソマー。コリーヌ・ディアクル前監督時代は不遇を受けたが、エルヴェ・ルナール監督の要望により代表復帰も果たし、代表キャップ数は200まで10を切るところまで来ている。 だが、9日に行われた女子欧州選手権(ユーロ)2025予選のグループステージ第2節スウェーデン女子代表戦では、58分に相手選手と激しいコンタクトの結果、右ヒザを痛めてプレー続行不可能に。62分にピッチを後にしていた。 フランス『RMCスポーツ』などによれば、この影響でル・ソマーはヒザの手術を受けることになったとのこと。リーグ戦再開を前に前日会見に臨んだ、所属リヨンのソニア・ボンパストル監督が明かした。 欠場は「数週間」とのことだが、14日のリーグ戦はもちろんのこと、20日に行われる女子チャンピオンズリーグ(UWCL)準決勝第1戦、パリ・サンジェルマン(PSG)も離脱となる見込み。 ボンパストル監督いわく「十字じん帯損傷ではない」とのことだが、パリ・オリンピックも迫る時期だけに、リヨンだけでなくフランスにとっても気がかりとなっている。 <span class="paragraph-title">【動画】300ゴール到達のル・ソマーを祝福するリヨンのドキュメント</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="KFjUvLyfQik";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.13 21:50 Sat
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly