世界的なラッパーが破産寸前のヴェネツィアを救う、3年ぶりセリエAに復帰した裏にドラマ…短期間で64億円の投資
2024.08.11 17:45 Sun
ヴェネツィアの破産を救ったラッパーのドレイク
プレーオフを制し、今シーズンからセリエAに戻ってきたヴェネツィア。昨シーズン、意外な人物がチームを救っていたことが判明した。イタリア『GQ』が伝えた。現在は日本代表のコーチを務め、日本代表では10番も背負ったことがある名波浩氏もかつて在籍したヴェネツィア。“水の都”としても知られる街のクラブであり、2021-22シーズンは20年ぶりにセリエAを戦ったが降格してしまった。
そこから2シーズン抱えてセリエAに舞い戻ってきたヴェネツァ。セリエBのシーズンを3位で終えると、昇格プレーオフでパレルモ、クレモネーゼを下し、3年ぶりにセリエAを戦う。
しかし、そのヴェネツィアは、2023-24シーズンは資金難に陥っていたことが発覚。1000万ユーロ(約16億円)の資金調達が即時で必要だった上、チームを存続させるためには3000万ユーロ(約48億円)が必要な状況であり、窮地に立たされていた。
資金難に陥った理由は、20年ぶりのセリエA昇格に際して多額の投資をしたこと。選手の補強に加え、新たなトレーニング施設、スタジアムの改修などに投資したが、たった1年でセリエBに降格。さらに2022-23シーズンはシーズン半分が終わったところで19位に沈み、セリエCに降格する可能性すらあったほど。とんでもない転落を味わう可能性があったが、なんとかセリエBに留まることとなった。
その窮地を救ったのが、カナダ出身の世界的人気のラッパーであるドレイクだった。
2010年にリリースしたデビューアルバム『Thank Me Later』が全米ビルボード200で初登場1位を獲得すると、ここから8作連続で全米1位を記録。北米の音楽シーンを代表するアーティストだ。
そのドレイクがなぜヴェネツィアを救うことになったのか。ドレイクのチーフ・ブランド・オフィサーを務めるマット・バベル氏が『GQ』の取材で明かした。
バベル氏は、ヴェネツィアに投資しているカナダ人投資家のブラッド・カツヤマ氏と知人であったが、その中で1本の電話があったとのこと。そこで資金が必要なことを伝えられると、ドレイクもこの話に手を貸すことを決め、資金を渡したという。
「ヴェネツィアの共同オーナーであり、私の親友でもあるブラッドから電話をもらった」
「彼は私に問題をわかりやすく説明してくれた。ヴェネツィアは2、3週間で1000万ユーロ、数カ月で3000万ユーロを調達しなければならないということだった。さもなければ、クラブは破産することになるとね」
「ヴェネツィアは素晴らしい街であり、常に特別なクラブであった。私はドレイクと話し、ブラッドとはどのように支援できるかについて詳細に話をした。2週間以内に契約が成立し、給与を支払い、資金を調達し、破産を免れることができた」
世界的スターのラッパーの助けがあってのセリエA昇格を果たしたヴェネツィア。今度こそ、1年での降格は避けたいところだろう。
そこから2シーズン抱えてセリエAに舞い戻ってきたヴェネツァ。セリエBのシーズンを3位で終えると、昇格プレーオフでパレルモ、クレモネーゼを下し、3年ぶりにセリエAを戦う。
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2023-24シーズンはチーム自体は好調だったが、多額の負債の影響で多くの選手を売却。さらに、資金調達をしても破産寸前のところまで行き、制裁を含めてセリエDにまで転落する可能性があった。
その窮地を救ったのが、カナダ出身の世界的人気のラッパーであるドレイクだった。
2010年にリリースしたデビューアルバム『Thank Me Later』が全米ビルボード200で初登場1位を獲得すると、ここから8作連続で全米1位を記録。北米の音楽シーンを代表するアーティストだ。
そのドレイクがなぜヴェネツィアを救うことになったのか。ドレイクのチーフ・ブランド・オフィサーを務めるマット・バベル氏が『GQ』の取材で明かした。
バベル氏は、ヴェネツィアに投資しているカナダ人投資家のブラッド・カツヤマ氏と知人であったが、その中で1本の電話があったとのこと。そこで資金が必要なことを伝えられると、ドレイクもこの話に手を貸すことを決め、資金を渡したという。
「ヴェネツィアの共同オーナーであり、私の親友でもあるブラッドから電話をもらった」
「彼は私に問題をわかりやすく説明してくれた。ヴェネツィアは2、3週間で1000万ユーロ、数カ月で3000万ユーロを調達しなければならないということだった。さもなければ、クラブは破産することになるとね」
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