【CLグループE展望】本命はアトレティコ、日本人所属3クラブが残り1枠巡る三つ巴の争い
2023.09.19 12:00 Tue
2023-24シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)グループステージが9月19日に開幕する。グループEは本命のアトレティコ・マドリーを軸に、日本人選手所属3クラブが残り1枠を懸けた争いを繰り広げることになりそうだ。
◆編集部予想
◎本命:アトレティコ・マドリー
○対抗:ラツィオ
△連下:フェイエノールト
△連下:セルティック
◆最下位敗退の昨季からの巻き返し図る~アトレティコ~

今グループの本命は実績、スカッドの質を考慮すれば、スペイン屈指の強豪で間違いない。
アトレティコは昨シーズン、ラ・リーガでは後半戦の巻き返しで3位フィニッシュを果たしたが、CLグループステージではポルト、クラブ・ブルージュ、レバークーゼンと同居したグループで屈辱の最下位フィニッシュ。早々にヨーロッパでの戦いを終える形となった。その屈辱から捲土重来を期す今シーズンは、MFカラスコが移籍市場終了後にサウジアラビアに流出したものの、その他の主力の残留に成功。さらに、DFアスピリクエタ、DFソユンジュ、DFハビ・ガランとディフェンスラインを中心に実力者を確保した。
インターナショナルマッチウィーク明けとなった直近のバレンシア戦では0-3の完敗で今季初黒星を喫したが、ラージョ戦で7-0の圧勝を飾るなど開幕からのパフォーマンス自体は良好だ。多少の負傷者では揺るがなくなったディフェンスライン、FWグリーズマン、FWモラタを軸とする前線と非常にバランスが良いスカッドに仕上がっている。唯一の懸念はカラスコ流出によってロングカウンターや個での局面打開の部分だが、ローンバックのFWリーノやFWアンヘル・コレアらの活躍に期待したいところだ。
◆実力十分も欧州での弱さ払しょくできるか~ラツィオ~

昨シーズンのセリエAでミラノ勢、ユベントス、ローマらを抑えて2位フィニッシュしたビアンコチェレスティはアトレティコに次ぐ2番手の評価だ。
サッリ体制2年目で真価を示した昨季のラツィオは、安定したボール保持とエースFWインモービレを軸とする多彩な崩しという最大の特長に加え、課題とされた守備面も優勝したナポリに次ぐ失点数と総合力の高さが光った。新シーズンに向けては中盤の主軸に君臨したMFミリンコビッチ=サビッチのサウジアラビア流出という痛手を負ったが、中盤にMF鎌田大地、MFゲンドゥージ、MFロベッラを補強。さらに、再レンタルのDFペッレグリーニ、FWイサクセン、FWカステジャノスと手薄なポジションに厚みを与える補強に成功した。
ただ、セリエA開幕4試合では鎌田の初ゴールで王者ナポリに勝利した一方、直近のユベントス戦を含めてそれ以外のすべての試合で敗戦。サッリ体制3年目は厳しい船出となった。攻撃に関しては主砲の調子が上がって連携が深まれば、改善は比較的容易だが、ミリンコビッチ=サビッチ不在の影響が早くも顕著な守備面、インテンシティ不足の改善は急務だ。また、鎌田を含めた新戦力がいかに早く“サッリ・ボール”に適応できるかがシーズン浮沈のカギを握る。
また、ラツィオは2020-21のCLでラウンド16進出を果たしているが、ヨーロッパリーグ(EL)、カンファレンスリーグ(ECL)を含めヨーロッパの戦いを苦手としている。そういった中、フランクフルト時代に“EL男”の異名を持ち、昨季のCLグループステージで6試合3ゴールを挙げている鎌田の存在はより重要となるはずだ。
◆スロットと共に着実成長の名門が悲願達成狙う~フェイエノールト~

2017-18シーズン以来の参戦となる昨季エールディビジ王者が悲願のグループステージ突破を狙う。
近年はアヤックスに加え、PSVの後塵を拝し続けるロッテルダムの名門だが、アルネ・スロット監督の就任した2021-22シーズンから名門復活へ着実な歩みを続ける。就任1年目にECL準優勝を果たすと、昨季のELでは再びローマに屈してベスト8敗退も、エールディビジでは2016-17シーズン以来の優勝を達成した。
今夏の移籍市場では主将MFオルクン・コクチュやローンバックのMFシマンスキ、FWダニーロらがチームを離れたが、最大の補強と言える指揮官の残留に加えて、DFヘールトライダ、DFハンコ、MFヴァイファー、FWサンティアゴ・ヒメネスといった慰留に成功。さらに、FW上田綺世、MFイバンシッツ、MFステングスら前線を中心に実力者を迎え入れている。
エールディビジ開幕5試合では3勝2分けで4連勝スタートのPSVら3チームの後塵を拝しているが、直近3試合ではいずれも5ゴール以上を奪っての3連勝と絶好調だ。なお、上田はインターナショナルマッチウィーク前のユトレヒト戦で加入後初ゴールを挙げ、日本代表でもドイツ代表戦でゴールを記録したが、その試合で負った太もものケガでセルティックとの開幕戦欠場が決定している。
久々のCL参戦となるが、アトレティコを除き直近のヨーロッパの戦いでは最も安定した成績を収めており、昨季ELグループステージで対戦したラツィオとは直接対決こそ1勝1敗もグループ首位通過を決めており、今グループを突破する力は十分にある。
◆新体制で昨季未勝利からの成長示せるか~セルティック~

昨季グループステージで未勝利に終わったセルティックはまずは1勝、そののちのグループステージ突破を目指す。
昨季グループステージでは大本命のレアル・マドリーを除くRBライプツィヒ、シャフタールと残り1枠を争う構図となったが、最終的に2分け4敗の未勝利で最下位での敗退となった。それでも、圧倒的な強さを誇る国内リーグではポステコグルー前監督の下でシーズン3冠を達成している。
今季はそのオーストラリア人指揮官がトッテナムに引き抜かれ、ロジャーズ監督を再招へい。前線とディフェンスラインの主軸を担ったFWジョタとDFスターフェルトの2選手こそ退団したが、エースFW古橋亨梧を含めその他の主力は揃って残留。一方で補強に関してはリバプールDFフィリップス、ポーランド代表DFナヴロツキを除き、将来への投資やバックアッパー確保という色合いが強いものとなった。
新体制ではスコティッシュ・リーグカップ初戦敗退で早々に国内3冠の夢が潰えたが、リーグ戦では宿敵レンジャーズとの今季最初のオールドファームを制するなど4勝1分けとまずまずの滑り出しを見せている。
日本人選手ではチーム最多4ゴールを挙げる古橋、FW前田大然の2選手が確固たる地位を築く一方、負傷や監督交代の影響を受けたMF旗手怜央は序列が低下。DF小林友希とDF岩田智輝に関してはここまで公式戦出場がない。そのため、今グループステージでは古橋と前田がチームの攻撃を牽引しつつ、その他の選手は並行する国内の戦いでアピールしながら世界最高峰の舞台でのプレー機会を目指すことになる。
◆編集部予想
◎本命:アトレティコ・マドリー
○対抗:ラツィオ
△連下:フェイエノールト
△連下:セルティック
◆最下位敗退の昨季からの巻き返し図る~アトレティコ~

Getty Images
今グループの本命は実績、スカッドの質を考慮すれば、スペイン屈指の強豪で間違いない。
インターナショナルマッチウィーク明けとなった直近のバレンシア戦では0-3の完敗で今季初黒星を喫したが、ラージョ戦で7-0の圧勝を飾るなど開幕からのパフォーマンス自体は良好だ。多少の負傷者では揺るがなくなったディフェンスライン、FWグリーズマン、FWモラタを軸とする前線と非常にバランスが良いスカッドに仕上がっている。唯一の懸念はカラスコ流出によってロングカウンターや個での局面打開の部分だが、ローンバックのFWリーノやFWアンヘル・コレアらの活躍に期待したいところだ。
対戦相手はいずれもポゼッション志向の強い攻撃的なチームが並んでおり、シメオネ率いるコルチョネロスの真骨頂が発揮しやすいグループステージとなるはずだ。
◆実力十分も欧州での弱さ払しょくできるか~ラツィオ~

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昨シーズンのセリエAでミラノ勢、ユベントス、ローマらを抑えて2位フィニッシュしたビアンコチェレスティはアトレティコに次ぐ2番手の評価だ。
サッリ体制2年目で真価を示した昨季のラツィオは、安定したボール保持とエースFWインモービレを軸とする多彩な崩しという最大の特長に加え、課題とされた守備面も優勝したナポリに次ぐ失点数と総合力の高さが光った。新シーズンに向けては中盤の主軸に君臨したMFミリンコビッチ=サビッチのサウジアラビア流出という痛手を負ったが、中盤にMF鎌田大地、MFゲンドゥージ、MFロベッラを補強。さらに、再レンタルのDFペッレグリーニ、FWイサクセン、FWカステジャノスと手薄なポジションに厚みを与える補強に成功した。
ただ、セリエA開幕4試合では鎌田の初ゴールで王者ナポリに勝利した一方、直近のユベントス戦を含めてそれ以外のすべての試合で敗戦。サッリ体制3年目は厳しい船出となった。攻撃に関しては主砲の調子が上がって連携が深まれば、改善は比較的容易だが、ミリンコビッチ=サビッチ不在の影響が早くも顕著な守備面、インテンシティ不足の改善は急務だ。また、鎌田を含めた新戦力がいかに早く“サッリ・ボール”に適応できるかがシーズン浮沈のカギを握る。
また、ラツィオは2020-21のCLでラウンド16進出を果たしているが、ヨーロッパリーグ(EL)、カンファレンスリーグ(ECL)を含めヨーロッパの戦いを苦手としている。そういった中、フランクフルト時代に“EL男”の異名を持ち、昨季のCLグループステージで6試合3ゴールを挙げている鎌田の存在はより重要となるはずだ。
◆スロットと共に着実成長の名門が悲願達成狙う~フェイエノールト~

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2017-18シーズン以来の参戦となる昨季エールディビジ王者が悲願のグループステージ突破を狙う。
近年はアヤックスに加え、PSVの後塵を拝し続けるロッテルダムの名門だが、アルネ・スロット監督の就任した2021-22シーズンから名門復活へ着実な歩みを続ける。就任1年目にECL準優勝を果たすと、昨季のELでは再びローマに屈してベスト8敗退も、エールディビジでは2016-17シーズン以来の優勝を達成した。
今夏の移籍市場では主将MFオルクン・コクチュやローンバックのMFシマンスキ、FWダニーロらがチームを離れたが、最大の補強と言える指揮官の残留に加えて、DFヘールトライダ、DFハンコ、MFヴァイファー、FWサンティアゴ・ヒメネスといった慰留に成功。さらに、FW上田綺世、MFイバンシッツ、MFステングスら前線を中心に実力者を迎え入れている。
エールディビジ開幕5試合では3勝2分けで4連勝スタートのPSVら3チームの後塵を拝しているが、直近3試合ではいずれも5ゴール以上を奪っての3連勝と絶好調だ。なお、上田はインターナショナルマッチウィーク前のユトレヒト戦で加入後初ゴールを挙げ、日本代表でもドイツ代表戦でゴールを記録したが、その試合で負った太もものケガでセルティックとの開幕戦欠場が決定している。
久々のCL参戦となるが、アトレティコを除き直近のヨーロッパの戦いでは最も安定した成績を収めており、昨季ELグループステージで対戦したラツィオとは直接対決こそ1勝1敗もグループ首位通過を決めており、今グループを突破する力は十分にある。
◆新体制で昨季未勝利からの成長示せるか~セルティック~

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昨季グループステージで未勝利に終わったセルティックはまずは1勝、そののちのグループステージ突破を目指す。
昨季グループステージでは大本命のレアル・マドリーを除くRBライプツィヒ、シャフタールと残り1枠を争う構図となったが、最終的に2分け4敗の未勝利で最下位での敗退となった。それでも、圧倒的な強さを誇る国内リーグではポステコグルー前監督の下でシーズン3冠を達成している。
今季はそのオーストラリア人指揮官がトッテナムに引き抜かれ、ロジャーズ監督を再招へい。前線とディフェンスラインの主軸を担ったFWジョタとDFスターフェルトの2選手こそ退団したが、エースFW古橋亨梧を含めその他の主力は揃って残留。一方で補強に関してはリバプールDFフィリップス、ポーランド代表DFナヴロツキを除き、将来への投資やバックアッパー確保という色合いが強いものとなった。
新体制ではスコティッシュ・リーグカップ初戦敗退で早々に国内3冠の夢が潰えたが、リーグ戦では宿敵レンジャーズとの今季最初のオールドファームを制するなど4勝1分けとまずまずの滑り出しを見せている。
日本人選手ではチーム最多4ゴールを挙げる古橋、FW前田大然の2選手が確固たる地位を築く一方、負傷や監督交代の影響を受けたMF旗手怜央は序列が低下。DF小林友希とDF岩田智輝に関してはここまで公式戦出場がない。そのため、今グループステージでは古橋と前田がチームの攻撃を牽引しつつ、その他の選手は並行する国内の戦いでアピールしながら世界最高峰の舞台でのプレー機会を目指すことになる。
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アトレティコ・マドリーのアルゼンチン代表FWジュリアーノ・シメオネ(22)に対する評価が高まってきた。「若き日の父親ディエゴを彷彿とさせる」などとマドリード紙が称える。 父ディエゴ・シメオネが指揮するアトレティコに16歳で入団したジュリアーノ。 トップチームで父親から初めて起用されたのは19歳。しかし、そこからしばらくセカンドチームを主戦場とし、23-24シーズンはアラベスへ武者修行…現役時代からアトレティコ魂を持つ父ディエゴに肩を並べるのは難しいだろうと誰もが思うなか、昨夏アラベスより復帰した。 それでも迎えた今季、ジュリアーノはラ・リーガ第10節あたりからスターターに定着し、ワイドアタッカーとして奮闘。4日のコパ・デル・レイ準々決勝ヘタフェ戦では2得点を記録した。 『マルカ』などに寄稿するマドリードのジャーナリスト、アドリアン・ブランコ氏は、自身のXでジュリアーノを称賛。 「ジュリアーノ・シメオネは今季アトレティコのビッグネームである。彼がアトレティコの復活、成長、競争力を象徴する存在となっているのだ。そのプレーにはエネルギー、犠牲、決意、熱意が溢れ、とにかく情熱的。彼の血にも“チョリズモ”が流れている」 『Relevo』も社説でジュリアーノを称賛した。 「ジュリアーノは“魂”そのものか。ピッチ脇でチョロ(父ディエゴ)が望むこと全てをフィールド全域に伝えるのが、このシメオネ家の三男だ。彼がアトレティコに来たのは父親のおかげだと誰もが言ったが、今ここに残っているのは父親が持っていたもの全てを彼も持つからだ」 「ジュリアーノが自らのゴールを祝っている様子を見ると、いつだったか…ビセンテ・カルデロンでエンブレムを指差して歌っていた若き日のディエゴを思い出す。今や、ジュリアーノがアトレティコのスターターであることに異論を唱える者はいない。間違いなく、息子3人の中でジュリアーノが最も父親に似ている」 2025.02.05 20:41 Wed4
現役時代のシメオネ監督はどんな人物だった? かつての同僚が明かす
アトレティコ・マドリーのディエゴ・シメオネ監督について、現役時代のチームメイトたちが振り返った。スペイン『マルカ』が伝えている。 現役時代セビージャやアトレティコ、そしてインテルなどで活躍したシメオネ氏。特に現在監督を務めるアトレティコには1994年から1997年までの3年間と2003年から2005年1月までの1年半の2度在籍し、公式戦155試合出場29ゴールを記録した。 <div id="cws_ad"><div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJKcDZqR25nZCIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script></div> 監督としてピッチサイドで感情を全面に出したスタイルでチームを鼓舞するシメオネ氏だが、現役時代からこの情熱的なスタイルは一貫したもので、共にプレーした多くの選手たちに大きな印象を与えていたようだ。 アトレティコでのチームメイトだった元スペイン代表DFトニ・ムニョス氏は、選手時代のシメオネ氏の情熱を振り返っている。 「彼は全てにおいて情熱的で、ピッチ上でも自分が感じたことを表現していた。苦しむことを楽しんでいたし、全員に対して高い要求を持っていて、強いパーソナリティのある選手だった」 またムニョス氏は、シメオネ氏の優れた戦術眼が得点に繋がっていたと話す。 「戦術的にもとても優れていた。常に1シーズンで8から14ゴールくらいを決めていたが、それは彼がフリーキックや攻撃参加が上手かっただけでなく、試合を読む力に非常に長けていたからだ」 「彼のフットボールに対する思いはとても大きかった。私にシエスタすらさせてくれなかったよ。常にフットボールについて話していて、寝ていても起こされたものだ」 「彼のウォーミングアップは試合前のホテルから始まっていた。チームメイトに指示をして人を集めて、ランチやディナーの時、気付いたら相手がどういう風にプレーするのかという話をしていた」 またセビージャ時代のチームメイトである元スペイン代表DFマノーロ・ヒメネス氏も、シメオネ氏がピッチ上で見せる姿に感嘆していたと明かし、選手時代から名監督としての片鱗を見せていたと語った。 「彼は熱量に溢れていた。失敗した時には怒り、野心と高い要求を求める選手だった。彼はチームのみんなのリスペクトを勝ち取った。なぜなら、失敗しても自分の足でもう一度立ち上がることのできる、勇気ある選手だったからだ」 「彼はハードワーカーで、自分の持つ全てをピッチで出し尽くし、全てのボールを200%の力で追う、今で言うBox to Box タイプのMFだった」 「アグレッシブさとクオリティを兼ね備え、前線への攻撃参加もできた、完全な選手だった。彼が監督になる姿は容易に想像できた」 「選手の時も監督の時も、エル・チョロ(シメオネ愛称)は誇張して大袈裟に行動したりしない。あれが彼のそのままの生き方なんだ」 「彼はベンチで静かに座っているようなタイプではない。自分のメンタルの強さやウイニング・スピリットを常に示してきた人物で、それは彼のDNAの中にあるものなんだ」 また、同じくセビージャ時代の同僚でチームのCBであったホセ・ミゲル・プリエト氏も、シメオネ氏は選手時代からリーダシップを発揮していたと明かした。 「彼はよく試合の前、失敗はピッチに持ち込まずロッカールームに置いていけと私たちに言ったよ」 「常にフットボールのことを考えていて、その執着にも似た思いは今でも増していると思う」 「試合中は全てのプレーに関わっていたし、サッカーというものを理解していた。優れたMFがいれば、CBの力を引き出すことができる。私たちが活躍できたのは彼のおかげだ」 しかし、そんな情熱的なシメオネ氏だが、抜けている部分もあったとプリエト氏は語る。 「私たちはトレーニングに彼の車に乗って行ったことがあったが、車のタイヤがパンクしていたのにずっと変えていなかったんだ。だから私がタイヤの買い方を教えてやったんだ」 2020.06.10 12:45 Wed5
