仙台と山形のみちのくダービーはドロー! 九州ダービー制した大分が3戦ぶり白星【明治安田J2第23節】
2022.06.25 21:06 Sat
25日、明治安田生命J2リーグ第23節の4試合が各地で行われた。
3位のベガルタ仙台と7位のモンテディオ山形がユアテックスタジアム仙台で対戦。今季2度目の“みちのくダービー”は、前回対戦で勝利したホームチームが優勢に試合を運ぶ。機動力のある2トップを使った背後を狙う攻撃から名倉巧がボックス内で決定機を迎えるが、GK後藤雅明の好守に遭う。
以降もしばらく仙台の時間帯が続いたが、山形も徐々にボールを握って相手を押し込み、鋭いクロスから際どいシーンを創出。すると、ほぼイーブンで迎えた30分過ぎにアウェイチームが先手を奪った。33分、相手陣内右サイドで得たFKの場面で、味方がゴール前に飛び出してラインを押し下げたスペースでフリーになった野田裕喜にキッカーの國分伸太郎から絶妙なボールが上がると、野田が抑えの利いた見事な右足ジャンピングボレーで合わせ、ゴール左上隅に突き刺した。
相手の見事なサインプレーに屈してビハインドを負った仙台は、その数分後にペナルティアークで得たFKの場面で、キッカーの中島元彦が鋭い直接FKを枠の左隅へ飛ばしたが、ここはGK後藤の好守に阻まれた。
山形の1点リードで折り返した試合はホームの仙台が序盤から攻勢を仕掛けていく。さらに、前回対戦で決勝点を決めた遠藤康や皆川佑介をピッチに送り込む、アプローチを変えてゴールを目指す。
その後、両チームはダービー勝利を目指して勇敢に攻め合い、幾つか決定的なシーンを作り出すが、両GKを中心とする守備陣の粘りに遭い、1-1の痛み分けに。共にリーグ4戦未勝利と足踏みが続く。
えがお健康スタジアムで行われた9位のロアッソ熊本と12位の大分トリニータの“九州ダービー”は、アウェイの大分が1-2で勝利した。
5試合ぶりの白星を目指すホームチームと、3戦ぶりの勝利を目指すアウェイチームの一戦は、ダービーらしい白熱の展開に。立ち上がりは熊本が良い入りを見せたが、23分には左サイドから藤本一輝が右足で入れたクロスを、ファーに走り込んだ155cmの中川寛斗が頭で合わせ、大分が先制に成功する。
それでも、熊本は10分後の33分に杉山直宏の右サイドからのクロスを、髙橋利樹が飛び出したGKの寸前で打点の高いヘディングで合わせ、すぐさまスコアをタイに戻した。
1-1で折り返した後半は一進一退の攻防となったが、57分には浮き球のフィードに対してDFとうまく入れ替わった渡邉新太が、ボックス内でDF2枚に囲まれながらも鮮やかなステップから右足のシュートを突き刺し、アウェイチームが再び一歩前に出る。
以降は互いに交代カードを切っていく中、フレッシュな選手の投入で試合の流れに変化を加えようと試みる。だが、後半半ば終盤に入っても拮抗して状況が維持される。それでも、終盤の熊本の攻勢を冷静に凌ぎ切った大分がこのまま勝ち切り、ダービー勝利と共に3戦ぶりの白星を手にした。
また、共にプレーオフ圏内の4位に位置するファジアーノ岡山と、5位のV・ファーレン長崎は、それぞれ13位の水戸ホーリーホック、15位のブラウブリッツ秋田と対戦。
岡山は23分に相手のハンドで得たPKをヨルディ・バイスが決めて先制に成功。以降は危なげなく試合を進めるが、後半半ばを過ぎて相手の攻勢に晒されると、土壇場の89分にゴール前の混戦から安藤瑞季に同点ゴールを献上。さらに、試合終了間際には防戦一方を強いられたが、ラストプレーのピンチをGK堀田大暉のビッグセーブで凌ぎ、最低限の勝ち点1を奪取。
一方、リーグ戦3連勝に天皇杯でのFC東京撃破で勢いに乗る長崎は、6戦未勝利の秋田をホームで迎え撃った。前半からボールを握って攻め手を窺うが、相手の集中した守備に苦戦。後半終盤にはクリスティアーノ、ビクトル・イバルボら切り札を投入し、攻勢を仕掛けたが、最後の精度を欠いた。そして、試合は0-0のドローに終わり、原田武男暫定体制の有終の美を飾ることはできなかった。
◆第23節
▽6月25日(土)
ベガルタ仙台 1-1 モンテディオ山形
水戸ホーリーホック 1-1 ファジアーノ岡山
V・ファーレン長崎 0-0 ブラウブリッツ秋田
ロアッソ熊本 1-2 大分トリニータ
▽6月26日(日)
《14:00》
ジェフユナイテッド千葉 vs 東京ヴェルディ
《18:00》
栃木SC vs いわてグルージャ盛岡
横浜FC vs アルビレックス新潟
徳島ヴォルティス vs ザスパクサツ群馬
《18:30》
FC琉球 vs FC町田ゼルビア
《19:00》
大宮アルディージャ vs ツエーゲン金沢
レノファ山口FC vs ヴァンフォーレ甲府
3位のベガルタ仙台と7位のモンテディオ山形がユアテックスタジアム仙台で対戦。今季2度目の“みちのくダービー”は、前回対戦で勝利したホームチームが優勢に試合を運ぶ。機動力のある2トップを使った背後を狙う攻撃から名倉巧がボックス内で決定機を迎えるが、GK後藤雅明の好守に遭う。
以降もしばらく仙台の時間帯が続いたが、山形も徐々にボールを握って相手を押し込み、鋭いクロスから際どいシーンを創出。すると、ほぼイーブンで迎えた30分過ぎにアウェイチームが先手を奪った。33分、相手陣内右サイドで得たFKの場面で、味方がゴール前に飛び出してラインを押し下げたスペースでフリーになった野田裕喜にキッカーの國分伸太郎から絶妙なボールが上がると、野田が抑えの利いた見事な右足ジャンピングボレーで合わせ、ゴール左上隅に突き刺した。
山形の1点リードで折り返した試合はホームの仙台が序盤から攻勢を仕掛けていく。さらに、前回対戦で決勝点を決めた遠藤康や皆川佑介をピッチに送り込む、アプローチを変えてゴールを目指す。
山形の堅い守備をなかなか崩し切れず、連戦と30度を超える猛暑の影響でパワーダウンも見え始めたが、土壇場で試合を振り出しに戻す。85分、フォギーニョとのパス交換から左サイドの遠藤が入れた低いクロスをゴール前の皆川が左足ボレーで合わす。これはGK後藤に弾かれたが、こぼれ球に詰めた中山仁斗が前回対戦に続き古巣のゴールへ流し込んだ。
その後、両チームはダービー勝利を目指して勇敢に攻め合い、幾つか決定的なシーンを作り出すが、両GKを中心とする守備陣の粘りに遭い、1-1の痛み分けに。共にリーグ4戦未勝利と足踏みが続く。
えがお健康スタジアムで行われた9位のロアッソ熊本と12位の大分トリニータの“九州ダービー”は、アウェイの大分が1-2で勝利した。
5試合ぶりの白星を目指すホームチームと、3戦ぶりの勝利を目指すアウェイチームの一戦は、ダービーらしい白熱の展開に。立ち上がりは熊本が良い入りを見せたが、23分には左サイドから藤本一輝が右足で入れたクロスを、ファーに走り込んだ155cmの中川寛斗が頭で合わせ、大分が先制に成功する。
それでも、熊本は10分後の33分に杉山直宏の右サイドからのクロスを、髙橋利樹が飛び出したGKの寸前で打点の高いヘディングで合わせ、すぐさまスコアをタイに戻した。
1-1で折り返した後半は一進一退の攻防となったが、57分には浮き球のフィードに対してDFとうまく入れ替わった渡邉新太が、ボックス内でDF2枚に囲まれながらも鮮やかなステップから右足のシュートを突き刺し、アウェイチームが再び一歩前に出る。
以降は互いに交代カードを切っていく中、フレッシュな選手の投入で試合の流れに変化を加えようと試みる。だが、後半半ば終盤に入っても拮抗して状況が維持される。それでも、終盤の熊本の攻勢を冷静に凌ぎ切った大分がこのまま勝ち切り、ダービー勝利と共に3戦ぶりの白星を手にした。
また、共にプレーオフ圏内の4位に位置するファジアーノ岡山と、5位のV・ファーレン長崎は、それぞれ13位の水戸ホーリーホック、15位のブラウブリッツ秋田と対戦。
岡山は23分に相手のハンドで得たPKをヨルディ・バイスが決めて先制に成功。以降は危なげなく試合を進めるが、後半半ばを過ぎて相手の攻勢に晒されると、土壇場の89分にゴール前の混戦から安藤瑞季に同点ゴールを献上。さらに、試合終了間際には防戦一方を強いられたが、ラストプレーのピンチをGK堀田大暉のビッグセーブで凌ぎ、最低限の勝ち点1を奪取。
一方、リーグ戦3連勝に天皇杯でのFC東京撃破で勢いに乗る長崎は、6戦未勝利の秋田をホームで迎え撃った。前半からボールを握って攻め手を窺うが、相手の集中した守備に苦戦。後半終盤にはクリスティアーノ、ビクトル・イバルボら切り札を投入し、攻勢を仕掛けたが、最後の精度を欠いた。そして、試合は0-0のドローに終わり、原田武男暫定体制の有終の美を飾ることはできなかった。
◆第23節
▽6月25日(土)
ベガルタ仙台 1-1 モンテディオ山形
水戸ホーリーホック 1-1 ファジアーノ岡山
V・ファーレン長崎 0-0 ブラウブリッツ秋田
ロアッソ熊本 1-2 大分トリニータ
▽6月26日(日)
《14:00》
ジェフユナイテッド千葉 vs 東京ヴェルディ
《18:00》
栃木SC vs いわてグルージャ盛岡
横浜FC vs アルビレックス新潟
徳島ヴォルティス vs ザスパクサツ群馬
《18:30》
FC琉球 vs FC町田ゼルビア
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