コーフェルトCL初陣のヴォルフスブルクがザルツブルクの今節突破を阻止! セビージャ撃破のリールが初勝利《CL》

2021.11.03 07:12 Wed
Getty Images
チャンピオンズリーグ(CL)のグループG第4節、ヴォルフスブルクvsレッドブル・ザルツブルクが2日に行われ、ホームのヴォルフスブルクが2-1で勝利した。

前節、ヴォルフスブルクに3-1の快勝を収めた首位のザルツブルク(勝ち点7)は、国内リーグでも開幕から無敗を継続。勝利で決勝トーナメント進出が決定する重要な一戦ではゴールを挙げたアデイェミとオカフォルの2トップを含め前回対戦と全く同じスタメンを起用した。

一方、僅差でグループ最下位に沈むヴォルフスブルク(勝ち点2)は、先月24日にファン・ボメル前監督を解任。コーフェルト監督を新指揮官に据え、ここからの逆転突破を目指す。新体制初陣を制した直近のレバークーゼン戦からは先発2人を変更。シュテフェン、フィリップに代えてオタビオ、ヴェグホルストを起用した。
試合は互いにキックオフ直後からチャンスを作り合うオープンな展開となる。まずは2分、前線に抜け出したオカフォルの短い落としを受けたアデイェミがそのままボックス内へ持ち込んで左足のシュートを狙うが、これは枠の左に外れる。

すると、直後の3分にはオタビオとゲルハルトのコンビでヴォルフスブルクが左サイドを完璧に崩すと、ボックス内へ運んだゲルハルトからの丁寧なグラウンダーの折り返しをファーに走り込んだバクが右足で難なく流し込んだ。
幸先よく先制に成功したヴォルフスブルクは、ここからザルツブルクにボールを握られる展開となるが、中盤を中心に強度の高い守備で相手に自由を与えず。また、前回対戦で苦戦した背後のスペースも3バックへの変更が奏功し、相手2トップをきっちりケアする。

一方、立ち上がり以降はなかなか決定機まで持ち込めないザルツブルクだったが、セットプレーからゴールをこじ開ける。30分、ペナルティアーク付近で得たFKの場面でキッカーのウーバーが左足を振り抜くと、壁の上から急激に落ちたシュートをGKカスティールスがはじき出せず、ゴールネットを揺らした。

1-1の振り出しに戻った試合は前半終盤にかけて再びオープンな展開に。その流れの中で36分にはゲルハルトからの正確な左クロスに飛び込んだヴェグホルスト、41分にはザルツブルクのロングカウンターからアーロンソンに絶好機も、いずれも決め切ることはできず。

後半も先に決定機を作ったのはザルツブルク。立ち上がりの50分に高速カウンターからオカフォルのスルーパスに抜け出したアデイェミがボックス内でGKと一対一となるが、左足のシュートはわずかに枠の右に外れる。

以降もザルツブルクが押し気味に試合を運んでいたが、ヴォルフスブルクが前半同様に決定力を見せる。60分、アルノルトからの浮き球のフィードに反応したルーカス・エンメチャがボックス右から強烈な右足のシュートをニア上へ突き刺した。

試合の均衡が破られた中、両チームはここから選手交代で流れに変化を加えていく。ヴォルフスブルクはルシヨンやムバブ、ルケバキオを投入し、堅守速攻の色合いを強める。対するザルツブルクは決定力を欠いたアデイェミらを下げてアダム、シェシュコとアタッカーを送り出していく。

流れの中で決定機まであと一歩という状況が続くアウェイチームは83分に鮮やかなパスワークから、ボックス手前のシェシュコが強烈なミドルシュートを枠に飛ばすが、これはGKカスティールスの好守に遭う。

その後、ザルツブルクの決死のパワープレーを最後まで撥ね返し続けたヴォルフスブルクが今グループステージ初勝利を挙げると共に、コーフェルト新監督のCL初陣を飾った。一方、初黒星を喫したザルツブルクはクラブ史上初の決勝トーナメント進出はお預けとなった。

また、同日行われたグループGのもう1試合、セビージャvsリールは、アウェイのリールが1-2で勝利した。

前回対戦を0-0のドローで終えた2位のセビージャ(勝ち点3)と、3位のリール(勝ち点2)のリターンマッチ。試合はホームのセビージャが先手を奪う。15分、カウンターから右サイドを破ってスソからのマイナスのパスを受けたラファ・ミルのシュートはGKの好守に遭うが、こぼれ球をオカンポスが押し込んだ。

その後はリスクを冒して攻撃に出るリールの時間帯が続き、幾度か縦に速い攻めで決定機を創出。すると、前半終了間際にはデラネイのボックス内でのファウルによって得たPKをキッカーのデイビッドが冷静に決めて前半の内に追いついた。

迎えた後半、追いついた勢いに乗るリールは51分にショートカウンターからボックス右でチェリクが放ったシュートが左ポストを直撃。この跳ね返りをイコネが冷静に蹴り込んで逆転に成功した。

その後、両者は積極的に交代カードを切っていく中、球際のバトルが強調される白熱の攻防を見せる。だが、後半だけで10枚のカードが飛び交う荒れ模様の状況とは裏腹に決定機まで持ち込めない睨み合いが続き、試合はこのままタイムアップ。

敵地で逆転勝利のリールがグループステージ初勝利で2位に浮上。一方、4戦未勝利のセビージャは最下位に転落した。

ヴォルフスブルクの関連記事

ヴォルフスブルクは4日、ラルフ・ハーゼンヒュットル監督(57)を即時解任したことを発表した。 なお、U-19チーム監督のダニエル・バウアー氏(42)が暫定監督をと務め、U-19チームでアシスタントコーチを務めるユリアン・クラムト氏とU-16チーム監督のトビアス・ホルム氏がコーチを務めるとのことだ。 オースト 2025.05.05 11:00 Mon
ドルトムントは3日、ブンデスリーガ第32節でヴォルフスブルクをホームに迎え、4-0で快勝した。 前節ホッフェンハイム戦を3-2で競り勝って連勝とし、6位浮上としたドルトムント(勝ち点48)は、ホッフェンハイム戦のスタメンからジャンに代えて負傷明けのグロスのみを変更した。 12位ヴォルフスブルク(勝ち点39) 2025.05.04 05:57 Sun
フライブルクは26日、ブンデスリーガ第31節でヴォルフスブルクとのアウェイ戦に臨み、1-0で勝利した。フライブルクのMF堂安律は87分までプレーしている。 前節ホッフェンハイム戦を堂安のゴールなどで3-2と競り勝って連勝とし、5位に順位を戻したフライブルク(勝ち点48)は堂安が[4-2-3-1]の右MFでスタメン 2025.04.27 04:31 Sun
マインツは19日、ブンデスリーガ第30節でヴォルフスブルクをホームに迎え、2-2で引き分けた。マインツのMF佐野海舟はフル出場している。 前節ホッフェンハイムに敗れて4試合勝ちなしと足踏みの5位マインツ(勝ち点46)は佐野が[3-4-2-1]のボランチで先発となった。 12位ヴォルフスブルク(勝ち点38)に 2025.04.20 06:28 Sun
DFBポカール準々決勝の2試合が25、26日に行われた。 2年ぶりの王座を目指すRBライプツィヒは、ホームでヴォルフスブルクと対戦し1-0で勝利した。 ライプツィヒは開始早々の4分にカンプルが左サイドのスペースへロングパスを送ると、左サイドを駆け上がったシェシュコがダイレクトクロス。これをニアに走り込んだオ 2025.02.27 08:10 Thu

UEFAチャンピオンズリーグの関連記事

UEFAチャンピオンズリーグ】クラブ・ブルッヘ 4-1 モナコ(日本時間9月19日/ヤン・ブレイデルスタディオン) /南野拓実からアンス・ファティ\モナコでのデビュー戦となったアンス・ファティは後半途中から出場南野からのパスを受けると、左足を振り抜きゴールに突き刺した#WOWOWでCL pic.twitter.c 2025.09.20 08:03 Sat
【UEFAチャンピオンズリーグ】フランクフルト 5-1 ガラタサライ(日本時間9月19日/フランクフルト・シュタディオン) /堂安律 #UCL 初出場\相手DFのオウンゴールとなったものの同点に導くプレーチームも5得点で逆転勝利#UCL 2025-26 MD1フランクフルト vs ガラタサライWOWOWオンデマン 2025.09.20 07:30 Sat
UEFA(欧州サッカー連盟)は28日、UEFAチャンピオンズリーグ2025-26のリーグフェーズ組み合わせを発表した。 昨シーズンから1つのリーグで争うフォーマットに変更されたUCLは、36チームが出場。異なる8チームとホームとアウェイに分かれて4試合ずつを戦う。上位8チームは決勝トーナメントにストレートインとな 2025.08.29 11:05 Fri
欧州サッカー連盟(UEFA)は12日、チャンピオンズリーグ(CL)の決勝戦を裁く審判団を発表した。 9月17日に開幕し白熱の戦いが繰り広げられた今大会も残すところフースバル・アレーナ・ミュンヘンで行われる決勝戦のみに。日本時間31日28時に行われる決勝戦に駒を進めたのが、初優勝を目指すパリ・サンジェルマン(PSG 2025.05.13 10:00 Tue
WOWOWは12日、独占放送するUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)の決勝でもライブビューイングを開催することを発表した。 白熱のUCLは決勝まで進んでおり、インテルとパリ・サンジェルマン(PSG)が勝ち残り。インテルは3年ぶり、PSGは5年ぶりの決勝となる 15年ぶりの優勝を目指すインテルと、初優勝を目 2025.05.12 14:15 Mon

ヴォルフスブルクの人気記事ランキング

1

【平成史に残るレジェンドチーム50選】vol.38“鬼軍曹マガト”日本人選手の活躍も/ヴォルフスブルク[2008-09]

1989年1月8日に日本で始まった「平成」。日本では31年にわたって使用されてきたが、2019年4月30日をもってその時代が終わりを告げる。 日本サッカーにおいても激動の時代であった「平成」だが、目をヨーロッパに向け、同じ時代で印象に残ったレジェンドチームを超ワールドサッカー編集部が選出。記憶や記録に残る50チームを紹介していく。 <div style="position: relative;margin: 2em 0;padding: 25px 10px 7px;border: solid 2px #FFC107;"><span style="position: absolute;display: inline-block;top: -2px;left: -2px;padding: 0 9px;height: 25px;line-height: 25px;vertical-align: middle;font-size: 17px;background: #FFC107;color: #ffffff;font-weight: bold;">vol.38</span><p style="margin: 0; padding: 0;font-weight:800">2008-2009シーズン/ヴォルフスブルク 〜鬼軍曹の下で初戴冠〜</p></div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2021/2008-09wolfsblug.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brians,LTD.<hr></div><div style="padding: 0.5em 1em;margin: 2em 0;border: double 5px #4ec4d3;"><p style="margin: 0; padding: 0;">監督:フェリックス・マガト(56) 獲得タイトル:ブンデスリーガ 攻撃力9:★★★★★★★★★☆ 守備力7:★★★★★★★☆☆☆ タレント7:★★★★★★★☆☆☆ 連係7:★★★★★★★☆☆☆ 選手層6:★★★★★★☆☆☆☆ </p></div> <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">鬼軍曹マガト</div> 世界的な自動車メーカーであるフォルクスワーゲンを親会社に持ちながら、ドイツの中で中堅クラブという地位に過ぎなかったヴォルフスブルク。しかし、バイエルンで2連覇を達成したマガト監督を2007年に招へいしたチームは、初年度こそ11位に終わったものの、続く2008-09シーズンにクラブ史上初となるリーグ制覇を成し遂げる。 シーズン序盤は不安定な戦いが続き、前半戦を9位で終えた。しかし、ウィンターブレイクを挟んで後半戦に入ると一変。19節から連勝街道を走り(結果的に10連勝)、第26節でバイエルンを5-1で下してついに首位に躍り出た。 その後、ヴォルフスブルクは首位の座を明け渡すことなく、本拠地フォルクスワーゲン・アレーナでの最終節を迎える。そして、ブレーメンに5-1で勝利を収めて優勝決定。悲願となるクラブ史上初のマイスターシャーレを掲げた。 この当時のヴォルフスブルクは、長谷部と大久保の日本人2選手が在籍していた。2007-08シーズンの冬に移籍した長谷部は、厳しい練習を課すマガト監督の信頼を勝ち取り、ポジションを奪取。シーズン終盤こそケガで戦列を離れたが、チームの優勝に大きく貢献した。一方の大久保は2008-09シーズンの冬に移籍したが、ジェコとグラフィッチの強力2トップの存在もあり、あまり出場機会を得ることができず。大きなインパクトを残せなかった。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">2トップの威力</div> 鬼軍曹・マガト監督の下、厳しいトレーニングを乗り越えたチームの特徴は、破壊力のある2トップ。得点王のタイトルを獲得したグラフィッチが28得点、得点ランク2位のジェコが26得点と2人でゴールを荒稼ぎした(チームの総得点は80得点)。 この強力2トップに良質なボールを供給したのがトップ下のミシモビッチ。正確なパスで攻撃を司り、7ゴール20アシストという素晴らしい成績を残した。脇を固めた長谷部、ゲントナー、リーターらは豊富な運動量で攻守に奔走。中盤の底に位置したジョズエが守備に徹してチームを支えた。 最終ラインは、このシーズンにイタリアからやってきたバルザーリを中心に安定した守備を披露。最後尾に位置した守護神のベナーリオは抜群のショットストップを見せた。 <div style="padding: 0.25em 0.5em;font-weight:800;font-size:1.2em;color: #494949;background: #dbeeff;border-left: solid 5px #7db4e6;">ピックアップ・プレイヤー</div> <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">FWエディン・ジェコ(23)&FWグラフィッチ(30)</span> 合わせて54得点を叩き出した強力2トップ。大型ストライカー2人は、足元のうまさも兼備し、抜群の破壊力を見せた。特に、このシーズンで評価を大きく高めたジェコは、ビッグクラブから狙われる移籍市場の大目玉となり、2011年にはマンチェスター・シティへ移籍を果たした。その後はローマでプレーしている。 2019.04.22 12:00 Mon
2

リトバルスキーがヴォルフスブルクを退団、13年間に渡りアシスタントコーチやアンバサダーを歴任

ヴォルフスブルクは11日、クラブのアンバサダーを務めるピエール・リトバルスキー氏(63)との契約を解消したことを発表した。 現役時代に西ドイツ代表やケルン、Jリーグのジェフ市原で活躍した“リティ”ことリトバルスキー氏。ヴォルフスブルクには2010年にスティーブ・マクラーレン監督のアシスタントコーチ兼通訳としてスタッフ入りし、マクラーレン監督解任の際は暫定監督として5試合指揮を執っていた。 その後はスカウトを務め、2018年からはアンバサダーの役割を担っていた。 契約を解消したリトバルスキー氏はドイツ『キッカー』のインタビューにて「今後もドイツ、オーストラリア、日本を行き来する時間を楽しみたい。家に居るのが基本的には好きだが、70歳になっても3カ国の友人たちに会うために外出もしたいね」と答えた。 2023.07.11 23:20 Tue
3

ポスト・ケアー? ミランがヴォルフスブルクの23歳CBラクロワに注目

ミランがヴォルフスブルクのフランス人DFマクサンス・ラクロワ(23)に注目しているという。 ラクロワは身長190cmの右利きセンターバック。イブラヒマ・コナテ(リバプール)を輩出したフランスの古豪ソショーで育まれ、2020年夏にヴォルフスブルクへ。加入から今季で4年目、これまで常に主力としてプレーする。 そんなラクロワをミランが注目…様々なポジションで上積みが必要そうなミランだが、イタリア『カルチョメルカート』によると、ラクロワは契約満了が迫るデンマーク代表DFシモン・ケアー(34)の後釜候補だという。 ここ数カ月で何人ものセンターバックを追跡してきたなか、ラクロワについては守備者の技量はもちろん、そのリーダーシップを高く評価しているとのこと。フィジカルや戦術理解度、集中力などは疑いの余地がないと位置付けられている。 代理人との協議も予定されている模様のミラン。ラクロワの契約は2025年6月まで、市場価値は推定2000万ユーロ(約32億8000万円)となっている。 2024.03.23 13:35 Sat
4

デ・ブライネ躍動のヴォルフスブルクがバイエルンに4発完勝でマランダに勝利を捧げる《ブンデスリーガ》

▽約1カ月のウインターブレイクが明けたブンデスリーガ第18節で、2位ヴォルフスブルク(勝ち点34)と首位バイエルン(勝ち点45)の上位対決がフォルクスワーゲン・アレーナで30日に開催され、4-1でヴォルフスブルクが完勝した。 ▽ウインターブレイク期間中にマランダ(20)の交通事故死という悲しい出来事に見舞われたヴォルフスブルク。バイエルンを11ポイント差で追うチームは、試合当日に今季5ゴールを挙げていたオリッチのハンブルガーSV移籍が決定した。1トップの位置にはドストが入り、それ以外は現状のベストメンバーを送り込んだ。 ▽一方、主力にケガ人を出しながらも首位を独走するバイエルンは、リーグ戦8連勝中。リベリとラフィーニャが負傷したが、アラバやバトシュトゥバーが復帰し、アラバが先発となった。そしてラームとラフィーニャ不在の右サイドバックの位置にはローデが入った。 ▽マランダに1分間の黙祷を捧げて迎えたキックオフ。シャビ・アロンソをアンカーに配す[4-3-3]の布陣を敷いたバイエルンが立ち上がりからポゼッションを高め、ヴォルフスブルクを押し込んでいった。一方、ヴィエイリーニャを右サイドバックに配す[4-2-3-1]の布陣を敷いたヴォルフスブルクは自陣に構えてカウンターを狙った。 ▽すると開始4分、ヴォルフスブルクがカウンターから最初のチャンスをゴールに結びつける。グスタボのインターセプトを起点に、右サイドのカリジウリのスルーパスに抜け出たデ・ブライネがラストパスを送ると、ボックス中央のドストが右足ダイレクトでシュート。これがゴール右隅に決まった。 ▽早々に失点を喫したバイエルンは自陣に引く相手に対し、サイドから攻撃を展開。ミュラーとロッベンを起点に打開を図ると、29分にアラバのミドルシュートがゴール左隅を捉えたが、GKベナーリオのセーブに阻まれる。 ▽対するヴォルフスブルクは、トップ下から左サイドにポジションを移した“マランダの同胞”デ・ブライネを、不慣れな右サイドバックの位置に入ったローデとマッチアップさせることで優位性を保つ。そして、30分にデ・ブライネのミドルシュートがGKノイアーを脅かした。 ▽前半終盤にかけても集中した守備からカウンターを狙うことで主導権を握るヴォルフスブルクは41分、カリジウリのフィードに抜け出したドストがシュートに持ち込むも、枠を捉えきれない。それでも追加タイム2分、ヴォルフスブルクが追加点を奪いきって前半を終える。FKの流れからペナルティアーク左付近のドストがルーズボールを右足ボレーで狙うと、アウト回転のかかった山なりのシュートが右ポスト内側に当たってゴールに吸い込まれた。 ▽後半からバイエルンは選手交代をせずにアラバを左センターバックに下げる3バックに変更。そして51分に出来の悪かったローデに代えてヴァイザーをそのまま右ウイングバックの位置に起用した。しかし、直後の53分に失点を喫する。アーノルドのスルーパスに抜け出たデ・ブライネの独走を許すと、GKノイアーとの一対一を難なく制されてしまった。 ▽まさかの3点ビハインドとなったバイエルンだったが、直後の56分に1点を返す。レヴァンドフスキのパスを受けたボックス左のベルナトがドリブルで仕掛けると、ルーズボールを蹴り込んだ。 ▽失点直後にドストのヘッドでの落としをアーノルドがボレーで合わせる決定機を迎えたヴォルフスブルクは、62分にもドストのヘディングシュートがGKノイアーを襲う。その後も運動量が落ちながらも効率的なカウンターでゴールに迫るヴォルフスブルクは、アーノルドとグスタボがそれぞれミドルシュートで4点目に近づいた。 ▽そして72分のロッベンの強烈なFKをGKベナーリオがセーブすると、直後の73分にヴォルフスブルクが試合を決定付ける4点目を奪う。アーノルドのパスに抜け出したデ・ブライネが独走すると、ボックス左に侵入したところでシュートフェイントを使い、ダンテのマークを外す。そして、GKノイアーを打ち破る強烈な左足シュートを叩き込んだ。 ▽試合終盤にかけてヴォルフスブルクは疲労の見えるペリシッチ、カリジウリ、ドストらを下げてフレッシュな選手たちを投入。そのまま4-1で完勝し、王者バイエルンに今季のリーグ戦初黒星を付けて8ポイント差に縮めるとともに、無念の死を遂げたマランダに勝利を捧げている。 2015.01.31 06:47 Sat
5

香川先制弾アシストもヴォルフスブルクが初優勝《DFBポカール》

▽DFBポカール決勝ドルトムントvsヴォルフスブルクが30日、ベルリンのオリンピア・シュタディオンで行われ、1-3でヴォルフスブルクが勝利し、初優勝を飾っている。ドルトムントの香川はフル出場した。 ▽3年ぶり4度目の優勝を目指すドルトムントは、準決勝でバイエルンをPK戦の末に撃破。リーグ戦でも7位に滑り込み、来季のEL出場権獲得を決めた。クロップ監督のラストマッチに向けて、ブンデス最終戦で1ゴール2アシストの大活躍を見せた香川をはじめ、ロイスやオーバメヤンといった主力が順当にスタメンに名を連ねた。 ▽一方、初優勝を目指すヴォルフスブルクは、準決勝で2部のビーレフェルトに4-0で快勝。リーグ戦で2位と躍進したチームは、デ・ブライネやドスト、ナウドといった主力を送り出した。 ▽ボールの落ち着かない主導権争いが繰り広げられた中、開始5分に香川がドルトムントに先制点をもたらす。右サイドから香川が左足ダイレクトで上げたクロスをオーバメヤンが右足ボレーで綺麗に合わせた。直後の7分、ボックス内のペリシッチに枠内シュートを許したドルトムントだったが、GKランゲラクがビッグセーブで阻止。失点を受けて前がかるヴォルフスブルクに対し、冷静に対応していたドルトムントは18分、右サイドに流れた香川のクロスボールにロイスがボレー。しかし、枠を捉えることができなかった。 ▽すると22分、ボックス手前左で得たFKでヴォルフスブルクが試合を振り出しに戻す。ナウドが得意のパワーシュートで狙うと、GKランゲラクが弾いたところをグスタボが蹴り込んだ。さらに33分、バイタルエリア左でカリジウリのパスを受けたデ・ブライネのミドルシュートがゴール左に突き刺さり、一気に逆転する。勢いの止まらないヴォルフスブルクはさらに38分、右サイドで仕掛けたペリシッチのクロスをファーサイドのドストが頭で押し込み、3点目を奪いきった。 ▽瞬く間にリードを2点に広げられたドルトムントは、42分にFKの流れからのフンメルスのヘディングシュートがゴールを襲うも枠を捉えきれない。さらに44分、ボックス手前左の香川が巧みなボールタッチから浮き球パスを送り、オーバメヤンがボレーで合わせる決定機を演出したが、このシュートも枠を捉えきれず前半を1-3で終えた。 ▽迎えた後半、開始3分にドルトムントはデ・ブライネのスルーパスをドゥルムが処理しきれなかったところを突かれてカリジウリにシュートに持ち込まれたが、GKランゲラクが好守で阻止。 ▽すると50分、香川にチャンスが訪れる。ロイスの左サイドからのクロスに右足を懸命に伸ばして合わせたが、惜しくも枠の右へ外れた。その後もボールを保持したドルトムントだったが、自陣で守備を固めてカウンターを狙うヴォルフスブルクを崩せない状況が続く。 ▽そこで68分、2枚替えを敢行する。ケールとドゥルムに代えてブワチュチコフスキとピシュチェクを投入、ギュンドガンをアンカーに据える攻撃的な布陣とした。すると71分、ムヒタリャンのシュートが枠を捉えたが、GKベナーリオの牙城を崩すことができない。 ▽1点が遠いドルトムントはさらにロイスを諦めてインモービレを投入するも、ペリシッチに代えてギラヴォギを投入し、守備の強度を増したヴォルフスブルクを攻めあぐねてしまう。結局、80分の香川のミドルシュートはGKの正面を突き、88分のオーバメヤンの無回転の直接FKもGKベナーリオにセーブされ、1-3のままタイムアップ。退任するクロップ監督にタイトルを捧げることはできなかった。一方、ヴォルフスブルクはDFBポカール初優勝を飾っている。 2015.05.31 05:16 Sun

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly