vol.1/カタール代表【カタールW杯出場国ガイド】アジア王者として臨む初めてのW杯
2022.11.17 18:00 Thu
11月20日、フットボール界における4年に1度の祭典、ワールドカップがカタールの地で遂に開幕する。約1カ月の激闘をより深く、より楽しむべく、超ワールドサッカー編集部が出場国32カ国ガイドを作成。1カ国目は、開催国のカタール代表を紹介する。◆カタール代表
監督:フェリックス・サンチェス
主将:サード・アル・シーブ
予選成績:免除
W杯出場数:初
W杯最高位:初出場
FIFAランク:50位
◆日本を破ってアジア王者に

2019年アジアカップで日本代表を下し、アジア王者となったカタールが初のW杯に挑む。国内リーグでは以前より豊富な資金を元に、アル・サッドやアル・ガラファ、アル・ドゥハイルといったクラブがアジアで結果を残していたが、代表レベルでも結果が出始めている。
2017年から指揮を執るフェリックス・サンチェス監督の下、国家プロジェクトも相まって優秀な若手選手が排出されてきている近年のカタール。今年に入ってからの親善試合でもチリやスロベニアに引き分け、ブルガリアやアルバニアには勝利と、中堅国相手に結果を残している。ホーム開催ということもあり、決勝トーナメント進出の番狂わせも夢ではないかもしれない。
システムは3バックをベースに、守備時には5バックを形成するカウンタースタイル。強みは何と言っても2019年アジアカップで得点王となったFWアルモエズ・アリの得点力だ。大会新記録となる9ゴールをマークして一躍アジア全土にその名を知らしめたアタッカーは、万能型のストライカー。しなやかな身のこなしから鋭いシュートを決めきる能力を持つワールドクラスのFWで、初出場のカタールを牽引する存在となるだろう。
FWアルモエズ・アリ(アル・ドゥハイル)

カタールの注目選手はやはり2019年アジアカップMVPのルモエズ・アリだ。同大会で10アシストを記録したFWアクラム・アフィフとのホットラインは強烈。開催国カタールの浮沈は彼の得点力に懸かっている。
◆登録メンバー
GK
1.サード・アル・シーブ(アル・サッド)
21.ユセフ・ハッサン(アル・ガラファ)
22.メシャール・バルシャム(アル・サッド)
DF
2.ロー・ロー(アル・サッド)
3.アブデルカリム・ハッサン(アル・サッド)
5.タレク・サルマン(アル・サッド)
13.ムサブ・ヘデル(アル・サッド)
14.ホマム・アルアミン・アフメド(アル・ガラファ)
15.バッサム・アル・ラウィ(アル・ドゥハイル)
16.ブアレム・フヒ(アル・サッド)
17.イスマイール・モハンマド(アル・ドゥハイル)
25.ジャッセム・ガベル(アル・アラビ)
MF
4.モハンメド・ワード(アル・サッド)
6.アブドゥルアジズ・ハテム(アル・ラーヤン)
8.アリ・アサダラー・アサド(アル・サッド)
12.カリム・ブディアフ(アル・ドゥハイル)
20.サレム・アル・ハジリ(アル・サッド)
23.アッシム・マディボ(アル・ドゥハイル)
26.モスタファ・タレク(アル・サッド)
FW
7.アフメド・アラーエルディン(アル・ガラファ)
9.モハンメド・ムンタリ(アル・ドゥハイル)
10.ハッサン・アル・ハイドス(アル・サッド)
11.アクラム・アフィフ(アル・サッド)
18.ハリド・ムニール(アル・ワクラ)
19.アルモエズ・アリ(アル・ドゥハイル)
24.ナイフ・アル・ハドフラミ(アル・ラーヤン)
◆グループステージ日程
▽11/20
《25:00》
vsエクアドル代表
@アル・ベイト・スタジアム
▽11/25
《25:00》
vsセネガル代表
@アル・トゥマーマ・スタジアム
▽11/29
《24:00》
vsオランダ代表
@アル・ベイト・スタジアム
監督:フェリックス・サンチェス
主将:サード・アル・シーブ
予選成績:免除
W杯出場数:初
W杯最高位:初出場
FIFAランク:50位
◆日本を破ってアジア王者に

Getty Images
2019年アジアカップで日本代表を下し、アジア王者となったカタールが初のW杯に挑む。国内リーグでは以前より豊富な資金を元に、アル・サッドやアル・ガラファ、アル・ドゥハイルといったクラブがアジアで結果を残していたが、代表レベルでも結果が出始めている。
システムは3バックをベースに、守備時には5バックを形成するカウンタースタイル。強みは何と言っても2019年アジアカップで得点王となったFWアルモエズ・アリの得点力だ。大会新記録となる9ゴールをマークして一躍アジア全土にその名を知らしめたアタッカーは、万能型のストライカー。しなやかな身のこなしから鋭いシュートを決めきる能力を持つワールドクラスのFWで、初出場のカタールを牽引する存在となるだろう。
◆超WS的注目プレーヤー
FWアルモエズ・アリ(アル・ドゥハイル)

Getty Images
カタールの注目選手はやはり2019年アジアカップMVPのルモエズ・アリだ。同大会で10アシストを記録したFWアクラム・アフィフとのホットラインは強烈。開催国カタールの浮沈は彼の得点力に懸かっている。
◆登録メンバー
GK
1.サード・アル・シーブ(アル・サッド)
21.ユセフ・ハッサン(アル・ガラファ)
22.メシャール・バルシャム(アル・サッド)
DF
2.ロー・ロー(アル・サッド)
3.アブデルカリム・ハッサン(アル・サッド)
5.タレク・サルマン(アル・サッド)
13.ムサブ・ヘデル(アル・サッド)
14.ホマム・アルアミン・アフメド(アル・ガラファ)
15.バッサム・アル・ラウィ(アル・ドゥハイル)
16.ブアレム・フヒ(アル・サッド)
17.イスマイール・モハンマド(アル・ドゥハイル)
25.ジャッセム・ガベル(アル・アラビ)
MF
4.モハンメド・ワード(アル・サッド)
6.アブドゥルアジズ・ハテム(アル・ラーヤン)
8.アリ・アサダラー・アサド(アル・サッド)
12.カリム・ブディアフ(アル・ドゥハイル)
20.サレム・アル・ハジリ(アル・サッド)
23.アッシム・マディボ(アル・ドゥハイル)
26.モスタファ・タレク(アル・サッド)
FW
7.アフメド・アラーエルディン(アル・ガラファ)
9.モハンメド・ムンタリ(アル・ドゥハイル)
10.ハッサン・アル・ハイドス(アル・サッド)
11.アクラム・アフィフ(アル・サッド)
18.ハリド・ムニール(アル・ワクラ)
19.アルモエズ・アリ(アル・ドゥハイル)
24.ナイフ・アル・ハドフラミ(アル・ラーヤン)
◆グループステージ日程
▽11/20
《25:00》
vsエクアドル代表
@アル・ベイト・スタジアム
▽11/25
《25:00》
vsセネガル代表
@アル・トゥマーマ・スタジアム
▽11/29
《24:00》
vsオランダ代表
@アル・ベイト・スタジアム
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日本代表は1日、アジアカップ2019の決勝で、カタール代表と戦う。5度目のアジア制覇を目指す日本に対し、初の決勝進出、初のアジア王者を目指すカタール代表。そのベールに包まれたチームは侮ることができない。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆バルセロナ仕込みの育成力を持つ指揮官</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20190201_18_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> カタール代表を率いるのは、スペイン人指揮官のフェリックス・サンチェス監督。43歳の若手指揮官は、プロ選手の経験はないものの、20歳で指導者としての道を歩み出す。 バルセロナのカンテラでの指導歴があるサンチェス監督は、ジェラール・デウロフェウ(ワトフォード)やセルジ・ロベルト(バルセロナ)らも指導。多くの逸材を世に出す一端を担っていた。 転機が訪れたのは2006年。カタール・ドーハに拠点を置く、アスパイア・アカデミーで指導者となる。 その後、2013年7月からは、U-19、U-20カタール代表の監督に就任。2014年のAFC U-19選手権に出場すると、北朝鮮、イラク、オマーンと同居したグループステージを2勝1分けで首位通過。決勝トーナメントでは、中国、ミャンマーを下すと、決勝では日本を準々決勝で下した北朝鮮に1-0で勝利し優勝を果たす。 この結果、2015年のU-20ワールドカップに出場。これは、実に10大会ぶりの出場権獲得となった。U-20W杯ではセネガル、ポルトガル、コロンビアを相手に3連敗と結果を残せなかったが、育成のスタートとして結果を残した。 その結果、2017年7月からはA代表とU-23代表の監督を兼任。2018年のAFC U-23選手権では、グループステージを勝ち上がり、3位決定戦で韓国に勝利していた。ちなみに、日本は準々決勝で優勝したウズベキスタンに0-4と大敗を喫していた。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆監督の信頼も厚い若手選手たち</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20190201_18_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> すでに大会記録の8ゴールを記録し、今大会の得点王になることが確実視されているFWアルモエズ・アリ。22歳のアリは、サンチェス監督の教え子だ。 その他にも、11番を背負う左ウイングのFWアクラム・ハッサン・アフィフ、4番を背負うMFタレク・サルマンもサンチェス監督の教え子。彼らは、アスパイア・アカデミーからの付き合いであり、中学年代から10年近くサンチェス監督の下でプレーしている。 前述のU-19選手権優勝メンバーでもあり、アリはAFC U-23選手権で得点王を獲得。監督のサッカーをピッチ内で体現する選手たちが、カタールには揃っている。 [4-3-3]をベースとした中でも、[4-4-2]や[4-2-3-1]、そして[5-3-2]とシステム変更を試合中に行う。ここまでの6試合で16得点無失点は、決してまぐれではなく、個人に頼ったものでもない。しっかりと時間をかけ、チーム作りをしてしてきた結果が、結果として表れている。 元スペイン代表でバルセロナでもプレーし、現在はカタールのアル・サッドに所属するチャビ・エルナンデスがカタールを優勝と予想したが、それも忖度ではなく、しっかりとした裏付けがあってのことだと言える。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆日本と似たコンセプトでのチーム作りで全勝</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20190201_18_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 森保一監督が率いて5カ月の日本代表。一方で、世代別の代表チームから含めれば5年以上指導を受ける選手もいるカタール代表。そのチーム作りのコンセプトは似ている。 森保監督が掲げるコンセプトは、チームの状況とコメントから読み取る限り、「バランス感覚を持つ」ということと、「局面は個人の判断」ということだろう。 バランス感覚というのは、攻守にわたっての原則であり、ポゼッションをするのか、カウンターをするのか、サイドから攻めるのか、中央から攻めるのかを限定しないこと。守備でも、プレスをかけることとリトリートしてブロックを作るということを限定していない。それは、今大会の6試合の戦い方を見ても、実践されている部分であり、その精度が上がってきている。 一方で、カタールも同様だ。システムを変えるという手を打ちながら、選手たちはポゼッション、カウンターを使い分け、時にはロングボールも多用する。守備でもプレス強度を高めることを前提に、5バックでブロックを作るシステムを使う。 チームとしての対応力を上げること、ピッチ内での判断力を重視することは、似ている部分でもあり、長い期間サンチェス監督の指導を受けているカタールに一日の長がある。 日本は、経験値と個の能力、そして今大会で見せている成長力で、対抗することになるだろう。何れにしても、決勝は好ゲームになることが予想される。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆スタジアムにはファン・サポーターが不在</span> ここまで全勝で勝ち上がってきたカタールだが、今大会の開催地であるUAEにはサポーターがほとんどいない状態だ。 2017年、カタールは同じ中東を中心とするイスラム圏の一部諸国から、国交断絶措置などを受けた。UAEもその1つであり、断交状態が続いている。 2017年6月には、UAE在住のカタール人が国外退去を求められた中、UAE国民にはカタールに同情の意思を示した場合、最大で15年の禁固刑に処されることが示唆されていた。 また、エミレーツ航空やエティハド航空といったUAEが拠点の航空会社は、ドーハ行きの便の運航を停止。さらに、カタール航空はUAEの領空通過が禁止されている。 スポーツに政治を持ち込まないことは原則としてあるものの、国交が断絶している状態では難しいもの。準決勝のUAE戦では、靴やサンダル、ペットボトルが投げ込まれ、国歌が流れた際にはブーイングを受けるなど褒められない行動をUAEサポーターがとっていたが、それらはこのような要因がある。 決勝のスタジアムにもカタール人サポーターは少ないだろう。一方で、UAE国民はアル・アインに所属するMF塩谷司を応援に来る可能性は高く、準決勝で大敗を喫したカタールを日本が下す姿を望む可能性は高い。 完全なアウェイの状態でUAEを下したカタールだが、決勝でも似たような光景が待っているかもしれない。 2019.02.01 15:00 Fri2
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