殊勲スヴィラール活躍でPK戦制したローマが3季連続でフェイエ撃破! 途中出場の上田綺世はPK戦1番手で成功【EL】
2024.02.23 07:54 Fri
ヨーロッパリーグ(EL)のプレーオフ2ndレグ、ローマvsフェイエノールトが22日にスタディオ・オリンピコで行われ、1-1で120分の戦いが終了。2戦合計2-2で並んだ中、PK戦を4-2で制したローマがラウンド16進出を決めた。
一方、チャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ3位敗退に伴いプレーオフからEL参戦のフェイエノールトは、デ・カイプでまずまずのプレー内容を見せながらもアドバンテージを得られずに難所へ乗り込む形に。1-0で競り勝った直近のRKCヴァールヴァイク戦からは先発2人を変更。イバンシッツ、ミンテの両ワイドに代えてパイシャオン、ニューコープを起用し、1stレグ先発の上田はベンチスタートとなった。
互いに様子見の入りとなったが、思わぬ形からいきなりスコアが動く。5分、フェイエノールトが左サイドのハルトマンの突破から折り返しを入れると、ファーのニューコープのシュートをゴール左にいたヒメネスが左肩でコースを変えて流し込んだ。
このファーストチャンスで仕留め切れなかったホームチームだったが、頼れるカピターノが決定的な仕事を果たす。15分、相手陣内左サイドでロングボールを収めたエル・シャーラウィがタメを作って内側でサポートに入ったペッレグリーニに繋ぐと、ボックス手前左のペッレグリーニはワンステップから強烈な右足シュートをゴール右上隅に突き刺した。
1-1の振り出しに戻った試合は以降もオープンな攻防が続いていく。その中でローマは強力な3トップに加え、インサイドハーフのクリスタンテ、ペッレグリーニが前向きな形で攻撃に絡んでより効果的な攻めを見せる。
前半終盤にかけては完全にローマが試合の主導権を掌握。左サイドのスピナッツォーラの再三の突破からのクロスを起点に際どいシーンを何度も作っていくが、フェイエノールトも身体を張った守備でフィニッシュに乱れを生じさせて枠内シュートを許さない。そして、前半は1-1のスコアで終了した。
互いに選手交代なしで臨んだ後半もローマペースで進んでいく。引き続き攻守両面で主導権を握るホームチームだが、前半に比べてややフィニッシュまで持ち込めなくなる。
徐々に試合が膠着状態に陥ると、両ベンチが動きを見せる。後半も守勢を強いられるフェイエノールトはパイシャオン、ステングス、ニューコープを諦めてゼルキ、イバンシッツ、ミンテと中盤、ワイドにテコ入れを図る。対するローマはやや疲労が出てきたカルスドルプ、ペッレグリーニを下げてチェリク、アワールをピッチに送り出した。
以降も睨み合いの状況が続くなか、フェイエノールトは主砲ヒメネスを下げて78分に上田を投入。痺れる状況で決定的な仕事を託される。
後半終盤にかけては互いにリスクを冒せずに中盤での攻防が目立つ。フェイエノールトもようやく押し返すことに成功したが、決定機まで持ち込むことはできず。昨季対戦同様に決着は延長戦に委ねられることに。
完全に消耗戦の様相を呈した延長戦は互いに無理が効かず、イージーミスが目立つ大味な展開に。その中で上田はボックス手前の好位置で得たFKを直接狙ったが、シュートは枠を捉え切れない。その後、延長後半終了間際にはローマのルカクが続けて決定的なシュートを放ったが、GKヴェレンロイターの好守などに阻まれて決着を付けることはできなかった。
先攻ローマ、後攻フェイエノールトの形で行われた運命のPK戦では1人目のパレデス、上田が共に成功。だが、2人目ではルカクとハンツコがいずれも両GKの好守に阻まれる。その後、3人目ではクリスタンテが成功したのに対して、ジャハンバフシュのシュートはGKスヴィラールが圧巻の連続セーブで阻止。そして、4人目のアワール、5人目のザレフスキも成功したローマが、デ・ロッシ新体制で正GKに昇格しつつあるセルビア人GKの活躍で三度フェイエノールトを撃破し、ベスト16進出を決めた。
PR
なお、フェイエノールトのFW上田綺世は78分からプレーした。昨シーズンの準優勝チームのローマは、デ・ロッシ監督のヨーロッパデビューとなった前回対戦を1-1のドローと悪くない結果で終えた。そして、超満員のオリンピコでのリターンレグでは3シーズン連続対峙の因縁の相手撃破を狙った。3-0で勝利した直近のフロジノーネ戦からは先発4人を変更。登録外のハイセン、クリステンセンに代えてジョレンテ、カルスドルプ、アズムンとバルダンツィに代わってペッレグリーニ、ディバラが復帰した。互いに様子見の入りとなったが、思わぬ形からいきなりスコアが動く。5分、フェイエノールトが左サイドのハルトマンの突破から折り返しを入れると、ファーのニューコープのシュートをゴール左にいたヒメネスが左肩でコースを変えて流し込んだ。
前回対戦に続いて先制を許したローマはすぐさま反撃を開始。10分には右CKの波状攻撃から最後はゴール前のルカクがシュートを枠に飛ばすが、これはDFハンツコの決死のゴールカバーにかき出される。
このファーストチャンスで仕留め切れなかったホームチームだったが、頼れるカピターノが決定的な仕事を果たす。15分、相手陣内左サイドでロングボールを収めたエル・シャーラウィがタメを作って内側でサポートに入ったペッレグリーニに繋ぐと、ボックス手前左のペッレグリーニはワンステップから強烈な右足シュートをゴール右上隅に突き刺した。
1-1の振り出しに戻った試合は以降もオープンな攻防が続いていく。その中でローマは強力な3トップに加え、インサイドハーフのクリスタンテ、ペッレグリーニが前向きな形で攻撃に絡んでより効果的な攻めを見せる。
前半終盤にかけては完全にローマが試合の主導権を掌握。左サイドのスピナッツォーラの再三の突破からのクロスを起点に際どいシーンを何度も作っていくが、フェイエノールトも身体を張った守備でフィニッシュに乱れを生じさせて枠内シュートを許さない。そして、前半は1-1のスコアで終了した。
互いに選手交代なしで臨んだ後半もローマペースで進んでいく。引き続き攻守両面で主導権を握るホームチームだが、前半に比べてややフィニッシュまで持ち込めなくなる。
徐々に試合が膠着状態に陥ると、両ベンチが動きを見せる。後半も守勢を強いられるフェイエノールトはパイシャオン、ステングス、ニューコープを諦めてゼルキ、イバンシッツ、ミンテと中盤、ワイドにテコ入れを図る。対するローマはやや疲労が出てきたカルスドルプ、ペッレグリーニを下げてチェリク、アワールをピッチに送り出した。
以降も睨み合いの状況が続くなか、フェイエノールトは主砲ヒメネスを下げて78分に上田を投入。痺れる状況で決定的な仕事を託される。
後半終盤にかけては互いにリスクを冒せずに中盤での攻防が目立つ。フェイエノールトもようやく押し返すことに成功したが、決定機まで持ち込むことはできず。昨季対戦同様に決着は延長戦に委ねられることに。
完全に消耗戦の様相を呈した延長戦は互いに無理が効かず、イージーミスが目立つ大味な展開に。その中で上田はボックス手前の好位置で得たFKを直接狙ったが、シュートは枠を捉え切れない。その後、延長後半終了間際にはローマのルカクが続けて決定的なシュートを放ったが、GKヴェレンロイターの好守などに阻まれて決着を付けることはできなかった。
先攻ローマ、後攻フェイエノールトの形で行われた運命のPK戦では1人目のパレデス、上田が共に成功。だが、2人目ではルカクとハンツコがいずれも両GKの好守に阻まれる。その後、3人目ではクリスタンテが成功したのに対して、ジャハンバフシュのシュートはGKスヴィラールが圧巻の連続セーブで阻止。そして、4人目のアワール、5人目のザレフスキも成功したローマが、デ・ロッシ新体制で正GKに昇格しつつあるセルビア人GKの活躍で三度フェイエノールトを撃破し、ベスト16進出を決めた。
PR
ローマの関連記事
UEFAヨーロッパリーグの関連記事
|
ローマの人気記事ランキング
1
イタリア復帰が報じられるキエーザ、インテルも獲得レースに参戦か
インテルがリバプールのイタリア代表FWフェデリコ・キエーザ(27)の獲得レースに参戦するようだ。イタリア『トゥットスポルト』が報じている。 今夏にユベントスから1200万ユーロの移籍金でリバプールに加入したキエーザだったが、コンディションが整わずここまで公式戦3試合の出場、プレミアリーグでは18分、チャンピオンズリーグ(CL)では1分の出番に留まっている。 現在は負傷もあって戦列を離れているキエーザに対し、リバプールは早くも見限り、ローマとミランが1月の移籍市場で獲得に乗り出すと報じられていた。 そんな中、インテルのジュゼッペ・マロッタ会長がキエーザのレンタル移籍を強く求めていると『トゥットスポルト』は主張。セリエAとチャンピオンズリーグ制覇を視野に入れるネラッズーロがFWラウタロ・マルティネス、FWマルクス・テュラムに次ぐFWとしてキエーザを迎え入れたいようだ。 750万ユーロの高額な年俸に関してはリバプールが一部負担する見込みでインテルとしては悪くない取り引きになると言えそうだ。 2024.11.18 07:30 Mon2
サウジアラビア代表DFのローマ移籍について代理人「国内でかなり反対された」「他の代表選手も欧州移籍へ意欲を」
サウジアラビア代表DFサウード・アブドゥルハミド(25)のローマ移籍について、代理人がいきさつ、そして信念を語った。国内の関係者からは反対されていたのだという。 アブドゥルハミドはサウジ代表の主力右SBで、22年W杯も全3試合に先発出場。昨季はスター選手乱獲によりサウジ代表選手のプレータイムが激減したアル・ヒラルでも定位置を守り、今季からローマへ4年契約で完全移籍した。 ただ、ケガしているわけではないが、ここまでセリエA出場ゼロ。12試合全てでベンチスタートとなり、全てをベンチのまま終えている。 そんななか、代理人を担うアーメド・アルムアリン氏がサウジ『アラブ・ニュース』に登場。 ローマ移籍のいきさつを明かしたうえで、国内リーグの待遇が良く、相対的に国外移籍に消極的とされるサウジ選手へ、欧州移籍への意欲を見せてほしいと語った。 「フローラン・ギゾルフィ(※)が5月に関心を寄せてくれてね。当時彼はニースだったが、ローマのSDに任命され、話を続けてくれたんだ。イタリア首都の彼から電話がきたんだよ」 (※)昨季までニースSD、今季からローマSD 「ローマとの契約直前には、スタッド・レンヌも頻繁に連絡をくれた。最後はサウード自身がローマを選んだが、レンヌにも感謝しなければならない」 「この移籍がサウジサッカーに寄与することを願っている。他のサウジ選手にも欧州でプレーしてほしい。現状で言えば、今回のディールは国内で多くの人から反対されたという現実がある。サウジ選手の新たな扉を開くために、私自身も自腹を切る形となったのだ」 最後に、ここまでEL2試合しか出場していないサウードの出場機会増加に期待。 「ベンチスタートはあらかじめギゾルフィから説明されていて、サウードも受け入れたことと思う。メンタル的な準備は問題ないだろう。ここから、他に類を見ない“イタリア”への適応が大事になる。その間に代表戦でプレーしているのは悪いことじゃない」 2024.11.19 22:16 Tue3
好調ラツィオ牽引のペドロが年明けデルビーへ早くも臨戦態勢…「ラツィオに売却してくれたことに感謝している」
好調ラツィオを牽引する元スペイン代表FWペドロ・ロドリゲスが、年明けに控える古巣対戦へ早くも闘志を燃やしている。 イゴール・トゥドールからマルコ・バローニへの指揮官交代に、重心チーロ・インモービレ、ルイス・アルベルト、フェリペ・アンデルソンらと袂を分かつ、大刷新を敢行して今シーズンに臨んだラツィオ。 開幕時点での下馬評は低かったが、ここまでは首位のナポリと1ポイント差のセリエA5位に加え、ヨーロッパリーグでは唯一の4連勝と、クラウディオ・ロティート会長の賭けは見事に成功している。 その新生ビアンコチェレスティを牽引する37歳のベテランアタッカーは、ここまでの公式戦12試合6ゴール2アシストと衰え知らずのパフォーマンスを披露している。 その絶好調の元バルセロナFWは、イタリア『Il Messaggero』のインタビューで来年1月5日に控える古巣ローマとのデルビー・デッラ・カピターレへの熱い思いを語った。 2020年夏にチェルシーからローマへのフリートランスファーでセリエAでのキャリアをスタートしたペドロだが、翌年に当時の指揮官ジョゼ・モウリーニョから構想外を言い渡された末、宿敵のラツィオへフリートランスファーで電撃移籍。 その際にポルトガル人指揮官とジャッロロッシへの憤りを示し、初の古巣対戦ではチームをデルビー勝利に導く痛烈な恩返し弾も挙げていた。 移籍から3年が経過したこともあり、「ローマとモウリーニョについてすでに話した詳細を繰り返したくない」と当時に比べて怒りの感情は薄れつつあるものの、改めて古巣に関してコメントを求められると、痛烈な皮肉を交えて対抗意識を燃やしている。 「それらは過去のことであり、実際、彼らは当時最良の決断を下した。首都のトップチーム、つまりラツィオに自分を売却してくれたことに感謝しているよ」 「僕は競争の激しいセリエAでプレーを続けたかったし、その願いが叶ったよ」 さらに、好対照の序盤戦を過ごす両者が対峙する年明けの大一番に向けては「次のデルビーで得点を挙げたい。いつも複雑な試合だ。今はイベントの感情と情熱も味わっている。試合の意味をより深く理解していて、すでに得点していてもさらに難しくなる」と、その意気込みを語っている。 2024.11.18 08:15 Mon4
ローマOBペロッティはラニエリ体制での巻き返し確信「すでに勝った賭けで、彼がチームを再びトップに押し上げる」
先日に現役を引退した元アルゼンチン代表FWディエゴ・ペロッティが、古巣ローマの現状について語った。 セビージャやジェノア、ローマ、フェネルバフチェといった名門でプレーしたペロッティは、2021-22シーズン終了後にサレルニターナを退団。以降はフリーの状況が続いていたなか、今年9月に36歳での現役引退を発表した。 現在はディエゴ・タバーノ氏が代表を務めるエージェンシー『BSM Sport』で代理人兼スカウトとしてのセカンドキャリアをスタートしている。 2016年2月から4シーズン半に渡って在籍し、前線の準主力を担ったドリブラーは、ロマニスタの間でPKの名手や重要なゴールを決めた記憶に残る選手として好印象を持たれているクラブOBの一人だ。 そのペロッティはイタリア『コリエレ・デッロ・スポルト』のインタビューで、2019年に指導を受けたクラウディオ・ラニエリ監督が率いる新生ジャッロロッシについて自身の考えを語った。 「私は決してゴールスコアラーとして優れているわけではなかったが、トッティとデ・ロッシのラストマッチでゴールを決めたこと、それは感情的にもスポーツ的にも非常に重要だったが、それがローマとそのファンとの永遠の絆を私に与えてくれた」 さらに、元同僚である前指揮官デ・ロッシ、再び火中の栗を拾う形で3度目の指揮を執ることになった老将についても言及。「再出発のための正しい解決策であり、最も具体的で適している」と、修理屋の異名を持つ指揮官が必ずやチームを良い方向に導くと確信している。 「ラニエリ? 彼はこの微妙な時期にうってつけの人物だ。彼は場所や環境、そしてデ・ロッシのことも知っている。私の意見では、デ・ロッシはチームをまとめるのにもっと時間を与えられるべきだった」 「今、クラウディオが加わったことでローマは安全策をとった。私にとっては、これはすでに勝った賭けであり、チームを再びトップに押し上げるはずだ」 「彼は完璧な人物だ。自分の肩に何を背負っているかわかっているし、ファンの支持も得ているし、経験から年長のプレーヤーや若手プレーヤーと関係を築くことができる」 「ラニエリは、怒鳴ることなく平静を保ちながらエネルギーを与えてくれる。誰もができるわけではない。彼は集中力を保ち、ジェスチャーや叫び、侮辱で何千もの指示を与えることなく、プレーヤーたちの根性と意地悪さを引き出す」 「彼は明快さを伝え、常にプレーヤーの近くにいて、ドレッシングルームの父親のような存在だ。プレッシャーと緊張がドレッシングルームを包んでいる今回のように微妙な瞬間に、ラニエリは冷静さ、明晰さ、試合への集中力を取り戻し、ピッチで何をすべきかだけに集中させる方法を心得ている」 「私の意見ではこのチームは非常に強く、ラニエリはそれを強化できるはずだ」 また、自身を含め伝統的にアルゼンチン出身選手が多くプレーするなか、同じ前線でプレーするFWパウロ・ディバラ、FWマティアス・スーレの後輩2選手にも言及。 前者に関しては「ディバラについて言うことはほとんどない。おそらく多くの人は1つのことを過小評価している。彼はワールドチャンピオンであり、決勝でPKを決め、素晴らしい資質を持っている。彼に疑問の余地はないし、ローマの付加価値であり、今シーズンもチームを牽引する」と太鼓判を押している。 一方、新加入で適応に苦戦する後者に関しても「マティアスは私にとって非常に強いプレーヤーだ。ユベントスが彼を手放したことには驚いた。個人的にチャンピオンになれると思っている。質と創造性の点で違いを生めるプレーヤーだ」とその才能を高く評価。 その上で「彼は難しい状況にあるが、彼は隠れることなく、ボールを求め続け、この状況から抜け出すために精神的に自由にプレーする。彼が浮上するには、2、3試合の好プレーが必要だ」と助言も送っている。 2024.11.19 11:45 Tue5