首位の地力示したインテルが打ち合い制し5連勝! 善戦ローマはデ・ロッシ新体制初黒星に…【セリエA】
2024.02.11 04:06 Sun
セリエA第24節、ローマvsインテルが10日にスタディオ・オリンピコで行われ、アウェイのインテルが2-4で勝利した。
前節、カリアリに4-0と完勝してデ・ロッシ新体制で3連勝を飾った5位のローマ。週明けにフェイエノールトとのヨーロッパリーグ(EL)のプレーオフ初戦を控えるなか、新体制にとって試金石となる首位チームとのビッグマッチに臨んだ。前節からはジョレンテに代えてハイセンを起用した以外、同じメンバーでの戦いとなった。
一方、ユベントスとのイタリア・ダービーを制してリーグ4連勝で首位を堅持したインテル。2位以下とさらなる勝ち点差を広げるべく、元主砲ルカクとの再戦にも注目集まった難敵とのアウェイゲームに臨んだ。サスペンションでインザーギ監督不在のなか、ファリス暫定体制で臨んだ一戦では、ユベントス戦と全く同じスタメンを採用した。
強い雨が降りしきる中でスタートしたビッグマッチ。開始直後にはボックス左でルカクの落としを受けたエル・シャーラウィがいきなり決定的なシュートを放つが、これはインテル守護神ゾマーの好守に遭う。この決定機以降も相手を自陣に押し込む良い入りを見せた。
アグレッシブなホームチームに手を焼く入りとなったインテルだが、10分を過ぎた辺りからしっかりと押し返していく。流れのなかでは決定機には至らずも、セットプレーからファーストチャンスをモノにする。
この日が36歳のバースデーとなる元ラツィオDFの貴重なゴールによって先手を奪ったインテルはここから試合をコントロールしようとするが、新体制移行でひと味違うジャッロロッシがすぐさま反発力を示す。
28分、相手陣内右サイドで得たFKの場面でキッカーのペッレグリーニが絶妙なクロスボールをゴール前のスペースへ供給すると、ファーからタイミング良く飛び込んできたマンチーニが完璧なヘディングシュートを突き刺した。
これで1-1のイーブンに戻った試合は拮抗。互いに遅攻の局面では中央を固める相手の守備を崩し切れないが、カウンターからディマルコ、ディバラとボックス内で際どいシュートを打ち合う。
やや睨み合いの状況が続いて1-1のままハーフタイム突入かに思われたが、ローマの圧巻のロングカウンターが炸裂する。44分、自陣ボックス内でのマンチーニのクリアを前線のルカクが収めて前向きのペッレグリーニに落とし、4対3の数的優位のカウンターに持ち込む。中央を持ち上がったペッレグリーニが相手DFを引き付けて左のエル・シャーラウィへラストパスを送ると、イタリア代表はゴール左上部を掠める左足シュートをねじ込んだ。
リーグ最少失点の堅守を2度もこじ開けたローマが逆転して折り返した試合だが、ハーフタイムにしっかりと修正を施したインテルが後半立ち上がりに追いつく。
49分、相手の隙を突いた中盤のリスタートからスムーズに右サイドで展開すると、深い位置からダルミアンがグラウンダーで入れたクロスに飛び込んだテュラムがワンタッチで押し込んだ。
早い時間帯の同点ゴールで完全に勢いに乗ったアウェイチームは、このままローマを自陣深くに押し込んで厚みのある攻撃を仕掛けていく。すると56分、今度は左サイドでの崩しからゴールライン際に走り込んだムヒタリアンが上げたクロスに対して、テュラムと競ったDFアンヘリーニョの足に当たったボールがニアに吸い込まれた。
記録上はオウンゴールもテュラムが誘発したゴールによってインテルが再びリードを手にしたなか、ビハインドのローマはアンヘリーニョ、クリスタンテを下げてスピナッツォーラ、ボーヴェを同ポジションに投入。一方のインテルはふくらはぎを痛めたアチェルビを下げてデ・フライをピッチへ送り込んだ。
以降もインテルペースで試合が進むが、70分付近には古巣対戦のルカクに続けて見せ場。中盤のペッレグリーニからディフェンスラインの間を抜く絶妙な縦パスが通ると、これに抜け出したルカクがボックス右でGKと一対一のビッグチャンス。だが、右に持ち出してかわそうとしたところをゾマーに見事な対応で止められる。直後にはスピナッツォーラが左サイドで単騎突破して上げたクロスにゴール前で反応するが、ここはうまく頭でミートできない。
一連の攻撃で脅威を感じ始めたインテルは75分に3枚替えを敢行。ラウタロ・マルティネスとダルミアン、ディマルコの両ウイングバックを下げてアルナウトビッチ、ダンフリース、カルロス・アウグストを投入し、クローズを意識した戦い方にシフトする。
後半終盤にかけてはペッレグリーニ、エル・シャーラウィに代えてザレフスキ、バルダンツィのフレッシュなアタッカーの同時投入で攻撃のギアを上げたローマが完全に押し込む展開を作り出す。84分にはセットプレーの二次攻撃からスピナッツォーラが強烈なミドルシュートを枠に飛ばすが、これはGKゾマーの好守に阻まれる。
その後、ローマの攻勢を凌いだインテルは5分が加えられた後半アディショナルタイムに試合を決める4点目を奪い切る。93分、中盤でのボール奪取から途中出場のサンチェス、アルナウトビッチを起点にカウンターを仕掛けると、最後はボックス内にロングスプリントしてきたバストーニが左足のシュートを突き刺した。
そして、試合はこのままタイムアップを迎え、ローマとの敵地での打ち合いを制したインテルが5連勝達成で首位をがっちりとキープした。一方、善戦も首位チームに屈したローマはデ・ロッシ新体制で初黒星を喫した。
前節、カリアリに4-0と完勝してデ・ロッシ新体制で3連勝を飾った5位のローマ。週明けにフェイエノールトとのヨーロッパリーグ(EL)のプレーオフ初戦を控えるなか、新体制にとって試金石となる首位チームとのビッグマッチに臨んだ。前節からはジョレンテに代えてハイセンを起用した以外、同じメンバーでの戦いとなった。
強い雨が降りしきる中でスタートしたビッグマッチ。開始直後にはボックス左でルカクの落としを受けたエル・シャーラウィがいきなり決定的なシュートを放つが、これはインテル守護神ゾマーの好守に遭う。この決定機以降も相手を自陣に押し込む良い入りを見せた。
アグレッシブなホームチームに手を焼く入りとなったインテルだが、10分を過ぎた辺りからしっかりと押し返していく。流れのなかでは決定機には至らずも、セットプレーからファーストチャンスをモノにする。
17分、ディ・マルコの左足インスウィングの右CKはゴール前のルカクに頭で撥ね返されるも、これにファーで反応したアチェルビがコースを狙った絶妙なヘディングシュートをゴール右隅に流し込んだ。
この日が36歳のバースデーとなる元ラツィオDFの貴重なゴールによって先手を奪ったインテルはここから試合をコントロールしようとするが、新体制移行でひと味違うジャッロロッシがすぐさま反発力を示す。
28分、相手陣内右サイドで得たFKの場面でキッカーのペッレグリーニが絶妙なクロスボールをゴール前のスペースへ供給すると、ファーからタイミング良く飛び込んできたマンチーニが完璧なヘディングシュートを突き刺した。
これで1-1のイーブンに戻った試合は拮抗。互いに遅攻の局面では中央を固める相手の守備を崩し切れないが、カウンターからディマルコ、ディバラとボックス内で際どいシュートを打ち合う。
やや睨み合いの状況が続いて1-1のままハーフタイム突入かに思われたが、ローマの圧巻のロングカウンターが炸裂する。44分、自陣ボックス内でのマンチーニのクリアを前線のルカクが収めて前向きのペッレグリーニに落とし、4対3の数的優位のカウンターに持ち込む。中央を持ち上がったペッレグリーニが相手DFを引き付けて左のエル・シャーラウィへラストパスを送ると、イタリア代表はゴール左上部を掠める左足シュートをねじ込んだ。
リーグ最少失点の堅守を2度もこじ開けたローマが逆転して折り返した試合だが、ハーフタイムにしっかりと修正を施したインテルが後半立ち上がりに追いつく。
49分、相手の隙を突いた中盤のリスタートからスムーズに右サイドで展開すると、深い位置からダルミアンがグラウンダーで入れたクロスに飛び込んだテュラムがワンタッチで押し込んだ。
早い時間帯の同点ゴールで完全に勢いに乗ったアウェイチームは、このままローマを自陣深くに押し込んで厚みのある攻撃を仕掛けていく。すると56分、今度は左サイドでの崩しからゴールライン際に走り込んだムヒタリアンが上げたクロスに対して、テュラムと競ったDFアンヘリーニョの足に当たったボールがニアに吸い込まれた。
記録上はオウンゴールもテュラムが誘発したゴールによってインテルが再びリードを手にしたなか、ビハインドのローマはアンヘリーニョ、クリスタンテを下げてスピナッツォーラ、ボーヴェを同ポジションに投入。一方のインテルはふくらはぎを痛めたアチェルビを下げてデ・フライをピッチへ送り込んだ。
以降もインテルペースで試合が進むが、70分付近には古巣対戦のルカクに続けて見せ場。中盤のペッレグリーニからディフェンスラインの間を抜く絶妙な縦パスが通ると、これに抜け出したルカクがボックス右でGKと一対一のビッグチャンス。だが、右に持ち出してかわそうとしたところをゾマーに見事な対応で止められる。直後にはスピナッツォーラが左サイドで単騎突破して上げたクロスにゴール前で反応するが、ここはうまく頭でミートできない。
一連の攻撃で脅威を感じ始めたインテルは75分に3枚替えを敢行。ラウタロ・マルティネスとダルミアン、ディマルコの両ウイングバックを下げてアルナウトビッチ、ダンフリース、カルロス・アウグストを投入し、クローズを意識した戦い方にシフトする。
後半終盤にかけてはペッレグリーニ、エル・シャーラウィに代えてザレフスキ、バルダンツィのフレッシュなアタッカーの同時投入で攻撃のギアを上げたローマが完全に押し込む展開を作り出す。84分にはセットプレーの二次攻撃からスピナッツォーラが強烈なミドルシュートを枠に飛ばすが、これはGKゾマーの好守に阻まれる。
その後、ローマの攻勢を凌いだインテルは5分が加えられた後半アディショナルタイムに試合を決める4点目を奪い切る。93分、中盤でのボール奪取から途中出場のサンチェス、アルナウトビッチを起点にカウンターを仕掛けると、最後はボックス内にロングスプリントしてきたバストーニが左足のシュートを突き刺した。
そして、試合はこのままタイムアップを迎え、ローマとの敵地での打ち合いを制したインテルが5連勝達成で首位をがっちりとキープした。一方、善戦も首位チームに屈したローマはデ・ロッシ新体制で初黒星を喫した。
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