とりあえず生き延びた…/原ゆみこのマドリッド

2025.02.28 22:00 Fri
©Atlético de Madrid
「間が1カ月もあったら、どうなっているか、全然、わからないわよね」そんな風に私がカレンダーを眺めていたのは木曜日、コパ・デル・レイ準決勝2ndレグの日付確認をしていた時のことでした。いやあ、1stレグを共にアウェイでプレーしたマドリッドの兄貴分たちは、どちらも決勝進出に期待を持たせる、いい感じの結果を出すことができたんですけどね。問題は、今季はヨーロッパの大会が新バージョンになったため、CLなど、以前は長々4週間かけてやっていた16強対決が3月上旬の2週間で完結することに。

そう、CLマドリーダービーでガチンコ対決するレアル・マドリーとアトレティコはもとより、バルサもベンフィカ戦、レアル・ソシエダもEL16強対決のマンチェスター・ユナイテッド戦がありますからね。そこで敗退したコパ4強チームにはショックが残るんじゃないかと思ったんですが、真逆でコパ優勝に尚更燃えてしまうなんてこともある?加えて現在、リーガの首位争いも1位バルサと2位マドリーは同じ勝ち点、3位のアトレティコもたった1差という、毎節、順番が変わってもまったくおかしくない壮絶状態となれば、4月1、2日にコパ準決勝2ndレグを迎える頃には皆、そんな大会もあったなぐらいの気分になってそうなのが、ちょっと心配なんですが…。

まあ、そんなことはともかく、このミッドウィークのコパ2試合がどんなだったか、お話ししていくことにすると。まず、火曜にモンジュイックでバルサとプレーしたアトレティコの方なんですが、いやもう、それがこの世のものとは思えない大激戦となってねえ。とにかく初っ端から、目が点となってしまったのは、アトレティコの猛ラッシュスタートで、だってえ、開始から30秒にはフリアン・アルバレスが撃ったヘッドをGKシュシェスニーが弾き、CKを獲得しているんですよ。おまけにグリーズマンが一旦、ショートで出した後、エリア内に入れたクロスをラングレが頭で流し、そのボールをフリアンがゴール左前から蹴り込んで、1分経つ前に先制点が入っているって、あまりに早すぎるじゃないですか。
おまけに彼らは6分にもフリアンが自陣でクンデからボールを奪い、カウンターに走るグリーズマンにスルーパス。背番号7がエリア内左から撃ったシュートがGKに当たりながらもゴールに入り、2点目になったとなれば、もしやこの日、眠ったままピッチに入ったのはバルサの方だった?でもねえ、通常ならアトレティコにとって、2点差はまずまず安全圏だったんですが、ゴールを浴びて目を覚ました相手に以降、自陣に押し込まれてしまってねえ。なるほど、こんなところで前節のバレンシア戦後半に引きこもり守備の練習をしたのが生きてくるのかと思えば、いやいや、敵は降格圏のチームではなく、リーガ首位のバルサ。

12分、レバンドフスキの代わりに先発したフェラン・トーレスのシュートこそ、コパ専任GKのムッソが止めてくれたものの、20分にはクンデのラストパスをペドリに決められて1点差にされると、何とその1分後にはCK守備で、うーん、CLレバークーゼン戦に続き、セルタ戦でも早期退場したバリオスは反省が行き過ぎましたかね。3才年下のクバルシを抑えることができず、まんまと同点ヘッドを決められてしまうんですから、困ったもんじゃないですか。そのバルサ初ゴールを挙げた18才は41分にもラフィーニャがCKを蹴る時、イニゴ・マルティネスのマークをしていたジョレンテの邪魔をして、先輩CBがやはり頭で勝ち越し点を挙げるのに協力していたんですが、ちょっとお、前半のうちに0-2が3-2になるって、一体どういうこと?
おかげでハーフタイムが来た時にはすでに頭がクラクラしていた私だったんですが、この日のシメオネ監督は後半頭からの3人一斉交代を行わず。それでも10分後にはガランとジュリアーノをレイニウドとリノに、15分にはギャラガーをモリーナに、22分にはデ・パウルとグリーズマンをコレアとセルロートへと短時間で交代枠を使い尽くして反撃を試みたものの、いえ、27分にはノルウェー人大型FWのゴールが決まったんですけどね。残念ながら、オフサイドで認められなかっただけでなく、その2分後にはとうとう17才のジャマルが真価を発揮。

イエローカードをもらっていたガランがレイニウドになっても何のその、右側からエリア内に入り込んだ彼にゴール前へのキラーパスを送られて、途中出場していたレバンドフスキに4点目を入れられてしまったとなれば、もうコパは終わったと諦めてしまったアトレティコファンがいても不思議はなかったかと。それがまさか、「Hay un espíritu de gladiadores increíbles/アイ・ウン・エスピリトゥ・デ・グラディアドーレス・インクレイブレス(信じられない程の剣闘士の精神がある)」(シメオネ監督)選手たちが、昨年12月最後のリーガ戦のデジャブのようなことをやってくれたから、ビックリしたの何のって。

いえ、37分、ピッチに残っていたフリアンがコレアにボールを繋ぐと、彼が折り返したパスを駆けつけたジョレンテが撃ち込んで、スコアが4-3になった時はまだ単なる心の慰み程度だったんですけどね。何とロスタイム3分、自陣からのラングレのロングボールをリノが受け取り、ゴール前のセルロートにラストパス。「バルサ相手には4、5本決めていると思う。Incluso cuando me desperté esta mañana, sabía que iba a marcar/インクルソ・クアンドー・メ・デスペルテ・エスタ・マニャーナ、サビア・ケ・イバ・ア・マルカル(今朝、目が覚めた時からゴールを決めることを知っていた程にね)」という彼のシュートが、今季チーム16本目の後半ロスタイムゴールとなり、とうとう4-4の同点に追いついちゃったんですから、このアトレティコ、根性半端ないじゃないですか。

いえまあ、試合後、まだ22才ながら、若い選手が多いせいで、すっかりベテランの顔になっているペドリも「Ya nos pasó en Liga/ジャー・ノス・パソ・エン・リーガ(もうリーガでも起きたこと)。試合の最後の数分はボールをキープして、そんなに守備ラインを上げないことを学ばないといけない」と言っていたように、この土壇場の同点劇にはバルサの油断と疲労のおかげもあったんですけどね。それでも結果、「Nos vamos con este 4-4, eliminatoria abierta/ノス・バモス・コン・エステ・クアトロ・クアトロ、エリミナトリア・アビエルタ(この4-4を持ってウチは帰る。準決勝はまだオープンのままだ)。難しい相手だが、こちらにも武器はある」(シメオネ監督)となれば、ええ、2ndレグはメトロポリターノ開催なんですよ。

となれば、後はセットプレー守備の課題克服だけは忘れずに、4月2日が近づくまで、他の大会に専念するばかりですが、今週末のアトレティコのリーガ26節は土曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのアスレティック戦。一応こちら、勝ち点差は5あるものの、一応、3位と4位の対戦になりますからね。相手にはコパはなく、来週のELローマ戦も木曜と先でローテも不要のため、シメオネ監督も主力選手を休ませられないのは辛いところですが、それでも来週火曜のCLマドリー戦に備えて、メンバー変更はある?ちなみにこの試合もアトレティコで欠けるのはコケとアスピリクエタだけになりそうです。

そして翌水曜、サン・セバスティアン(スペイン北部のビーチリゾート都市)でマドリーのレアル・ソシエダ戦1stレグがあったんですが、いやあ、同じ16強対決プレーオフ組で相手も消耗しているのと2ndレグはサンティアゴ・ベルナベウというのを当てにして、アンチェロッティ監督も賭けに出たんですかね。準決勝にふさわしく、アトレティコ同様、ソシエダがベストメンバーを並べてきたのに対して、2日前に親知らずを抜いたエムバペ、過重労働で筋肉疲労しているバルベルデ、ここまでコパ専任GKがルニンなのをいいことに、クルトワまでがマドリッドでお留守番という辺りから、もう驚かされてはいたんですけどね。

おまけにレアル・アレナのピッチに立った先発の中にはロドリゴも準レギュラーのブライムもおらず、ルーカス・バスケスもベンチスタート。CBのアセンシオが右SBを務める実験的な布陣だったんですが、それでも何とかなっちゃったんですよ。その一番の原因はGKルニンが冴えていたのと同時に、開始4分から撃っていった久保建英選手を始め、オジャルサバル、バレネチェアら、ソシエダの前線に決定力が欠けていたせいもあるんですが、対照的にマドリーは前半19分、ワンチャンスをものにすることに。

そう、「Cuando Bellingham tenía el balón vi el campo libre y supe que tenía que correr/クアンドー・ベリンガム・テニア・エル・バロン・ビ・エル・カンポ・リブレ・イ・スペ・ケ・テニア・ケ・コレール(ベリンガムがボールを持った時、ピッチが開けているのを見て、自分は走らないといけないと知っていた)」というエンドリックが、リーガとCLのダブル出場停止処分により、ここ2週間でこの試合しかプレーできないイギリス人MFのロングパスを上半身を使ってトラップ。そのままエリア内に突入して、GKレミロを破ってしまったからですが、その辺はさすがわざわざ、ブラジルからマドリーに連れて来られたFWだけのことはある?

実際、アンチェロッティ監督も「Tiene mucho acierto ante la potería/ティエネ・ムーチョ・アシエルトー・アンテ・ラ・ポルテリア(ゴールを前にとても高い決定力を持っている)」と褒めていたんですけどね。何より彼の偉さは出場機会が滅多に回ってこず、出ても最後の数分とかでも決して不貞腐れたりせず、「Es muy joven, muy rápido y aprende con velocidad/エス・ムイ・ホベン、ムイ・ラピドー・イアプレンデ・コン・ベロシダッド(彼はとても若くて素早くて、学ぶスピードも早い)」(アンチェロティ監督)と精進を続けているところかと。

結局、後半はどちらもゴール運に恵まれず、いえ、エンドリックが絶好機に枠に当ててしまったなんてことはあったんですけどね。そのまま試合は0-1でマドリーが勝ったんですが、2つ残念な出来事があって、まずはハーフタイム入り直前、バレネチェアを倒してイエローカードをもらったアセンシオにスタンドから、「Asencio muérete/アセンシオ・ムエレテ(アセンシオ、信じまえ)」のカンティコ(チャント)が聞こえたせいで、プレーが一時中断。いやあ、最初は私も理由がわからず、この日、初めてキャプテンマークを付けたビニシウスが主審と話していたため、また彼に人種差別的野次が飛んだのかと思ったんですけどね。

そうではなく、犠牲になったのは22才のカンテラーノ(RMカスティージャの選手)だったんですが、主審が規則に沿って、注意を促す場内アナウンスするように頼み、それが流れた後、ようやくプレーは再開することに。そのせいもあって、「Estaba afectado. Lo cambié por eso y por la amarilla/エスタバ・アフェクタードー。ロ・カンビエ・ポル・エソ・イ・ラ・アマリージャ(影響を受けていた。それとイエローカードで代えた)」という判断をアンチェロッティ監督がしたため、アセンシオは後半のピッチには出て来ず、ルーカス・バスケスになっていたんですが、もう1つの不幸は後半ロスタイムになって到来。

こちらは久保選手のヒザが脚にぶつかったセバージョスの負傷で、それがマドリッドに戻って検査した結果、左太ももを痛めて全治2カ月というから、さあ大変!もちろん、マドリーの中盤にはモドリッチやカマビンガ、チュアメニもいるんですが、何せ、このところの彼は3年前にアーセナルから来て以来、初めてと言っていい程、出場が続いていましたからね。まさに好事魔多しですが、とりあえず、この週末、チームは土曜午後6時30分(日本時間翌午前2時30分)から、ベニト・ビジャマリンでベティス戦に挑むことに。

ちなみにこの試合、元々、日曜に設定されていたのが、CLマドリーダービーが火曜となったため、前倒しされたんですが、木曜には前節のヘタフェ戦で退場していた、この冬、マンチェスター・ユナイテッドからレンタルでベティスに来た期待のFW、アントニーのレッドカードが取り消されるなんてことも。審判の勘違いレッドで2試合もベリンガムが出場停止になったマドリーにしてみれば、不公平極まりない気分でしょうが、大丈夫。エムバペやクルトワが体力回復して戻って来ますし、ここはしっかりベティスに勝って、同じ勝ち点の弟分、ラージョの6位キープを援護射撃してあげてほしいかと。

いえ、もちろん、その前の時間帯でホーム連戦2試合目となるセビージャ戦に挑むラージョの自助努力も欠かせませんけどね。イニゴ・ペレス監督のチームにも前節ビジャレアル戦で退場となったデ・フルートスが出場停止2試合になってしまったため、貴重な前線の選手が使えないという弱みが。負傷交代したイシが戻って来られるのかもわかりませんし、アルバロ・ガルシアにしか頼れないのはちょっと辛いところかもしれません。

その一方で残りの弟分、レガネスとヘタフェは日曜にブタルケでダービーとなるんですが、どちらも前節はそれぞれ、ソシエダ、ベティスに負けたばかり。とりわけ降格圏との差が勝ち点1しかないボルハ・ヒメネス監督のチームにとっては絶対に落とせない試合なんですが、14位のお隣さんも早く残留目安の勝ち点40までの残り10ポイントを貯めちゃいたいはずですからね。ビジターファン用300枚のチケットも即完売したそうで、ボルダラス監督のチームも孤立無援ではないため、きっと競った展開になるんじゃないでしょうか。

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【ラ・リーガ第31節プレビュー】3強はいずれも下位と対戦、奇跡のレモンターダ期すマドリーはアラベス戦で連敗ストップなるか

先週末に行われた第30節は首位のバルセロナがドロー、2位のレアル・マドリーが敗戦、3位のアトレティコ・マドリーが勝利と三者三様の結果で優勝争いに動きがあった。さらにオトラ・リーガでも上位陣の取りこぼしによってヨーロッパ出場権争いはより拮抗してきている。 UEFAコンペティションの準々決勝の狭間での開催となる第31節は上位3チームがいずれも下位との対戦となる。また、FW浅野拓磨の負傷離脱で日本人対決はならずも、8位のレアル・ソシエダと10位のマジョルカによるトップハーフ対決にも注目が集まる。 首位のバルセロナは前節、レアル・ベティスとの絶好調同士の対戦を1-1のドローで終えた。古巣対戦となったMFガビの恩返しゴールで先制に成功したが、セットプレーからすぐに追いつかれる。後半は押し気味に進めたものの、相手の堅守を前に勝ち越しゴールを奪えず。リーグ連勝が「9」でストップしたが、2位チームの敗戦によって4ポイント差での首位キープに成功した。 さらに、チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグではドルトムントとのホームゲームに4-0で先勝。古巣対戦のFWレヴァンドフスキのドブレーテに、FWハフィーニャが1ゴール2アシストの活躍を見せるなど強力トリデンテ揃い踏みの活躍によって敵地での2ndレグを前に準決勝への切符をほぼ手中に収めた。そのリターンレグへ余裕を持って臨めるなか、リーグ2戦ぶりの白星を目指す今節は降格圏の18位に低迷するレガネスと対戦。前回対戦ではホームでまさかの敗戦を喫した相手ではあるが、現状のフォームを鑑みればいくつかのポジションでターンオーバーを敢行しても勝ち点3を取りこぼす可能性は低い。 2位のマドリーは前節、バレンシアとのホームゲームで1-2の敗戦。ホームでは圧倒的に相性がいいお得意様との対戦だったが、FWヴィニシウス・ジュニオールのPK失敗なども響き後半アディショナルタイムに喫した失点によって痛恨の取りこぼしとなった。さらに、敵地で行われたCLではMFライスに圧巻の直接FK2発を叩き込まれるなど0-3の完敗。大会連覇に向けて崖っぷちの状況だ。 サンティアゴ・ベルナベウで奇跡のレモンターダが必要となるなか、今節は降格圏手前の17位アラベスとのアウェイゲームで公式戦連敗ストップを狙う。リーグ戦でもこれ以上勝ち点の取りこぼしが許されない状況だが、アーセナル戦をベストな状態で迎えるためにターンオーバーの採用が濃厚だ。2ndレグをサスペンションで欠場するMFカマヴィンガやFWブラヒム・ディアス、FWエンドリッキ、MFギュレルら若き力の躍動によって弾みを付ける勝利を掴みたい。 3位のアトレティコは前節、セビージャとのアウェイゲームで2-1の逆転勝利。公式戦4試合ぶりの白星を挙げた。開始早々に先制点を奪われるもFWアルバレスのPKで同点に追いつくと、後半アディショナルタイムにはMFバリオスが見事な個人技から左足ミドルシュートを突き刺し、劇的な勝利を収めた。これで首位との勝ち点差を「7」に縮めて逆転優勝へ望みを繋げた。マンデーナイト開催となる今節は最下位のバジャドリーとのホームゲームとなり、きっちり連勝を飾りたい。 MF久保建英を擁するソシエダは前節、下位に沈むラス・パルマスを相手に3-1の快勝。途中出場の久保も鋭い仕掛けからのチャンスメイクに幻のゴラッソと見せ場も作り、久々のリーグ連勝に花を添えた。先発復帰が見込まれる今節は右足ハムストリングの負傷で戦線離脱の浅野との日本人対決はならずも、チームとしては逆転でのヨーロッパコンペティション出場権獲得へ是が非でも勝ち点3がほしいところ。日本人エースの躍動に期待したい。 ヨーロッパリーグ(EL)とカンファレンスリーグ(ECL)参戦組の4位アスレティック・ビルバオ、6位のベティスはそれぞれ9位のラージョ・バジェカーノ、5位のビジャレアルというタフな相手との上位対決に臨む。 敵地でELレンジャーズ戦を戦ったアスレティックは前半序盤に数的優位、後半半ばにPK獲得と先勝のチャンスが十二分にありながらも0-0のドローに終わり、ホーム開催の2ndレグへアドバンテージを得られず。一方、ベティスはヤギエロニアとのホーム開催の初戦を2-0で勝利しており、こちらはリーグ上位対決により注力できる状況だ。 《ラ・リーガ第31節》 ▽4/11(金) 《28:00》 バレンシア vs セビージャ ▽4/12(土) 《21:00》 レアル・ソシエダ vs マジョルカ 《23:15》 ヘタフェ vs ラス・パルマス 《25:30》 セルタ vs エスパニョール 《28:00》 レガネス vs バルセロナ ▽4/13(日) 《21:00》 オサスナ vs ジローナ 《23:15》 アラベス vs レアル・マドリー 《25:30》 ベティス vs ビジャレアル 《28:00》 アスレティック・ビルバオ vs ラージョ ▽4/14(月) 《29:00》 アトレティコ・マドリー vs バジャドリー 2025.04.11 19:00 Fri

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