休めないチームもある…/原ゆみこのマドリッド
2025.02.11 23:05 Tue
「もしやザルツブルク戦で2本もゴールを挙げたのはこれを狙ってのことだった?」そんな風に私が穿っていたのは月曜日、前日ニューオリンズで開催されたスーパーボウルにNFLファンのグリーズマンがコケと一緒に姿を現したというニュースを聞いた時のことでした。いやあ、久々にミッドウィークフリー週を迎え、シメオネ監督が日月火を3連休にすることにしたため、別に土曜のマドリーダービーの後、2人がアメリカへ飛んで行っても別に害はないんですけどね。何故にそんなことができるようになったかといえば、アトレティコはCLリーグフェーズの最終節でザルツブルクに1-4と快勝。
おかげで16強対決に直接進出できる5位を保ち、2位で終わったバルサ同様、残り8チームが決まるプレーオフが開催される今週と来週は高みの見物をすることに。とはいえ、11位のレアル・マドリーはそうは問屋が卸さず、月曜にはマンチェスター・シティ戦1stレグに備えて現地入り。年明けからの週2試合ペースを継続するんですが、実際、スペインでもう1つの今週、平日木曜にミッティラン戦があるEL16強対決プレーオフ出場のレアル・ソシエダ共々、コパ・デル・レイ準決勝進出組なのはちょっと、面白い偶然かと。
そう、その対戦組み合わせはこの水曜に決まるんですが、3週間後のミッドウィークに1stレグが開催される頃にはバルサとアトレティコとはかなり、疲労度に差がついている可能性がなきにしろありませんからね。といってもプレーオフあり組、なし組でペアにされるかもしれませんし、その辺は何とも言えないんですが、しばらく楽ができる平日が続くのは、私にも異論はありませんって。
そんなことはともかく、先週末のマドリッド勢のリーガ戦がどうだったかも見ていくことにすると。この23節はヘタフェとの弟分ダービーに勝った後、連続金曜試合となったラージョがエスタディオ・バジェカスに最下位のバジャドリーを迎えて始まったんですが、前半から負傷者が発生してねえ。まず、20分にはカメージョがピッチに座り込み、「Su primera mirada hacia mí, ya nos conocemos, ha sido de algo está pasando diferente/ス・プリメーラ・ミラダ・アシア・ミー、ジャ・ノス・コノセモス、ア・シードー・デ・アルゴ・エスタ・パサンドー・ディフェレンテ(彼の最初の視線が、私たちは互いに知り合っているからね。何か違うことが起きていると言っていた)」(イニゴ・ペレス監督)ため、即座にセルジ・グァルディオラと交代したんですよ。
実際、そのケガは後日、左足の中足骨骨折で手術と数カ月のリハビリを必要とする重傷だと判明したんですが、その3分後にもウナイ・ロペスが倒れ、パブロ・ディアスを入れる破目になるとはこれ如何に。そのせいか、前半は0-0で終わってしまったラージョだったんですが、ただ、相手も得点力がないため、今の位置にいるチームですからね。雨の降り出す中、結構、待たされたものの、後半26分にデ・フルートスのクロスをアルバロ・ガルシアが決めた1点でとうとう、彼らは白星をゲット。
そして土曜にはいよいよ、本家マドリーダービーが到来したんですが、実はアトレティコは首位奪還のチャンスをものにできなかくてねえ。そう、その前のエスパニョール戦でレッドカードを見逃されたロメロに決勝点を入れられ、1-0と負けたマドリーは先週、サッカー協会にスペインの審判システムが腐敗していて、マドリーに不利なジャッジをするから、大改革が必要という旨の抗議文書を送付。世間に物議を醸していたんですけどね。
サンティアゴ・ベルナベウでの前半25分、セバージョスが激しいタックルをバリオスにかまし、相手の足首を踏んでいながら、カードの色がイエローに留まった時など、審判団はマドリーに日和っているのかと、イヤな予感がしたんですが、それは大丈夫。35分には振り返りVAR(ビデオ審判)注進が入り、敵陣エリアでずっと蹲っていたサムエル・リノが、決して1人でそうなった訳ではなく、チュアメニに足を踏まれていたことを主審がモニターで確認してくれたんですよ!
アンチェロッティ監督など、後で「El VAR es el que ha pitado el penalty/エル・バル・エス・エル・ケ・ア・ピタードー・エル・ペナルティ(ペナルティを取ったのはVARだ)。主審がピッチでスルーしたのにね。こういうことはサッカーをする人間には理解できない」と文句をつけていたものの、渡りに船とはまさにこのこと。ええ、先日の15連勝が途切れたレガネス戦でも土壇場で同点にするPKを外したグリーズマンではなく、フリアン・アルバレスがパネンカ風にゴール中央に決めて、GKクルトワを破ってくれたから、珍しく600人も応援に駆けつけたアトレティコファンたちもどんなに喜んだことか。
ただねえ、直前のコパ準々決勝ヘタフェ戦で5点も取って、ちょっとゴールを入れるのに飽きていたか、その後、アトレティコは点を取ることができなくてねえ。逆にアンチェロッティ監督も「más lenta por nuestra parte y menos agresiva/マス・レンタ・ポル・ヌエストラ・パルテ・イ・メノス・アグレシバ(ウチはゆっくりしていて、あまり攻撃的ではなかった)」と認めていたように、前半は覇気がなかったマドリーが後半は豹変、猛攻をかけられてしまったから、さあ大変!
それも再開早々、5分にはロドリゴがエリア内右奥から出したラストパスから、コパのレガネス戦を休んでいたベリンガムのシュートはヒメネスに当たって弾かれたものの、同様にエネルギーをリチャージしたエムバペにvolea(ボレア/ボレーシュート)で決められてしまうんですから、困ったもんじゃないですか。でもそれからはGKオブラクが存在感を示し、ビニシウスやエムバペらのシュートを計8回もparadon(パラドン/スーパーセーブ)。勝ち越し点を許さなかったのは不幸中の幸いでしたが、ええ、首位との勝ち点差はたったの1だけですからね。「ofensivamente faltó claridad/オフェンシバメンテ・ファルトー・クラリダッド(攻撃的に明確さに欠けた)」(ヒメネス)アトレティコがお隣さんに2差をつけての首位に立てず、1-1の引き分けで終わってもそれ程、不満はなかったかと。
いえ、シメオネ監督は「Tuvimos la sensación de que podíamos haber hecho algo más/トゥビモス・ラ・センサシオン・デ・ケ・ポディアモス・アベール・エッチョ・アルゴ・マス(ウチは何かもっとできた感じがする)」と、いつものように交代出場でコレアやセルロートを入れながら、終盤のドラマが起きなかったことを残念がってはいたんですけどね。そんなアトレティコは今週、メトロポリターノで土曜にセルタ戦を迎えるまで、じっくり体を休めることができるんですが、うーん、それにしてもここまで来ると病的ですよ。マドリーの負傷禍は。
そう、ダービー後は珍しく、ミックスゾーンに着替えもせずに出て来たフリアン、ヒメネス、ジョレンテと3人も喋ったアトレティコとは対照的に、両監督の記者会見も終わった後、かなり遅くなって登場。マドリーで1人だけ話したルーカス・バスケスが、いえ、その時は「Son dos meses en los que se decide todo y vamos a estar a tope/ソン・ドス・メセス・エン・ロス・ケ・セ・デシデ・トードー・イ・バモス・ア・エスタル・ア・トペ(全てがこの2カ月で決まるから、ボクらは最高の状態で行く)」と言っていたんですけどね。
それが翌日曜の練習でハムストリングを痛めてしまい、全治3週間になってしまうんですから、これではアンチェロッティ監督もさぞ頭が痛いかと。だってえ、長期離脱中のカルバハルとミリトンのことは考えても仕方ないですが、現在は頼みの綱となったリュディガーも、ようやく先発できるまでに回復していたアラバも負傷でおらず。冬に補強もしなかったため、CBはカンテラーノ(RMカスティージャの選手)のアセンシオと本職ボランチのチュアメニで、このマンチェスター・シティ戦では右SBもMFのバルベルデがジョブチェンジして当たるって、ええ、今はプレミアリーグ5位と不調でも、天下のハーランドがいる相手ですからね。
こうなると、グァルディオラ監督も「todo el mundo sabe que arriba tienen talento/トードー・エル・ムンド・サベ・ケ・アリヴァ・ティエネン・タレント(誰もが前線にタレントを持っているのを知っている)」と言っていたように、エムバペ、ビニシウス、ロドリゴ、ベリンガムのゴール力を信じて、撃ち合いを制する形しか、勝ち抜けは望めないような気もしますが、さて。何にしても火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からの1stレグでは、来週水曜のベルナベウでの2ndレグで”remontable/レモンタブレ(逆転可能な)”結果を出してくれるのを祈るばかりでしょうか。
そして日曜は残りの弟分がアウェイでプレーしたんですが、これがまた、はっきり明暗が分かれてしまってねえ。というのも、ヘタフェもレガネスも先週ミッドウィークはコパ準々決勝の兄弟分ダービーで敗退しているんですが、先にアラベスと対戦した前者はメトロポリターノでボコボコにされたことをさっさと忘れ、リーガのガチンコモードが復活。前半44分には、アルデレテがアブカルにファールを受けてゲットしたPKをアランバリが決め、そのまま0-1で勝ったとなれば、コパで温存した甲斐があったというもの?
幸い前節のセビージャ戦で鼻を骨折したGKダビド・ソリアも最初こそ、フェースガードを着けていたんですが、結局はなしでプレーしても支障なかったみたいですしね。冬の移籍市場で加入したファンミ(ベティスからレンタル)、テラツ(同ビジャレアル)、ベルナト(ビジャレアルと契約解消)らも2度目のスタメンを楽しむことができた上、14位のままでも、この勝利で降格圏から勝ち点5も離れたとなれば、アウェイ連戦となる金曜のジローナ戦にも自信を持って立ち向かえるかと。
一方、メスタジャでバレンシアと対戦したレガネスは、ええ、こちらはコパでマドリー相手に2点差を追いつき、後半ロスタイムのカンテラーノ弾で惜しくも敗退と、善戦していたんですけどね。それがまさか、木曜のコパでバルサに0-5と大敗していた相手に負けて、リーガで立ち直るキッカケを与えてしまうとは。実際、ボルハ・ヒメネス監督のチームはこの日、開始からたったの8分で、市場最終日に加入したバリシッチ(トラブゾンスポルからレンタル)がヒザの靭帯断裂で今季絶望になるという、大ショックなアクシデントもあったんですが、キャプテンのセルヒオ・ゴンサレスが出場停止だったのも良くなかったような。
だってえ、前半30分にはモスケラ、41分にはディアカビとバレンシアの2人のDFにゴールを決められているって、あのバルサ、アトレティコ、アスレティックを零封した鉄壁の守備は一体、どこに行った?コパで温存されたミゲール・デ・ラ・フエンテやラバも、マドリー戦で2得点の活躍だったファン・クロスも火を噴くことはなく、そのまま2-0で終わってしまったんですが、はあ。また17位で降格圏と勝ち点1となってしまったレガネスの次の試合は土曜、ブタルケでのアラベス戦なんですが、ここもバレンシアが18位に浮上して、19位に落ちたアラベスともたったの2差ですからね。
最下位のバジャドリーがその勝ち点6下というのはありますが、日曜最後の試合ではバルサがセビージャに1-4で勝利。おかげで1位から3位までが1差ずつという上層と何か、似たような状況になっているんですが、レガネスは今季1部再昇格したばかりですしね。早いうち勝ち癖を取り戻しておかないと、またシーズン終盤にファンをヤキモキさせることになるため、ここは気合を入れ直して挑んでもらいたいものです。
おかげで16強対決に直接進出できる5位を保ち、2位で終わったバルサ同様、残り8チームが決まるプレーオフが開催される今週と来週は高みの見物をすることに。とはいえ、11位のレアル・マドリーはそうは問屋が卸さず、月曜にはマンチェスター・シティ戦1stレグに備えて現地入り。年明けからの週2試合ペースを継続するんですが、実際、スペインでもう1つの今週、平日木曜にミッティラン戦があるEL16強対決プレーオフ出場のレアル・ソシエダ共々、コパ・デル・レイ準決勝進出組なのはちょっと、面白い偶然かと。
そう、その対戦組み合わせはこの水曜に決まるんですが、3週間後のミッドウィークに1stレグが開催される頃にはバルサとアトレティコとはかなり、疲労度に差がついている可能性がなきにしろありませんからね。といってもプレーオフあり組、なし組でペアにされるかもしれませんし、その辺は何とも言えないんですが、しばらく楽ができる平日が続くのは、私にも異論はありませんって。
実際、そのケガは後日、左足の中足骨骨折で手術と数カ月のリハビリを必要とする重傷だと判明したんですが、その3分後にもウナイ・ロペスが倒れ、パブロ・ディアスを入れる破目になるとはこれ如何に。そのせいか、前半は0-0で終わってしまったラージョだったんですが、ただ、相手も得点力がないため、今の位置にいるチームですからね。雨の降り出す中、結構、待たされたものの、後半26分にデ・フルートスのクロスをアルバロ・ガルシアが決めた1点でとうとう、彼らは白星をゲット。
おかげでクラブ史最長となる9試合無敗となり、イニゴ・ペレス監督は「Sigo sin pensar en Europa/シゴ・シン・ペンサール・エン・エウロッパ(ヨーロッパの大会のことは今も考えないでいる)」と言っていたものの、ガッチリ来季のコンフェレンスリーグ出場圏である6位の座を固められましたからね。ちなみに次節の彼らはまた平日開催、来週月曜にモンジュイックでバルサ戦となるんですが、12月には弟分仲間のレガネス、兄貴分のアトレティコもあちらで勝利。1月にはヘタフェもコリセウムで1-1のドローを掴むなど、それこそシーズン前半戦で0-4、スペイン・スーパーカップ決勝では2-5とgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を喰らって、2度も負けているのはマドリーだけなんですが、ラージョもバジェカスで1-2の僅差で涙を呑んだ昨年8月のリベンジを果たすことができたらいいですよね。
そして土曜にはいよいよ、本家マドリーダービーが到来したんですが、実はアトレティコは首位奪還のチャンスをものにできなかくてねえ。そう、その前のエスパニョール戦でレッドカードを見逃されたロメロに決勝点を入れられ、1-0と負けたマドリーは先週、サッカー協会にスペインの審判システムが腐敗していて、マドリーに不利なジャッジをするから、大改革が必要という旨の抗議文書を送付。世間に物議を醸していたんですけどね。
サンティアゴ・ベルナベウでの前半25分、セバージョスが激しいタックルをバリオスにかまし、相手の足首を踏んでいながら、カードの色がイエローに留まった時など、審判団はマドリーに日和っているのかと、イヤな予感がしたんですが、それは大丈夫。35分には振り返りVAR(ビデオ審判)注進が入り、敵陣エリアでずっと蹲っていたサムエル・リノが、決して1人でそうなった訳ではなく、チュアメニに足を踏まれていたことを主審がモニターで確認してくれたんですよ!
アンチェロッティ監督など、後で「El VAR es el que ha pitado el penalty/エル・バル・エス・エル・ケ・ア・ピタードー・エル・ペナルティ(ペナルティを取ったのはVARだ)。主審がピッチでスルーしたのにね。こういうことはサッカーをする人間には理解できない」と文句をつけていたものの、渡りに船とはまさにこのこと。ええ、先日の15連勝が途切れたレガネス戦でも土壇場で同点にするPKを外したグリーズマンではなく、フリアン・アルバレスがパネンカ風にゴール中央に決めて、GKクルトワを破ってくれたから、珍しく600人も応援に駆けつけたアトレティコファンたちもどんなに喜んだことか。
ただねえ、直前のコパ準々決勝ヘタフェ戦で5点も取って、ちょっとゴールを入れるのに飽きていたか、その後、アトレティコは点を取ることができなくてねえ。逆にアンチェロッティ監督も「más lenta por nuestra parte y menos agresiva/マス・レンタ・ポル・ヌエストラ・パルテ・イ・メノス・アグレシバ(ウチはゆっくりしていて、あまり攻撃的ではなかった)」と認めていたように、前半は覇気がなかったマドリーが後半は豹変、猛攻をかけられてしまったから、さあ大変!
それも再開早々、5分にはロドリゴがエリア内右奥から出したラストパスから、コパのレガネス戦を休んでいたベリンガムのシュートはヒメネスに当たって弾かれたものの、同様にエネルギーをリチャージしたエムバペにvolea(ボレア/ボレーシュート)で決められてしまうんですから、困ったもんじゃないですか。でもそれからはGKオブラクが存在感を示し、ビニシウスやエムバペらのシュートを計8回もparadon(パラドン/スーパーセーブ)。勝ち越し点を許さなかったのは不幸中の幸いでしたが、ええ、首位との勝ち点差はたったの1だけですからね。「ofensivamente faltó claridad/オフェンシバメンテ・ファルトー・クラリダッド(攻撃的に明確さに欠けた)」(ヒメネス)アトレティコがお隣さんに2差をつけての首位に立てず、1-1の引き分けで終わってもそれ程、不満はなかったかと。
いえ、シメオネ監督は「Tuvimos la sensación de que podíamos haber hecho algo más/トゥビモス・ラ・センサシオン・デ・ケ・ポディアモス・アベール・エッチョ・アルゴ・マス(ウチは何かもっとできた感じがする)」と、いつものように交代出場でコレアやセルロートを入れながら、終盤のドラマが起きなかったことを残念がってはいたんですけどね。そんなアトレティコは今週、メトロポリターノで土曜にセルタ戦を迎えるまで、じっくり体を休めることができるんですが、うーん、それにしてもここまで来ると病的ですよ。マドリーの負傷禍は。
そう、ダービー後は珍しく、ミックスゾーンに着替えもせずに出て来たフリアン、ヒメネス、ジョレンテと3人も喋ったアトレティコとは対照的に、両監督の記者会見も終わった後、かなり遅くなって登場。マドリーで1人だけ話したルーカス・バスケスが、いえ、その時は「Son dos meses en los que se decide todo y vamos a estar a tope/ソン・ドス・メセス・エン・ロス・ケ・セ・デシデ・トードー・イ・バモス・ア・エスタル・ア・トペ(全てがこの2カ月で決まるから、ボクらは最高の状態で行く)」と言っていたんですけどね。
それが翌日曜の練習でハムストリングを痛めてしまい、全治3週間になってしまうんですから、これではアンチェロッティ監督もさぞ頭が痛いかと。だってえ、長期離脱中のカルバハルとミリトンのことは考えても仕方ないですが、現在は頼みの綱となったリュディガーも、ようやく先発できるまでに回復していたアラバも負傷でおらず。冬に補強もしなかったため、CBはカンテラーノ(RMカスティージャの選手)のアセンシオと本職ボランチのチュアメニで、このマンチェスター・シティ戦では右SBもMFのバルベルデがジョブチェンジして当たるって、ええ、今はプレミアリーグ5位と不調でも、天下のハーランドがいる相手ですからね。
こうなると、グァルディオラ監督も「todo el mundo sabe que arriba tienen talento/トードー・エル・ムンド・サベ・ケ・アリヴァ・ティエネン・タレント(誰もが前線にタレントを持っているのを知っている)」と言っていたように、エムバペ、ビニシウス、ロドリゴ、ベリンガムのゴール力を信じて、撃ち合いを制する形しか、勝ち抜けは望めないような気もしますが、さて。何にしても火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からの1stレグでは、来週水曜のベルナベウでの2ndレグで”remontable/レモンタブレ(逆転可能な)”結果を出してくれるのを祈るばかりでしょうか。
そして日曜は残りの弟分がアウェイでプレーしたんですが、これがまた、はっきり明暗が分かれてしまってねえ。というのも、ヘタフェもレガネスも先週ミッドウィークはコパ準々決勝の兄弟分ダービーで敗退しているんですが、先にアラベスと対戦した前者はメトロポリターノでボコボコにされたことをさっさと忘れ、リーガのガチンコモードが復活。前半44分には、アルデレテがアブカルにファールを受けてゲットしたPKをアランバリが決め、そのまま0-1で勝ったとなれば、コパで温存した甲斐があったというもの?
幸い前節のセビージャ戦で鼻を骨折したGKダビド・ソリアも最初こそ、フェースガードを着けていたんですが、結局はなしでプレーしても支障なかったみたいですしね。冬の移籍市場で加入したファンミ(ベティスからレンタル)、テラツ(同ビジャレアル)、ベルナト(ビジャレアルと契約解消)らも2度目のスタメンを楽しむことができた上、14位のままでも、この勝利で降格圏から勝ち点5も離れたとなれば、アウェイ連戦となる金曜のジローナ戦にも自信を持って立ち向かえるかと。
一方、メスタジャでバレンシアと対戦したレガネスは、ええ、こちらはコパでマドリー相手に2点差を追いつき、後半ロスタイムのカンテラーノ弾で惜しくも敗退と、善戦していたんですけどね。それがまさか、木曜のコパでバルサに0-5と大敗していた相手に負けて、リーガで立ち直るキッカケを与えてしまうとは。実際、ボルハ・ヒメネス監督のチームはこの日、開始からたったの8分で、市場最終日に加入したバリシッチ(トラブゾンスポルからレンタル)がヒザの靭帯断裂で今季絶望になるという、大ショックなアクシデントもあったんですが、キャプテンのセルヒオ・ゴンサレスが出場停止だったのも良くなかったような。
だってえ、前半30分にはモスケラ、41分にはディアカビとバレンシアの2人のDFにゴールを決められているって、あのバルサ、アトレティコ、アスレティックを零封した鉄壁の守備は一体、どこに行った?コパで温存されたミゲール・デ・ラ・フエンテやラバも、マドリー戦で2得点の活躍だったファン・クロスも火を噴くことはなく、そのまま2-0で終わってしまったんですが、はあ。また17位で降格圏と勝ち点1となってしまったレガネスの次の試合は土曜、ブタルケでのアラベス戦なんですが、ここもバレンシアが18位に浮上して、19位に落ちたアラベスともたったの2差ですからね。
最下位のバジャドリーがその勝ち点6下というのはありますが、日曜最後の試合ではバルサがセビージャに1-4で勝利。おかげで1位から3位までが1差ずつという上層と何か、似たような状況になっているんですが、レガネスは今季1部再昇格したばかりですしね。早いうち勝ち癖を取り戻しておかないと、またシーズン終盤にファンをヤキモキさせることになるため、ここは気合を入れ直して挑んでもらいたいものです。
レアル・マドリーの関連記事
ラ・リーガの関連記事
|
|
レアル・マドリーの人気記事ランキング
1
ヴィニシウスにトラブル…クラブ買収巡る問題で2年間の出場停止求める訴え起こされる
レアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールが、国際サッカー連盟(FIFA)の倫理規定違反で2年間の出場停止処分を科される可能性が浮上している。 昨年はバロンドールこそ逃したもののFIFAザ・ベストを受賞し、チャンピオンズリーグとラ・リーガの2冠に貢献したヴィニシウス。今シーズンは昨シーズンほどのインパクトこそ残せていないが、公式戦20ゴール14アシストと十分なスタッツを残し、マドリーの主軸として活躍。直近では2030年までの新契約締結で合意に至ったとの報道も出ていた。 そんななか、イタリア『ジャンルカ・ディ・マルツィオ』などの報道によれば、現在フットボール界屈指のスーパースターには父親と代理人とともに経営する『ALL Agenciamento Esportivo』社のサッカークラブ買収に関する問題で、FIFAから調査を受けているという。 『ALL』はポルトガルのFCアルベルカと、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエB(ブラジル2部)のアスレティック・クラブを買収した。 後者のアスレティック・クラブに関しては16.5%の株式を保有するブラジル企業『ティベリス・ホールディング・ド・ブラジル』が、クラブのセリエB昇格を受けて、株式過半数を取得する優先購入権を行使する計画を立てていた。 しかし、実際に株式はヴィニシウスと関係のある『ALL』に直接売却され、サンパウロ商事裁判所は調査のため取引を停止。 だが、捜査が行われている間に『ALL』がクラブの運営権を握ったことに激怒した『ティベリス』は4月7日、FIFA倫理委員会の調査委員会に申し立てを行い、ヴィニシウスに対して2年間の出場停止処分を要求した。 『ティベリス』の訴えによると、これはFIFA倫理規定第20条およびスペインサッカー連盟(RFEF)スポーツ正義規定第22条に違反するとして国際訴訟を起こすことを決定。これらの規定はいずれも、利益相反の明らかなリスクがある場合に、現役サッカー選手がプロサッカークラブを直接的または間接的に所有することを禁じている。 懸念されるのは、選手オーナーにとって有利な個人契約、スポーツの試合結果への影響。さらに、異例の形で他の選手を引きつける可能性、税務上の不正行為に至るまで、多岐にわたるという。実際、アスレティック・クラブとアルベルカの間ではここにきて選手移籍の動きもある。 この訴えはFIFAに審査される予定であり、出場停止処分に至らない可能性もあるが、『ティベリス』は2年間の出場停止処分を求めており、この訴えが全面的に認められた場合、ヴィニシウスの選手生命に関わる事態となる。 ただ、現状の見立てでは両者間での和解を目指しつつ、ヴィニシウス側に処分が下ったとしても、罰金といったより軽微な処分にとどまる可能性が高いようだ。 2025.04.23 20:51 Wed2
40歳C・ロナウドが約400億円で3年連続最も稼いだアスリートに! メッシが5位、ドジャース・大谷翔平は9位
アル・ナスルのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(40)が、再び世界で最も稼ぐアスリートとなった。アメリカ『フォーブス』が伝えた。 サッカー界のスーパースターの1人であるC・ロナウド。初めて世界で最も稼ぐアスリートになってから9年。40歳になった中で、3年連続5度目のナンバーワンとなった。 スポルティングCPで才能を見出され、マンチェスター・ユナイテッドで輝きを放ち、レアル・マドリーで全盛期を迎えると、ユベントス、ユナイテッドでプレーし、現在はサウジアラビアのアル・ナスルでプレー。AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)では準決勝で川崎フロンターレに敗れてアジア王者は逃したが、その存在感は健在だ。 サッカー界のNo.1プレーヤーという肩書きは譲りつつあるものの、この1年間で稼いだ金額は推定2億7500万ドル(約399億6000万円)とのこと。これは自己最高記録であり、歴代でも2015年に3億ドル、2018年に2億8500万ドルを稼いだプロボクサーのフロイド・メイウェザーだけとなっている。 内訳としては2億2500万ドル(約326億9000万円)がアル・ナスルとの契約で手にしており、残りの5000万ドル(約72億7000万円)はピッチ外での収入となり、スポンサー契約などの収入と見られている。 サッカー選手ではトップ10にはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(インテル・マイアミ)が1億3500万ドル(約196億3000万円)で5位。8位に元フランス代表FWカリム・ベンゼマ(アル・イテハド)が1億400万ドル(約151億2000万円)でランクイン。トップ50に広げると、フランス代表FWキリアン・ムバッペ(レアル・マドリー)が9000万ドル(約130億9000万円)で16位、ブラジル代表FWネイマール(サントス)が7600万ドル(約110億5000万円)で25位、ノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)が6200万ドル(約90億1000万円)で34位、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリー)が5500万ドル(約80億円)で46位、セネガル代表FWサディオ・マネ(アル・ナスル)が5400万ドル(約78億5000万円)で48位となった。 全体では2位にNBAのゴールデンステート・ウォリアーズのステフィン・カリーで1億5600万ドル(約226億7000万円)、3位にイングランドのプロボクサーであるタイソン・フューリーで1億4600万ドル(約212億2000万円)、4位にNFLのダラス・カウボーイズに所属するダック・プレスコットで1億3700万ドル(約199億1000万円)、5位がメッシとなった。 なお、日本人では9位にはMLBのロサンゼルス・ドジャーズに所属する大谷翔平が唯一入り1億250万ドル(約148億9000万円)。フィールド上で250万ドル(約3億6000万円)、フィールド外で1億ドル(約145億3000万円)を稼いでいるとされている。 <h3>◆最も稼ぐアスリートランキング 2025</h3> 1位:クリスティアーノ・ロナウド(サッカー/ポルトガル/40歳) 総収益:2億7500万ドル(約399億6000万円) 2位:ステフィン・カリー(バスケットボール/アメリカ/37歳) 総収益:1億5600万ドル(約226億7000万円) 3位:タイソン・フューリー(ボクシング/イギリス/36歳) 総収益:1億4600万ドル(約212億2000万円) 4位:ダック・プレスコット(アメリカン・フットボール/アメリカ/31歳) 総収益:1億3700万ドル(約199億1000万円) 5位:リオネル・メッシ(サッカー/アルゼンチン/37歳) 総収益:1億3500万ドル(約196億3000万円) 6位:レブロン・ジェームズ(バスケットボール/アメリカ/39歳) 総収益:1億3380万ドル(約194億4000万円) 7位:フアン・ソト(野球/ドミニカ共和国/26歳) 総収益:1億1400万ドル(約165億8000万円) 8位:カリム・ベンゼマ(サッカー/フランス/36歳) 総収益:1億400万ドル(約151億2000万円) 9位:大谷翔平(野球/日本/歳) 総収益:1億250万ドル(約148億9000万円) 10位:ケビン・デュラント(バスケットボール/アメリカ/35歳) 総収益:1億140万ドル(約147億3000万円) 2025.05.16 17:40 Fri3
バルサは祝ってるけど、まだ続くリーガもある…/原ゆみこのマドリッド
「あと大変なのは弟分だけね」そんな風に私が呟いていたのは金曜日、慌ただしいミッドウィーク開催36節がバルサのリーガ優勝で終わった翌朝のことでした。いやあ、もちろん、水曜のサンティアゴ・ベルナベウでマジョルカ相手に意地で勝利を挙げた甲斐もなく、翌日にはクラシコ(伝統の一戦)で勝ち点差を7にした宿敵がエスパニョールに0-2と勝利。最短ルートでタイトルをものにしたのはきっと、レアル・マドリーの選手たちも面白くないものを感じているとは思いますけどね。お隣さんも負けたため、2位の座が安泰となったのは良かったかと。 一方、またしてもアウェイで恥をさらしてきたアトレティコも前節で、毎シーズンの義務である5位以上の来季CL出場権は確定させていますからね。まだ4位のアスレティックに抜かれる可能性あるものの、5位ビジャレアルとは勝ち点差6でゴールアベレージはイーブン、総得失点差で上回っているため、落ちても4位で来季のスペイン・スーパーカップ出場権(今季の決勝がバルサvsマドリーだったため)はゲットと至って平和なんですが、対照的に残り2節に全てが懸かってしまったのが、ラージョ、ヘタフェ、レガネスのマドリッド勢弟分3チームなんですよ。 その状況を説明するのを兼ねて、この火曜水曜の試合がどうだったか、振り返っていくことにすると。先陣を切ったのはどこより辛い状況にあるレガネスで、ええ、ラ・セラミカでのビジャレアル戦を私もサンティアゴ・ベルナベウへ行く前に見ていたんですけどね。前節はようやくエスパニョールに勝ったため、少しは継続してくれるかと期待したものの、それがまったくダメだったんです。相手がCL出場権獲得に邁進しているチームだというのもあったんでしょうが、前半だけでアジョセに2本、そしてハーフタイム入り直前にもペペに決められて、呆気なく3-0で勝負がついてしまいましたっけ。 それも不幸は重なるもので、同日同時間帯にプレーしていたアラベスがバレンシアに1-0で勝ったため、残留圏最後の17位である相手とレガネスの勝ち点差が4となり、いえ、おかげでバジャドリーに続き、ラス・パルマスの降格が決まり、僅かでも生き残りの可能性があるのは18位のレガネスだけとなったんですけどね。ボルハ・ヒメネス監督は、「Mientras hay vida, hay esperanza. Vamos a pelear a por los 40 puntos/ミエントラス・アイ・ビダ、アイ・エスペランサ。バモス・ア・ペレアル・ア・ポル・ロス・クアレンタ・プントス(生きている間は希望がある。ウチは勝ち点40を目指して戦う)」と話していたものの…。 というのも、彼らの残りの対戦相手は37節、日曜の全カードunificacion(ウニフィカシオン/統合)時間帯午後7時(日本時間翌午前2時)ではラス・パルマス、最終節はバジャドリーと両降格済みチームというのは希望が持てるんですが、他力本願になることだから。要はやはり、次節にバジャドリーと対戦するアラベスが勝った場合、勝ち点が41となり、レガネスは2連勝しても追いつけず。その場合はもう2つの残留未達成チーム、勝ち点5差のヘタフェか、エスパニョールが2連敗してくれるかどうかに懸かってくることに。 どちらにしろ、かなり見込みの薄い賭けに見えるんですが、ラ・セラミカでの帰りがけには応援に来ていたレガネスファンが、来季はバレンシア移籍の噂があるネユウに「Basura!/basura(クズ)」と罵声を浴びせ、一気触発状態になったなんてことも。いつもブタルケでは「2部Bになってもついていく」と歌っているファンたちなんですから、今季4年ぶりで再昇格して、慣れない1部での戦いにここまで一生懸命、取り組んできた選手たちを貶めることはしないでほしいものです。 そして火曜の午後9時半、サンティアゴ・ベルナベウにマジョルカを迎えたマドリーはというと、泣きっ面に蜂とはまさにこのことで、クラシコに負けてリーガ逆転優勝の目が99%なくなった彼らには前代未聞の頭数不足が襲来。元々、長期離脱のカルバハル、ミリトン、手術したリュディガー、アラバ、メンディ、まだリハビリ中のカマビンガ、クラシコでケガをしたビニシウス、ルーカス・バスケス、自信喪失中のロドリゴ、出場停止のチュアメニに加え、試合前日にもGKルニンとブライムが招集リスト落ちとなったおかげで、とうとう大量12名が欠けたとなれば、その日の控え選手がバジャホ以外、全員カンテラーノ(RMカスティージャの選手)だったの仕方なかったかと。 そのせいか、ベルナベウも満員にはならなかったんですが、そんな状況でも勝利を求められるのがマドリーですからね。前半11分、マテウのパスをセバージョスがカットできず、バルイェントに先制ゴールを奪われた時には場内も一瞬、凍りついたものでしたが、そこは世界一を自負するチーム。GKレオ・ロマンがparadon(パラドン/スーパーセーブ)を連発したせいで、同点になるのは後半23分、モドリッチのスルーパスから、敵DF3人に囲まれたエムバペが格の違いを際立たせるシュートを決めてくれるまで待たないといけなかったんですが、いやホント、マドリーには最後まで絶対に諦めない精神がしみ込んでいるんですねえ。 そう、後半19分に脚を打撲した、今は押しも押されぬレギュラーでも登録がRMカスティージャのままのアセンシオをトップチームの幽霊部員バジェホに交代。他は29分にせっかく巡ってきた先発のチャンスを生かせなかったエンドリックをコパ・デル・レイ準々決勝レガネス戦の後半ロスタイムに決勝ゴールを挙げたゴンサロにしただけで、トップチームの選手が常時7人以上ピッチにいないといけない規定を守ったマドリーは、アンチェロッティ監督も「Nunca he visto un equipo que haya tirado 40 veces a portería como hemos hecho/ヌンカ・エ・ビストー・ウン・エキポ・ケ・アジャ・ティラードー・クアレンタ・ベセス・ア・ポルテリア・コモ・エモス・ヘッチョー(ウチがやったように40回もシュートするチームは見たことがない)」と驚いていた猛攻を、飽きずに終盤まで続けることに。 するととうとう、後半ロスタイム最後の分にはモドリッチのCKがクリアされた後、フラン・ガルシアが再びエリアに戻したボールをバジェホがヘッドで流し、出場3試合目のCBヤコボがコペテに先んじてシュート。「He ido y no sé ni cómo, pero la he metido/エ・イドー・イ・ノー・セ・ニ・コモ、ペロ・ラ・エ・メティードー(行って、どうやったかはわからないけど、ゴールに入れた)」という彼の初得点で、土壇場のremontada(レモンダーダ/逆転劇)を達成しているんですから、驚いたの何のって(最終結果2-1)。 これでバルサがエスパニョール戦をプレーする前にして、リーガチャンピオンとなるのを防げたマドリーだったんですが、この根性を今季、リーガのバルサ戦以外の試合でも見せられていいたらねえ。試合後、クルトワなどは、「Vamos a creer hasta que matemáticamente sea imposible/バモス・ア・クレエル・アスタ・ケ・マテマティカメンテ・セア・インポシブレ(数字的に不可能になるまで、ボクらは信じる)」と言っていたものの、翌日のカタルーニャダービーでは予想通り、奇跡は起こらず。 よって、残りのセビージャ、レアル・ソシエダとの2試合は、レバンドフスキととうとう3得点差になったエムバペが上乗せゴールを入れて、ピチチ(リーガの得点王)だけでなく、ヨーロパ・ゴールデンシュー獲得を目指す機会と、クラブW杯前のプレシーズンマッチと化したマドリーなんですが、ケガから復帰する選手もそうそう多くはなさそうですしね。大体がして、もうアンチェロッティ監督の頭にはブラジル代表の6月W杯予選に向けての招集リスト作りしかないかも。 せいぜい、6月に赴任するシャビ・アロンソ監督にRMカスティージャからの抜擢メンバーがアピールする機会ぐらいにしかならないんじゃないかと思いますが、困ったのは、試合終了直前まで、勝ち点1確保を見込みながら、空手で帰ることになったマジョルカのアラサーテ監督の決意。そう、8位のコンフェレンスリーグ出場の座を勝ち点1差でラージョ、オサスナと争っている彼らだけに、「最後のCKをクリアして終わったはずだったのにゴールを入れられた。Te vas con rabia, pero hay que transformarla en energía el domingo/テ・バス・コン・ラビア、ペロ・アイ・ケ・トランスフォルマルラ・エン・エネルヒア・エル・ドミンゴ(怒り心頭だが、このエネルギーを日曜に持って行かないと)」と言っていたんですが、その日曜の相手はヘタフェなんですよ。 おまけに「Tenemos que intentar ganar el domingo para llegar a Vallecas con opciones europeas/テネモス・ケ・インテンタール・ガナール・エル・ドミンゴ・パラ・ジェガール・ア・バジェカス・コン・オプシオネス・エウロペアス(日曜に勝って、ヨーロッパの大会参加の可能性を残してバジェカスに着かないといけない)」(アラサーテ監督)というように、マジョルカの最終節はラージョ戦。となれば、もしやマドリーは弟分たちに対して、余計なことをしてくれた? ええ、何せ翌木曜にはマドリッドがサン・イシドロ祭の祝日で賑わう中、エスタディオ・バジェカスに足を運んだ私だったんですけどね。昼間に降ったにわか雨も上がり、お日様がさんさんと輝く中でキックオフとなったベティス戦は、ラージョが前半37分にペドロ・ディアスのミドルシュートがバーに当たって落ちたボールをデ・フルートスがヘッドで決めて先制。更に前半ロスタイムにもルジューヌの直接FKがゴールとなり、2-0で折り返す最高の展開に。 やっぱりここ3週間、コンフェレンスリーグ準決勝フィオレンティーナ戦から週2試合となり、しかも先週は延長戦でチェルシーとの決勝に進出とあって、ベティスは疲れているはずという予想が当たったと、ホクホクしながら、後半を捨てて、私がコリセウムに向かったところ、やられました!うーん、やはり「Salimos un poco aturdidos quizás por la euforia, en la segunda parte/サリモス・ウン・ポコ・アトゥルディードス・キサ・ポル・ラ・エウフォリア、エン・ラ・セグンダ・パルテ(ボクらは多分、歓喜しすぎていて、ちょっとボオッとして後半に入った)」(ラティウ)のせいだったんでしょうかね。 メトロからアトーチャ駅でセルカニアス(国鉄近郊路線)に乗り換える前、早くも6分にはクチョのゴールで1点を返され、15分には英雄だったルジューヌがアブデをエリア内で倒してPKを献上。イスコに2点目を決められて、最後は2-2で引き分けてしまうんですから、ガッカリじゃないでうか。いえ、「Tenemos dos finales por delante y hay que ganarla/テネモス・ドス・フィナレス・ポル・デランテ・イ・アイ・ケ・ガナールラ(ウチには2つの決勝があって、勝たないといけない)」とイニゴ・ペレス監督も言っていた通り、日曜のセルタ戦、最終節のマジョルカ戦に勝てば、来季のコンフェレンスリーグの切符どころか、36節で勝ち点4差になってしまったセルタを追い越して、未だにEL行きも夢じゃないんですけどね。 せっかくの直接ライバルたちと差をつける機会を失ってしまったのは残念ではありますが、まあ、最後まで競うものが残留ではないだけ、ラージョは百万倍幸せ。だってえ、ファンに総動員をかけ、アスレティック戦前にはbengala(ベンガラ/発煙筒)を焚いて、チームバスをお出迎えしてもらい、普段の数倍は力強いコリセウムの応援を受けながら、GKダビド・ソリアとウナイ・シモンのロングゴールキックと延々にボールが宙を舞っていた試合、ヘタフェは後半31分にグルセタ、44分にはCKからビビアンのシュートを浴びて、ウィリアムス兄弟のいなかったアスレティックに0-2で負け、来季のCL出場確定を祝われてしまったんですよ。 おかげでとうとう、試合の終盤にはスタンドから、「jugadores mercenarios/フガドーレス、メセナリオス(選手は金で雇われた傭兵)」というカンティコが出ていた程だったんですが、つまりこれって、6連敗の彼らは未だに残留確定ができておらず。エスパニョール、アラベス、レガネスと共に降格最後の1チームになる可能性があるってことで、奇跡が起こって、お隣さんが残留できても、ヘタフェが落ちたら、そんな悲劇はない?いやまあ、それでも日曜のマジョルカ戦、最終節のセルタ戦で勝ち点を貯められれば、回避可能なんですけどね。揃って相手がヨーロッパの大会出場を目指しているチームというのが辛いところかと。 そんなヘタフェにはもう少しのガッツと幸運を祈るしかないんですが、え?何で木曜にプレーしたアトレティコの話が抜けているんだって?いやあ、私がバジェカスに行ったのも実はもう、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)であの、ちっちもさっちもいかない彼らのアウェイゲームを見ているのに耐えられなかったからで、案の定、オンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の二元中継でも一向にいい話は聞こえてこず。挙句の果てに前半24分にはCKから、カテナにヘッドでゴールを挙げられて先制されると、後半途中にはシメオネ監督がフリアン・アルバレス、セルロートを下げる不可解采配を見せ、ええ、今のコレアとグリーズマンではゴールをまったく期待できませんですからね。 最後は後半37分にもブドミルに頭で決められ、2-0ですごすご完敗と、その気合のないプレーぶりにラジオの解説者たちがカンカンだったのを聞くにつけ、見ないで本当に良かったとホッとしたのは私だけではない?これで彼らはコパ・デル・レイ準決勝でバルサに負けて、今季全てのタイトル獲得可能性がほぼ消えて以来、アウェイ戦5試合でたったの1勝。そんな情けない有様にならなければ、もっと遅くまでリーガで粘れたんじゃないかと思うんですが、これには「監督がアウェイで選手たちがいいレベルを見せるのに必要なモチベーションを与えられない監督の責任」といくらシメオネ監督が言い張ったって、やっぱり当事者たちの自覚の問題があるのでは? おまけにこのオサスナ戦では後半途中にバリオスがジョレンテの腰に頭をぶつけ、脳震盪で交代。日曜のスィートホーム、メトロポリターノでの今季最終戦、ベティス戦にも出られなくなってしまうとは如何に。昨季同様、シーズン終盤は突極のアウェイ弱者になり下がったアトレティコにはもう、何を言っていいか、私もわからないんですが、そんなところを含めて、彼らは人間的な愛すべきチーム。今はせめて、クラブW杯では心を入れ替えて、今季のCLグループフェーズ、PSG戦やレバークーゼン戦で見せた強さを再現してくれることを願うしかありませんね。 ご挨拶: サイトのサービス終了をもって、このコラムも今回で終わりとなります。長年のおつき合い、ありがとうございました。この先もサッカーファンの旅行先として最適なマドリッドの魅力、リーガやマドリッドのクラブの試合やニュース、スペイン代表などについて、お伝えする方法を模索中なので、その際にはよろしくお願いします。 2025.05.17 21:00 Sat4
終焉を迎えたレアル・マドリーのサイクル①~ペジェグリーニ体制プレイバック~
2018-19シーズン、レアル・マドリーは3月に入ると同時に全てのタイトルへの望みを絶たれた。2009年夏にフロレンティーノ・ペレス会長が2度目の就任を果たして以来、数々の栄光を手にしてきたクラブも、明確な後退を余儀なくされている。本稿では、このサイクルの軌跡を振り返っていく。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆マヌエル・ペジェグリーニ体制/2009-10</span><div style="text-align:center;"><img src="http://ultra-soccer.jp/division_image/TOP/get20190308_23_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>ペレス会長は、2度目の政権の皮切りにペジェグリーニ監督を招へい。前シーズンにはビジャレアルで攻撃的なサッカーを組み立て、チャンピオンズリーグ(CL)ベスト8に名を連ねており、国内外で評価を上昇させていた。 マドリーは前年度までのCLで5シーズン連続のベスト16に終わっており、リーガでもバルセロナの後塵を拝しての2位。コパ・デル・レイのタイトルも獲れず、ペジェグリーニ監督にはCLベスト8以上に加えて、主要タイトルの獲得が求められていた。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆基本フォーメーション[4-4-2]</span><div style="text-align:center;"><img src="http://ultra-soccer.jp/division_image/TOP/get20190308_23_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(c) CWS Brains, LTD.<hr></div>2009年夏、ペジェグリーニ監督を招へいしたマドリーはFWクリスティアーノ・ロナウド、MFカカら多く新戦力を獲得し、FWロッベンやMFスナイデル、DFエインセ、DFカンナバーロ、DFサルガドらが去った穴を埋めた。“新銀河系軍団”はこの時から形作られている。 基本フォーメーションに関しては、フラットな[4-4-2]だけでなく、カカをトップ下に配した[4-3-1-2]も多く採用した。また、負傷によりシーズン後半を棒に振ったDFペペが起用可能だった当初には、マルセロを一列前に上げてセルヒオ・ラモスを右SB、アルベロアを左SBに回している。 <span style="font-weight:700;font-size:1.1em;">◆Turning Point!~クラシコでの2敗&CLベスト16の壁~</span> 結果から言えば、このシーズンのマドリーは無冠に終わった。CLどころか、リーガは宿敵バルセロナに奪われ、コパ・デル・レイに至っては当時3部だったアルコルコン(1stレグの0-4敗戦が後に“アラコルコンの悲劇”と呼ばれる)に敗れベスト32で散っている。 たらればの話ではあるが、CLベスト8に進出出来ていれば閉塞感を振り払えていただろう。決勝戦の会場が本拠地サンティアゴ・ベルナベウに決まっていただけに、多くの期待が寄せられていたが、ベスト16でリヨンに2戦合計1-2で敗戦。6シーズン連続のベスト16敗退となった。 さらに、CLを逃したとなれば、リーガ優勝がペジェグリーニ監督続投の条件となっていたが、ここでも首位バルセロナ(勝ち点99)とわずか3ポイント差で撃沈。2試合の直接対決では2敗を喫しており、“エル・クラシコ”で勝ち越せなかったことがタイトル獲得を阻んだ。 そして、ペジェグリーニ監督は2010年の夏に解任。言わずもがな、その理由は全てのタイトルを逸したためだ。<hr>▽マヌエル・ペジェグリーニ 【在任期間】 1シーズン(2009-10) 【戦績】 公式戦48試合36勝5分け7敗 チャンピオンズリーグ:ベスト16 リーガエスパニョーラ:2位(勝ち点96) コパ・デル・レイ:ベスト16 【主な獲得選手】 FWクリスティアーノ・ロナウド、FWカリム・ベンゼマ、MFカカ、MFシャビ・アロンソ 【主な放出選手】 FWアリエン・ロッベン、MFヴェスレイ・スナイデル、DFガブリエル・エインセ、DFファビオ・カンナバーロ、DFミチェル・サルガド 2019.03.09 18:30 Sat5
