休めないチームもある…/原ゆみこのマドリッド
2025.02.11 23:05 Tue
「もしやザルツブルク戦で2本もゴールを挙げたのはこれを狙ってのことだった?」そんな風に私が穿っていたのは月曜日、前日ニューオリンズで開催されたスーパーボウルにNFLファンのグリーズマンがコケと一緒に姿を現したというニュースを聞いた時のことでした。いやあ、久々にミッドウィークフリー週を迎え、シメオネ監督が日月火を3連休にすることにしたため、別に土曜のマドリーダービーの後、2人がアメリカへ飛んで行っても別に害はないんですけどね。何故にそんなことができるようになったかといえば、アトレティコはCLリーグフェーズの最終節でザルツブルクに1-4と快勝。
おかげで16強対決に直接進出できる5位を保ち、2位で終わったバルサ同様、残り8チームが決まるプレーオフが開催される今週と来週は高みの見物をすることに。とはいえ、11位のレアル・マドリーはそうは問屋が卸さず、月曜にはマンチェスター・シティ戦1stレグに備えて現地入り。年明けからの週2試合ペースを継続するんですが、実際、スペインでもう1つの今週、平日木曜にミッティラン戦があるEL16強対決プレーオフ出場のレアル・ソシエダ共々、コパ・デル・レイ準決勝進出組なのはちょっと、面白い偶然かと。
そう、その対戦組み合わせはこの水曜に決まるんですが、3週間後のミッドウィークに1stレグが開催される頃にはバルサとアトレティコとはかなり、疲労度に差がついている可能性がなきにしろありませんからね。といってもプレーオフあり組、なし組でペアにされるかもしれませんし、その辺は何とも言えないんですが、しばらく楽ができる平日が続くのは、私にも異論はありませんって。
そんなことはともかく、先週末のマドリッド勢のリーガ戦がどうだったかも見ていくことにすると。この23節はヘタフェとの弟分ダービーに勝った後、連続金曜試合となったラージョがエスタディオ・バジェカスに最下位のバジャドリーを迎えて始まったんですが、前半から負傷者が発生してねえ。まず、20分にはカメージョがピッチに座り込み、「Su primera mirada hacia mí, ya nos conocemos, ha sido de algo está pasando diferente/ス・プリメーラ・ミラダ・アシア・ミー、ジャ・ノス・コノセモス、ア・シードー・デ・アルゴ・エスタ・パサンドー・ディフェレンテ(彼の最初の視線が、私たちは互いに知り合っているからね。何か違うことが起きていると言っていた)」(イニゴ・ペレス監督)ため、即座にセルジ・グァルディオラと交代したんですよ。
実際、そのケガは後日、左足の中足骨骨折で手術と数カ月のリハビリを必要とする重傷だと判明したんですが、その3分後にもウナイ・ロペスが倒れ、パブロ・ディアスを入れる破目になるとはこれ如何に。そのせいか、前半は0-0で終わってしまったラージョだったんですが、ただ、相手も得点力がないため、今の位置にいるチームですからね。雨の降り出す中、結構、待たされたものの、後半26分にデ・フルートスのクロスをアルバロ・ガルシアが決めた1点でとうとう、彼らは白星をゲット。
そして土曜にはいよいよ、本家マドリーダービーが到来したんですが、実はアトレティコは首位奪還のチャンスをものにできなかくてねえ。そう、その前のエスパニョール戦でレッドカードを見逃されたロメロに決勝点を入れられ、1-0と負けたマドリーは先週、サッカー協会にスペインの審判システムが腐敗していて、マドリーに不利なジャッジをするから、大改革が必要という旨の抗議文書を送付。世間に物議を醸していたんですけどね。
サンティアゴ・ベルナベウでの前半25分、セバージョスが激しいタックルをバリオスにかまし、相手の足首を踏んでいながら、カードの色がイエローに留まった時など、審判団はマドリーに日和っているのかと、イヤな予感がしたんですが、それは大丈夫。35分には振り返りVAR(ビデオ審判)注進が入り、敵陣エリアでずっと蹲っていたサムエル・リノが、決して1人でそうなった訳ではなく、チュアメニに足を踏まれていたことを主審がモニターで確認してくれたんですよ!
アンチェロッティ監督など、後で「El VAR es el que ha pitado el penalty/エル・バル・エス・エル・ケ・ア・ピタードー・エル・ペナルティ(ペナルティを取ったのはVARだ)。主審がピッチでスルーしたのにね。こういうことはサッカーをする人間には理解できない」と文句をつけていたものの、渡りに船とはまさにこのこと。ええ、先日の15連勝が途切れたレガネス戦でも土壇場で同点にするPKを外したグリーズマンではなく、フリアン・アルバレスがパネンカ風にゴール中央に決めて、GKクルトワを破ってくれたから、珍しく600人も応援に駆けつけたアトレティコファンたちもどんなに喜んだことか。
ただねえ、直前のコパ準々決勝ヘタフェ戦で5点も取って、ちょっとゴールを入れるのに飽きていたか、その後、アトレティコは点を取ることができなくてねえ。逆にアンチェロッティ監督も「más lenta por nuestra parte y menos agresiva/マス・レンタ・ポル・ヌエストラ・パルテ・イ・メノス・アグレシバ(ウチはゆっくりしていて、あまり攻撃的ではなかった)」と認めていたように、前半は覇気がなかったマドリーが後半は豹変、猛攻をかけられてしまったから、さあ大変!
それも再開早々、5分にはロドリゴがエリア内右奥から出したラストパスから、コパのレガネス戦を休んでいたベリンガムのシュートはヒメネスに当たって弾かれたものの、同様にエネルギーをリチャージしたエムバペにvolea(ボレア/ボレーシュート)で決められてしまうんですから、困ったもんじゃないですか。でもそれからはGKオブラクが存在感を示し、ビニシウスやエムバペらのシュートを計8回もparadon(パラドン/スーパーセーブ)。勝ち越し点を許さなかったのは不幸中の幸いでしたが、ええ、首位との勝ち点差はたったの1だけですからね。「ofensivamente faltó claridad/オフェンシバメンテ・ファルトー・クラリダッド(攻撃的に明確さに欠けた)」(ヒメネス)アトレティコがお隣さんに2差をつけての首位に立てず、1-1の引き分けで終わってもそれ程、不満はなかったかと。
いえ、シメオネ監督は「Tuvimos la sensación de que podíamos haber hecho algo más/トゥビモス・ラ・センサシオン・デ・ケ・ポディアモス・アベール・エッチョ・アルゴ・マス(ウチは何かもっとできた感じがする)」と、いつものように交代出場でコレアやセルロートを入れながら、終盤のドラマが起きなかったことを残念がってはいたんですけどね。そんなアトレティコは今週、メトロポリターノで土曜にセルタ戦を迎えるまで、じっくり体を休めることができるんですが、うーん、それにしてもここまで来ると病的ですよ。マドリーの負傷禍は。
そう、ダービー後は珍しく、ミックスゾーンに着替えもせずに出て来たフリアン、ヒメネス、ジョレンテと3人も喋ったアトレティコとは対照的に、両監督の記者会見も終わった後、かなり遅くなって登場。マドリーで1人だけ話したルーカス・バスケスが、いえ、その時は「Son dos meses en los que se decide todo y vamos a estar a tope/ソン・ドス・メセス・エン・ロス・ケ・セ・デシデ・トードー・イ・バモス・ア・エスタル・ア・トペ(全てがこの2カ月で決まるから、ボクらは最高の状態で行く)」と言っていたんですけどね。
それが翌日曜の練習でハムストリングを痛めてしまい、全治3週間になってしまうんですから、これではアンチェロッティ監督もさぞ頭が痛いかと。だってえ、長期離脱中のカルバハルとミリトンのことは考えても仕方ないですが、現在は頼みの綱となったリュディガーも、ようやく先発できるまでに回復していたアラバも負傷でおらず。冬に補強もしなかったため、CBはカンテラーノ(RMカスティージャの選手)のアセンシオと本職ボランチのチュアメニで、このマンチェスター・シティ戦では右SBもMFのバルベルデがジョブチェンジして当たるって、ええ、今はプレミアリーグ5位と不調でも、天下のハーランドがいる相手ですからね。
こうなると、グァルディオラ監督も「todo el mundo sabe que arriba tienen talento/トードー・エル・ムンド・サベ・ケ・アリヴァ・ティエネン・タレント(誰もが前線にタレントを持っているのを知っている)」と言っていたように、エムバペ、ビニシウス、ロドリゴ、ベリンガムのゴール力を信じて、撃ち合いを制する形しか、勝ち抜けは望めないような気もしますが、さて。何にしても火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からの1stレグでは、来週水曜のベルナベウでの2ndレグで”remontable/レモンタブレ(逆転可能な)”結果を出してくれるのを祈るばかりでしょうか。
そして日曜は残りの弟分がアウェイでプレーしたんですが、これがまた、はっきり明暗が分かれてしまってねえ。というのも、ヘタフェもレガネスも先週ミッドウィークはコパ準々決勝の兄弟分ダービーで敗退しているんですが、先にアラベスと対戦した前者はメトロポリターノでボコボコにされたことをさっさと忘れ、リーガのガチンコモードが復活。前半44分には、アルデレテがアブカルにファールを受けてゲットしたPKをアランバリが決め、そのまま0-1で勝ったとなれば、コパで温存した甲斐があったというもの?
幸い前節のセビージャ戦で鼻を骨折したGKダビド・ソリアも最初こそ、フェースガードを着けていたんですが、結局はなしでプレーしても支障なかったみたいですしね。冬の移籍市場で加入したファンミ(ベティスからレンタル)、テラツ(同ビジャレアル)、ベルナト(ビジャレアルと契約解消)らも2度目のスタメンを楽しむことができた上、14位のままでも、この勝利で降格圏から勝ち点5も離れたとなれば、アウェイ連戦となる金曜のジローナ戦にも自信を持って立ち向かえるかと。
一方、メスタジャでバレンシアと対戦したレガネスは、ええ、こちらはコパでマドリー相手に2点差を追いつき、後半ロスタイムのカンテラーノ弾で惜しくも敗退と、善戦していたんですけどね。それがまさか、木曜のコパでバルサに0-5と大敗していた相手に負けて、リーガで立ち直るキッカケを与えてしまうとは。実際、ボルハ・ヒメネス監督のチームはこの日、開始からたったの8分で、市場最終日に加入したバリシッチ(トラブゾンスポルからレンタル)がヒザの靭帯断裂で今季絶望になるという、大ショックなアクシデントもあったんですが、キャプテンのセルヒオ・ゴンサレスが出場停止だったのも良くなかったような。
だってえ、前半30分にはモスケラ、41分にはディアカビとバレンシアの2人のDFにゴールを決められているって、あのバルサ、アトレティコ、アスレティックを零封した鉄壁の守備は一体、どこに行った?コパで温存されたミゲール・デ・ラ・フエンテやラバも、マドリー戦で2得点の活躍だったファン・クロスも火を噴くことはなく、そのまま2-0で終わってしまったんですが、はあ。また17位で降格圏と勝ち点1となってしまったレガネスの次の試合は土曜、ブタルケでのアラベス戦なんですが、ここもバレンシアが18位に浮上して、19位に落ちたアラベスともたったの2差ですからね。
最下位のバジャドリーがその勝ち点6下というのはありますが、日曜最後の試合ではバルサがセビージャに1-4で勝利。おかげで1位から3位までが1差ずつという上層と何か、似たような状況になっているんですが、レガネスは今季1部再昇格したばかりですしね。早いうち勝ち癖を取り戻しておかないと、またシーズン終盤にファンをヤキモキさせることになるため、ここは気合を入れ直して挑んでもらいたいものです。
おかげで16強対決に直接進出できる5位を保ち、2位で終わったバルサ同様、残り8チームが決まるプレーオフが開催される今週と来週は高みの見物をすることに。とはいえ、11位のレアル・マドリーはそうは問屋が卸さず、月曜にはマンチェスター・シティ戦1stレグに備えて現地入り。年明けからの週2試合ペースを継続するんですが、実際、スペインでもう1つの今週、平日木曜にミッティラン戦があるEL16強対決プレーオフ出場のレアル・ソシエダ共々、コパ・デル・レイ準決勝進出組なのはちょっと、面白い偶然かと。
そう、その対戦組み合わせはこの水曜に決まるんですが、3週間後のミッドウィークに1stレグが開催される頃にはバルサとアトレティコとはかなり、疲労度に差がついている可能性がなきにしろありませんからね。といってもプレーオフあり組、なし組でペアにされるかもしれませんし、その辺は何とも言えないんですが、しばらく楽ができる平日が続くのは、私にも異論はありませんって。
実際、そのケガは後日、左足の中足骨骨折で手術と数カ月のリハビリを必要とする重傷だと判明したんですが、その3分後にもウナイ・ロペスが倒れ、パブロ・ディアスを入れる破目になるとはこれ如何に。そのせいか、前半は0-0で終わってしまったラージョだったんですが、ただ、相手も得点力がないため、今の位置にいるチームですからね。雨の降り出す中、結構、待たされたものの、後半26分にデ・フルートスのクロスをアルバロ・ガルシアが決めた1点でとうとう、彼らは白星をゲット。
おかげでクラブ史最長となる9試合無敗となり、イニゴ・ペレス監督は「Sigo sin pensar en Europa/シゴ・シン・ペンサール・エン・エウロッパ(ヨーロッパの大会のことは今も考えないでいる)」と言っていたものの、ガッチリ来季のコンフェレンスリーグ出場圏である6位の座を固められましたからね。ちなみに次節の彼らはまた平日開催、来週月曜にモンジュイックでバルサ戦となるんですが、12月には弟分仲間のレガネス、兄貴分のアトレティコもあちらで勝利。1月にはヘタフェもコリセウムで1-1のドローを掴むなど、それこそシーズン前半戦で0-4、スペイン・スーパーカップ決勝では2-5とgoleada(ゴレアダ/ゴールラッシュ)を喰らって、2度も負けているのはマドリーだけなんですが、ラージョもバジェカスで1-2の僅差で涙を呑んだ昨年8月のリベンジを果たすことができたらいいですよね。
そして土曜にはいよいよ、本家マドリーダービーが到来したんですが、実はアトレティコは首位奪還のチャンスをものにできなかくてねえ。そう、その前のエスパニョール戦でレッドカードを見逃されたロメロに決勝点を入れられ、1-0と負けたマドリーは先週、サッカー協会にスペインの審判システムが腐敗していて、マドリーに不利なジャッジをするから、大改革が必要という旨の抗議文書を送付。世間に物議を醸していたんですけどね。
サンティアゴ・ベルナベウでの前半25分、セバージョスが激しいタックルをバリオスにかまし、相手の足首を踏んでいながら、カードの色がイエローに留まった時など、審判団はマドリーに日和っているのかと、イヤな予感がしたんですが、それは大丈夫。35分には振り返りVAR(ビデオ審判)注進が入り、敵陣エリアでずっと蹲っていたサムエル・リノが、決して1人でそうなった訳ではなく、チュアメニに足を踏まれていたことを主審がモニターで確認してくれたんですよ!
アンチェロッティ監督など、後で「El VAR es el que ha pitado el penalty/エル・バル・エス・エル・ケ・ア・ピタードー・エル・ペナルティ(ペナルティを取ったのはVARだ)。主審がピッチでスルーしたのにね。こういうことはサッカーをする人間には理解できない」と文句をつけていたものの、渡りに船とはまさにこのこと。ええ、先日の15連勝が途切れたレガネス戦でも土壇場で同点にするPKを外したグリーズマンではなく、フリアン・アルバレスがパネンカ風にゴール中央に決めて、GKクルトワを破ってくれたから、珍しく600人も応援に駆けつけたアトレティコファンたちもどんなに喜んだことか。
ただねえ、直前のコパ準々決勝ヘタフェ戦で5点も取って、ちょっとゴールを入れるのに飽きていたか、その後、アトレティコは点を取ることができなくてねえ。逆にアンチェロッティ監督も「más lenta por nuestra parte y menos agresiva/マス・レンタ・ポル・ヌエストラ・パルテ・イ・メノス・アグレシバ(ウチはゆっくりしていて、あまり攻撃的ではなかった)」と認めていたように、前半は覇気がなかったマドリーが後半は豹変、猛攻をかけられてしまったから、さあ大変!
それも再開早々、5分にはロドリゴがエリア内右奥から出したラストパスから、コパのレガネス戦を休んでいたベリンガムのシュートはヒメネスに当たって弾かれたものの、同様にエネルギーをリチャージしたエムバペにvolea(ボレア/ボレーシュート)で決められてしまうんですから、困ったもんじゃないですか。でもそれからはGKオブラクが存在感を示し、ビニシウスやエムバペらのシュートを計8回もparadon(パラドン/スーパーセーブ)。勝ち越し点を許さなかったのは不幸中の幸いでしたが、ええ、首位との勝ち点差はたったの1だけですからね。「ofensivamente faltó claridad/オフェンシバメンテ・ファルトー・クラリダッド(攻撃的に明確さに欠けた)」(ヒメネス)アトレティコがお隣さんに2差をつけての首位に立てず、1-1の引き分けで終わってもそれ程、不満はなかったかと。
いえ、シメオネ監督は「Tuvimos la sensación de que podíamos haber hecho algo más/トゥビモス・ラ・センサシオン・デ・ケ・ポディアモス・アベール・エッチョ・アルゴ・マス(ウチは何かもっとできた感じがする)」と、いつものように交代出場でコレアやセルロートを入れながら、終盤のドラマが起きなかったことを残念がってはいたんですけどね。そんなアトレティコは今週、メトロポリターノで土曜にセルタ戦を迎えるまで、じっくり体を休めることができるんですが、うーん、それにしてもここまで来ると病的ですよ。マドリーの負傷禍は。
そう、ダービー後は珍しく、ミックスゾーンに着替えもせずに出て来たフリアン、ヒメネス、ジョレンテと3人も喋ったアトレティコとは対照的に、両監督の記者会見も終わった後、かなり遅くなって登場。マドリーで1人だけ話したルーカス・バスケスが、いえ、その時は「Son dos meses en los que se decide todo y vamos a estar a tope/ソン・ドス・メセス・エン・ロス・ケ・セ・デシデ・トードー・イ・バモス・ア・エスタル・ア・トペ(全てがこの2カ月で決まるから、ボクらは最高の状態で行く)」と言っていたんですけどね。
それが翌日曜の練習でハムストリングを痛めてしまい、全治3週間になってしまうんですから、これではアンチェロッティ監督もさぞ頭が痛いかと。だってえ、長期離脱中のカルバハルとミリトンのことは考えても仕方ないですが、現在は頼みの綱となったリュディガーも、ようやく先発できるまでに回復していたアラバも負傷でおらず。冬に補強もしなかったため、CBはカンテラーノ(RMカスティージャの選手)のアセンシオと本職ボランチのチュアメニで、このマンチェスター・シティ戦では右SBもMFのバルベルデがジョブチェンジして当たるって、ええ、今はプレミアリーグ5位と不調でも、天下のハーランドがいる相手ですからね。
こうなると、グァルディオラ監督も「todo el mundo sabe que arriba tienen talento/トードー・エル・ムンド・サベ・ケ・アリヴァ・ティエネン・タレント(誰もが前線にタレントを持っているのを知っている)」と言っていたように、エムバペ、ビニシウス、ロドリゴ、ベリンガムのゴール力を信じて、撃ち合いを制する形しか、勝ち抜けは望めないような気もしますが、さて。何にしても火曜午後9時(日本時間翌午前5時)からの1stレグでは、来週水曜のベルナベウでの2ndレグで”remontable/レモンタブレ(逆転可能な)”結果を出してくれるのを祈るばかりでしょうか。
そして日曜は残りの弟分がアウェイでプレーしたんですが、これがまた、はっきり明暗が分かれてしまってねえ。というのも、ヘタフェもレガネスも先週ミッドウィークはコパ準々決勝の兄弟分ダービーで敗退しているんですが、先にアラベスと対戦した前者はメトロポリターノでボコボコにされたことをさっさと忘れ、リーガのガチンコモードが復活。前半44分には、アルデレテがアブカルにファールを受けてゲットしたPKをアランバリが決め、そのまま0-1で勝ったとなれば、コパで温存した甲斐があったというもの?
幸い前節のセビージャ戦で鼻を骨折したGKダビド・ソリアも最初こそ、フェースガードを着けていたんですが、結局はなしでプレーしても支障なかったみたいですしね。冬の移籍市場で加入したファンミ(ベティスからレンタル)、テラツ(同ビジャレアル)、ベルナト(ビジャレアルと契約解消)らも2度目のスタメンを楽しむことができた上、14位のままでも、この勝利で降格圏から勝ち点5も離れたとなれば、アウェイ連戦となる金曜のジローナ戦にも自信を持って立ち向かえるかと。
一方、メスタジャでバレンシアと対戦したレガネスは、ええ、こちらはコパでマドリー相手に2点差を追いつき、後半ロスタイムのカンテラーノ弾で惜しくも敗退と、善戦していたんですけどね。それがまさか、木曜のコパでバルサに0-5と大敗していた相手に負けて、リーガで立ち直るキッカケを与えてしまうとは。実際、ボルハ・ヒメネス監督のチームはこの日、開始からたったの8分で、市場最終日に加入したバリシッチ(トラブゾンスポルからレンタル)がヒザの靭帯断裂で今季絶望になるという、大ショックなアクシデントもあったんですが、キャプテンのセルヒオ・ゴンサレスが出場停止だったのも良くなかったような。
だってえ、前半30分にはモスケラ、41分にはディアカビとバレンシアの2人のDFにゴールを決められているって、あのバルサ、アトレティコ、アスレティックを零封した鉄壁の守備は一体、どこに行った?コパで温存されたミゲール・デ・ラ・フエンテやラバも、マドリー戦で2得点の活躍だったファン・クロスも火を噴くことはなく、そのまま2-0で終わってしまったんですが、はあ。また17位で降格圏と勝ち点1となってしまったレガネスの次の試合は土曜、ブタルケでのアラベス戦なんですが、ここもバレンシアが18位に浮上して、19位に落ちたアラベスともたったの2差ですからね。
最下位のバジャドリーがその勝ち点6下というのはありますが、日曜最後の試合ではバルサがセビージャに1-4で勝利。おかげで1位から3位までが1差ずつという上層と何か、似たような状況になっているんですが、レガネスは今季1部再昇格したばかりですしね。早いうち勝ち癖を取り戻しておかないと、またシーズン終盤にファンをヤキモキさせることになるため、ここは気合を入れ直して挑んでもらいたいものです。
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