何度も繰り返された光景を見た…/原ゆみこのマドリッド
2024.10.25 23:00 Fri
「もう慣れっこになって怒る気にもなれない」そんな風に私が溜息をついていたのは水曜日、CL3節をプレーしたスペイン勢の中で、負けたのはアトレティコだけだったのに気がついた時のことでした。いやあ、その日はメトロポリターノでリール戦を見ていたため、バルサがモンジュイックで4-1と見事にバイエルンを粉砕。ラフィーニャのハットトリックやレバンドフスキ、ハリー・ケーンらのゴール映像を目にしたのは、アトレティコの選手たちが出て来るのをミックスゾーンで待ちながらだったんですけどね。このオールホームゲーム節では前日、まだ未勝利だったジローナまで、ミゲル・グティエレスとファンペのゴールでスロバン・ブラスチラバに2-0と快勝。
もちろん、その火曜開催組の方ではお隣さん、レアル・マドリーもドルトムントにきっちりお家芸、根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)で5-2と勝利しているんですが、うーん、2022-23シーズンのDecimocuarta(デシモクアルタ/14回目のCL優勝のこと)に至る決勝トーナメント以来、サンティアゴ・ベルナベウではあまりに当たり前の風景になってしまいましたからねえ。その頃はまだ、スタンドが大改造中で、かなりピッチに近いところにプレス席が位置。目の前で繰り広げられる怒涛のレモンターダラッシュを私も呆気に取られて見ていたものですが、ほぼ完成形に近づいた今のプレス席が8階という高みにあるせいもある?
おかげで逆転の感動も目に映る選手の大きさ同様、米粒大になってしまった気もしなくはないんですが…いや、まずはそのドルトムント戦がどんな試合だったか、お伝えしていくことにすると。いやあ、2節では伏兵、リールにアウェイで1-0と負けていたマドリーだったため、気合を入れて、ピッチに立ったはずだったんですけどね。そこはファンもわかっていて、選手入場の時にはfondo sur/フォンド・スール(南側ゴール裏)にCLトロフィーを抱えたバイキング(マドリーの愛称の1つ)が描かれた大幕と白と紫のモザイクが登場し、十八番の大会の雰囲気を盛り上げていたんですが、どうにも今季、とりわけ前半は不活発なプレーが続くホームチームの悪癖は治らず。
実際、アンチェロッティ監督も「Hemos estado tímidos en la primera parte, no hemos sido intensos con balón/エモス・エスタードー・ティミドス・エンラ・プリメーラ・パルテ、ノー・エモス・シードー・インテンソス・コン・バロン(前半のウチはどこか内気で、ボールを持った時の激しさがなかった)」と認めていた程だったんですけどね。それでも0-0で収めれば、別に良かったところ、30分には守備の穴を突かれ、ギラシーのパスから、マレンに先制ゴールを奪われてしまったから、ビックリしたの何のって。
更にその4分後にもドルトムントは、今度はマレンのラストパスをバイノー=ギテンスが撃ち込んで、あっという間に2点差になったとなれば、39分にはブラントのミドルシュートをparadon(パラドン/スーパーセーブ)で弾いたGKクルトワが、「Era demasiado fácil/エス・デマシアドー・ファシル(あまりに簡単すぎだ)」と怒っていたのも当然だった?まあ、その件を「ブラントはコントールしてシュートできた。Obviamente he hecho una buena parada/オビアメンテ・エ・エッチョー・ウナ・ブエナ・パラダ(ボクがいいセーブをしたのは明らかだけど)、0-3でハーフタイムに入る可能性もあった」と自画自賛混じりに語ってしまうのは、いかにもクルトワらしいんですけどね。結果、スタンドからpito(ピト/ブーイング)を浴びて、ロッカールームに戻った選手たちは…。
それを簡単にやってしまうのがマドリーで、いえ、早くも後半8分には、今季からドルトムントを率いることになった、36才のヌリ・シャヒン監督が守りに入り、バイノー=ギテンスの代わりにアントンを入れ、3CB制を取ってくれたおかげもあるんですけどね。15分にはエムバペのクロスから、リュディガーがヘッドを決め、反撃の狼煙を上げたマドリーはもう2分後には、今度はエムバペのゴールと平行するパスをシュロッターベックがクリアし損ね、そのボールをビニシウスがシュート。最初は主審にオフサイドにされてしまったものの、VAR(ビデオ審判)チェックにより、晴れて2-2のスコアになっているんですから、まったく仕事が早い。
あっという間に同点にされてしまったシャヒン監督は、うーん、彼がマドリーにいた2011-12シーズン、モウリーニョ監督時代のチームはそこまで、レモンターダの鬼ではなかったんですけどね。屋根をクローズしたベルナベウの音響効果もあって、どんどんホームファンの応援が白熱していくのにも影響されたが、マレンの代わりにMFのグロスを投入したんですが、スイッチの入ったマドリーを止めるのはまず不可能。それにはもちろん、37分にはクルトワがバイアーのシュートを弾き、2-3になるのを防いでくれたおかげもあって…。
38分、ロドリゴが負傷してまで、ゴールラインを越えそうなボールを救った後、ルーカス・バスケスがとうとう、逆転のゴールを挙げてくれたんですよ。さすがにこれにはドルトムントも力が抜けてしまったか、あとはビニシウスが41分、自陣からドリブルを開始して、エリア前からの弾丸シュートを突き刺すと、ロスタイムにも5点目をゲット。5-2の完勝を飾っただけでなく、自身もハットトリックを達成して、来週月曜に発表となるバロンドール受賞の前祝いをしていたんですが、え?昨季のCL決勝では2-0でマドリーが勝ったチームから、かなりメンバーの落ちているドルトムントには逆転できても、相手がバルサとなるクラシコ(伝統の一戦)では難しいんじゃないかって?
まあ、それは当然の懸念で、ええ、ビニシウスも「Tenemos que mejorar y jugar así desde el principio porque si no el míster no aguanta/テネモス・ケ・モホラル・イ・フガール・アシー・デスデ・エル・プリンシピオ・シー・ノー・エル・ミステル・ノー・アグアンタ(ボクはら改善してかないと。最初からこんな風にプレーするようにね。じゃなきゃ、監督がもたない)」と反省していたんですけどね。クロースが引退して抜けた今季のプレーには物申す点が多いとはいえ、マドリーには抜群のゴール力があるのも事実。この日は不発だったエムバペだって、2021年のCL16強対決ではバルサ相手にハットトリックを挙げていますし、土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのベルナベウではきっと双方のゴールが沢山、見られるんじゃないかと。
というのも実はドルトムント戦翌日、マドリーではGKクルトワが昨季、ヒザの靭帯断裂した左脚の太ももを再び痛めたことが発覚し、全治10日間に。ロドリゴも右太ももの肉離れで全治20日間なんですが、果たしてGKルニンにレバンドフスキを始め、ジャマル、ラフィーニャ、ダニ・オルモらのシュートを全て止めることができるのかは疑問。とにかく撃ち合いに負けなければいいだけですが、首位のバルサと2位のマドリーには勝ち点3の差がありますからね。これが倍になると、さすがのマドリーでも首位攻略に時間がかかってしまうため、せめて現状維持を図れるといいですよね。
そして水曜にはアトレティコがリールをメトロポリターノに迎えたんですが、いやあ、ホントにフレンテ・アトレティコ(ウルトラのグループ)には困ったもんですよね。そう、リーガ前節のレガネス戦ではマドリーダービー時の物投げ込み騒動を咎められ、応援団のいる南側ゴール裏の1階区画が丸々、閉鎖となった後、この日は普通に入れるようになったんですが、やっぱり現行犯で身バレしたメンバーがスタジアムやクラブから永久追放されたのが不服だったんでしょう。天下のCL戦というのに応援ストを決行したため、横断幕や旗などもなく、ベルナベウとはかなり様相が違うことに。
まあ、それでも昨季の応援スト中やレガネス戦でも学習した他のファンたちは、先導がなくてもできる自分たちなりの応援、クラブ歌の合唱などをして、一生懸命、場を盛り上げていたんですが、ええ、開始8分にはリールの若手CB、トゥーレがGKへのバックパスを誤り、ボールを奪ったフリアン・アルバレスが早くも先制ゴールを挙げてくれたというのもあったんですけどね。ただ、誰もが予想していなかったのはセルロートのモラタ化。だってえ、前半だけで敵GKシュバリエとの1対1のチャンスが3度もありながら、ことごとく失敗しているんですよ。
アトレティコにしては久々にプレスの効いたいいプレーをしていただけに、まさに何かの呪いとしか思えませんが、とりあえず、後半は1-0のままでスタート。それが8人も欠場者がいて、2節でお隣さんを倒したチームから、かなりメンバーが欠けていたリールだというのに、16分、カベラの負傷で前半16分から途中出場していたシュグロバにエリア前から、golazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決められてしまったから、さあ大変!おまけに25分には、リールの蹴ったFKのボールをエリア内で争っている際に主審からペナルティを宣告され、場内はほぼパニック状態に。
だってえ、後でシメオネ監督も「Ojalá encontremos algo para decir que fue penal/オハラ・エンコントレモス・アルゴ・パラ・デシール・ケ・フエ・ペナル(ペナルティである理由が見つかったらいいんだが)。主審は最初、ハンドだと言っていたが、それは敵の手に当たったもので、次はコケが何かしたからだと」と困惑していたんですが、TVのコメンテーターらも誰1人、理由がわからないペナルティだったんですよ。結局、VARによる見直しも行われず、マドリー戦同様、ディビッドがPKを決めて、リールに逆転されてしまったとなれば、アトレティコ勢が怒るのも当然かと。
それでもお隣さんであれば、ホームですし、粛々と根性のレモンターダを完遂したんじゃないかと思いますが、生憎、アトレティコのレモンターダ能力はせいぜい、弟分のレガネス相手が限界。すぐにサムエル・リノやジュリアーノを投入して、反撃していったものの、やはりゴールは決まらず、それどころか、44分にはディビッドの3点目で止めを刺され、最後は1-3で負けているとなれば、ええ、この先、2試合はPSG、スパルタ・プラハと恐怖のアウェイゲームが続きますからね。2節のベンフィカ戦、これもアウェイで4-0と惨敗しているせいもあって、すでに順位も決勝トーナメント16強対戦プレーオフ圏外の27位に落ちてしまった彼らが、この新バージョンCLで生き残ることができるのか、不安になってきたのはきっと、私だけではない?
まあ、アトレティコのCLでは近年、信じられないような惨状も目にしているため、今更ながら、嘆いても仕方ないんですが、差し迫った脅威は日曜午後6時30分(日本時間翌午前1時30分)からのベティス戦。もちろん、ベニト・ビジャマリン開催となるからですが、唯一、有利なのは木曜に相手はコンフェレンスリーグのコペンハーゲン戦で引分け、中1日少ないことぐらいかと。相変わらず、バリオス、ル・ノルマン、アスピリクエタをケガで欠く彼らが勝ち点3を持って帰れるかは甚だ疑問ですが、せっかく上位2チームが星を潰しあう中、せめてリーガ3位の座ぐらいはキープしてほしいものです。
そして今週はミッドウィークフリーだったマドリッドの弟分チームたちの週末の予定も告げておくと、土曜のクラシコ前にはラージョがエスタディオ・バジェカスでアラベス戦。前節はムリキのゴールで1-0と負けて、マジョルカから帰って来たイニゴ・ペレス監督のチームですが、現在、9位の彼らは勝てば、ヨーロッパの大会出場圏に近づけますからね。ハメス・ロドリゲス、ムミン、パテ・シスの出場が微妙とはいえ、何とかファンにホームでの今季2勝目をプレゼントできたらいいのですが。
一方、南部の2チームはどちらも日曜にホームゲームとなり、レガネスが午後2時からブタルケにセルタを向けた後、午後4時15分にはヘタフェがコリセウムでバレンシア戦。前者は降格圏ギリギリの17位、後者もたった勝ち点1多いだけの16位と結構、渋い位置にいるため、ファンの応援が受けられる今節は必勝を目指してもらいたいところですが…ヘタフェはボルハ・マジョラルの回復待ち、レガネスは新加入のハラーがまだ未得点という、ゴールの問題があるのは辛いところですよね。
もちろん、その火曜開催組の方ではお隣さん、レアル・マドリーもドルトムントにきっちりお家芸、根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)で5-2と勝利しているんですが、うーん、2022-23シーズンのDecimocuarta(デシモクアルタ/14回目のCL優勝のこと)に至る決勝トーナメント以来、サンティアゴ・ベルナベウではあまりに当たり前の風景になってしまいましたからねえ。その頃はまだ、スタンドが大改造中で、かなりピッチに近いところにプレス席が位置。目の前で繰り広げられる怒涛のレモンターダラッシュを私も呆気に取られて見ていたものですが、ほぼ完成形に近づいた今のプレス席が8階という高みにあるせいもある?
おかげで逆転の感動も目に映る選手の大きさ同様、米粒大になってしまった気もしなくはないんですが…いや、まずはそのドルトムント戦がどんな試合だったか、お伝えしていくことにすると。いやあ、2節では伏兵、リールにアウェイで1-0と負けていたマドリーだったため、気合を入れて、ピッチに立ったはずだったんですけどね。そこはファンもわかっていて、選手入場の時にはfondo sur/フォンド・スール(南側ゴール裏)にCLトロフィーを抱えたバイキング(マドリーの愛称の1つ)が描かれた大幕と白と紫のモザイクが登場し、十八番の大会の雰囲気を盛り上げていたんですが、どうにも今季、とりわけ前半は不活発なプレーが続くホームチームの悪癖は治らず。
更にその4分後にもドルトムントは、今度はマレンのラストパスをバイノー=ギテンスが撃ち込んで、あっという間に2点差になったとなれば、39分にはブラントのミドルシュートをparadon(パラドン/スーパーセーブ)で弾いたGKクルトワが、「Era demasiado fácil/エス・デマシアドー・ファシル(あまりに簡単すぎだ)」と怒っていたのも当然だった?まあ、その件を「ブラントはコントールしてシュートできた。Obviamente he hecho una buena parada/オビアメンテ・エ・エッチョー・ウナ・ブエナ・パラダ(ボクがいいセーブをしたのは明らかだけど)、0-3でハーフタイムに入る可能性もあった」と自画自賛混じりに語ってしまうのは、いかにもクルトワらしいんですけどね。結果、スタンドからpito(ピト/ブーイング)を浴びて、ロッカールームに戻った選手たちは…。
ええ、ここがまさにマドリーが他のチームと違うところで、後半のヒーローとなったビニシウスが語ったところによると、「無言でロッカールームに戻って、監督の言葉を聞いた。Y dijimos una sola cosa,si marcamos el primero vamos a remontar otra vez/イ・ディヒモス・ウナ・ソラ・コーサ・シー・マルカモス・エル・プリメーロ・バモス・ア・レモンタール・オトラ・ベス(ボクらが唯一、話したのは、1点目を取れば、また逆転するだろうってことだけだ)」そうなんですけどね。同様にアンチェロッティ監督も「3点取る話をするのは夢物語だから、ディテールについて話した。いいパスを送ること、ドゥエルに勝つこと。Había que ganar la dinámica del partido/アビア・ケ・ガナール・ラ・ディナミカ・デル・パルティードー(試合の流れを引き寄せないといけなかった)。それが勝利に繋がるからね」と説明していたんですが、当然ながら、言うは易く行うは難し。
それを簡単にやってしまうのがマドリーで、いえ、早くも後半8分には、今季からドルトムントを率いることになった、36才のヌリ・シャヒン監督が守りに入り、バイノー=ギテンスの代わりにアントンを入れ、3CB制を取ってくれたおかげもあるんですけどね。15分にはエムバペのクロスから、リュディガーがヘッドを決め、反撃の狼煙を上げたマドリーはもう2分後には、今度はエムバペのゴールと平行するパスをシュロッターベックがクリアし損ね、そのボールをビニシウスがシュート。最初は主審にオフサイドにされてしまったものの、VAR(ビデオ審判)チェックにより、晴れて2-2のスコアになっているんですから、まったく仕事が早い。
あっという間に同点にされてしまったシャヒン監督は、うーん、彼がマドリーにいた2011-12シーズン、モウリーニョ監督時代のチームはそこまで、レモンターダの鬼ではなかったんですけどね。屋根をクローズしたベルナベウの音響効果もあって、どんどんホームファンの応援が白熱していくのにも影響されたが、マレンの代わりにMFのグロスを投入したんですが、スイッチの入ったマドリーを止めるのはまず不可能。それにはもちろん、37分にはクルトワがバイアーのシュートを弾き、2-3になるのを防いでくれたおかげもあって…。
38分、ロドリゴが負傷してまで、ゴールラインを越えそうなボールを救った後、ルーカス・バスケスがとうとう、逆転のゴールを挙げてくれたんですよ。さすがにこれにはドルトムントも力が抜けてしまったか、あとはビニシウスが41分、自陣からドリブルを開始して、エリア前からの弾丸シュートを突き刺すと、ロスタイムにも5点目をゲット。5-2の完勝を飾っただけでなく、自身もハットトリックを達成して、来週月曜に発表となるバロンドール受賞の前祝いをしていたんですが、え?昨季のCL決勝では2-0でマドリーが勝ったチームから、かなりメンバーの落ちているドルトムントには逆転できても、相手がバルサとなるクラシコ(伝統の一戦)では難しいんじゃないかって?
まあ、それは当然の懸念で、ええ、ビニシウスも「Tenemos que mejorar y jugar así desde el principio porque si no el míster no aguanta/テネモス・ケ・モホラル・イ・フガール・アシー・デスデ・エル・プリンシピオ・シー・ノー・エル・ミステル・ノー・アグアンタ(ボクはら改善してかないと。最初からこんな風にプレーするようにね。じゃなきゃ、監督がもたない)」と反省していたんですけどね。クロースが引退して抜けた今季のプレーには物申す点が多いとはいえ、マドリーには抜群のゴール力があるのも事実。この日は不発だったエムバペだって、2021年のCL16強対決ではバルサ相手にハットトリックを挙げていますし、土曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのベルナベウではきっと双方のゴールが沢山、見られるんじゃないかと。
というのも実はドルトムント戦翌日、マドリーではGKクルトワが昨季、ヒザの靭帯断裂した左脚の太ももを再び痛めたことが発覚し、全治10日間に。ロドリゴも右太ももの肉離れで全治20日間なんですが、果たしてGKルニンにレバンドフスキを始め、ジャマル、ラフィーニャ、ダニ・オルモらのシュートを全て止めることができるのかは疑問。とにかく撃ち合いに負けなければいいだけですが、首位のバルサと2位のマドリーには勝ち点3の差がありますからね。これが倍になると、さすがのマドリーでも首位攻略に時間がかかってしまうため、せめて現状維持を図れるといいですよね。
そして水曜にはアトレティコがリールをメトロポリターノに迎えたんですが、いやあ、ホントにフレンテ・アトレティコ(ウルトラのグループ)には困ったもんですよね。そう、リーガ前節のレガネス戦ではマドリーダービー時の物投げ込み騒動を咎められ、応援団のいる南側ゴール裏の1階区画が丸々、閉鎖となった後、この日は普通に入れるようになったんですが、やっぱり現行犯で身バレしたメンバーがスタジアムやクラブから永久追放されたのが不服だったんでしょう。天下のCL戦というのに応援ストを決行したため、横断幕や旗などもなく、ベルナベウとはかなり様相が違うことに。
まあ、それでも昨季の応援スト中やレガネス戦でも学習した他のファンたちは、先導がなくてもできる自分たちなりの応援、クラブ歌の合唱などをして、一生懸命、場を盛り上げていたんですが、ええ、開始8分にはリールの若手CB、トゥーレがGKへのバックパスを誤り、ボールを奪ったフリアン・アルバレスが早くも先制ゴールを挙げてくれたというのもあったんですけどね。ただ、誰もが予想していなかったのはセルロートのモラタ化。だってえ、前半だけで敵GKシュバリエとの1対1のチャンスが3度もありながら、ことごとく失敗しているんですよ。
アトレティコにしては久々にプレスの効いたいいプレーをしていただけに、まさに何かの呪いとしか思えませんが、とりあえず、後半は1-0のままでスタート。それが8人も欠場者がいて、2節でお隣さんを倒したチームから、かなりメンバーが欠けていたリールだというのに、16分、カベラの負傷で前半16分から途中出場していたシュグロバにエリア前から、golazo(ゴラソ/スーパーゴール)を決められてしまったから、さあ大変!おまけに25分には、リールの蹴ったFKのボールをエリア内で争っている際に主審からペナルティを宣告され、場内はほぼパニック状態に。
だってえ、後でシメオネ監督も「Ojalá encontremos algo para decir que fue penal/オハラ・エンコントレモス・アルゴ・パラ・デシール・ケ・フエ・ペナル(ペナルティである理由が見つかったらいいんだが)。主審は最初、ハンドだと言っていたが、それは敵の手に当たったもので、次はコケが何かしたからだと」と困惑していたんですが、TVのコメンテーターらも誰1人、理由がわからないペナルティだったんですよ。結局、VARによる見直しも行われず、マドリー戦同様、ディビッドがPKを決めて、リールに逆転されてしまったとなれば、アトレティコ勢が怒るのも当然かと。
それでもお隣さんであれば、ホームですし、粛々と根性のレモンターダを完遂したんじゃないかと思いますが、生憎、アトレティコのレモンターダ能力はせいぜい、弟分のレガネス相手が限界。すぐにサムエル・リノやジュリアーノを投入して、反撃していったものの、やはりゴールは決まらず、それどころか、44分にはディビッドの3点目で止めを刺され、最後は1-3で負けているとなれば、ええ、この先、2試合はPSG、スパルタ・プラハと恐怖のアウェイゲームが続きますからね。2節のベンフィカ戦、これもアウェイで4-0と惨敗しているせいもあって、すでに順位も決勝トーナメント16強対戦プレーオフ圏外の27位に落ちてしまった彼らが、この新バージョンCLで生き残ることができるのか、不安になってきたのはきっと、私だけではない?
まあ、アトレティコのCLでは近年、信じられないような惨状も目にしているため、今更ながら、嘆いても仕方ないんですが、差し迫った脅威は日曜午後6時30分(日本時間翌午前1時30分)からのベティス戦。もちろん、ベニト・ビジャマリン開催となるからですが、唯一、有利なのは木曜に相手はコンフェレンスリーグのコペンハーゲン戦で引分け、中1日少ないことぐらいかと。相変わらず、バリオス、ル・ノルマン、アスピリクエタをケガで欠く彼らが勝ち点3を持って帰れるかは甚だ疑問ですが、せっかく上位2チームが星を潰しあう中、せめてリーガ3位の座ぐらいはキープしてほしいものです。
そして今週はミッドウィークフリーだったマドリッドの弟分チームたちの週末の予定も告げておくと、土曜のクラシコ前にはラージョがエスタディオ・バジェカスでアラベス戦。前節はムリキのゴールで1-0と負けて、マジョルカから帰って来たイニゴ・ペレス監督のチームですが、現在、9位の彼らは勝てば、ヨーロッパの大会出場圏に近づけますからね。ハメス・ロドリゲス、ムミン、パテ・シスの出場が微妙とはいえ、何とかファンにホームでの今季2勝目をプレゼントできたらいいのですが。
一方、南部の2チームはどちらも日曜にホームゲームとなり、レガネスが午後2時からブタルケにセルタを向けた後、午後4時15分にはヘタフェがコリセウムでバレンシア戦。前者は降格圏ギリギリの17位、後者もたった勝ち点1多いだけの16位と結構、渋い位置にいるため、ファンの応援が受けられる今節は必勝を目指してもらいたいところですが…ヘタフェはボルハ・マジョラルの回復待ち、レガネスは新加入のハラーがまだ未得点という、ゴールの問題があるのは辛いところですよね。
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「なぜ青なんだ」「新鮮に見える」アトレティコが青×白の120周年ユニを発表!「めっちゃかっこいい」
アトレティコ・マドリーが24日、クラブ創設120周年を祝う特別ユニフォームを発表した。 1903 年 4 月 26 日に設立されたアトレティコ。今回の特別ユニフォームのデザインは、創設当時のものをオマージュ。シャツの右半分が青、左半分が白に切り替えられている。また、左胸のクラブのエンブレムも現在のものではなく当時のものを採用している。 そのデザインには、ファンからも「なんか新鮮に見えるな」、「めっちゃかっこいい」、「アラベスに見える」、「なぜ青なんだ」と反響が寄せられている。 なお、現在は赤と白のストライプが伝統的なアトレティコのユニフォームだが、設立時は青と白のユニフォームを着用。1911年から赤と白のユニフォームを着用している。 このユニフォームは、26日に行われるラ・リーガ第31節のマジョルカ戦で選手たちが着用する。 <span class="paragraph-title">【写真】青×白のアトレティコの120周年ユニフォーム</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/CrayoxsMU40/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; border:0; border-radius:3px; box-shadow:0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width:540px; min-width:326px; padding:0; width:99.375%; width:-webkit-calc(100% - 2px); width:calc(100% - 2px);"><div style="padding:16px;"> <a href="https://www.instagram.com/p/CrayoxsMU40/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" background:#FFFFFF; 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font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:550; line-height:18px;">この投稿をInstagramで見る</div></div><div style="padding: 12.5% 0;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: row; margin-bottom: 14px; align-items: center;"><div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(0px) translateY(7px);"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; height: 12.5px; transform: rotate(-45deg) translateX(3px) translateY(1px); width: 12.5px; flex-grow: 0; margin-right: 14px; margin-left: 2px;"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(9px) translateY(-18px);"></div></div><div style="margin-left: 8px;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 20px; width: 20px;"></div> <div style=" width: 0; height: 0; border-top: 2px solid transparent; border-left: 6px solid #f4f4f4; border-bottom: 2px solid transparent; 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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/p/CrayoxsMU40/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">Atlético de Madrid(@atleticodemadrid)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> <span class="paragraph-title">【写真】モチーフとなったクラブ創設時のアトレティコのユニフォーム</span> <span data-other-div="movie2"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/CrawsYOszX3/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; border:0; border-radius:3px; box-shadow:0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width:540px; min-width:326px; padding:0; width:99.375%; width:-webkit-calc(100% - 2px); 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font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:550; line-height:18px;">この投稿をInstagramで見る</div></div><div style="padding: 12.5% 0;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: row; margin-bottom: 14px; align-items: center;"><div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(0px) translateY(7px);"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; height: 12.5px; transform: rotate(-45deg) translateX(3px) translateY(1px); width: 12.5px; flex-grow: 0; margin-right: 14px; margin-left: 2px;"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(9px) translateY(-18px);"></div></div><div style="margin-left: 8px;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 20px; width: 20px;"></div> <div style=" width: 0; height: 0; border-top: 2px solid transparent; border-left: 6px solid #f4f4f4; border-bottom: 2px solid transparent; 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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/p/CrawsYOszX3/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">Atlético de Madrid(@atleticodemadrid)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2023.04.25 19:45 Tue3
ライプツィヒが19歳の主力、ベルギー代表MFフェルメーレンの完全移籍を発表! アトレティコからの買取義務OP発動
RBライプツィヒは17日、アトレティコ・マドリーからレンタル移籍加入しているベルギー代表MFアーサー・フェルメーレン(19)の完全移籍加入を発表した。 なお、今回は特定の条件を満たしたことにより、レンタル加入時に定められていた買い取り義務オプションが発動。契約期間は2029年6月までとなる。 また、移籍市場に精通するジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏によると、移籍金は2000万ユーロ(約32億1000万円)となった。 フェルメーレンは2022-23シーズン途中から母国ベルギーのアントワープでレギュラーに定着。ジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部)優勝やチャンピオンズリーグ(CL)を経験した。 2024年1月にアトレティコへ完全移籍。しかし、ディエゴ・シメオネ監督からはほとんど起用されず、2024年8月にライプツィヒへ買い取りオプション義務付きのレンタル移籍を果たした。 ドイツでは立ち位置を確保し、ここまでブンデスリーガで15試合1アシストを記録。CLとDFBポカールも含め、公式戦22試合に出場している。 ライプツィヒに完全移籍することとなった19歳MFは、クラブを通じて喜びを語った。 「RBLに長くいられることをとても嬉しく思っている。ライプツィヒに来た初日から居心地の良さを感じていた。選手としての成長という観点では、夏の契約時にクラブが言っていた通りの展開になっている。試合にたくさん出てさらに成長し、ピッチでチームに貢献する機会を得られた」 「RBライプツィヒは大きな可能性を秘めたクラブとして評判が高い。若い選手が最高レベルで実力を証明し、自らの成長における次のステップに進むことができる。一緒に達成したいことがまだたくさんある。今後が本当に楽しみだ!」 2025.01.17 20:48 Fri4
シメオネ、将来のインテル帰還を熱望 盟友サネッティと復帰を確約か
▽アトレティコ・マドリーを率いるディエゴ・シメオネ監督(45)は、自身の指導者キャリアを終えるまでに古巣インテルを指揮したいと考えているようだ。イタリア『メディアセット』が伝えている。 ▽現役時代にアトレティコやラツィオ、アルゼンチン代表で活躍したシメオネ監督は、1997年から1999年までインテルに在籍。インテルでは、アルゼンチン代表で共にプレーしたDFハビエル・サネッティ氏や元ブラジル代表FWロナウド氏と共にUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)制覇を成し遂げた。 ▽在籍期間は短いながらもインテルで充実した日々を過ごしたシメオネ監督は、同クラブで副会長を務めるサネッティ氏に対して、いつか指揮官としてインテルに復帰したい考えであることを伝えているようだ。 「私は電話で彼と短い言葉のやり取りをしている」 「これは常に言っていることだから、今同じことを言っても問題はないだろう。私はいつかミラノに戻るつもりだ。あそこには素晴らしい思い出があるからね。そして、私の目標はミラノに監督として戻ることだ」 ▽常に実直な姿勢で選手の良き兄貴分としてアトレティコを世界のトップに押し上げたシメオネ監督だけに、今回の発言に嘘偽りはないはずだ。ただ、インテル復帰のタイミングがいつになるかが、サッカー界にとって注目すべきポイントとなるはずだ。 2016.04.27 21:56 Wed5
