【EL準々決勝プレビュー】崖っぷちリバプールが敵地での逆転突破狙う…イタリア勢対決にも注目の第2戦
2024.04.18 18:00 Thu
崖っぷちリバプールが逆転突破狙う
ヨーロッパリーグ(EL)準々決勝の2ndレグが18日に開催される。ベスト4進出を懸けた第2戦の展望を紹介していく。
◆EL準々決勝2ndレグ
▽4/18(木)
《28:00》
ローマ vs(AGG:1-0) ミラン
アタランタ vs(AGG:3-0) リバプール
ウェストハム vs(AGG:0-2) レバークーゼン
マルセイユ vs(AGG:1-2) ベンフィカ
◆ローマの逃げ切りかミランの逆転か

今ラウンド屈指の好カードとなったセリエA勢対決は、拮抗した状況のまま第2戦を迎える。
先週にサン・シーロで行われた1stレグは、イタリア勢同士の対戦らしく手堅い展開に。その中で前半終盤にセットプレーからDFマンチーニが決めたゴールを最後まで守り切ったローマがウノゼロ勝利で先勝に成功した。
直近のラツィオ戦同様にマンチーニが決めたゴールによって難所サン・シーロを攻略し、大きなアドバンテージを得たローマ。先週末に行われたウディネーゼ戦では1-1のイーブンで迎えた後半半ば過ぎに、胸の痛みを訴えたDFエンディカの健康上の問題を受け、試合が中止となるアクシデントに見舞われた。ただ、精密検査の結果、エンディカに心臓の問題は確認されず、外傷性の肺気胸という診断によってクラブ関係者も胸をなでおろした。
一方、公式戦7連勝という絶好調の状況で迎えた1stレグでまさかの敗戦を喫したミラン。また、主力を温存して臨んだ直近のサッスオーロ戦ではFWレオンら攻撃陣の奮闘で敗戦を回避したものの、格下相手に3失点を喫しての3-3のドローとなり、リーグ戦の連勝も「5」でストップ。22日に宿敵インテルの優勝が懸かるデルビー・ディ・ミラノという重要な一戦を控える中、難しい状況で今回の一戦に臨む。
前回対戦ではFWエル・シャーラウィの右サイド起用などによって封じ込まれたDFテオ・エルナンデス、レオンの左サイドの修正、ここ2試合で決定機を逸している主砲ジルーら攻撃陣の奮起が逆転突破のカギとなりそうだ。
◆崖っぷちリバプールが逆転突破に挑む

MF遠藤航を擁する優勝候補筆頭のリバプールは、崖っぷちの状況で敵地での逆転突破に挑む。
先週にホームで行われたアタランタとの1stレグでは、相手の強度の高い守備に手を焼いた上、FWスカマッカに2ゴールを奪われるなど大量3失点を喫し、2023年2月のレアル・マドリー戦以来となるアンフィールドでの公式戦敗戦となった。
さらに、先週末のプレミアリーグでは同じくアンフィールドで格下クリスタル・パレスに0-1の敗戦。リーグ3位に転落した。2試合連続無得点でのホーム連敗によってチームは、シーズン3冠に暗雲が垂れこめている。過酷なシーズン終盤における勤続疲労に加え、FWヌニェスを中心にアタッカー陣の決定力不足が苦戦の原因となっている中、敵地で4ゴール奪取が必須の一戦で攻撃陣が意地を見せられるか。
一方、戦前の予想を覆すアンフィールドでの歴史的な大勝によって大きなアドバンテージを得たアタランタ。ただ、先週末のヴェローナ戦では好調スカマッカとMFエデルソンのゴールで2点を先行しながらも、格下相手に2点差を追いつかれるまずい試合運びで痛恨のドロー。セリエAでのトップ4フィニッシュが遠のく勝ち点逸となった。今季はホームゲームでの敗戦も少なくなく、2月末のアウェイでのインテル戦では0-4の大敗も経験しており、死にもの狂いのリバプール相手に3点のアドバンテージは決して安全圏とは言えないだけに、前回対戦同様のプレー強度と決定力を発揮し、アグレッシブに逃げ切りを図りたい。
◆ブンデス初優勝レバークーゼン、無敗継続なるか

先週末にブンデスリーガ初優勝を飾ったレバークーゼンは、無敗継続でのベスト4進出を狙う。
先週にバイ・アレーナで行われた1stレグでは、ウェストハムが[3-4-2-1]のミラーゲームを挑んだ中、試合の大半ではその思惑通りにクローズな展開に持ち込んだ。しかし、シャビ・アロンソ監督の選手交代で流れを引き寄せたレバークーゼンがMFホフマンとFWボニフェイスのゴールによって2-0で先勝した。
無敗継続でアドバンテージを手にしたレバークーゼンは、週末に行われたブレーメン戦をMFヴィルツのハットトリックの活躍などで5-0の圧勝。5試合を残して無敗でのブンデスリーガ初制覇を成し遂げた。この優勝による緩みが唯一の懸念材料となるが、シーズン3冠の可能性を残す中でMFジャカやDFターを中心にしっかりと締めて今回の一戦に臨むはずだ。前回対戦に比べてより相手が前からボールを奪いに来る展開が予想されており、ビルドアップ、カウンターの局面でしたたかに戦いたいところだ。
一方、2点のビハインドを負ってロンドンに帰還したウェストハムは、ロンドン・スタジアムでの熱狂的な空気を後押しに逆転突破を狙う。ただ、先週末のフルアム戦ではターンオーバーを最小限に臨んだダービーで0-2の敗戦。今回の一戦へ弾みを付けることは叶わなかった。より攻撃的な[4-2-3-1]で臨む可能性が高い今回の一戦では、引き続きエースFWボーウェンを欠く中、FWアントニオやMFクドゥスを起点としたカウンター、名手ウォード=プラウズのプレースキックを活かしたセットプレーでゴールをこじ開けたい。
◆ベンフィカ優位も激戦必至

ベンフィカとマルセイユの名門対決の第2ラウンドは、2-1の接戦に終わった前回対戦同様に激戦の予感だ。
先週にエスタディオ・ダ・ルスで行われた1stレグはMFラファ・シウバ、MFディ・マリアのゴールによってホームチームが2点を先行したが、相手のミスを突いたFWオーバメヤンのゴールによってマルセイユが1点を返し、2-1のスコアで終了した。
ホームで先勝したものの、嫌な形の失点によって最少得点差で難所ヴェロドロームに乗り込む形となったベンフィカ。ただ、週末のモレイレンセ戦では多くの主力を温存した中、控え選手たちの活躍によって3-0の完勝。良い形で敵地に乗り込む形となった。
一方、エースのゴールによって望みを繋いだマルセイユは熱狂のヴェロドロームでの逆転突破を狙う。先週末のリーグ戦はパリ・サンジェルマン、リールと共にリーグ側の配慮で試合が24日に延期されており、休養と共にベンフィカとのリターンレグへ十分な準備を整えてきた。4バックと3バックを併用する中、初戦は[3-4-2-1]で臨む形となったが、今回の試合ではその1stレグの反省を踏まえて指揮官の用兵、ゲームプランに注目が集まるところだ。より攻撃的な[4-4-2]での戦いが予想されるが、両サイドバックとオーバメヤンとエンディアイエの2トップのパフォーマンスが重要となるはずだ。
◆EL準々決勝2ndレグ
▽4/18(木)
《28:00》
ローマ vs(AGG:1-0) ミラン
アタランタ vs(AGG:3-0) リバプール
ウェストハム vs(AGG:0-2) レバークーゼン
マルセイユ vs(AGG:1-2) ベンフィカ
◆ローマの逃げ切りかミランの逆転か

Getty Images
今ラウンド屈指の好カードとなったセリエA勢対決は、拮抗した状況のまま第2戦を迎える。
直近のラツィオ戦同様にマンチーニが決めたゴールによって難所サン・シーロを攻略し、大きなアドバンテージを得たローマ。先週末に行われたウディネーゼ戦では1-1のイーブンで迎えた後半半ば過ぎに、胸の痛みを訴えたDFエンディカの健康上の問題を受け、試合が中止となるアクシデントに見舞われた。ただ、精密検査の結果、エンディカに心臓の問題は確認されず、外傷性の肺気胸という診断によってクラブ関係者も胸をなでおろした。
また、この一件ではチーム全員で病院に見舞いに行くなど一体感が生まれ、試合当日にはフリードキンオーナーからデ・ロッシ監督との契約延長合意が発表され、ソールドアウトのスタディオ・オリンピコでの大一番に良い形で臨めるはずだ。MFクリスタンテのサスペンションは痛手だが、代役を託されるMFボーヴェの奮闘に期待しつつ、ここにきて状態を上げている元インテル主砲ルカクら攻撃陣の活躍によって連勝でのベスト4進出といきたい。
一方、公式戦7連勝という絶好調の状況で迎えた1stレグでまさかの敗戦を喫したミラン。また、主力を温存して臨んだ直近のサッスオーロ戦ではFWレオンら攻撃陣の奮闘で敗戦を回避したものの、格下相手に3失点を喫しての3-3のドローとなり、リーグ戦の連勝も「5」でストップ。22日に宿敵インテルの優勝が懸かるデルビー・ディ・ミラノという重要な一戦を控える中、難しい状況で今回の一戦に臨む。
前回対戦ではFWエル・シャーラウィの右サイド起用などによって封じ込まれたDFテオ・エルナンデス、レオンの左サイドの修正、ここ2試合で決定機を逸している主砲ジルーら攻撃陣の奮起が逆転突破のカギとなりそうだ。
◆崖っぷちリバプールが逆転突破に挑む

Getty Images
MF遠藤航を擁する優勝候補筆頭のリバプールは、崖っぷちの状況で敵地での逆転突破に挑む。
先週にホームで行われたアタランタとの1stレグでは、相手の強度の高い守備に手を焼いた上、FWスカマッカに2ゴールを奪われるなど大量3失点を喫し、2023年2月のレアル・マドリー戦以来となるアンフィールドでの公式戦敗戦となった。
さらに、先週末のプレミアリーグでは同じくアンフィールドで格下クリスタル・パレスに0-1の敗戦。リーグ3位に転落した。2試合連続無得点でのホーム連敗によってチームは、シーズン3冠に暗雲が垂れこめている。過酷なシーズン終盤における勤続疲労に加え、FWヌニェスを中心にアタッカー陣の決定力不足が苦戦の原因となっている中、敵地で4ゴール奪取が必須の一戦で攻撃陣が意地を見せられるか。
一方、戦前の予想を覆すアンフィールドでの歴史的な大勝によって大きなアドバンテージを得たアタランタ。ただ、先週末のヴェローナ戦では好調スカマッカとMFエデルソンのゴールで2点を先行しながらも、格下相手に2点差を追いつかれるまずい試合運びで痛恨のドロー。セリエAでのトップ4フィニッシュが遠のく勝ち点逸となった。今季はホームゲームでの敗戦も少なくなく、2月末のアウェイでのインテル戦では0-4の大敗も経験しており、死にもの狂いのリバプール相手に3点のアドバンテージは決して安全圏とは言えないだけに、前回対戦同様のプレー強度と決定力を発揮し、アグレッシブに逃げ切りを図りたい。
◆ブンデス初優勝レバークーゼン、無敗継続なるか

Getty Images
先週末にブンデスリーガ初優勝を飾ったレバークーゼンは、無敗継続でのベスト4進出を狙う。
先週にバイ・アレーナで行われた1stレグでは、ウェストハムが[3-4-2-1]のミラーゲームを挑んだ中、試合の大半ではその思惑通りにクローズな展開に持ち込んだ。しかし、シャビ・アロンソ監督の選手交代で流れを引き寄せたレバークーゼンがMFホフマンとFWボニフェイスのゴールによって2-0で先勝した。
無敗継続でアドバンテージを手にしたレバークーゼンは、週末に行われたブレーメン戦をMFヴィルツのハットトリックの活躍などで5-0の圧勝。5試合を残して無敗でのブンデスリーガ初制覇を成し遂げた。この優勝による緩みが唯一の懸念材料となるが、シーズン3冠の可能性を残す中でMFジャカやDFターを中心にしっかりと締めて今回の一戦に臨むはずだ。前回対戦に比べてより相手が前からボールを奪いに来る展開が予想されており、ビルドアップ、カウンターの局面でしたたかに戦いたいところだ。
一方、2点のビハインドを負ってロンドンに帰還したウェストハムは、ロンドン・スタジアムでの熱狂的な空気を後押しに逆転突破を狙う。ただ、先週末のフルアム戦ではターンオーバーを最小限に臨んだダービーで0-2の敗戦。今回の一戦へ弾みを付けることは叶わなかった。より攻撃的な[4-2-3-1]で臨む可能性が高い今回の一戦では、引き続きエースFWボーウェンを欠く中、FWアントニオやMFクドゥスを起点としたカウンター、名手ウォード=プラウズのプレースキックを活かしたセットプレーでゴールをこじ開けたい。
◆ベンフィカ優位も激戦必至

Getty Images
ベンフィカとマルセイユの名門対決の第2ラウンドは、2-1の接戦に終わった前回対戦同様に激戦の予感だ。
先週にエスタディオ・ダ・ルスで行われた1stレグはMFラファ・シウバ、MFディ・マリアのゴールによってホームチームが2点を先行したが、相手のミスを突いたFWオーバメヤンのゴールによってマルセイユが1点を返し、2-1のスコアで終了した。
ホームで先勝したものの、嫌な形の失点によって最少得点差で難所ヴェロドロームに乗り込む形となったベンフィカ。ただ、週末のモレイレンセ戦では多くの主力を温存した中、控え選手たちの活躍によって3-0の完勝。良い形で敵地に乗り込む形となった。
一方、エースのゴールによって望みを繋いだマルセイユは熱狂のヴェロドロームでの逆転突破を狙う。先週末のリーグ戦はパリ・サンジェルマン、リールと共にリーグ側の配慮で試合が24日に延期されており、休養と共にベンフィカとのリターンレグへ十分な準備を整えてきた。4バックと3バックを併用する中、初戦は[3-4-2-1]で臨む形となったが、今回の試合ではその1stレグの反省を踏まえて指揮官の用兵、ゲームプランに注目が集まるところだ。より攻撃的な[4-4-2]での戦いが予想されるが、両サイドバックとオーバメヤンとエンディアイエの2トップのパフォーマンスが重要となるはずだ。
リバプールの関連記事
UEFAヨーロッパリーグの関連記事
|
リバプールの人気記事ランキング
1
リバプール、16歳エリオットが処分…ケイン軽蔑の悪質動画
リバプールに所属するU-17イングランド代表FWハーヴェイ・エリオット(16)が処分を受けた。イギリス『BBC』が報じた。 処分の理由は、エリオットが昨シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)決勝のリバプールvsトッテナムを観戦中に撮影した動画で、FWハリー・ケインに軽蔑的な言葉を発したためだという。 イングランドサッカー協会(FA)は、10月24日までの14日間にわたるプレー禁止処分を決定。さらに、教育プロブラムの修了と350ポンド(約4万8000円)の罰金も決めている。 エリオットはフルアム在籍時の昨シーズン、16歳60日の史上最年少でプレミアリーグデビュー。今夏にリバプール移籍を果たすと、EFLカップ(カラバオカップ)3回戦のMKドンズ戦で初スタメンを飾った。 なお、リバプールのスポークスマンは「彼はリバプールの選手にふさわしい価値観と振る舞いを学んでいる。それを実践しようとする姿勢を示してくれている」と述べている。 2019.10.12 08:30 Sat2
リバプール新加入の16歳新星がイングランド代表主将に侮辱発言! ピッチ内よりも先に話題に
先月28日にフルアムからリバプールに加入したU-17イングランド代表MFハーヴェイ・エリオット(16)が、ピッチ外で早くも話題を集めているようだ。イギリス『テレグラフ』など複数メディアが伝えた。 昨シーズン、プレミアリーグ最年少出場記録を16歳30日に更新したことで話題となったエリオットは、今夏多くのビッグクラブの関心を集めた中でリバプール加入を選択した。 その注目の16歳はピッチ内で話題を集める前にピッチ外で話題を集めることになった。 事の発端は、同選手がスマートフォン向けのアプリ『Snapchat』で友人に向けて送った短い動画だった。 当時、チャンピオンズリーグ(CL)決勝のリバプールvsトッテナムを観戦していたと思われるエリオットは、トッテナムのエースでありイングランド代表でキャプテンを務めるFWハリー・ケインが画面に映った際に、「F***ing m**g」という侮辱的な言葉を叫んでいた。 そして、最近になってこの動画がSNS上に拡散し、多くの批判に晒されることになった。 この炎上状態を受けてエリオットは自身の公式SNSで謝罪を行うはめになった。 「インターネット上に拡散している僕の動画に関して不快感を与えたすべての方々に心より謝罪します」 「今回の動画に関してはプライベートの環境の中で友人と遊んでいる際に撮られたもので、特定の個人に向けて発したものではありません。しかし、僕の行動はあまりに未熟で無意味なものであったことを深く認識しています」 「動画の内容は僕という人間、どのような育ち方をしたのかというものを表したものではないことを強調したいと思います。ただ、今回の一件を本当に申し訳なく思っています」 今回の一件はあくまで若気の至りという感じだが、イングランド代表でキャプテンを務めるケインへの侮辱は今後の代表キャリアに少なからず影響を及ぼす可能性もある。また、今夏フルアムから世界的なクラブであるリバプールにステップアップしたことで、選手としての品格も養っていく必要があるのかもしれない。 2019.08.02 16:04 Fri3
リバプールのレジェンドGKローレンス氏が77歳で死去
▽リバプールのレジェンドGKであるトミー・ローレンス氏が10日、77歳で死去した。 ▽1957年10月に17歳でリバプールとプロ契約を結んだローレンス氏は、トップリーグで2度の優勝、FAカップで1度の優勝に貢献。名将ビル・シャンクリー体制となって低迷期からの脱却を図っていた時代のリバプールを支えた守護神だった。 ▽リバプールでは1971年に退団するまで公式戦390試合に出場した。 2018.01.11 01:00 Thu4
リバプールが若手の逸材、17歳MFスティーブンソンとプロ契約
リバプールは22日、U-18チームに所属するイングランド人MFルカ・スティーブンソン(17)とのプロ契約締結を発表した。 サンダーランド出身のスティーブンソンは、2018年9月にサンダーランドユースからリバプールユースに入団。今年7月にU-18へと昇格していた。 今月17日に17歳になったばかりのスティーブンソンは、デュエルの強さとクリエイティビティを兼ね備えた中盤の選手。様々なポジションでプレーできる多様性があり、両サイドでもプレーが可能だ。 2020.09.23 09:16 Wed5