【ELプレーオフ プレビュー】上田&堂安は突破へ勝利必須! 日本人4選手参戦のPO第2戦
2024.02.22 18:00 Thu
日本人4選手参戦のPO第2戦
ヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメントのプレーオフ2ndレグが22日に開催される。ELグループステージ2位通過8チームと、チャンピオンズリーグ(CL)の3位敗退8チームで争われるプレーオフ第2戦の展望を、注目カードを中心に紹介。
◆ELプレーオフ2ndレグ
▽2/22(木)
《26:45》
スタッド・レンヌ vs(AGG:0-3) ミラン
フライブルク vs(AGG:0-0) RCランス
トゥールーズ vs(AGG:1-2) ベンフィカ
カラバフ vs(AGG:4-2) ブラガ
《29:00》
ローマ vs(AGG:1-1) フェイエノールト
スポルティングCP vs(AGG:3-1) ヤング・ボーイズ
スパルタ・プラハ vs(AGG:2-3) ガラタサライ
マルセイユ vs(AGG:2-2) シャフタール
◆上田&堂安は大一番に挑む

今回のプレーオフにはFW上田綺世、MF守田英正、MF堂安律、GK小久保玲央ブライアンの日本人4選手が参戦している。
フェイエノールトの上田は難所スタディオ・オリンピコで行われる2ndレグでベスト16進出を目指す。
デ・カイプでの1stレグは1-1のドロー決着。3シーズン連続の対戦となったなか、ホームのフェイエノールトがやや優勢に進めて前半終了間際の最高の時間帯にFWパイシャオンのヘディングシュートで先制に成功。後半も入りは悪くなかったものの、“EL男”の異名を持つFWルカクに一瞬の隙を突かれて失点。その後、一進一退の攻防となったが、より多くの決定機を作り出したホームチームは最後で仕留め切れなかった。なお、同試合でスタメンのチャンスを与えられた上田だったが、なかなか効果的にボールに絡めず、後半序盤でピッチを退いた。
対するローマは直近のフロジノーネ戦を3-0で勝利し、3戦ぶりの白星を奪取。[4-2-3-1]への布陣変更は嵌らず、前半は低調なパフォーマンスに終始したが、本来の[4-3-3]に戻した後半は安定。FWディバラを完全休養させるなど主力のプレータイムをコントロールしつつ、デ・ロッシ監督が正GKに任命したスヴィラールの状態もさらに上がってきており、熱狂的なロマニスタが集うオリンピコでの一戦に良い形で臨めるはずだ。
堂安のフライブルクはイーブンの状況でRCランスとのホームゲームに臨む。堂安もスタメン出場した敵地での1stレグは、右ウイングに入った日本代表MFが幾つか決定機を演出したものの、チーム全体で最後の精度を欠いて0-0のドローに終わった。
直近のブンデスリーガではフランクフルト相手に[3-5-2]の布陣で臨み、3-3のドロー。右ウイングバックでの起用となった堂安は、味方のミドルシュートを抜け目なく押し込んで今季2点目を記録するなど好調を維持。チームとして勝ち切れなかった部分は痛かったものの、勝ち抜けへゴールが必要な2ndレグに向けて3ゴールを奪えたことはポジティブな要素だ。
上田、堂安と異なり守田のスポルティングCPは初戦の3-1の勝利によって余裕を持ってヤング・ボーイズとのホームゲームを戦える。守田が60分から途中出場となった1stレグはエースFWギョケレシュのPK弾など効率よくゴールを奪い、後半最終盤に退場者を出した相手に危なげなく勝ち切った。
また、直近のモレイレンセ戦ではスタメン起用の守田がセットプレーの流れから今季2点目を記録するなど2-0の快勝。チーム、守田ともに良い形で今回のリターンレグに臨めるはずだ。
◆ミランは逃げ切り図る、マルセイユは新体制初陣

優勝候補の一角を担うミランはその下馬評通り、スタッド・レンヌとのホーム初戦で3-0の完勝。敵地での2ndレグでは余裕を持って逃げ切りを図る。
戦前は復調レンヌ相手に苦戦も予想されたが、蓋を開けてみれば、MFロフタス=チークのドッピエッタに、FWレオンにもゴールが生まれる好内容で完勝を収めた。1stレグでのパフォーマンスの差を鑑みれば、敵地と言えども問題なく逃げ切れるかに思われる。ただ、直近のモンツァ戦では幾つかのポジションでターンオーバーを行った結果、格下にまさかの2-4の敗戦。公式戦7試合ぶりの黒星を喫した。また、今週末にアタランタとの上位対決を控えており、その一戦に気を取られるようなことがあれば、再び痛い目をみる可能性も十分にあり、気を引き締めて臨みたいところだ。
イーブンの状況でシャフタール・ドネツクとのホームでの2ndレグに臨むマルセイユは、ジャン=ルイ・ガセ新体制での初陣となる。敵地での1stレグでは2度のリードを追いつかれる拙い試合運びによって2-2のドロー。さらに、直近のスタッド・ブレスト戦で0-1の敗戦を喫した結果、今季途中就任のガットゥーゾ監督が解任。開幕から不甲斐ない戦いが続きフラストレーションを募らすホームサポーターの前で戦う今回の一戦はより重圧を感じるなかでの難しい戦いとなる。
また、初戦で思わぬ苦戦を強いられながらも後半アディショナルタイムにMFディ・マリア、FWイカルディと百戦錬磨のアルゼンチン人アタッカーの決勝点で勝ち切ったベンフィカ、ガラタサライはいずれもタフなアウェイゲームで逃げ切り突破を図る。
◆ELプレーオフ2ndレグ
▽2/22(木)
《26:45》
スタッド・レンヌ vs(AGG:0-3) ミラン
フライブルク vs(AGG:0-0) RCランス
トゥールーズ vs(AGG:1-2) ベンフィカ
カラバフ vs(AGG:4-2) ブラガ
《29:00》
ローマ vs(AGG:1-1) フェイエノールト
スポルティングCP vs(AGG:3-1) ヤング・ボーイズ
スパルタ・プラハ vs(AGG:2-3) ガラタサライ
マルセイユ vs(AGG:2-2) シャフタール
◆上田&堂安は大一番に挑む

Getty Images
今回のプレーオフにはFW上田綺世、MF守田英正、MF堂安律、GK小久保玲央ブライアンの日本人4選手が参戦している。
デ・カイプでの1stレグは1-1のドロー決着。3シーズン連続の対戦となったなか、ホームのフェイエノールトがやや優勢に進めて前半終了間際の最高の時間帯にFWパイシャオンのヘディングシュートで先制に成功。後半も入りは悪くなかったものの、“EL男”の異名を持つFWルカクに一瞬の隙を突かれて失点。その後、一進一退の攻防となったが、より多くの決定機を作り出したホームチームは最後で仕留め切れなかった。なお、同試合でスタメンのチャンスを与えられた上田だったが、なかなか効果的にボールに絡めず、後半序盤でピッチを退いた。
難所攻略を目指すスロットのチームは直近のRKCヴァールヴァイクに1-0の勝利。前半に退場者を出した格下に苦戦を強いられたが、主砲ヒメネスに加え、1stレグを欠場したDFヘールトライダ、MFティンバーの主力が復帰しており、その点はローマ戦に向けてプラス材料だ。ただ、同試合で途中出場の上田に関してはベンチスタートが濃厚だ。
対するローマは直近のフロジノーネ戦を3-0で勝利し、3戦ぶりの白星を奪取。[4-2-3-1]への布陣変更は嵌らず、前半は低調なパフォーマンスに終始したが、本来の[4-3-3]に戻した後半は安定。FWディバラを完全休養させるなど主力のプレータイムをコントロールしつつ、デ・ロッシ監督が正GKに任命したスヴィラールの状態もさらに上がってきており、熱狂的なロマニスタが集うオリンピコでの一戦に良い形で臨めるはずだ。
堂安のフライブルクはイーブンの状況でRCランスとのホームゲームに臨む。堂安もスタメン出場した敵地での1stレグは、右ウイングに入った日本代表MFが幾つか決定機を演出したものの、チーム全体で最後の精度を欠いて0-0のドローに終わった。
直近のブンデスリーガではフランクフルト相手に[3-5-2]の布陣で臨み、3-3のドロー。右ウイングバックでの起用となった堂安は、味方のミドルシュートを抜け目なく押し込んで今季2点目を記録するなど好調を維持。チームとして勝ち切れなかった部分は痛かったものの、勝ち抜けへゴールが必要な2ndレグに向けて3ゴールを奪えたことはポジティブな要素だ。
上田、堂安と異なり守田のスポルティングCPは初戦の3-1の勝利によって余裕を持ってヤング・ボーイズとのホームゲームを戦える。守田が60分から途中出場となった1stレグはエースFWギョケレシュのPK弾など効率よくゴールを奪い、後半最終盤に退場者を出した相手に危なげなく勝ち切った。
また、直近のモレイレンセ戦ではスタメン起用の守田がセットプレーの流れから今季2点目を記録するなど2-0の快勝。チーム、守田ともに良い形で今回のリターンレグに臨めるはずだ。
◆ミランは逃げ切り図る、マルセイユは新体制初陣

Getty Images
優勝候補の一角を担うミランはその下馬評通り、スタッド・レンヌとのホーム初戦で3-0の完勝。敵地での2ndレグでは余裕を持って逃げ切りを図る。
戦前は復調レンヌ相手に苦戦も予想されたが、蓋を開けてみれば、MFロフタス=チークのドッピエッタに、FWレオンにもゴールが生まれる好内容で完勝を収めた。1stレグでのパフォーマンスの差を鑑みれば、敵地と言えども問題なく逃げ切れるかに思われる。ただ、直近のモンツァ戦では幾つかのポジションでターンオーバーを行った結果、格下にまさかの2-4の敗戦。公式戦7試合ぶりの黒星を喫した。また、今週末にアタランタとの上位対決を控えており、その一戦に気を取られるようなことがあれば、再び痛い目をみる可能性も十分にあり、気を引き締めて臨みたいところだ。
イーブンの状況でシャフタール・ドネツクとのホームでの2ndレグに臨むマルセイユは、ジャン=ルイ・ガセ新体制での初陣となる。敵地での1stレグでは2度のリードを追いつかれる拙い試合運びによって2-2のドロー。さらに、直近のスタッド・ブレスト戦で0-1の敗戦を喫した結果、今季途中就任のガットゥーゾ監督が解任。開幕から不甲斐ない戦いが続きフラストレーションを募らすホームサポーターの前で戦う今回の一戦はより重圧を感じるなかでの難しい戦いとなる。
また、初戦で思わぬ苦戦を強いられながらも後半アディショナルタイムにMFディ・マリア、FWイカルディと百戦錬磨のアルゼンチン人アタッカーの決勝点で勝ち切ったベンフィカ、ガラタサライはいずれもタフなアウェイゲームで逃げ切り突破を図る。
ローマの関連記事
UEFAヨーロッパリーグの関連記事
|
ローマの人気記事ランキング
1
ローマ&ラツィオがいずれも後半ラストプレー弾で劇的先勝! フランクフルトが敵地でアヤックスに逆転勝ち【ELまとめ】
ヨーロッパリーグ(EL)のラウンド16・1stレグが6日に行われた。 リーグフェーズを1位~8位で終えたストレートイン8チームと、プレーオフを制した8チームがホーム&アウェイ形式で準々決勝進出を争うラウンド16。 今ラウンド屈指の好カードとなったローマvsアスレティック・ビルバオは、ホームのローマが2-1で先勝した。 ともにリーグ戦でも好調を維持する両雄によるリーグフェーズ以来の再戦。前半はローマがディバラ、アスレティックがサンナディと前線のキープレーヤーが存在感を示したなか、拮抗した攻防を見せる。 ビビアンの負傷交代などアクシデントに見舞われたアスレティックがリズムを掴めないなか、ボールの主導権を握ったローマはディバラに加えて、昨季ラ・リーガ得点王のドフビクが存在感を増して攻撃に厚みを与えていく。なかなかフィニッシュまで持ち込めずにいたものの、41分にはボックス内でのバルダンツィの正確なマイナスの落としに反応したディバラにビッグチャンス。だが、狙いすました左足シュートはクロスバーを叩いて先制点奪取には至らず。 球際の攻防が強調されたゴールレスの前半を経て試合は後半に突入。引き続き堅い展開が想定されたなか、早い時間帯にスコアが動く。50分、デ・マルコスの右CKをボックス中央のパレデスが頭でファーへ流すと、これに詰めたイニャキ・ウィリアムズが頭で押し込み、アスレティックが敵地で先手を奪った。 しかし、失点後に一気に攻撃姿勢を強めたローマはバルダンツィ、ピジッリと連続で決定的なシュートを放つと、56分には相手陣内での潰しからコレクティブなカウンターを発動。3バック右のチェリクがボックス右に持ち込んでマイナスの折り返しを入れると、ファーに走り込んだアンヘリーニョが利き足とは逆の右足ダイレクトシュート。左ポストの内側を掠めたボールがゴールネットに吸い込まれた。 1-1の振り出しに戻った試合は互いにメンバーを入れ替えながら、後半半ばから終盤にかけても拮抗。ホームでより勝利が必要なローマはディバラとドフビクら前線を総入れ替えし、攻勢を強めていく。 後半終盤の85分にはジェライが2枚目のイエローカードで退場となり、専守防衛のアスレティックに対して、ホームのローマが猛攻を仕掛ける。だが、サーレマーケルスやスーレの際どいシュートは相手守備に阻まれたが、後半ラストプレーで劇的ゴールが生まれた。 94分、ボックス手前右でサーレマーケルスがゴール前の密集に差し込んだ縦パスをエルドル・ショムロドフが反転から左足シュートをゴール左隅に流し込んだ。そして、この直後に試合はタイムアップを迎え、ローマが劇的な形で先勝に成功した。 また、アヤックスvsフランクフルトは、アウェイのフランクフルトが1-2で逆転勝利した。 ともに優勝経験があり、国内リーグでも上位に位置する強豪同士の一戦は、前半にブロビー、ラーションと互いにセットプレー流れからゴールをこじ開け、1-1のイーブンで後半に折り返す。後半はホームのアヤックスが優勢に進めていたが、70分には鮮やかなカウンターから右サイドを突破したクナウフからの折り返しに反応したスクヒリが右足シュートを流し込み、フランクフルトが逆転に成功。そのまま逃げ切ったブンデスリーガのチームが敵地で先勝した。 リーグフェーズ首位通過のラツィオは、ビクトリア・プルゼニとのアウェイゲームに臨み、2-1で先勝した。 ロマニョーリのゴールで先制に成功したラツィオだったが、後半に相手のセットプレーからゴールを奪われて1-1の振り出しに戻される。 さらに、後半半ば過ぎにロベッラが危険なハイキック、後半アディショナルタイムにはジゴが足裏を見せた危険なタックルでいずれも一発退場。9人での戦いを強いられたが、後半ラストプレーとなった98分にカウンターではボックス右でゲンドゥージのパスを受けたイサクセンが見事な左足コントロールシュートを左隅に突き刺し、2人の数的不利を撥ね返す劇的な勝利を飾った。 また、MF久保建英のレアル・ソシエダ、DF毎熊晟矢のAZはいずれもプレミアリーグの強豪2チームに挑んだ。 久保が先発出場したソシエダはマンチェスター・ユナイテッドとホームで1-1のドロー、毎熊がフル出場したAZはホームでトッテナムに1-0で先勝した。 その他ではファーガソン暫定体制のレンジャーズがモウリーニョ率いるフェネルバフチェとのアウェイゲームで1-3の先勝。リヨンはFCSBとのアウェイゲームを後半終盤のフォファナの連続ゴールによって同じく1-3のスコアで先勝している。 ◆ラウンド16 1stレグ ▽3/6(木) フェネルバフチェ 1-3 レンジャーズ FCSB 1-3 リヨン AZ 1-0 トッテナム レアル・ソシエダ 1-1 マンチェスター・ユナイテッド ボデ/グリムト 3-0 オリンピアコス アヤックス 1-2 フランクフルト ビクトリア・プルゼニ 1-2 ラツィオ ローマ 2-1 アスレティック・ビルバオ 2025.03.07 07:15 Fri2
【ELラウンド16 1stレグプレビュー】久保&毎熊がプレミア強豪に挑む! 8強懸けた初戦
ヨーロッパリーグ(EL)のラウンド16・1stレグが6日に開催される。日本人選手所属クラブと強豪クラブを中心に、ベスト8進出を懸けた初戦の展望を紹介していく。 ◆ラウンド16 1stレグ ▽3/6(木) 《26:45》 フェネルバフチェ vs レンジャーズ FCSB vs リヨン AZ vs トッテナム レアル・ソシエダ vs マンチェスター・ユナイテッド 《29:00》 ボデ/グリムト vs オリンピアコス アヤックス vs フランクフルト ビクトリア・プルゼニ vs ラツィオ ローマ vs アスレティック・ビルバオ ◆久保&毎熊がプレミア強豪に挑む 今回のプレーオフにはレアル・ソシエダのMF久保建英、AZのDF毎熊晟矢が参戦する。 ミッティランとのプレーオフを連勝で突破したソシエダは、リーグフェーズを3位フィニッシュしたマンチェスター・ユナイテッドと対戦する。両者は2022-23シーズンのELグループステージで対戦しており、その際の戦績は1勝1敗のイーブンだった。 デンマークの強豪とのプレーオフは、久保のスーペルゴラッソやMFブライス・メンデスらの活躍によって2戦合計7-3の快勝を収めたラ・レアル。ただ、直近のラ・リーガではサスペンションの久保ら一部主力不在に加え、前半のDFエルストンド退場が響いて0-4の惨敗。まさかのシュート0本の無抵抗によって、コパ・デル・レイに続く無得点での公式戦連敗となった。 その敗戦からバウンスバックを図る一戦では休養十分の久保らの復帰によって現状のベストメンバーを組める状況となり、攻守両面で小さくない問題を抱えるアウェイチームにアグレッシブな姿勢で臨み、先勝といきたい。[3-4-2-1]を採用する赤い悪魔はDFドルグ、DFマズラウィ辺りを左サイドで起用する可能性が高く、久保としては機動力がある相手の守備陣の矢印を折るような仕掛けからアシスト、ゴールに絡みたい。 対戦相手のユナイテッドはプレミアリーグで14位に低迷。さらに、前回王者として臨んだFAカップでは5回戦でフルアムにPK戦の末に敗れて連覇の夢が早々に潰えることに。今季獲得可能なタイトルであり、来季チャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得への唯一のチャンスが今大会と、より重圧がかかる状況だ。ただ、ここに来て負傷者続出のチームではDFマグワイア、MFウガルテが新たに不在となり、ここ数試合で存在感示す17歳FWチド・オビも登録外となり、ここ数試合不興を買うFWホイルンドやFWザークツィー、FWガルナチョらアタッカー陣の奮起が求められるところだ。 トルコの強豪ガラタサライとのプレーオフを2戦合計6-3で制したAZ。2ndレグでは毎熊も1ゴールを記録し、チームの突破に大きな貢献を示した。そのオランダの強豪は今ラウンドで、リーグフェーズでも対戦したスパーズと再戦する。 その前回対戦ではアウェイで0-1の敗戦。毎熊は若手FWムーアに翻弄されるなど厳しいパフォーマンスとなっており、今回のリターンマッチでは古巣対戦となるFWパロットとともにリベンジを果たしたい。ただ、チームは直近のヘーレンフェーン戦で1-3の大敗を喫しており、守備面の立て直しを含め慎重な入りが求められる。 対するスパーズはユナイテッド同様にリーグ13位低迷に加え、2つの国内カップも敗退。ポステコグルー体制継続にはELのタイトルが必要な状況だ。ここ数試合では離脱者の復帰とともに復調の気配を示したが、リーグ前節はマンチェスター・シティに競り負けて連勝が「3」でストップ。FAカップ敗退に伴い、先週末は試合がなくフレッシュな状態で臨める今回の一戦ではリバウンドメンタリティを示したい。MFクルゼフスキが離脱を強いられた一方、DFロメロ、DFファン・デ・フェン、FWソランケと3人の主力が待望のメンバー入りを果たしており、スカッドに厚みが増したなかでオーストラリア人指揮官の用兵に注目したい。 ◆ローマvsアスレティックの再戦 前述の2カード以外でもノックアウトフェーズに相応しい強豪対決が開催される。 そのなかで最注目はいずれも優勝候補の一角に挙がるローマと、アスレティックの一戦。なお、両者はリーグフェーズの開幕節で対戦し、1-1のドロー決着となっていた。 ポルトとの拮抗したプレーオフを2戦合計4-3で制したローマ。“修理屋”の異名を持つラニエリ監督の下で完全に生まれ変わったチームは、直近のセリエAで7勝4分けの11戦無敗を継続。前節のコモ戦では途中投入2選手のゴールで見事な2-1の逆転勝利。今季初の4連勝を達成。準主力や新戦力の台頭で総合力を増しており、ようやくEL優勝候補らしい強さを取り戻している。 一方のアスレティックはリーグフェーズを首位のラツィオと同勝ち点の2位フィニッシュ。さらに、バルセロナとマドリードの2強による熾烈な三つ巴のタイトルレースが続くラ・リーガではオトラ・リーガの主役として4位をキープ。直近のアトレティコ・マドリー戦では0-1で惜敗しリーグ17戦ぶりの黒星を喫したが、その前のバジャドリー戦では7-1の圧勝と状態はいい。また、今季のELファイナルの開催地はサン・マメスとモチベーションはすこぶる高く、難所オリンピコでの今回の1stレグでも臆せず、アグレッシブな姿を見せてくれるはずだ。 また、大会優勝経験があり、国内リーグでも上位に位置するアヤックスvsフランクフルトも注目カードだ。 智将ファリオーリ監督の下、今季のエールディビジでは2位以下に8ポイント差を付けて首位を快走するアヤックス。ELのリーグフェーズでは12位フィニッシュもプレーオフでは延長戦までもつれ込んだサン=ジロワーズとの激闘を制してラウンド16進出。絶対的な存在はいないが、各ポジションにバランスよく若手・中堅・ベテランの実力者が顔を揃え、若き戦術家の手腕含めて好チームに仕上がってきた。 対するフランクフルトはリーグフェーズを5位フィニッシュ。ブンデスリーガでは今冬の移籍市場でエースFWマーモウシュを引き抜かれた影響で1月半ば以降は急失速も、実力および経験値は申し分ない。直近はバイエルン、レバークーゼンという2強にいずれも2失点して連敗しているが、MFラーションやFWエキティケらが本来の力を発揮できれば、勝機は十二分にあるはずだ。 リーグフェーズを堂々の首位で突破したラツィオは、フェレンツヴァーローシュを破って16強入りのビクトリア・プルゼニと対戦。コッパ・イタリア敗退やセリエAでは後半戦に入って失速気味も、直近のミラン戦では後半アディショナルタイムの劇的な2-1の勝利で公式戦4試合ぶりの白星を奪取。引き続きやや選手層に不安はあるものの、本来の強さと勝負強さを取り戻して今回のラウンド16初戦に臨む。 その他ではここ最近トルコ国内で大きな騒動に巻き込まれたモウリーニョ監督率いるフェネルバフチェと、クレメント監督解任に踏み切ったスコットランド屈指の名門レンジャーズの強豪対決。同じく指揮官フォンセカが国内の審判威圧問題で9カ月のベンチ入り禁止処分を科されたリヨンの一戦にも注目だ。 2025.03.06 19:00 Thu3
田中碧所属の英2部首位リーズがタミー・エイブラハムをリストアップか 来季のプレミアリーグ復帰を念頭に
リーズ・ユナイテッドがミランの元イングランド代表FWタミー・エイブラハム(27)をリストアップしているとのことだ。 チェルシー時代にはプレミアリーグで15得点をマークしたシーズンもあるタミー・エイブラハム。今シーズンはローマからのレンタル移籍でミランに所属し、途中出場が多いながらも公式戦35試合で8得点4アシストと奮闘する。 その一方、日本代表MF田中碧が所属するリーズは、チャンピオンシップ(イングランド2部)で現在首位。2位までプレミア自動昇格というなか、後半戦にきて3位とは勝ち点7差と、順調なら来季はトップディビジョンに復帰である。 したがって、昇格した場合の補強を念頭に置く必要があり、イギリス『フットボール・インサイダー』いわく、エイブラハムを候補に。 現チームNo.1スコアラーはセンターフォワードのオランダ人FWヨエル・ピロー(25)で15得点。ピローが長期的に残留する保証はなく、2番手ストライカーの元イングランド代表FWパトリック・バンフォード(31)はケガがちで今季無得点と戦力としてのメドが立っていない。 元々1月にサウサンプトンから元U-21イングランド代表FWキャメロン・アーチャー(23)を獲得してアタッカー陣拡充といきたかったそうだが、これに失敗。アーチャーへの関心を残しつつ、昇格による予算増を見越してエイブラハムへもアプローチしていく方向性か。 2025.02.28 19:46 Fri4
ラニエリ体制で主力返り咲きのパレデスがローマと1年の契約延長にサイン! ボカ復帰の特別条項も?
ローマは11日、アルゼンチン代表MFレアンドロ・パレデス(30)との契約を2026年6月30日まで延長したことを発表した。 ジョゼ・モウリーニョ体制だった2023年夏にパリ・サンジェルマンから6年ぶりに古巣復帰を果たしたパレデス。 その後、元チームメイトであるダニエレ・デ・ロッシの下ではレジスタとして中盤の主軸を担ったが、今シーズンの開幕後に就任したイバン・ユリッチ下では出番が激減。今冬の移籍市場では以前からの友人である、フェルナンド・ガゴ新監督率いる古巣のボカ・ジュニアーズへの移籍も取り沙汰された。 しかし、クラウディオ・ラニエリ監督の就任後は主力に返り咲くとともに、リーダーグループの一人として厚い信頼を獲得。チームの完全復調もあって翻意し、今季終了までとなっていた現行契約を1年延長した。 ローマでは通算129試合10ゴールを記録し、今季は公式戦27試合1ゴール2アシストの数字を残している。 なお、アルゼンチン『TyC Sports』によれば、依然としてボカ復帰の希望を抱くパレデスは、今回の契約に特別条項を盛り込んだという。 同条項では選手、ボカの双方が移籍を希望した場合、2025年5月から350万ユーロ(約5億6000万円)での獲得が可能になるようだ。 2025.03.12 06:00 Wed5