【ラ・リーガ第10節プレビュー】次節クラシコ控える首位マドリーが新生セビージャと激突!

2023.10.20 19:00 Fri
Getty Images
インターナショナルマッチウィーク前に行われた第9節では、首位のレアル・マドリー、ジローナがきっちり勝ち点3を積み上げた一方、グラナダ相手に辛くもドローとなったバルセロナは痛恨の取りこぼしで3位に転落。さらに、アトレティコ・マドリーとレアル・ソシエダの上位対決はシメオネのチームに軍配が上がっている。
PR
FIFAウイルス懸念のインターナショナルブレーク明けの初戦は、ビッグクラブが来週ミッドウィークにヨーロッパの戦いを控えている影響もあって波乱が予想される。その中で最注目は次節に今シーズン最初のエル・クラシコを控える首位のレアル・マドリーと、メンディリバル解任でディエゴ・アロンソを新指揮官に招へいした14位のセビージャによる名門対決だ。
レアル・マドリーは前節、オサスナとホームで対戦。FWホセルのPK失敗でマニータを逃したものの、絶好調のMFベリンガムのドブレーテに、FWヴィニシウスとホセルがゴールを重ねて4-0の快勝。ラ・リーガ3連勝達成で首位を堅持した。同節のバルセロナの取りこぼしによって勝ち点差が「3」に広がり、ひとまず次節に控える敵地での伝統の一戦をライバルより上位で迎えられることになった。

週明けチャンピオンズリーグ(CL)のブラガ戦を含め、ここから厳しいアウェイ3連戦に突入するなか、今節は難所サンチェス・ピスフアンで不振のセビージャをきっちり叩きたい。主力ではヴィニシウスら南米勢に加え、欧州勢もタフな代表戦をこなしておりコンディション面は懸念材料だが、DFアラバの戦列復帰は朗報だ。相手の出方は読めないが、自慢の攻撃力で押し切りたい。

対するセビージャは2-2のドローに終わったラージョ戦後に、昨シーズンのヨーロッパリーグ制覇の立役者であるメンディリバルを解任。後任として前ウルグアイ代表監督のディエゴ・アロンソを招へいした。現役時代にバレンシアなどでプレー経験はあるものの、指揮官としては欧州初挑戦となるウルグアイ人指揮官の手腕はやや未知数だ。インターナショナルブレークで準備期間はあったものの、主力の多くは代表に招集されており、首位チームと対峙するホームでの初陣は難しいものとなりそうだ。
同じく次節にクラシコを控える3位のバルセロナは、5位のアスレティック・ビルバオとのタフな上位対決で2戦ぶりの白星を狙う。前節は苦手とするパコ・ロペス相手のアウェイゲームで2点を先攻される厳しい戦いを強いられると、FWラミン・ヤマルのラ・リーガ最年少ゴールなどで何とか追いついたものの、逆転まで持ち込むことはできず。格下相手の手痛い取りこぼしとなった。また、主砲レヴァンドフスキやフレンキー・デ・ヨングらに続き、グラナダ戦でDFクンデ、インターナショナルブレークでDFセルジ・ロベルトと負傷者が続出している。

そういった苦境のなか、バスク・ダービーでの大敗を直近のアルメリア戦の3-0の快勝できっちり払しょくしたアスレティックとの対戦は非常にタフなものになるはずだ。スペイン代表離脱のDFバルデとヤマルの2選手が復帰可能な見込みであることは朗報だが、チャビ監督としては引き続き苦しいやり繰りを強いられる。

4位のアトレティコは18位のセルタ相手に5連勝を狙う。前節のソシエダ戦では拮抗したホームゲームを、FWグリーズマンの土壇場のPKによるゴールで2-1と競り勝った。公式戦では3試合で5失点と失点の多さは気がかりも、逆に攻撃は公式戦6試合連続複数得点中だ。堅守速攻を得意とするベニテスのチームとのアウェイゲームでは相手のカウンターをしっかりとケアしつつ、ボールを持たされる展開の中でグリーズマンとモラタの2トップの駆け引きや決定力という部分が勝利のカギを握る。

MF久保建英を擁する6位のソシエダは、15位のマジョルカを相手にアトレティコ戦敗戦からのバウンスバックを図る。アトレティコ戦ではFWオヤルサバルのゴールで一時同点に追いつくなど敗戦に値しないパフォーマンスを見せたが、久保個人としては相手の徹底マークと蓄積疲労の影響でほぼ見せ場を作れず。それでも、日本代表の活動では疲労感を口にしながらも本来のパフォーマンスを披露しており、大きな問題はないはずだ。

週明けにより重要なCLベンフィカ戦を控えており、極東からの長距離移動を考えると、古巣対戦ではベンチスタートの可能性も考えられるが、相手の堅固な守備ブロック攻略に向けてラ・レアルの14番の躍動は必須だ。

その他ではレアル・マドリー、バルセロナの2強に食い下がり、2位を維持するジローナと、インターナショナルブレーク期間にガリターノ新監督を招へいし、今季初白星を目指す最下位アルメリアとの一戦にも注目したい。

《ラ・リーガ第10節》
▽10/20(金)
《28:00》
オサスナ vs グラナダ

▽10/21(土)
《21:00》
レアル・ソシエダ vs マジョルカ
《23:15》
ヘタフェ vs ベティス
《25:30》
セビージャ vs レアル・マドリー
《28:00》
セルタ vs アトレティコ・マドリー

▽10/22(日)
《21:00》
ラス・パルマス vs ラージョ
《23:15》
ジローナ vs アルメリア
《25:30》
ビジャレアル vs アラベス
《28:00》
バルセロナ vs アスレティック・ビルバオ

▽10/23(月)
《28:00》
バレンシア vs カディス

PR
関連ニュース

電撃退任発表から一転続投のチャビ監督が解任の危機…クラブが“財政問題”を口にしたことに不信感

今シーズン限りでの退任を発表していながら、一転して来シーズンも続投することを発表していたバルセロナのチャビ・エルナンデス監督だが、解任される可能性があるようだ。スペイン『ムンド・デポルティボ』が伝えている。 慢性的な財政難に陥り、満足いくチーム作りもできない中で戦っていたチャビ監督。そんなこともあり、シーズン中の大敗を受けて電撃的に退任することを発表していた。 後任監督探しなども始まっていた一方で、ジョアン・ラポルタ会長をはじめとしたクラブ幹部は続投を求め、その思いを受け止めたチャビ監督が続投に合意。チームも状態を持ち直すなど、来シーズンに向けて良い状態に入っていると思われた。 しかし、一転して今度はクラブ側がチャビ監督へ不信感を持ったとのこと。16日に行われたアルメリア戦に向けた記者会見の様子に失望したという。 チャビ監督は記者会見でクラブの財政状況に言及。レアル・マドリーや他のヨーロッパのトップクラブとの競争はできないと発言した。 「バルセロナのファンは、スペインのレアル・マドリーや他のヨーロッパ諸国のクラブと競争するのは、特に経済的に非常に困難な状況であることを理解する必要があると思う」 「我々はこれに適応するつもりだ。それは、競争したり、トロフィーを争うために戦いたくないという意味ではない。現時点でのバルセロナの状況ということだ。我々には安定性と時間が必要だ」 そもそもはクラブが生み出した負債。新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを境に、クラブが抱える巨額の負債が明るみ出ており、以前のクラブの体制などが生み出した負の遺産灯されている。 その解消に当然動いている一方で、移籍市場が開くたびに競争ができない状況は監督にとっては不満であることは違いない。選手の登録ができないこと、資金を生み出すために選手を売却しなければいけないことなど、プラスに働くものはない状況だ。 一方で、クラブとしてはその発言が許せなかった模様。そのため、新たなプロジェクトを一旦白紙にし、チャビ監督を解任する声が高まっているという。 今シーズンのバルセロナはレアル・マドリーから大きく離されて2位。コッパ・イタリアもチャンピオンズリーグも敗退し無冠に終わった。 昨シーズン王者でありながら、1年で無冠に。加えて、今夏の移籍市場ではライバルのマドリーは補強にも動ける状況。チャビ監督が言いたいことも、理解はできるだろう。 2024.05.17 21:25 Fri

チャビ監督がラポルタ会長と問題なしをアピール 「私は来季も監督であると確信」

バルセロナを率いるチャビ・エルナンデス監督が16日に行われたラ・リーガ第36節のアルメリア戦を振り返った。スペイン『マルカ』が報じている。 2位返り咲きのバルセロナは降格決まるアルメリアのホームに乗り込み、前後半にフェルミン・ロペスがそれぞれゴール。2試合連続の2-0勝利で連勝とした。 3位ジローナにも4ポイント差をつけ、2位固めのバルセロナ指揮官もこの勝利結果に満足感を示している。 「彼らにも非常に明確なチャンスがあり、我々も落ち着きがあったが、少し力強さに欠けた。2点目はもっと早く決められたはず。だが、2位フィニッシュの最低目標に近づく上で、意義ある勝利だ」 ドブレーテでシーズン10ゴールに伸ばしたフェルミンにも「彼はプレシーズンの時点ですでに準備万端だった」と評すと、ジョアン・ラポルタ会長の怒りを買ったとされるこの試合前会見でのチーム財政を巡る発言を釈明した。 「(ラポルタ会長とは)関係変わらずだ。すべてが正常。私は真実を言ったまでだ。すべてのタイトルを目指して戦い、その野心と熱意もあるが、簡単な状況じゃない」 「来季も監督であると確信しているし、このクラブにいられるのも光栄で、タイトルを掴みたいが、最高の状況じゃなく、それを好転させられるよう取り組んでいる」 「私からもそれを会長とデコに伝えてある。バルサが再びタイトルを掴むため、競い、戦いたいと心から思う。騒がれているのはわかっているが、意欲、熱意、野心が私にある。デコや会長と来季の契約も練っているところだ」 2024.05.17 11:25 Fri

フェルミン・ロペスのドブレーテで最下位アルメリアを退けたバルセロナが2位堅守【ラ・リーガ】

バルセロナは16日、ラ・リーガ第36節でアルメリアとのアウェイ戦に臨み、2-0で勝利した。 3日前の前節レアル・ソシエダ戦を2-0で勝利し2位返り咲きとしたバルセロナ(勝ち点76)は4選手を変更。ギュンドアンが出場停止の中、中盤にはセルジ・ロベルトが入った。 既に降格の決まっている最下位アルメリア(勝ち点17)に対し、3トップにレヴァンドフスキ、ヤマル、フェラン・トーレスを起用したバルセロナが立ち上がりから押し込むと14分に先制する。左サイドからのフォルトのインスウィングクロスをフェルミン・ロペスが頭で合わせた。 先制後の22分にはレオ・バチストンにディフェンスライン裏を取られるピンチを迎えるも、シュートミスに救われる。 前半半ば以降も主導権を握りきれないバルセロナは42分にもピンチ。またもディフェンスライン裏を突かれ、エンバルバにポスト直撃のシュートを浴びせられた。 追加タイムにフェルミン・ロペスがミドルでGKを強襲した中、バルセロナが1点をリードして前半を終えた。 迎えた後半開始2分、ロサーノに決定機を許したバルセロナはなかなか追加点に迫るような好機を生み出せない状況が続く。 それでも67分、少ないチャンスをモノにして追加点。セルジ・ロベルトがボックス左まで持ち上がりクロス。これをフェルミン・ロペスが合わせた。 フェルミン・ロペスのドブレーテで試合の大勢を決めたバルセロナはレヴァンドフスキとセルジ・ロベルトをお役御免とした中、終盤にかけては危なげなく試合を消化。2位の座を堅守している。 2024.05.17 06:23 Fri

ヤマル&クバルシはパリ五輪回避でユーロに専念? バルセロナがスペインサッカー連盟と交渉中か

バルセロナはスペイン代表MFペドリの二の舞いを回避すべく、スペインサッカー連盟(RFEF)と交渉を重ねているようだ。スペイン『ムンド・デポルティボ』が報じた。 ペドリは2021年夏、スペイン代表として臨んだユーロ2020と、U-24スペイン代表として戦った東京オリンピックの両方でフル稼働。多くの疲労やダメージが蓄積し、その後のケガのサイクルへと繋がってしまった。 同様の事態が懸念されるのが、スペイン代表でも重要な戦力になりつつある16歳のFWラミン・ヤマルと、17歳のDFパウ・クバルシ。今夏のユーロ参戦が確実視されるほか、パリ・オリンピックを戦うU-23スペイン代表メンバーにも選ばれる可能性がある。 しかし、バルセロナはヤマルとクバルシがユーロのみのプレーで済むよう、RFEFの関係者と協議しており、これがほぼ決まりかけているとのこと。一方、パリ・オリンピックを戦うU-23スペイン代表には、21歳のMFフェルミン・ロペスと、ジローナへ貸し出し中の23歳DFエリック・ガルシアの2名を送り込むつもりのようだ。 なお、バルセロナは今夏のプレシーズン中、7月下旬から8月上旬にかけてアメリカ遠征を予定。パリ・オリンピックとスケジュールが重なることから、プラン通りに事が運べばフェルミンとエリック・ガルシアは不参加となる。 また、ユーロに参加した選手には最低でも3週間の休暇が与えられる見込み。スペイン代表が7月14日の決勝まで勝ち進んだ場合、ヤマルとクバルシの2名もアメリカには行かないことが予想される。 2024.05.16 21:10 Thu

左WG補強望むバルセロナ、依然としてルイス・ディアスに注目か

バルセロナはリバプールのコロンビア代表FWルイス・ディアス(27)の獲得を狙っているようだ。スペイン『ムンド・デポルティボ』が報じた。 慢性的な財政難にありながら、今夏の補強の噂も止まないバルセロナ。ナイキやバルサ・スタジオとの大型契約締結、選手の売却などによる現状打破が期待されている。 そんな状況のなか、重要な補強ポイントの1つとして掲げているのが左ウイング。アスレティック・ビルバオのスペイン代表FWニコ・ウィリアムズ(21)やRBライプツィヒのスペイン代表FWダニ・オルモ(26)、ポルトのブラジル代表FWペペー(27)らが獲得候補に挙がる。 これに加え、かねてから関心が噂されているのがルイス・ディアス。ジョアン・ラポルタ会長は選手の代理人と接触し、告げられた獲得費用の高さから契約を断念したとも報じられていたが、現在もリストにははっきりと名前が残っているという。 リバプールは2027年6月まで契約を残すルイス・ディアスの残留を望んでいるが、選手側が契約延長交渉に消極的なことから今夏の退団の可能性も浮上。また、ルイス・ディアスの父親は以前「バルセロナに行くことが彼の夢」と息子の考えを明かしていた。 さらに、リバプールではユルゲン・クロップ監督が今シーズン限りで退任。新時代突入の隙をバルセロナが突く可能性もあるが、実現のいかんはやはり財政問題を解決できるかどうかに左右されそうだ。 2024.05.15 16:08 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly