鎌田大地が先発でセリエAデビューもラツィオは終盤連続失点で格下レッチェに逆転負け…【セリエA】
2023.08.21 05:54 Mon
2023-24シーズンのセリエA開幕節、レッチェvsラツィオが20日にスタディオ・ヴィア・デル・マーレで行われ、ホームのレッチェが2-1で逆転勝利した。なお、ラツィオのMF鎌田大地は55分までプレーした。
昨シーズンのセリエAを2位でフィニッシュしたラツィオ。サッリ体制3年目でスクデット獲得を狙うビアンコチェレステは、ミリンコビッチ=サビッチら一部主力がチームを離れた中、フランクフルトを退団した鎌田や手薄な前線にカステジャノスやイサクセンらを獲得。チャンピオンズリーグ(CL)との二足の草鞋に向けて戦力拡充を図る。
レッチェとの注目のアウェイ開幕戦では主砲インモービレや司令塔ルイス・アルベルトらと共に日本代表MFが早速スタメンで新天地デビューを飾った。
共に[4-3-3]の布陣でスタートした中、アウェイのラツィオがボールを握る展開が続く。立ち上がりはレッチェの強度の高いプレスに手を焼き、低い位置でのボールロストから左右のウイングに深い位置まで侵攻される場面も目立った。
それでも、時間の経過と共に安定したボールの循環を見せ始めると、鎌田とルイス・アルベルトのインサイドハーフ2枚がワンタッチ、ツータッチのパス交換でリズムを作り出す。
先制後は引き続きボールの主導権を握りながら、より前に出てきた相手の背後を狙った攻撃で追加点を狙う。その中で鎌田はシンプルにボールを捌きながらボックス内に飛び込む形やバイタルエリアでボールを呼び込む動きも見せたが、フィニッシュに絡むには至らず。また、チームは前半終了間際にインモービレのポストワークからボックス内に侵入したラッツァーリに決定機が舞い込むが、ここはGKファルコーネの好守に阻まれた。
まずまずの形で試合を折り返したラツィオだが、後半はアグレッシブな入りを見せたレッチェに気圧されて防戦を強いられる入りに。ビルドアップの局面でミスが増え、最前線のインモービレにも効果的にボールが収まらず、相手のショートカウンターを受ける。
この苦境を受け、サッリ監督は55分に鎌田とフェリペ・アンデルソンをベンチに下げてベシーノ、イサクセンを同じポジションで起用。コンディション面や守勢の状況を考慮されてお役御免となった鎌田だが、上々のデビュー戦となった。
この選手交代で流れを好転させたいところだったが、以降も押し込まれる展開は変わらず。バンダとアルムクヴィストの両ウイングに再三前向きな状態で仕掛けられると、中央でもラフィアやラマダニにアクセントを付けられ、GKプロベデルが大忙しの展開が続く。それでも、最後のところでは身体を投げ出し、シュートコースを限定したことで決定的なシュートは許さない。
その後、ペッレグリーニやペドロの投入もあってイーブンな状況に持ち込んだラツィオは、82分に後半最初のビッグチャンスが訪れる。波状攻撃からボックス中央でペドロから丁寧な横パスを受けたインモービレが右足シュート。だが、この決定的なシュートはGKファルコーネの右足を使った圧巻のセーブにはじき出されてクロスバーを叩く。
すると、エースのこの決定機逸が大きく試合の流れを変えるターニングポイントに。85分、ボックス手前左でギャロが出した横パスをペナルティアーク付近で受けたアルムクヴィストはファーストタッチが浮いてしまうが、逆にこれを利用して右足のボレーシュートをゴール左下隅に突き刺す。
これで1-1のタイに戻るが、レッチェの勢いは止まらず。直後の87分には左右のクロスの流れからゴール前で混戦を作ると、最後はラツィオ守備陣がクリアし損ねたボールを途中出場のディ・フランチェスコが右足のシュートでゴール左隅へ流し込み、一気に試合を引っくり返した。
痛恨の連続失点で勝ち点3から勝ち点0という窮地に見舞われたラツィオは、新戦力のFWカステジャノスを慌てて投入し、残り時間で何とか勝ち点を持ち帰ろうと攻勢を仕掛ける。だが、失った流れを最後まで引き寄せることはできず。
この結果、昨シーズンも2戦未勝利に終わった苦手レッチェに痛恨の逆転負けを喫したラツィオは、厳しい黒星スタートとなった。
昨シーズンのセリエAを2位でフィニッシュしたラツィオ。サッリ体制3年目でスクデット獲得を狙うビアンコチェレステは、ミリンコビッチ=サビッチら一部主力がチームを離れた中、フランクフルトを退団した鎌田や手薄な前線にカステジャノスやイサクセンらを獲得。チャンピオンズリーグ(CL)との二足の草鞋に向けて戦力拡充を図る。
レッチェとの注目のアウェイ開幕戦では主砲インモービレや司令塔ルイス・アルベルトらと共に日本代表MFが早速スタメンで新天地デビューを飾った。
それでも、時間の経過と共に安定したボールの循環を見せ始めると、鎌田とルイス・アルベルトのインサイドハーフ2枚がワンタッチ、ツータッチのパス交換でリズムを作り出す。
ボールは握りながらも決定機やフィニッシュまであと一歩という場面が目立つラツィオだが、稀代のパサーとストライカーの連携でファーストシュートをゴールに結びつける。26分、ハーフウェイライン付近までボールを運んだロマニョーリが左のハーフスペースに走り込んだルイス・アルベルトに絶妙な縦パスを通す。複数のDFを引き付けながらゴール前に走り込む味方を感じていたスペイン人MFは、絶妙なラストパスを供給。これをインモービレがスライディングから巻き込む形のシュートで流し込み、5シーズン連続の開幕戦ゴールとした。
先制後は引き続きボールの主導権を握りながら、より前に出てきた相手の背後を狙った攻撃で追加点を狙う。その中で鎌田はシンプルにボールを捌きながらボックス内に飛び込む形やバイタルエリアでボールを呼び込む動きも見せたが、フィニッシュに絡むには至らず。また、チームは前半終了間際にインモービレのポストワークからボックス内に侵入したラッツァーリに決定機が舞い込むが、ここはGKファルコーネの好守に阻まれた。
まずまずの形で試合を折り返したラツィオだが、後半はアグレッシブな入りを見せたレッチェに気圧されて防戦を強いられる入りに。ビルドアップの局面でミスが増え、最前線のインモービレにも効果的にボールが収まらず、相手のショートカウンターを受ける。
この苦境を受け、サッリ監督は55分に鎌田とフェリペ・アンデルソンをベンチに下げてベシーノ、イサクセンを同じポジションで起用。コンディション面や守勢の状況を考慮されてお役御免となった鎌田だが、上々のデビュー戦となった。
この選手交代で流れを好転させたいところだったが、以降も押し込まれる展開は変わらず。バンダとアルムクヴィストの両ウイングに再三前向きな状態で仕掛けられると、中央でもラフィアやラマダニにアクセントを付けられ、GKプロベデルが大忙しの展開が続く。それでも、最後のところでは身体を投げ出し、シュートコースを限定したことで決定的なシュートは許さない。
その後、ペッレグリーニやペドロの投入もあってイーブンな状況に持ち込んだラツィオは、82分に後半最初のビッグチャンスが訪れる。波状攻撃からボックス中央でペドロから丁寧な横パスを受けたインモービレが右足シュート。だが、この決定的なシュートはGKファルコーネの右足を使った圧巻のセーブにはじき出されてクロスバーを叩く。
すると、エースのこの決定機逸が大きく試合の流れを変えるターニングポイントに。85分、ボックス手前左でギャロが出した横パスをペナルティアーク付近で受けたアルムクヴィストはファーストタッチが浮いてしまうが、逆にこれを利用して右足のボレーシュートをゴール左下隅に突き刺す。
これで1-1のタイに戻るが、レッチェの勢いは止まらず。直後の87分には左右のクロスの流れからゴール前で混戦を作ると、最後はラツィオ守備陣がクリアし損ねたボールを途中出場のディ・フランチェスコが右足のシュートでゴール左隅へ流し込み、一気に試合を引っくり返した。
痛恨の連続失点で勝ち点3から勝ち点0という窮地に見舞われたラツィオは、新戦力のFWカステジャノスを慌てて投入し、残り時間で何とか勝ち点を持ち帰ろうと攻勢を仕掛ける。だが、失った流れを最後まで引き寄せることはできず。
この結果、昨シーズンも2戦未勝利に終わった苦手レッチェに痛恨の逆転負けを喫したラツィオは、厳しい黒星スタートとなった。
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