ローマが終盤連続失点でヴィオラに逆転負け…主力温存もリーグ7戦未勝利でセビージャとのEL決勝へ《セリエA》
2023.05.28 03:15 Sun
セリエA第37節、フィオレンティーナvsローマが27日にスタディオ・アルテミオ・フランキで行われ、ホームのフィオレンティーナが2-1で逆転勝利した。
一方、来週にセビージャとのEL決勝を控えるローマ。直近6試合未勝利で6位に位置するセリエAでは逆転でのトップ4フィニッシュは絶望的だが、EL出場圏内を確保する上で勝ち点3がほしいところ。だが、EL制覇へ万全を期すモウリーニョ監督は守護神ルイ・パトリシオ、ペッレグリーニ、マティッチ、ディバラといった主力を招集外に。控えGKスヴィラールやミッソーリ、ソルバッケンらを起用し、可変式の[4-1-4-1]の布陣で臨んだ。
マイボール時にアンカーのタヒロビッチが最終ラインに落ちてビルドアップの起点となりつつ、守備時は基本4バックも状況に応じてエル・シャーラウィとソルバッケンの両翼のいずれかが落ちて5バックとなるローマ。
幸先よく先制に成功したアウェイチームは、後ろ重心でうまく相手の攻撃をスピードダウン。きっちり危険なエリアを埋めつつ、カウンターからの一発を狙う。26分には自陣でのリスタートからスモーリングがエル・シャーラウィへ差し込んだ縦パスを起点に、ワイナルドゥム、ソルバッケンのボックス内への侵入から続けてフィニッシュに持ち込むが、相手GKの勇敢な飛び出しとDFクアルタの決死のゴールカバーに阻まれ、畳みかける2点目とはならず。
前半半ばから終盤にかけてもローマペースで試合が進んでいく。流動的な前線がディフェンスラインを撹乱しながら、ワイナルドゥムとボーヴェのインサイドハーフ2人が積極的に背後への飛び出しを仕掛けていく。前半終了間際にはエル・シャーラウィとベロッティが強烈なミドルシュートを枠に飛ばすが、ここはGKセロフォリーニのビッグセーブに阻まれた。
急造布陣ながらも上々の形で試合を折り返したローマはハーフタイムに2枚替えを敢行。スモーリングとエル・シャーラウィを下げてマンチーニとチェリクを投入。この交代でチェリクを左サイドバックに置き、ザレフスキを一列前に上げた。
対するフィオレンティーナはクアルタとビラギを下げてミレンコビッチ、テルジッチとコンディション面を考慮し、ディフェンスラインを入れ替えた。
後半は立ち上がりから一進一退の攻防が繰り広げられる中、54分にはフィオレンティーナに決定機。右CKの場面でのクイックスタートからゴール前のヨビッチがグラウンダークロスに反応するが、ここはDFジョレンテの決死のブロックに阻まれた。
後半は完全にフィオレンティーナに押し込まれるローマは、60分にワイナルドゥムを下げてクリスタンテをアンカーのポジションに投入。さらに、70分過ぎにはソルバッケン、ザレフスキに代えてイバニェス、エイブラハムを投入し、[3-5-2]の本来の布陣に変更。完全に後ろに重心を置き、ウノゼロでの逃げ切り態勢に入った。
しかし、前半のように相手を引っくり返す形がなく、後方の選手がリスクなく攻撃参加してくるフィオレンティーナの勢いを止められない。
まずは85分、右サイド深くからクアメが浮き球で入れたクロスをファーで競り勝ったマンドラゴラが頭で折り返すと、ゴール前でフリーのヨビッチがワンタッチで流し込み、ホームチームが同点に追いつく。さらに、88分には左サイド深くでテルジッチが縦に仕掛けてクロスを上げると、ファーで競り勝ったイゴールが頭で折り返したボールがDFにディフレクトしてゴール前にこぼれると、これをフリーのイコネが冷静に蹴り込み、ヴィオラが土壇場の連続ゴールで試合を引っくり返した。
痛恨の逃げ切り失敗も、何とか勝ち点を持ち帰りたいローマは、後半アディショナルタイムに反撃を試みたが、さしたる見せ場を作れぬままタイムアップを迎えた。
この結果、フィオレンティーナにコッパ敗戦からのバウンスバックの勝利を献上したローマは、リーグ7戦未勝利となり、逆転でのトップ4の可能性が完全に消滅。また、翌日の7位ユベントスの結果次第でEL出場圏内からも転落することになり、週明けのEL決勝へより重圧がかかる形となった。
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共にヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)と、ヨーロッパリーグ(EL)の決勝を控える両雄の対戦。セリエAでは11位もコッパ・イタリア、ECLで決勝進出を果たしたフィオレンティーナ。今週ミッドウィークに行われたコッパではインテルに1-2で競り負け、悲願のタイトル獲得を逃したイタリアーノ率いるチームは、6月7日にウェストハムとの決勝を控える中でバウンスバックの白星を目指した。マイボール時にアンカーのタヒロビッチが最終ラインに落ちてビルドアップの起点となりつつ、守備時は基本4バックも状況に応じてエル・シャーラウィとソルバッケンの両翼のいずれかが落ちて5バックとなるローマ。
立ち上がりからフィオレンティーナにボールを握られる展開が続くものの、メリハリの利いた対応でうまく凌いでいく。すると、11分には最後尾のスモーリングからのロングフィードに抜け出したベロッティが左サイドでタメを作って右足インスウィングのクロスを供給。これを大外に走り込んだソルバッケンが丁寧に頭で折り返すと、ゴール前にフリーで入り込んだエル・シャーラウィが右足ワンタッチで仕留めた。
幸先よく先制に成功したアウェイチームは、後ろ重心でうまく相手の攻撃をスピードダウン。きっちり危険なエリアを埋めつつ、カウンターからの一発を狙う。26分には自陣でのリスタートからスモーリングがエル・シャーラウィへ差し込んだ縦パスを起点に、ワイナルドゥム、ソルバッケンのボックス内への侵入から続けてフィニッシュに持ち込むが、相手GKの勇敢な飛び出しとDFクアルタの決死のゴールカバーに阻まれ、畳みかける2点目とはならず。
前半半ばから終盤にかけてもローマペースで試合が進んでいく。流動的な前線がディフェンスラインを撹乱しながら、ワイナルドゥムとボーヴェのインサイドハーフ2人が積極的に背後への飛び出しを仕掛けていく。前半終了間際にはエル・シャーラウィとベロッティが強烈なミドルシュートを枠に飛ばすが、ここはGKセロフォリーニのビッグセーブに阻まれた。
急造布陣ながらも上々の形で試合を折り返したローマはハーフタイムに2枚替えを敢行。スモーリングとエル・シャーラウィを下げてマンチーニとチェリクを投入。この交代でチェリクを左サイドバックに置き、ザレフスキを一列前に上げた。
対するフィオレンティーナはクアルタとビラギを下げてミレンコビッチ、テルジッチとコンディション面を考慮し、ディフェンスラインを入れ替えた。
後半は立ち上がりから一進一退の攻防が繰り広げられる中、54分にはフィオレンティーナに決定機。右CKの場面でのクイックスタートからゴール前のヨビッチがグラウンダークロスに反応するが、ここはDFジョレンテの決死のブロックに阻まれた。
後半は完全にフィオレンティーナに押し込まれるローマは、60分にワイナルドゥムを下げてクリスタンテをアンカーのポジションに投入。さらに、70分過ぎにはソルバッケン、ザレフスキに代えてイバニェス、エイブラハムを投入し、[3-5-2]の本来の布陣に変更。完全に後ろに重心を置き、ウノゼロでの逃げ切り態勢に入った。
しかし、前半のように相手を引っくり返す形がなく、後方の選手がリスクなく攻撃参加してくるフィオレンティーナの勢いを止められない。
まずは85分、右サイド深くからクアメが浮き球で入れたクロスをファーで競り勝ったマンドラゴラが頭で折り返すと、ゴール前でフリーのヨビッチがワンタッチで流し込み、ホームチームが同点に追いつく。さらに、88分には左サイド深くでテルジッチが縦に仕掛けてクロスを上げると、ファーで競り勝ったイゴールが頭で折り返したボールがDFにディフレクトしてゴール前にこぼれると、これをフリーのイコネが冷静に蹴り込み、ヴィオラが土壇場の連続ゴールで試合を引っくり返した。
痛恨の逃げ切り失敗も、何とか勝ち点を持ち帰りたいローマは、後半アディショナルタイムに反撃を試みたが、さしたる見せ場を作れぬままタイムアップを迎えた。
この結果、フィオレンティーナにコッパ敗戦からのバウンスバックの勝利を献上したローマは、リーグ7戦未勝利となり、逆転でのトップ4の可能性が完全に消滅。また、翌日の7位ユベントスの結果次第でEL出場圏内からも転落することになり、週明けのEL決勝へより重圧がかかる形となった。
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