頼もしい“Bチーム”でチェルシー撃破! シティがホーム最終戦で12連勝飾り3連覇達成に花を添える《プレミアリーグ》

2023.05.22 02:10 Mon
Getty Images
プレミアリーグ第37節、マンチェスター・シティvsチェルシーが21日にエティハド・スタジアムで行われ、ホームのシティが1-0で勝利した。

前節、エバートンを3-0で一蹴して11連勝を達成した首位のシティは3連覇に王手。当初はホーム最終戦での自力優勝を想定したが、前日に2位のアーセナルが敗れたことで、試合前に通算9度目の優勝が決定した。

王者として迎えた強豪対決では4-0で圧勝し、ファイナル進出を決めたチャンピオンズリーグ(CL)準決勝2ndレグのレアル・マドリー戦からウォーカーとアカンジを除く9人を変更。GKオルテガにセルヒオ・ゴメス、フィリップスなど今季チームを陰で支えたバックアッパーとリコ・ルイスとパーマーの生え抜きの若手にチャンスを与えた。
一方、前々節のボーンマス戦でようやくランパード体制初勝利を挙げた11位のチェルシー。しかし、前節はノッティンガム・フォレスト相手に2-2のドローとなった。厳しいシーズンをできるだけ良い形で終えたいブルーズは、敵地で王者相手の勝利を狙った。フォレスト戦からは先発5人を変更。GKをケパに戻したほか、負傷のコバチッチやバディアシルがメンバーを外れ、ロフタス=チークやヴェスレイ・フォファナにアスピリクエタらが起用された。

完全ターンオーバーのシティが各選手の配置に変化を加えた[3-2-4-1]、アウェイのチェルシーがハヴァーツとスターリングの2トップにギャラガーをトップ下に配した[3-5-2]でスタート。互いにやや相手の出方を窺いつつも、時間の経過と共にホームチームが主導権を握った。
開始3分にセットプレーの流れからボックス内のセルヒオ・ゴメスが際どいシーンを作ると、12分にはDFフォファナの不用意な縦パスをカットしてカウンターを発動。ボックス手前まで運んだパーマーが右で浮いたアルバレスの足元へ絶妙なパスを差し込むと、アルゼンチン代表FW鋭いひざ下の振り抜きから右足のシュートをゴール左隅へ突き刺した。

実質Bチームとも言える陣容で先手を奪ったペップのチームは、以降も控え選手たちが躍動。主力に近いフォーデンやアルバレスが随所に違いを生めば、パーマーやルイスも積極果敢なプレーでアピール。守備ではうまく相手のビルドアップを遮断し、攻撃では質の高いコンビネーションプレーで揺さぶりをかける。29分にはボックス手前のフォーデンが意表を突くミドルループで2点目に迫った。

一方、大幅にターンオーバーを敢行した相手に対して後手の対応が続くチェルシーだが、30分を過ぎた辺りからようやく攻撃の機会を増やしていく。そして、33分にはハヴァーツからのスルーパスに抜け出したスターリングに恩返し弾のチャンスが舞い込むが、ここはGKオルテガのビッグセーブに遭う。続く36分にはホールの左クロスにファーで反応したギャラガーがフリーでヘディングシュートを放ったが、今度は右ポストに阻まれた。

前半終盤はチェルシーが盛り返したものの、ホームチーム優勢の試合は1-0のまま後半へと折り返した。

互いに選手交代なしで臨んだ後半はハーフタイムに指揮官から激しい檄が飛んだか、アウェイのチェルシーがより運動量とプレー強度を高めて相手ゴールへ迫っていく。その中でロフタス=チークのパワフルな運びや左サイドのホールの積極的な攻撃参加から幾度か際どいシーンを作るが、GKオルテガの牙城を崩すまでには至らない。

対するシティは57分、アカンジを下げてストーンズを最初の交代カードとして投入。この交代直後にはマフレズの正確なFKからフィリップスが右ポスト直撃の惜しいヘディングシュートを放った。

チェルシーがよりフィニッシュのシーンを作り出すものの、試合は膠着状態に陥る。何とか追いつきたいランパードのチームは69分にスターリングとギャラガーを下げてムドリクとマドゥエケを同時投入。さらに、81分にはホールとロフタス=チークを諦めて負傷明けのクリバリとチュクエメカをピッチに送り出す。だが、一連の交代も劇的に流れを変える一手とはならない。

後半は攻撃機会が減ったものの、危なげなく時計を進めるホームチームは、後半終盤に入ってハーランド、デ・ブライネ、ロドリと優勝の立役者を投入し、ホームサポーターへの顔見世と共にトドメの2点目を狙う。ただ、マドリー戦の消耗や優勝決定直後のメンタルの影響もあり、この日は千両役者も決定的な仕事には至らず。

それでも、試合終了間際のチェルシーの攻勢を凌いだシチズンズが、ホーム最終戦で12連勝を達成。3連覇に花を添えている。

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首位快走に導く。フェイエノールト時代から優れた指揮官として評価されていたが、プレミア初采配に、クロップの後任として初めてメガクラブを指揮するオランダ人指揮官の手腕に懐疑的な見方も少なからずあった。 それでも、プレシーズンの段階から目の肥えた選手たちを納得させる指導をみせ、信頼を勝ち取ると、キャプテンを務めるファン・ダイク、中盤と前線でキープレーヤーとなったグラフェンベルフ、ガクポの同胞を中心にうまくチームがまとまった。 開幕直後こそメンバー固定に否定的な意見も出たが、交代策や試合中の修正力の高さを含めて非の打ち所がない采配によって節が進むごとにそういった批判を払拭。ルイス・ディアスのセンターフォワード起用や遠藤航の偽センターバック起用など、新たなオプションも構築。指導者としての引き出しの多さも垣間見せている。 【期待以上】 ★チーム ◆ノッティンガム・フォレスト <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前半戦最大のサプライズ。昨季は残留圏内ギリギリの17位でフィニッシュした古豪が数多の強豪を抑えて前半戦を3位でフィニッシュ。昇格プレーオフを制して久々の復帰となった2022-23以降の2シーズンは総入れ替えに近いスカッド構築の問題で残留争いを強いられてきたが、ヌーノ体制2年目の今季は引き続き人員を入れ替えたものの、昨季後半戦をベースとした継続路線を選択した。 [4-3-3]と[3-4-2-1]を併用しながら、ポルトガル人指揮官が得意とする堅守速攻、セットプレーを軸に、ソリッドな戦いぶりで11勝4分け4敗という見事な戦績を残した。さらに、リバプールに今季唯一の黒星を付け、トッテナムやユナイテッドにも内容が伴った勝利を収めている。 個人の部分ではミレンコビッチ、アンダーソンとセンターラインに迎え入れた新戦力2人、リーグ得点ランキング上位に付けるベテランFWウッド、攻守に推進力と躍動感がある2列目のエランガ、ギブス=ホワイト、ハドソン=オドイが印象的。さらに、ムリージョとアイナの守備陣2人は強豪クラブの関心を集める躍動ぶりだった。 ★選手 ◆MFエリオット・アンダーソン(ノッティンガム・フォレスト) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 新天地で躍動の“ジョーディ・マラドーナ”。クラブOBだった祖父の影響もあり8歳からニューカッスルのアカデミーに在籍したアンダーソンは、2021年にファーストチームデビュー。昨季はトップチームに定着するも、財務違反の処分回避の目的もあって昨夏フォレストへ売却される形となった。 繊細なボールタッチと攻撃センスに優れる天才肌は、新天地でセントラルMFでプレー。ここまでチームトップの5アシストを記録するなど持ち味である攻撃センスを遺憾なく発揮。さらに、トップ下や左サイドでもプレーする攻撃に特長を持つ選手ながらも、新天地では守備面でも奮闘が光る。 昨夏移籍時に総額3500万ポンドの移籍金と報じられており、ある意味で値段に見合った活躍と言えなくもないが、フォレスト躍進の象徴の一人として選出した。 【期待外れ】 ★チーム ◆マンチェスター・ユナイテッド <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 赤い悪魔の暗黒期続く。クラブの買収問題の長期化によって昨季を8位で終えたなか、ラトクリフ卿主導で初めて臨んだ移籍市場ではヨロ、デ・リフト、マズラウィ、ウガルテ、ザークツィーとセンターラインを中心に積極補強を敢行。開幕時点での期待感は大きかったが、結果的にはFAカップ優勝でテン・ハグ体制を延命させた決断が裏目に出た。 開幕から低空飛行が続いたなか、10月末にオランダ人指揮官を解任。ファン・ニステルローイ暫定で持ち直したのち、11月中旬から宿敵シティもリストアップしていたアモリム監督を招へい。だが、新体制では2勝1分け5敗という厳しい戦績で前半戦を終える形となった。 新指揮官の手腕に疑いはないものの、戦術浸透に時間を擁するタイプな上、現状のスカッドでは個人でなんとかできるタイプのタレントが少なく、過密日程のなかでチームを成熟させながら逆転でのヨーロッパ出場権獲得へ巻き返すのは至難の業だ。 ★選手 ◆DFカイル・ウォーカー(マンチェスター・シティ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250109_100_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 大不振のチームとともに低調な前半戦に。ラッシュフォードやザークツィーといったユナイテッドの攻撃陣やソン・フンミン、エンケティアといった選手も厳しい前半戦となったが、フォーデンとともに絶対的な王者で不振に陥ったスキッパーを選出した。 30歳を過ぎて時期によってはパフォーマンスに波があったものの、34歳で臨んだ今季は開幕から低調な出来が続く。多くの離脱者の影響で軽傷を抱えながらプレーを続けているとの話もあるが、フィジカル的に無理が利かない以外にも集中力の欠如や責任感のないプレーも散見され、キャプテンという立場を考えれば批判は避けられない。 現状ではリコ・ルイスにファーストチョイスを奪われつつあるが、チームの後半戦の巻き返しに向けてはプレミア屈指の右サイドバックの復活が必須だ。 2025.01.09 22:24 Thu

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